牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

三世紀に亘り問屋を営む升本総本店の徒然を毎日更新!!商品情報からビアガーデン・試飲等イベント情報、酒文化経済・書評等々!

升本総本店オリジナルギフト★灘の白鷹『超特撰』『以心』『樽ゝ馬』

2007-12-13 09:25:57 | 酒の催事等ご案内(自社物件も違うのも)
お歳暮商戦も後半戦、延長無しの正念場です。
手前味噌的なので後回しにしていたのですが、そろそろ時間切れ、ご紹介させていただきます。

升本総本店オリジナルお歳暮白鷹セットAです。
商品紹介は添付されている栞から。



このたびご用意致しましたお酒は、私ども升本総本店が十九世紀末以降、足掛け三世紀にわたりご懇意を頂いている、灘・西宮郷の伊勢神宮御料酒の蔵元「白鷹」の誇る「超特撰 白鷹」と「吟醸 以心」、そして米焼酎「樽ゝ馬(たるちょんま)」でございます。

「超特撰 白鷹」は、最も白鷹らしい酒の一つで、名水「宮水」に、兵庫県吉川町特A地区産山田錦を100%使用して醸されました。生酛(きもと)造りならではの豊かなコクと深みのある味わいが酒通好みの純米吟醸。それは流行の華やかな香りや味わいを特徴とするものではなく、本来の日本酒の姿を追求したものです。常温で、もしくはぬる燗で、一層まろやかな旨味が際立ちます。

また、「吟醸 以心」は、「食中の楽しい会話が弾む酒」を目指し、弊社が白鷹に委託し、酵母・醸造法に工夫を重ね新たに生み出されたオリジナル吟醸酒でございます。
「超特撰」同様「宮水」「山田錦」での仕込みですが、爽やかな喉ごし、芳醇な香りをさらに強調し、キリッとしてなめらかな味わいが特徴です。程よく冷やしてお飲みになると一段と特色がおわかり頂けると存じます。

そして、「樽ゝ馬(たるちょんま)」は、白鷹の進取の気性を体現した米焼酎で、「山田錦」「宮水」での清酒仕込みの上、スペイン産のシェリー樽に貯蔵された、長期熟成焼酎です。樽熟特有のまろやかでコクのある、芳醇な味と香りをお楽しみ下さい。



日本酒や焼酎好きにはもちろんのこと、ワイン通、ウイスキー党にも好評です。お、お酒に加え、白鷹の銘入りの塗枡も入っており、これもまた好評。
送料込・税込・5千円ちょうど、です。

他の組み合わせもご用意しておりますのでお気軽にお問い合わせ下さい。

(担当:外商部 曽根田)


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酒燗器(燗付け器)

2007-12-12 09:27:31 | 酒の道具など
お小遣いで導入されたマシンです。

コイズミ(小泉成器株式会社)酒燗器KOP-0204

読んで字の如く、お酒の燗付けをする機械です。
といっても、大げさなものではありませんが、要は湯煎をするためのミニミニ風呂桶、みたいなものです。
水(とかぬるま湯)をはって、スイッチオン!
お酒を入れた徳利を漬け、しばらくすると燗付けが出来上がり。

良くあるポット型の酒燗器とは異なり、湯煎式なので優しい燗付けが出来ますし、自分の好きな徳利を使うことができます。
一度に二合徳利×2+一合徳利くらいまで可。
また、ぬる燗から熱燗まで、温度調節もばっちり。
ちなみに、湯煎器として、温泉卵やヨーグルトも作れるとのこと。
(さすがに沸騰はしないので、しゃぶしゃぶは無理です)

機能的には必要十分!
また、デザイン的にも、外側は黒、内側は赤の漆塗り調で、塗枡を思わせる高級さ。
まさに非の打ち所がない、商品です。

でも、、、、、、、、、

家庭で燗付けする場合、私などは気が短いせいもあり、やかんにちょっとお湯を沸かし、そのお湯を大きな湯桶に入れ、そこに錫のチロリや徳利を入れ、燗付けしながらチビリチビリ、というスタイルでした。チロリは八勺なので、一度お代わりして一合六勺。

