牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

三世紀に亘り問屋を営む升本総本店の徒然を毎日更新!!商品情報からビアガーデン・試飲等イベント情報、酒文化経済・書評等々!

2007年を漢字で表すと

2007-12-31 05:11:35 | その他
毎年、暮れになると、清水寺で貫主さんが巨大な半紙に今年を示す漢字一字を揮毫し、発表する、というイベントがあります。
確か今年の漢字は「偽」。食品偽装や年金問題などを反映したもの、というコメントがあったように記憶しています。

これって、誰が決めてるの?と、インターネットで検索してみたら、「日本漢字能力検定協会」が全国に公募しているもので、今年は9万816通の応募があり、「偽」は1万6,650票を集め、堂々の一位だったとか。
ちなみに、ベスト20が出ていたので過去分も含め眺めていたら、昨年2006年(一位は「命」)には「酒」が20位となっていました。酒屋としては面白いですが、これが一年を代表されてもなぁ。。。。

では、我々の2007年を漢字で表すと、、、、それはやはり感謝と言う意味での「謝」でしょう。
今年は会社組織となった昭和二年から数えて八十周年と言う節目の年でしたが、この一年間、良かったこと、悪かったこと、辛いこと、楽しいこと、、、、様々なことがありました。
その中で、皆揃って年を越せることとなったのは、街の酒屋さんや料飲店、百貨店、また問屋仲間、そして酒造メーカーといったお取引先の方々はもちろんのこと、エンドユーザーの方々、我々が活動している牛込・神楽坂の地域の方々のおかげです。
そして、、、決して十分な人数とはいえない社員一人ひとりが、それぞれの役割を誠実に果たすとともに、協力・カバーし合い、励んだ賜物でもある、と思います。

感謝、感謝、感謝です。ありがとう。


皆様、良いお年を。
そして改めて、

一年間、ありがとうございました!!!


(別館「涵清閣」管理人)

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東京国際フォーラム・レバンテさん

2007-12-29 11:17:16 | お得意先のご紹介(月例?)
今日は今年の最終営業日(このブログはまだ営業します)!!

先月始めたお得意先のご紹介ですが、月例?と銘打ってしまったので、月末に帳尻合わせ。
今回はちょっとおしゃれに、東京国際フォーラムのビアホール「レバンテ」さんです。
店名の由来は、スペイン語のLevante(=east、「東方」「日出る処」)から。

我が国のビア・レストランの草分けともいえる「レバンテ」さん。戦後まもない1947(昭和22)年に、有楽町駅前で、大倉財閥の当主であった大倉喜七郎により創業されました。そして有楽町駅前の再開発に伴い、2003年に「ガラスの恐竜」東京国際フォーラムに移転。
以前の小説に出てきそうな(と、言うより「点と線」にも登場!)渋いビアホールから、一気に超モダンな国際フォーラムへ移転し、当初は「おしゃれ過ぎて戸惑うお客さん」もあったようですが、変わらず美味しい生ビールとホテル仕込みの本格的な料理で、「安心して気持ちよく美味しいものを頂ける」まさに老若男女問わず大人気のスポットとなっています。


特にこの時期は名物「牡蠣料理」が最高!!ランチにも牡蠣メニューが並んでいます。
(個人的には、昔の建物の2階にあった絨毯敷きのテーブルでの牡蠣三昧が忘れられませんが、、、、)。

弊社とは「白鷹」やワイン、焼酎などでお取り引き頂いております。

そう言えば、今年のいつだったか記念のコースターを頂いたような、、、、、あ、創業60周年になるんですね。おめでとうございます!!
来年もよろしくお願いいたします。

(担当:小杉)

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商標ビジネスはどこへ行く~NHK大河ドラマ「篤姫」焼酎

2007-12-28 09:26:44 | 酒のご紹介
タイトルとは別に、お酒の紹介です。

指宿酒造さんの芋焼酎「今和泉篤姫(あつひめ)1800ml/720ml」です。

NHKの大河ドラマ「篤姫」にちなんだ商品で、篤姫の前についている「今和泉」は、篤姫が幼少のころ過ごした 指宿今和泉からとられています。
聡明な「篤姫」をイメージして造り上げました、という通り、紅芋仕込の、香り豊かで芳醇な味わいの中にも切れ味のある仕上がりとなっています。
ちなみに写真は1800mlのもの。720mlボトルは、篤姫の似顔絵(?)ラベルとなっています。

