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酒の切手

2007-12-22 11:10:11 | 附属酒類経済研究所
風物詩ではないものの、年末年始は歌舞伎や落語等の古典芸能を目にする(耳にする)機会が多い、気がします。

こうした古典芸能で、お酒の場面も数多く登場しますが、当時のお酒にまつわる風俗を伺い知ることが出来ます。
その中で、特に落語などで、お酒にまつわるちょっと珍しい習慣が出てきます。

それは、「切手」
といっても郵便切手ではありません。

写真のような札で、いわばお酒の商品券です。
本来、角樽(つのだる)に詰めた酒を持参する代わりに用いられたものです。
(なお、写真の切手は早稲田大学の所蔵品で、酒三合分の切手で、大きさは16cm×4cmということです)

例えば、落語の「包丁間男」の中では、
「酒屋の、えらい済まんな切手やなしに一升詰めてくれるか、ぶら下げて持てるよぉに、、、、」などと使われています。

この「切手」、酒以外に蒲鉾や餅、菓子、乾物、魚介、などの食料品を中心に使われていたそうです。
引越しの際、周囲の家にそばの切手をくばる習慣もあったとか。
ちなみに、早稲田大学では酒の切手と共にうなぎの切手も所蔵されているそうです。

お歳暮も切手で、ということだったのでしょうか。

(担当:附属酒類経済・文化研究所)

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1 コメント

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酒の切手 (Robert-Gilles Martineau (ロベル))
2008-09-22 09:48:09
こんにちは!
静岡市のロベルでございます!
自分が酒(地酒)と酒に関係する何でも非常に興味を持っていますからますもとさんの記事が感動的になりました!
ところでこいう”酒の切手”を早稲田大学で見つけましたか?
どこかで(アンテイーク店等)発見することができるかな?
宜しく!
ロベル
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