それに比べ、この酒燗器、ちょっと大げさ。
一度に五合燗付けできるのは素晴らしいですが、それじゃあ二人でも飲みすぎ。
また、食卓にこれが乗ってしまうと、黒塗り存在感大!大!大!で、他のお皿が置けない!
また、特に熱伝導の悪い陶器の徳利だと、上燗の設定でもぬる燗になったり、結構調節が難しい。
(温泉卵に失敗したのは私の操作ミスです。たぶん)
さらにはに置き場所にもちょっと困る、、、、

と、言うわけで、会社に寄付、となりました。
会社では引っ張りだこ、かと思いきや、大酒飲みが多いことが誤算。
すぐ徳利が空になってしまい、継ぎ足しながら飲む状態になり、十分に燗が付いてきません

いや、難しい。

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文春新書「忘年会」

2007-12-11 11:49:31 | 酒の本棚(書評?)
そのものずばり、「忘年会」という本です。

園田英弘(2006):忘年会(文春新書540)、206p.

説明等では、
「忘年会が始まったのはいつか? 世界に忘年会は存在するか? 身近だが正体不明な『宴会』の歴史的起源と変遷を辿り、世界史内での位置づけを探る」となっています。

まあ、そんなような内容ですが、筆者はマジメな方なのでしょう。
目次がほぼそのまま中身をあらわしています。
 第一章:江戸時代の忘年会
 第二章:近代忘年会の成立
 第三章:近代忘年会の拡散
 第四章:大衆忘年会の時代
 第五章:海を越えた忘年会
 第六章:忘年会の現在
ちなみに、いわゆる「忘年会」は第四章で展開。
温泉地での大忘年会や隠し芸を特訓するサラリーマンの写真、哀しくも楽しい企業忘年会、等、、、、。
「三丁目の夕日」にも忘年会が描かれているんですね。。。。

第五章と第六章はちょっと息切れ気味で、聞き書きみたいな感じになっています。

でも、確かに「忘年会」で本が出るとは思いませんでした。企画力に脱帽。

ところで、「新刊!」と思って買ったのですが、実は昨年2006年11月の出版でした。
ちなみにまだ一刷。まあ、そうなのでしょう。

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赤穂浪士の飲んだ酒

2007-12-10 09:25:11 | 附属酒類経済研究所
今週末の12月14日は赤穂浪士討ち入りの日
そろそろ、そこかしこで忠臣蔵ネタを聞くようになりました。

それに便乗、というわけではありませんが、「赤穂浪士が飲んだ酒は?」というネタです。
恐らく、浅野様は○○、大石内蔵助は△△、堀部安兵衛は□□(そういえば、高田馬場での決闘では朝まで居酒屋で飲んでいたとかいないとか)、というのがあるかと思ったのですが、そのものずばりがありました。

討ち入り前に集合場所の蕎麦屋で出陣の祝い酒となった酒です。

それは剣菱

なんでも内蔵助が「剣菱をもて」と言い、皆で酌み交わしたとか。
蕎麦屋には菊正宗や剣菱が多いので、言われてみればなるほど、です。
裏を取ろうと思って、剣菱さんのHPを探してみたのですが、HP自体が見当たりませんでした。
でも、こうした情報がさまざまなところに出ていますし、「赤穂浪士討ち入りの酒として宣伝の絵が入っている大正時代(かな)の剣菱の広告」というのもありましたので、本当なのでしょう。

仮名手本忠臣蔵や、テレビドラマの忠臣蔵でどう表現されているのか。
討ち入りの前の祝酒、ビジュアルな演出的には菰樽の鏡割になるでしょう。
意識して見てみたいと思います。

ところで、これらの情報で知ったのですが、剣菱さんは灘に移ったのは昭和になってからのことで、永らく伊丹で酒造りをされていたそうです。
一時期、元気がなかったようですが、やはり伝統のブランド、頑張って欲しいものです。

(担当:甲立)

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呉の千福「たち吉製干支ボトル」(歳暮展開)