「篤姫」関連焼酎、他にも「渚の篤姫御殿(中俣さん)」とか「天璋院篤姫(濱田酒造さん)」とかがあるようです。

地元のヒロインの登場に際し、地元の蔵元がその名で焼酎を出す。
これって地域振興の意味でも当たり前のことで、「思いついた蔵がそれぞれ知恵を絞って商標を取って、、、、」と思っていたのですが、どうも違う状況もあるようです。

本年7月の南日本新聞の記事によれば、NHKエンタープライズ制作発表事前に登録しており、利用したい企業は利用料を払うとのこと。
利用料は「小売価格の3-5%と見られる」ということですから、(問屋から見れば)結構なマージンです。

NHK側では「タイトルが無秩序、不適切に使われ、大河ドラマ自体のイメージが損なわれることを防ぎたい」ということですが、
●NHKの(大河ドラマの)の影響力は大きい
●他の企業より前に情報を知り得る立場にある
●一般企業ではなく、公共放送を担うものとして、放送法に基づき設立されている。

ことを考えると、どうも腑に落ちません。
これと同じことを国がやったら-例えば、サミットの決定前に「洞爺湖ブランド」を押さえたら-大変なことです。



でも、、、、こんな騒動とは関係なく、「今和泉篤姫」をはじめとする地元の焼酎や、宮崎あおいさんには頑張って欲しいものです。

(担当:附属酒類経済・文化研究所)

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EUのワイン改革

2007-12-27 09:06:49 | 附属酒類経済研究所
昨日26日の日本経済新聞に、こんな記事が出ていました。

EUワイン改革、加盟国が来夏開始で合意・補助金削減など加速

 欧州連合(EU)加盟国は2008年8月から、国際競争力を高めるためのワイン改革を進めることで合意した。フランスやイタリア、スペインの反対で余剰なブドウ畑の減反規模は縮小されたが、当初3年間で補助金の削減などを加速。欧州産ワインの品質を高め、米国やオーストラリア産などの新世界ワインに対抗する。
 欧州委員会が求めるワイン改革には主要産地を抱える加盟国が強く反対しており、調整が難航していた。EU農相理事会での合意はブドウ畑の減反規模を20万ヘクタールから17万5000ヘクタールに縮小。ドイツなどの反対が強いシャプタリゼーション(加糖)の全面禁止は見送り、補てんする糖分の量の制限に切り替えた。ワインの作付け自由化は13年から18年に遅らせ、この間にワイン農家に競争力の強化を促す。


日経のほか、共同通信の配信記事でも同様の記事が見られましたが、もう少し詳しい情報はないか、とちょっと探したのですが、EUのプレスリリースにはありませんでした。
ただ、この議論のコアとなっている「ワイン改革(Reform of the wine sector)」については、今年7月の提案文書を発見。

そこでは、EUのワイン生産への危機感がひとしきり綴られた後、11の具体的な改革案が記されています。


①Abolition of market management measures:
②Ban on sugar for enrichment:
③Grubbing-up scheme:
④Single Farm Payment:
⑤Ending planting restrictions:
⑥Oenological practices:
⑦Better labelling rules:
⑧National financial envelopes:
⑨Rural Development measures:
⑩Promotion and information:
⑪Environmental protection:


これ、全部訳すの?と思っていたら、これらを簡潔にまとめたものが、日本のEU代表部の広報誌に出ていました。長くなりますが、引用。


「この改革案は大きく4つの目標--生産者の競争力向上、従来の市場の回復と新たな市場の開拓、ワイン作りの伝統を守りつつもそのルールを簡略化すること、ワイン作りに頼る多くの農業地帯の社会的・環境的構造の強化--を掲げています。この大改革のカギは、EUのワイン対策予算(年間13億ユーロ)をいかにより有効に使えるか、に尽きると言っても過言ではないでしょう」
「提案によると、すべての非効率的な市場支援措置--蒸留に対する各種補助金、民間在庫補助、輸出払戻金--は施行当日から撤廃されます。ワインのアルコール度数を上げるために行われる補糖も禁止され、補糖に比べてマスト(発酵前のブドウ果汁)によるアルコール度数の確保が高コストであるため、それを補う目的で導入されたマストに対する補助金も撤廃されます」
「余剰ワインを買い上げ、蒸留して産業用アルコールに転用する代わりに、2種の危機管理措置が講じられ、その費用は加盟国への財政割り当てから賄われます。EU産ワインの、特に第三国(非EU諸国)での販売促進に充てられる予算は大幅に増やされます。5年の移行期間中、ブドウ作付けの制限が維持され、競争力の低い生産者は十分な資金援助を受けてこの分野から撤退することができます」
「2014年から栽培制限は撤廃され、競争力のある生産者は希望すれば生産を増やすことができるようになります。表示に関する規則を簡略化し、葡萄・ワイン国際機構に加盟しているすべてのワイン生産国で認められているワイン生産上の慣行の一部をEUでも採用するほか、品質政策を地理的出所に基づいたものにします」
「加盟国には国別の財政割り当てと行動の「メニュー」が提示され、これにより、各加盟国は自国の状況に最も適した措置を取ることができるようになります。また、農村開発の予算も増やされ、若手のワイン生産者の起業支援や環境保護など、さまざまな措置に充当されます」


個人的には補糖禁止とかが気になりますが、この中で、どれが合意に達し、どれがまとまらなかったのかは、未だ分かりません。冬休みの宿題、です(誰か、ご存知ですか?)。

(担当:附属酒類経済・文化研究所)

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世界を変えた6つの飲み物

2007-12-26 10:01:15 | 酒の本棚(書評?)
まずは書誌情報。

トム・スタンデージ(2003)/新井崇嗣訳(2007):世界を変えた6つの飲み物~
ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、紅茶、コーラが語るもうひとつの歴史、インターシフト、325p.

2007年3月の刊行です。

帯には、「ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、紅茶、コカ・コーラ。古代から現代まで、6つの飲み物が語る熱情と覚醒の世界史。ささやかな飲み物が、人類を駆り立て、歴史をつねに動かした、その大いなる秘密が明かされる」
と、気宇壮大、です。

実際には、、、、、本当にそうです。
こういう本の場合、ともすれば6つの飲み物の歴史が(並行的に)描かれ、はい、よくできました、というものが少なくないのですが、この本の場合、「その飲み物が世界(慣習、文化、そして経済、社会の枠組み、ついには「歴史」そのもの)をどう変えたのか、という視点で綴られており、それが全編を統一感のあるものにしています。

例えばワインにしても、それが既に紀元前にはビールよりも素晴らしく、それを飲む道具と共に権力と繁栄と特権の象徴になっていたこと、そしてローマ帝国の繁栄とも重なっていたこと、また、キリスト教との結びつきとも併せ、それが飲まれるる(好まれる)一定の範囲があることなどが記されています。

「ビールの消費量が最も多い国は、ドイツ、オーストリア、ベルギー、デンマーク、チェコ、英国、アイルランドなど、古代ローマ人から野蛮人とみなされた地域が主である」など、例示された国からは叱られそうな表現もあります、が。

ただ、ビールの名誉のために、別の部分も引用しておきます。
「(古代エジプトでは)パンとビールは、生命維持に必要な食物を表す一般名詞だった-この二つを組み合わせた象形文字は、食べ物を表す記号だったのである。『パンとビール』という言葉は、幸運と健康を祈るというような意味で、日常のあいさつにも使われた」で、実は「乾杯!」にはビールが正しい姿のようです。
(この辺り、先般書いた「乾杯の文化史」との関連が気になるところです

このようなエピソードや解釈等が、6つの飲み物について、大きな歴史の流れの中で議論されています。故に、「100字でわかる」説明は無意味で、是非読んでいただきたいと思います。

また、「付録:古代の飲み物を探して」「註」もそれだけで興味深いものでした。さらに、通常は名前だけのエラい人が本の内容をなでることが少なくない「解説」も、この本の場合、「本書出版プロデューサー 真柴隆弘」さんなる人によって、この本と、酒と文化・世界史への愛情を込めて綴られており、面白いものでした。

この「酒の本棚」の今年のベスト、だと思います。

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右肩下がりでない、クリスマスビール

2007-12-25 09:09:44 | 酒のご紹介
昨夜はクリスマスイブ。
道で出会った忙しそうな宅配ピザ屋さんも、サンタの扮装でした。
特に味が変わる訳ではないでしょうが、その心意気に乾杯!!

