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牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

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ドイツで造っていると勘違いされるから駄目です。「おうめワイン ポッパルトの雫」⇒「ポッパルトの雫」⇒「Danke」

2025-08-18 11:39:05 | 附属酒類経済研究所




ニュース画面に出てました。




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青梅ワイン名称「Danke」に 218案から決定

東京都青梅市が姉妹都市のドイツ・ボッパルト市から贈られた苗木のブドウから造るワインの新しい名称が、「Danke(ダンケ)」に決まった。
「ボッパルトの雫(しずく)」の名称で1999年から販売してきたが、国税庁が2018年に運用を始めたワインのラベルの基準に抵触することが判明。(略)
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ウチのPB「神楽坂ワイン」のことを思い出しました。
あれも同じように表示基準に引っかかるということで廃番の憂き目にあいましたが、かなり前の話です。
なぜ今さらこんな話題が取りざたされるのか、昔の残念な気持ちが引っ張り出されちゃいましたよ。

調べてみると、元の名前は「おうめワイン・ボッパルトの雫」
表示基準の施行時に醸造所が山梨ということで「おうめワイン」の部分を削除して「ボッパルトの 雫しずく 」にしたらしい。

その後数年間はこれで特に問題がなかったのが、今年は周年記念ということで記念ラベルの作成を企画し、そのラベルを山梨県内の税務署に示したところ、今度は「ボッパルトという地名は入れることができない」と指摘されたということです。



その時のネット記事


市としては表示基準の施行時には通っていたし、はた目から見てポッパルトで造っていると思う人はいなさそうだし、色々あるのでしょうが、そこは泣く子も黙る税務署なので、結局名称変更になったということです。

新名称は「Danke」、ドイツで「ありがとう」。

更にしつこく調べると、候補には「青の雫」や「ゆめのしずく」など旧名称の「雫」を使ったものや、「友好ワイン 絆」「友好のぶどう」といったドイツとの友好を題材にしたもの、「Vertrauen」(信頼)「Liebe(リーベ)」(愛)などドイツ語による名称などがあったようです。

そんな中での「あらためまして、Dankeです、ありがとう」。
218案の頂点に立ったお礼の言葉が、税務署に向けられているとしたらちょっと皮肉っぽい響きにも聞こえますね。




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暑いとビールが売れる。暑すぎてもビールが売れる?

2025-08-15 12:06:01 | 附属酒類経済研究所


で、どっちなの?

暑いとビールが売れるのか、暑すぎて売れないのか問題
先週そんな話をして、「で、どっちなの?」ということになったわけですが、昨日のニュースでさらに混乱。





キャッチは「7月のビール4カ月ぶりでプラス」

記録的な暑さで消費増ともあります。

暑すぎても売れる、というのが結論かぁ、と納得した次の瞬間です。




ビール類全体の販売数量は2%減(発泡酒などを含む)ということです。

これからすると「今年は暑すぎた」「ビール類全体は減った」「暑すぎるとビール類は売れない」という三段論法?になりますが、どうなんでしょう。

先週の「暑すぎて売れない」仮説での整理を思い出しましょう。
元々外食ではビール、家庭では発泡酒等という流れと、税制改正で両者の価格差が小さくなって家庭でもビールのシェアが増えているということもあります。

これら勘案すると、

①暑かったが、外に出る人はそれなりに多く、ビールが売れた。
⇒ビールが増

②暑さにあまり関係なく、ビールと発泡酒等との価格差縮小で発泡酒等のシェアが減った。
ビールは増、発泡酒等は減

③節約志向等もあってビール類全体の市場が縮小。
ビールは減、発泡酒等も減

このあたりの微妙なバランスでビールは微増、発泡酒等は減、全体では微減、と解釈するのかな。
でも、8月の数字が出たらまた右往左往するのでしょう。

偉そうなことをいうより、黙ってビールを飲んでいた方が良いかもしれませんね。



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黒松、青松、赤松、金松。おそ松くんでは「カラ松」と「トド松」が実在(たぶん)

2025-08-14 11:02:36 | つぶやき、ささやき、ぼやきに歯ぎしり


休日のテレビで天橋立のあたりをのんびり走る観光列車が映っていました。
流行の、いわゆる豪華観光列車というやつらしく 舞鶴湾を眺めながら、地酒の飲み比べをするコースなどもあるといいます。
列車の名前は「くろまつ号(黒松号)」



運行している京都丹後鉄道のHPより


「黒松」といえば長寿や繁栄を象徴する縁起物。名前を聞いただけで高級さのアピールを感じます。

そして「黒松」は日本酒の世界でもおなじみの冠です。
黒松白鷹、黒松仙醸……明治の頃は、白鷹と言えば黒松白鷹が第一で、その次に青松白鷹が続いたらしい。
今では「黒松」が本醸造特撰、「青松」が本醸造上撰、さらに特別純米の「金松」なんてものもあって、特定名称の格でいえば金松>黒松>青松という順番になる。

