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箸が転んでもおかしい、というのはティーンエイジャーの女子たちですが、日本のメディアさんは、日本酒で何かするとかなりの確率で記事にしてくれますね。
こんな記事が出ていました。
醸造「透明化」
水族館で着想、アクリル樽 栃木の酒造会社
栃木県小山市の酒蔵「西堀酒造」が透明な「酒樽(さかだる)」を使って、日本酒の仕込みを行っている。水族館で使用するアクリル樹脂を用いた特注タンクで、コメが日本酒に変化する様子が手に取るように分かる。「全体が透明なタンクは他に聞いたことがない」(栃木県酒造組合)といい、特許申請も行った。西堀和男社長(59)は「醸造の様子を観察して、酒造技術を高めることができる」と期待している。
日本酒造りは通常、ほうろう製のタンクや木おけで行われ、発酵の進み具合は上部からしか確認できない~(略)
読んで字のごとく、アクリル製のタンクで日本酒を造るという取り組みです。
アクリルにすることによって醸造が「透明化」され、もろみの対流や気泡の状態など、発酵の様子が目に見えるように可視化されるとのこと。
スゴイですね!と素直に驚きつつ、根が理科系なもので、ちょっと考察しちゃいました。
コレ、商品を造るという意味ではとっても難しいことですよね。
「発酵の様子が目に見える」のはまさにその通り。
いま、何が起こっているのか、あるいは例えば櫂入れをすると底の方はどうなるか、など、がわかるわけです。
ただ、恐らく、これまで見たことのないモノを見ているわけですから、見たものが狙った発酵プロセス通りとかそうでないとか、あるいはお酒の仕上がりとの関係は(可視化データを蓄積していかないと)わからないはず。
それ故、「外部から見守りながら仕込みを調整する」というのも、可視化データの蓄積や経験値が無い分、極めて難易度が高い技となります。
現在の酒造りは、杜氏さんや醸造研をはじめとする技術の蓄積の上で、「こうすればよい酒ができる」という経験則や実証的・理論的な裏付けの下、確立されたものです。
この蔵元さんも実際には従来のメソッドを基本に造りをされていると思うのですが、メディアさんの手にかかると「画期的な造り方!」みたいになっちゃうんですね。
(くどいようですが、技術的に面白いことは事実ですし、今後のデータの蓄積により、良い酒造りに資することは間違いないです)
その辺り、メディアさんもなんとかならないものでしょうか。
あと、コスト面も心配ですよね。
アクリルってかなり高価だし、仕込み後のタンクの洗浄とか、耐久性とか、心配はつきません。
(これらはトータルでコストに乗ってくる)
サイズもφ120cm×150cmということですから、1500リットルくらい。
これで仕込めるお酒って、ざくっと720mlで千数百本。上掲したタンク関連のコストも勘案すると、同じようなお酒を造ると、原価は2倍にも3倍にもなりそうな気もします。
(普通に造って1,000円2,000円のお酒だったら、3,000円5,000円になってしまうのでは、、、、)
いわば、これが数日来、何度か話題にしている「コト消費」の付加価値部分、ということになります。
タンク一本分であれば、メディアの効果で売れる(自分も欲しい!?)とは思いますが、結局それって「メディアで騒がれた」ことが付加価値のある部分を占めるような気もするし、、、、難しいものです。
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