で、こちらは心意気と共に味も特別なクリスマスビールです。

「レガル・クリスマス(Regal Christmas)750mlボトル」
デュ・ボック(du Bocq)醸造所のクリスマス限定醸造のエールです。

色は黒褐色とでも言うのでしょうか、とても濃い色です。
濃い色は、濃い味を想像させますが、、、、、確かに濃い!

濃いといっても、苦い!とかアルコール度数が高い!というより、苦さと焙煎の甘さとスパイシー&フルーティとでもいうべき香りが渾然一体となって、口や鼻がポコポコ(なんだそりゃ?)します。
そして、後味はホップの効きで鋭い切れ味。

ある種のベルギービールは「ワインのような」評されますが、これは「ワインでもビールでもない」スペシャルな感覚です。
よくある、「クリスマスに便乗した」商品ではなく、「クリスマスに感謝して特別に仕込んだ」ビールであることがうれしい。

しかも、某ア○サビールのように「鮮度が命!!」などと無粋な(あるいはステレオタイプの)価値観を振りかざすなく、3年後(!!)の賞味期限まで、それぞれの時期の熟成感をお楽しみ下さい、と、余裕です。

「鮮度が一番!!あとは右肩下がり」じゃあ、お酒も経済も、そして人生も面白くありません。

こんな特別なクリスマスビール、他にもグーデンカルロス・クリスマスとか、メール・ノエルとか、シェフ・ナイスとか、色々あります。
「見つけたら手に入れて」特別なひと時に都度お楽しみ頂くのも良いかと思います。

(担当:田中)

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鏡割りの準備です

2007-12-24 10:47:21 | 神楽坂とインテリジェントロビーの徒然
今夜はクリスマスイブ!
パーティのお供は以前ご紹介したベルギービールに任せることとして、弊社が受託運営しているラウンジ「インテリジェントロビー・ルコ」で開かれた祝賀会(早稲田大学卓球部OB会)での鏡割りの準備状況紹介です。
鏡割りの準備も酒屋の大事な技、ということで、ご紹介。

通常ですと、弊社懇意の白鷹さんの樽をご用意するのですが、今回はお客様ご用意の岐阜「菊川」の一斗樽です。
斗樽の菰上部をむき出しにするところまでは順調だったのですが、その後が結構大変。


普通は上手に叩くと「パラン」と外れたり、ちょっとバールで蓋の隅から外したりするのですが、とにかく蓋がびくともしません
結局二人がかりで、木槌とバールを駆使し、ようやく外れました。
中を見ると、、、、、樽に溝が彫ってあって、そこにしっかり嵌め込まれていました。
道理で簡単には外れないはずです。

上蓋に木栓が付いているところから察するに、上蓋を外すというより、木栓を空気抜きとして「へそ」から注ぎ出す、という考え方での設えなのでしょうか。
長期保存を考えているのかな?とも思いました。いろいろな樽があるものです。

何はともあれ、準備完了。周囲に樽酒の香りがたちました。
お味は如何だったのでしょうか、、、お客様のご感想が気になるところです。

(担当:ロビー支配人・細矢)

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酒の切手

2007-12-22 11:10:11 | 附属酒類経済研究所
風物詩ではないものの、年末年始は歌舞伎や落語等の古典芸能を目にする(耳にする)機会が多い、気がします。

こうした古典芸能で、お酒の場面も数多く登場しますが、当時のお酒にまつわる風俗を伺い知ることが出来ます。
その中で、特に落語などで、お酒にまつわるちょっと珍しい習慣が出てきます。

それは、「切手」
といっても郵便切手ではありません。

写真のような札で、いわばお酒の商品券です。
本来、角樽(つのだる)に詰めた酒を持参する代わりに用いられたものです。
(なお、写真の切手は早稲田大学の所蔵品で、酒三合分の切手で、大きさは16cm×4cmということです)

例えば、落語の「包丁間男」の中では、
「酒屋の、えらい済まんな切手やなしに一升詰めてくれるか、ぶら下げて持てるよぉに、、、、」などと使われています。

この「切手」、酒以外に蒲鉾や餅、菓子、乾物、魚介、などの食料品を中心に使われていたそうです。
引越しの際、周囲の家にそばの切手をくばる習慣もあったとか。
ちなみに、早稲田大学では酒の切手と共にうなぎの切手も所蔵されているそうです。

お歳暮も切手で、ということだったのでしょうか。

(担当:附属酒類経済・文化研究所)