そんなことを思っていると、テレビではさらに続いて、「黒松号」のほかに「あおまつ号」「あかまつ号」もあると告げています。
黒松は全席予約制のレストラン列車、 赤松はカフェスタイルで列車のみ予約。 青松はもっとカジュアルで、予約不要の観光列車だそうですし。
こちらでは黒松>赤松>青松の順でカジュアル度が増していくわけですね。








「黒松」や「赤松」は松の種類としてあるけど「青松」「金松」という種類はないのでたぶん創作です。誰がこういうラインナップを考えたのでしょうね。
(ちなみに「おそ松くん」の6兄弟ではカラ松とトド松が実在していますね)

それはさておき、どの列車もあの水戸岡鋭治さんが手掛けたということですので是非一度乗ってみたいですね。
予約不要の「あおまつ号」が気楽そうですがその分インバウンドでメチャ込みで座れないとかだと楽しめないかもなので、ここは予約できる「あかまつ」「くろまつ」かな。

冬の京都の旅は丹後にしましょうか。




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コンビニの生成AIでの最適化と街の酒屋さん

2025-08-13 12:02:35 | 附属酒類経済研究所


今朝の日経にコンビニ(ファミマ)がAI活用で品揃えを最適化という話題が出ていました。

記事の中で紹介されていたのは、棚の配置——つまり棚割りの「ビフォー・アフター」





以前は「つまみ」「常温の酒」「常温の酒」。 それがAIの提案によって、「スナック菓子」「つまみ」「常温の酒」に変わったらしい。
二つ並んでいた「常温の酒」の棚の一つが、あっけなくスナック菓子に取って代わられたわけです。

お酒にとっては少しショッキングな人事異動ですね。 けれど数字は冷静に反応しています。
スナック菓子の売り上げは2〜3割増し。 片方を失ったお酒の売り上げは、ほとんど変わらなかったということです。

これをどう解釈するか。 「お酒を買う人は、もう買う銘柄を決めて店に入ってくる」——そんな風にも読めるし、 「銘柄は意識していないので、銘柄の種類は少し減らしてもあるものから買ってくれる」というサインかもしれません。

思い返せば先日料理用のワインを求めてコンビニに立ち寄ったとき、同じボトルが何本も横並びになっているのに気がつきました。
つまり効率は良くないのですが、その一方で、「コンビニって、意外にオリジナルブランドのワインが多いんだな。次は別のを試してみよう」とも思ったんですよね。

まあ、コンビニはほとんどやっていないウチとしては「やっぱりお酒は色々説明してくれる街の酒屋さんで」ということでしょうか。
コンビニが効率化・最適化を進めると、むしろ街の酒屋さんの特徴/強みが出てくるのかもしれませんね。

ただ「説明」という意味では今後コンビニで生成AIがワイン本体だけでなく料理との相性、コンビニで売っている推奨おつまみまとかまで説明してくれちゃうかも。

生成AIが語るソーヴィニヨン・ブランの「うんちく」。自分はどういう顔をして聞くのかなぁ。



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お酒を楽しむための國分社長の矜持

2025-08-12 13:35:42 | 附属酒類経済研究所



先週金曜日は人間ドック。
検査の都合で小1時間ほど空き時間があったので、近所の前職に顔を出して資料室で立ち読み。

業界外の会社なので、棚に並んだ資料の大半は無縁の世界ですが、その中に「激流」という流通業界の雑誌がありました。





特集は「食品卸・日用品卸 イオン発の激震再び」というもの。
関連して伊藤忠食品やトモシアなど食品系のトップが昨今の状況について語る「各社トップコメント」というのも出ていましたが、その中で国分グループ本社の國分社長のコメントが目に留まりました。



タイトルは「飲酒ガイドライン以上の大波が来るかもしれない」

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「飲酒ガイドライン」は昨年厚労省が出した飲酒の健康リスクを正しく理解し、不適切な飲酒を減らす、という趣旨のガイドラインです。
國分社長の言う「それ以上の大波」は今年9月に開催される、国連のハイレベル会合での議論のこと。

そこではアルコール問題も扱われる予定ですが、「適正な飲酒」が大事だと啓発活動などを行っている酒類業界などのスタンスの一方で、「適正な飲酒というものはなく、一滴でも飲んだら危険(NO SAFE LEVEL)」といった極端な表現を推し進める立場もあるんですよね。

以前ご紹介した大学病院の教授の日経コラムで「お酒は体に良いわけではない。でも、お酒との時間は大事。だからほどほどに飲む」というのがありましたが、「一滴でも飲んだら危険」という立場・論調が高まれば、こうしたコラムも炎上しちゃったり、思っても言えなくなったりしそうです。

食品業界のトップたちがほとんどお酒に触れない中、が敢えてお酒の問題に言及されたのは全国の酒類卸をけん引する立場を意識されたのだと思いますが、我々も同じ思いです。

後はこういう話にトランプさんが顔を出さないことを祈るばかりです。飲まない人だし。



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