2007-12-08 08:46:46 | 酒の催事等ご案内(自社物件も違うのも)
恐縮ですが、一日おき位には歳暮展開をご案内することになってしまいます。
本日は、京王デパートさんでの展開商品。

呉の三宅本店「千福」たち吉製干支ボトル、です。

来年、2008年(平成20年)の干支は「子(ねずみ)」です。
財を築き、繁栄の力を招く「戊子(つちのえ ね)」干支ボトル。
新しい年に『千の福』とともにやって来ます。

容量720mlのボトルは京都の老舗「たち吉」製。サイズは130mm(縦)×240mm(横)×171mm(高さ)。重さ1.6kgと存在感有り。
毎年の干支を揃えている方も少なくないとか。

縁起物の戊子干支ボトルは、家の南西、また南西を背に飾ると良いそうです。

予定数完売!ありがとうございました!!

(担当:関本)

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健康志向ビール飲料。必要なのは発想の転換、かも。

2007-12-07 09:24:27 | 酒のご紹介
「とりあえずビール」と揶揄されながらも、最初のビール(正確に言えば発泡酒等も含めたビール系飲料)はおいしいものです。

そんなビール系飲料に、また、新製品です。

カラダに新しい、キリン。はじまる。
「麒麟ZERO」新登場。

発泡酒で初の「カロリーオフ(19kcal/100ml)」「糖質ゼロ」だということです。
早速、弊社でも見本缶を試飲。
「コクや苦味はいま一つだが、後味は悪くない」「飲みやすい」といった感想でしたが、必ずその前に来るのが「カロリーオフものにしては」という接頭辞

メーカー(キリン)の販促資料にも
「カロリーオフ&糖質ゼロでありながら、きりっとした飲み口&ホップの爽やかな香り」と、エクスキューズが付いています。

改めて発泡酒(ビール)を見回してみると、カロリーオフ等の健康志向モノは、いずれもその価格帯の中での付加価値向上・訴求力upとして作られています。
ですから、味については「健康モノにしてはまとも」ということになってしまう。

では、逆の発想、すなわち、健康モノという付加価値を、価格にonする、という発想はないのでしょうか。

例えばマヨネーズ。キューピーのHPによれば、通常のマヨネーズよりもカロリー半分のマヨネーズの方がちょっと高いお値段となっています。

さらに、「210グラム入り」ではさまざまな展開があり、
 カロリー1/2:192円
 カロリー1/4:234円
 ノンコレステロール:238円
 コレステロール吸収:380円
となっています。
つまり、健康モノという付加価値によって、倍の価格をつけることもあるのです。

もちろん、ビール(発泡酒)の世界は、価格競争がすべて、みたいなところもあり、付加価値のカタマリみたいな「地ビール」も苦戦。
でも、史上最高売上げを記録したヱビスのように、いわゆるプレミアムビールは市場を確保しています。
「健康モノなのに、味もプレミアム並み。でも値段はちょっと高い」という商品があってもよいのでは、とちょっと思いました。


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10年古酒 純米吟醸「太松酒造店」by仙醸@松屋デパート

2007-12-06 08:51:49 | 酒の催事等ご案内(自社物件も違うのも)
お歳暮時期はどうしても商品紹介が続いてしまいます。
松屋デパートさんでのお歳暮限定商品です。

長野県は高遠の蔵元「仙醸」さんの10年古酒
1997年醸造 秘蔵10年 純米吟醸「太松酒造店」。

長野県産美山錦を60%まで磨いた吟醸酒を10年間、低温で熟成致しました。
低温熟成のため、老ね香や、色はそれほどなく、上質の純米吟醸らしさが感じられる「品のよい」タイプです。
熟れた果実の豊潤さと熟成酒らしい焙煎香が絶妙なキレのよい酒

アルコール度数17.4%。720mlで¥5,250円
きれいな瑠璃色の透明機械瓶(木箱付き)入りです。


10年という歳月じっくりと熟成された純米吟醸酒は、1年の想いを込めたお歳暮商品として最適と考えます。この冬1回のみ、ごくわずかの限定品となります。
ご用命のほど、よろしくお願い申し上げます。
こちらからも、お求め頂けます)


(担当:関本)

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お歳暮の市場規模は?