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スパークリングホップ(キリン)vsスパークリングアロマ(サッポロ)@日経新聞

2007-12-21 11:28:02 | 酒の情報(酒エトセトラ)
新聞の商品紹介というのは「持ち上げ」「けなさず」「比較せず」というイメージがありましたが、それを変える記事がありました。

昨日12月20日付日経新聞朝刊の「第3のビール、ホップの風味、味わい納得、すっきり味で香り引き立つ(新製品バトル)」という記事です。

内容は、どちらも新製品、キリンのスパークリングホップと、サッポロのドラフトワンスパークリングアロマを比較したもの。
表付き、2,000字にも及ぶ立派な記事です。

◆以下引用◆
ホップの香りと泡立ちを強調した第三のビールが相次ぎ登場した。キリンビールが十月十七日に発売した「スパークリングホップ」とサッポロビールが今月五日に発売した「ドラフトワン スパークリングアロマ」だ。どちらもビールらしさより、スパークリングワインのような軽い飲み口を提案し、ビール離れが著しい若者を引き戻そうとしている。
(中略)
 どちらもビールの苦みを生む原料のホップを果物のような香りを引き出す素材として初めて活用した。炭酸の泡立ちを良くしスパークリングワインのようなはじける感じにした。
(中略)
 両者の味わいや香りの大きな違いはビール風味を残しているか、抑えているかだ。キリンのスパークリングホップの方がビール風味に抵抗のない人に受け入れられやすい。発泡酒がベースであるため、麦芽の味わいが口に残り「やっぱりビール」と納得する。
 サッポロのスパークリングアロマはビールは嫌いという人に向く。原料に麦芽を使っていないため、ビールらしい味わいがしない。すっきりした味でチューハイに近い。両者とも「香り」を強調する。
 果実のような香りが引き立つのはスパークリングアロマ。スパークリングホップは「ビールでなじんだホップの風味。果実味とはいいにくい」と酒紀行家の江口まゆみ氏は指摘する。スパークリングホップがビールらしく、アロマは香りを楽しむ新しい飲み物といえるかもしれない。

◆引用終わり

と、かなり具体的に両者の相違を語っています。実際、我々も試飲しましたが、趣味的な相違はあるものの、当を得た指摘だと思います。

最後の一文も、新聞の紹介記事らしくない、はっきりとしたものです

◆以下引用
 売り上げはビール味を残すホップに軍配が上がりそうだ。アロマはドラフトワンのブランドに精彩を欠く。ドラフトワンは来年一月に刷新し、すっきり味に磨きをかける。独特の香りでビール離れが進む若者を取り込めたらドラフトワン再生を後押しできるだろう。
◆引用終わり

まあ、売上げは、CM等の宣伝量が比較にならないほど違う現状では、そうだと思います。スパークリングアロマはコンビニの棚確保もままならないようです。

ただ、サッポロビールさん。我々は思い切り応援しています。日経記事も「エール」と理解し、頑張って下さい。

日経さん、このように自身と責任をもった記事(記名です)を今後ともよろしく。

(担当:曽根田)


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「上海における日本酒の販売実態」by静岡国際経済上海事務所

2007-12-20 09:16:20 | 附属酒類経済研究所
レポートを読みました。

静岡国際経済上海事務所(2005):上海における日本酒の販売実態、95p.


文字通り、上海での日本酒の販売について、実態調査を行ったもの。
具体的には、市内の日本料理店51店、小売店15店で、中国産日本酒、日本産日本酒の市場シェアや、上海で販売されている日本酒の銘柄を調べたものです。

一応調査エリアは虹橋、古北、静安寺、浦東新区で、比較的日本人が集中している区域に絞ったとしていますが、大変な調査です。

結果のさわりを、、、、

まず、料理店で出されている日本酒の84%は日本産で、中国産は16%。
中国産の日本酒の半数以上は北京市産。銘柄は松竹梅、朝香、大関など。日本資本が多いということですね。

日本産の産地内訳は、兵庫、神奈川、新潟、宮城の順となっています。銘柄では久保田、白鶴、菊正宗、男山、月桂冠。有名どころが並びます。

小売店は、と見ると、日本産87%、中国産13%と、料理店と似たような数字です。
中国産の銘柄は、松竹梅、観月梅、大関の順。
日本産は八海山が複数上位を占め、白鶴、白雪、といった状況。
「1店しか置いていない」銘柄も70くらいあります。
つまり、まだ、試行錯誤、という状況でしょうか。