2007-12-05 10:18:11 | 附属酒類経済研究所
弊社で言えば、お歳暮は好調かも

世の中ではどうなのでしょう?
11月・12月の時期を区切った統計等は結構あるのですが、「歳暮」特定のものが見当たらなかったので、ちょっと、市場規模推計みたいなものを探してみました



まずは、日清オイリオのHPに掲載されている、2006年4月発表の2005年の歳暮の市場規模推計。
ちょっと古いですが、「全体市場5,813億円(2004年比95%)」「平均単価4,053円(2004年は4,056円)」となっています。

カテゴリー別内訳(対前年比)のうち、酒類はビール・発泡酒88%、清酒90%、等と平均を下回っており、「フリーチョイス型カタログギフト」の122%と伸びと対照的です。
購入ルート別では量販店ルートが堅調に推移しているとのことで、個人的にはあまり楽しくありません。
この推計、今年は発表されていないようなのですあ、どこかに出ているのでしょうか?



次いで、この手の調査の老舗、矢野経済研究所の調査。
ここは、いろいろな調査レポートを10万円内外で販売しており、それはそれで良心的ともいえるのですが、逆にタダで公表している情報も少ないのが特徴です。
その中で、2007年のギフトマーケットの市場規模推計が二枚ペラで出ていました。
ポイントは、次の三点でしょうか

・2006年のギフト雑貨市場は10.9兆円、2007年は11兆円と微増推移
・ギフト雑貨市場の増加は、カジュアルギフトの増加に起因
・2006年における食料品(中元・歳暮)売上は約6兆円、2007年は5.9兆円と微減模様

カジュアルギフトとは歳暮・中元・新年・慶弔等「フォーマルギフト」の対義語のようです。つまり、儀礼的な贈答から「あげたい人にあげたい時に」という傾向が出ているよう。



同じようなカテゴリで
「2005年歳暮5,813億円(日清オイリオ)」
「2006年歳暮・中元約6兆円(矢野経済)」
と、桁が違うのが気になりますが、それはそれとして、傾向は整合しているようです。

で、この二つについて、弊社での傾向もふまえ整理すると、、、こうなるのでしょうか。

・歳暮・中元等の儀礼的なものの件数は縮小傾向にある

・その中で、単価については「儀礼として送る」場合は、変にコストダウンすることは無く、むしろ上昇するケースも見られる。ただし、「量販店経由」が増えることで、同じものでも単価は下がっていく可能性はある。

・酒類については、残念ながら縮小傾向。

・フリーチョイス型ギフト、インターネット販売という「新しい」ものは、ボリュームはまだまだ小さいものの、伸張しつつあり、要注意。



そんな状況ですが、「弊社は好調!」と年末を締めくくりたいものです。

(担当:附属酒類経済研究所)

--写真は矢野経済研究所プレスリリースより

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ベルギービール「季節物」フェア@新宿ルミネエスト1F入り口

2007-12-04 09:10:45 | 酒の催事等ご案内(自社物件も違うのも)
ご好評を頂いているベルギービール

それぞれの醸造所がクリスマスまたは冬季限定で特別に仕込む「クリスマス特別醸造」が定番化しています。
(ラベルだけでなく)本当に「特別に醸造」というのがうれしいところです。

通常のものとは違ってスパイスやハーブを使用したり、アルコール度数が高くて濃厚なものなど、醸造所の個性が楽しめる季節ビールです。

その季節物が勢揃いする試飲販売。
レガル・クリスマスグーデンカルロス・クリスマスメール・ノエルなど。
商品名だけではあまり説明になっていませんが、、、、
来て見て試してみて、下さい。

場所は新宿駅ビル。ルミネエスト1F入り口。
同ビル地下の酒屋さん、Osakayaさんの出店です。

12月6日(木)~12月9日(日)の4日間。弊社の営業も助っ人に参上、ということです。

好評裏に終了致しました!どうもありがとうございました!!

(担当:田中jr.)


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乾杯の文化史

2007-12-03 10:24:05 | 酒の本棚(書評?)
神崎宣武編(2007):乾杯の文化史、ドメス出版、287p.