95ページ中、76ページが個々のお店ごとの個票。価格情報も入ってます。
これを自分なりにどう読むか、分析するのか、資料価値満載のレポートです。

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ストロー酒 その2

2007-12-19 09:23:19 | 酒の情報(酒エトセトラ)
先日、「ストロー酒」というタイトルで、日本の紙パックストロー酒、お洒落なシャンパーニュのストロー飲み、そしてクリストフルの銀のストローについて書きました。

今日は、東洋史です。

先日「酒の本棚」カテゴリで紹介した「乾杯の文化史」に、ミャンマーでは、酒を醸した甕にストローをさして回し飲みする、という習慣が書かれていたのを思い出しました。

そこで、中国のホームページとかを探ってみたら、、、台湾の大学のサイトに載っていました。
中國西南少數民族的飲食文化」というもの。
著者は、東吳大學中文系副教授の鹿憶鹿さんとなっています。

詳細は、このページを見て頂くこととして、西南部、雲南の辺りの少数民族の飲食習慣の相違について述べている中で、共通する習慣として、「竹筒飲酒」というキーワードが挙げられています。

以下、その部分(らしきところ)を抜書きします。

竹筒飲酒
竹筒作為飲酒器具,在少數民族中也極為普遍。如雲南景頗族的酒壺以杯子粗的竹筒做成,蓋是杯,筒是瓶,該族人稱為“皮吞”,是隨身的必備物。西藏珞渝地區的珞巴族將酒裝入半節竹筒,輪流暢飲。雲南佤族則是將裝在竹筒中,直接用細竹管吸酒,或盛進竹杯輪流飲用,不管人多人少都是用一個杯子輪流飲用。

「乾杯の文化史」でも、「百夷伝」という書物を引用するかたちで、酒を醸した甕に、水を満たし、甕に目盛りをつけて、人は順番に差し込まれたストロー(漆塗りで金も施されている儀礼用の長さ3メートルにも及ぶもの)を持ち上げ吸い、一目盛分吸ったら次の人にまわす、と記されています。

この辺りは固体発酵なので、水を加えて飲む(あるいは水蒸気蒸留で蒸留酒にする)のが理に適っているのでしょう。

探索しているときりがなくなりそうです。
 
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金箔入りの酒

2007-12-18 10:40:42 | 酒のご紹介
外商部に大量のご注文を頂きました。

灘の白鷹「金箔入り720ml」です。
中身は、、、確か青松白鷹。

この「金箔」。もちろん無害ですが、味はしないし、健康との好影響も特に報告されていません。
でも、金箔が入っていると、、、、華やいだ気分になるのも事実。
(透明な酒器に入れると、中で金箔がひらひらと舞うんです)

こうした演出、ワインなどでは見たことがありません
恐らく、「目で楽しむ」和食の伝統(結構、金箔を散らした料理って見ますよね)と、ほとんど色の付いていない日本酒の特徴を生かしたものでしょう。

ちなみに、元祖は高度成長期に出た「賀茂鶴ゴールド」だとか。
(今でも定番商品となっていますね)

なお、青松白鷹は精米歩合68%の本醸造。
白鷹伝統の「生酛(きもと)」造り由来の酸味、旨味のバランスのとれた、
飲みあきしないなめらかな飲み口が特徴。
冷やでも常温でも、そして、ぬる燗にすると、肉厚な味わいが冴えをみせます。

見て良し、味わって良し。
暮れ/新年のご挨拶などに最適です。


(担当:田中)

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ストロー酒

2007-12-17 10:23:45 | 酒の情報(酒エトセトラ)
ストロー酒と言えば、写真のように、手の平サイズのパック酒をストローでちゅーちゅー飲むと言う、
あまり良いイメージのものではありませんが、先日、地下鉄のフリーペーパーで「ストローで飲む用」のシャンパンが宣伝されており、ちょっと懐かしく思いました。

要は187mlとかの小容量のシャンパンにストローを差して飲むもので、21世紀のカウントダウンの前後から目にするようになったと記憶しています。
確か、ファッションショーの合間の慌しい中でもモデルさんが飲めるように、とか、口紅を気にせずに飲めるように、とか、の理由だったと思います。