10月に出た新刊です。
序章で語られていますが、「日本酒で乾杯!」運動に際し、「で、日本酒で乾杯ってどのくらい伝統があるの?」という疑問などから生まれた研究会の議論がとりまとめられたものです。

内容的には、「日本の酒礼」「比較の酒礼」の二部構成で、前半は日本における「乾杯!」の歴史、後半は中国、朝鮮半島、台湾などでの歴史が、さまざまな文献から語られていきます。学問的にも興味深い物ですし、読み物としても読み応え有り、です。
特に前半の「文明開化と乾杯」は、「乾杯!」という発声とともに乾杯する風習が生まれた時期のドキュメントで、面白い。

その結論は、、、、、実はこれは序章でも語られているのですが、結局、日本酒で乾杯という伝統は伝統というほどのものではなく、明治末期以降、西洋風の風習と中国の乾杯という言葉が結びついた、ということです。
しかし、編者は「期待にはそえない結論となった」「そのうえで、『日本酒で乾杯』運動を推進するのである」「これから『日本酒で乾杯』の慣行をしっかりつくっていく」とあくまで前向きです。まさに同感。

結構「へぇー」という事柄も多く、面白い本です。

最後に、問屋ごときが僭越ですが、気になったこと
学術的研究として見た際、状況証拠からの推論に飛躍や「抜け」的な部分がいろいろあります。
例えば、「乾杯」という単語について、「大言海」では古い語例として平安時代の儀式書が挙げられていること、しかしそれは誤記かもしれず、明治以降、その儀式書の誤記が「再発見」された、的な議論になっています。
しかし、後半の中国の研究では、単語としての「乾杯」は12世紀-13世紀以降、幾多の書物で用いられていることが記されており、そうすると、文化的交流の中で、千年近く「乾杯」という単語が我が国に入ってきていないことの不思議さについて、もう少し検討を深めるべき、とも思います。
また、イギリスの飲酒習慣に関するくだりで、ホガースの版画「ビール通り」をひき、「飲酒が肯定的にとらえられていることがわかる」としていますが、確かホガースは「ジン・レーン(ジン横丁)」という版画で、ジンで堕落した人々をシニカルに描いていたはずで、この辺りはちょっと決めつけが過ぎるかな、と思いました。

とは言え、読み応えのある、業界人必読の書、と言えると思います。

(担当:酒類経済研究所)

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本日発売!泡盛古酒40年物「かねやま」山川酒造

2007-12-01 09:52:07 | 酒のご紹介
山川酒造(沖縄県本部町)「泡盛古酒40年物 30万円!!」

昨日、日経新聞朝刊(消費面)の囲み記事をご覧になった方も多いのではないでしょうか。

弊社でもお取り扱いができそうなのですが、高額商品ゆえ、写真等のみでサンプルは来ていません。
ということで、日経記事を。

 泡盛メーカーの山川酒造(沖縄県本部町)は十二月一日、四十年以上貯蔵して熟成させた泡盛の古酒(クース)を発売する。
限定百本で、一本(七百二十ミリリットル)三十万円。同社製品を販売する全国の酒販店で扱う。四十年物の泡盛の古酒が消費者向けに市販されるのは珍しい。
 この「かねやま 1967」は国税事務所への提出書類や帳簿などで一九六七年以前から貯蔵していることを確認した泡盛だけを使う。カカオのような熟成香で、まろやかでコクのある味わいが楽しめる。なめらかな舌触りは四十三度のアルコール度数を感じさせない。
 百年物を目指して貯蔵を続けるため、今回は一部だけ販売する。四十年の熟成の時をかみしめるよう、ストレートでなめるように飲むのがお薦めという。

さすがに在庫はおけない(財務の許可が出れば1本くらいは持とうと思っています、、、が)ので、ご注文いただいた段階での蔵元確認、お取り寄せとなります。
限定百本とのことなので、お早めにお声がけ下さい!!

おかげさまで、デパート様経由での受注も頂きました。
どうなることかと思いましたが、安心、安心。ありがとうございました!!


(担当:田中)


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