「シャンパンは泡を目で楽しむのも大事なので、そんなの邪道だ!」という向きもあるかもしれませんが、個人的には「泡つきワイン」の楽しみ方が拡がるという点で、プラス評価、です。
パイパー・エドシックの「ピパリーノ」とか、ポメリーの「POP」などがおしゃれな姿で売り出されていた(いる)と思いますは、まだ、そんなに定着していないかも。

と、思っていたら、あのクリストフルから、シャンパン用のストローが出ているようです。


ちょっと欲しくなりました。

これで道端でパック酒を飲んでいたら、、、、驚くだろうな。


--写真は吾妻ひでお「失踪日記」より

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若潮酒造協業組合試飲販売@日本橋三越本店

2007-12-15 09:33:43 | 酒の催事等ご案内(自社物件も違うのも)
年の瀬ではありますが、日本橋三越本店での試飲販売のお知らせです。

これまでもデパートさんの試飲販売でご好評を頂いている、鹿児島県は志布志、若潮酒造協業組合さんです。
蔵元名を冠した「若潮」のラインナップ。特に原酒はこれぞ芋焼酎!
また、「千亀女」は仕込み、貯蔵ともにかめ壺を使用。昔ながらの木樽蒸留器で蒸留し、貯蔵酒とブレンドしたまろやかな焼酎です。
同じ「千亀女」ブランドの麦焼酎もありますので、比べてみるのも楽しいかと。

蔵元さんもお見えになりますので、会話をお楽しみ頂きたいと思います。

来週12月18日(火)から一週間、日本橋三越本店地下1階お酒売り場で。
年末のお買い物に併せ、ご来場下さい。

(担当:関本)

好評裏に終了!!ありがとうございました!

--写真は「若潮」

牛込・神楽坂 酒類卸 升本総本店
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「ワインの中には英知が。ビールの中には自由が」 byベンジャミン・フランクリン?

2007-12-14 08:53:13 | 酒の情報(酒エトセトラ)
「ワインの中には英知がある。ビールの中には自由がある」

今月初めの読売新聞(2007/12/3付)に、こんなタイトルのコラムが掲載されていました。

<アメリカ合衆国独立の立役者で、雷の正体は電気だと証明した凧(たこ)揚げの実験でも有名なベンジャミン・フランクリン(1706~90)は、こんな言葉を残している。
200円ほどの缶ビールで77円も取られている酒税を恨みつつ、「ビールの中には税金がある」とぼやいている私の頭では、ビールを何本飲み干したところで、まず思い浮かばないセリフだ。(以下略)>


この後、赤福や吉兆などの商品偽装に話が展開していくのですが、酒屋としては、この引用「ワインの中には英知がある。ビールの中には自由がある」に惹かれました。
そこで、インターネットで少し調べてみたのですが、この言葉の出典がなかなか見つかりません。

でも、ベンジャミン・フランクリンは、お酒に関してはさまざまな言葉を残しているようで、例えば、『ウィキクォート(Wikiquote)』には、

相談はワインを飲みながら、解決はその後で水を飲みながら。
Take counsel in wine, but resolve afterwards in water.

というのがありました。
また、別のソースでは

Wine makes daily living easier, less hurried, with fewer tensions and more tolerance
(ワインは大らかに我々の生活を快適でゆとりのあるものにしてくれる)

というのもありました。

そして、最もいろいろなところで引用されているのは、
Beer is living proof that God loves us and wants us to be happy.という言葉。

「ビールは神様が私たちを愛し、私たちの幸せを願っているしるし-贈り物-である」

とでも訳すのでしょう。ビール党には最高の言葉です。さまざまなところで引用され、写真のようなTシャツまで売られています。

ただ、これについて、英語版Wikiquoteなどでは、フランクリンはワイン党でもあり、こんな言葉は残していないし、そもそも見つからない、誤用ではないか、ということです。

そういえば、災害は忘れた頃にやって来る、という寺田寅彦の言葉も出典が明らかでないということですので、その類でしょう。

で、冒頭の
「ワインの中には英知がある。ビールの中には自由がある」
ですが、実はまだ出典が見つかっていません
どなたか、ご教示願えませんか。
(コラムの著者「経済部次長 林田晃雄」さん。これを目にされたら、教えて下さい。日本酒、差し上げます。。。。。)


「ワインの中には英知がある。ビールの中には自由がある」
じゃあ、日本酒の中には何を見出すべきなのでしょうか。

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