今年の「夏の高校野球」も数々の熱戦を残し、先週(8/22(水))幕を閉じた。
例年の事ではあるが、ギラギラ照り付ける灼熱の太陽の下、高校球児が全力でプレーした。
83回を数える今年は夢の甲子園を目指して、全国で4081校が参加した。そして、地方大会を勝ち進んできた49校が地方の代表校として全国大会に出場し、頂点を目指してプレーした。
今回、その頂点に立ったのは県立佐賀北高校である。
佐賀北高校が、その勝利を手中にした決勝戦は劇的な試合であった。広島県代表の広陵高校の野村投手に7回まで1安打10三振、4対0で抑えられ、その試合の状況からして、このまま佐賀北高校は完封されても仕方の無い試合だった。
ところが、8回1死からの佐賀北高校の攻撃、ヒットとフォアボールで1塁・2塁・3塁と塁を埋め、次のバッターが押し出しで1点、なお、満塁、そして副島君が劇的な逆転満塁ホームランで試合をひっくり返した。この余韻がまだ、覚め止まぬ9回表の広陵高校の反撃を断ち切り、優勝の栄冠を勝ち取った。
その瞬間、佐賀北高校に対する祝福と今までの激闘に対し、惜しみない激励と歓喜の渦で甲子園球場は包まれた。
こんな偉業を成し遂げたにも拘わらず、試合後のインタビューに佐賀北高校の監督や選手は意外に淡々と感想を述べる。
百崎監督……「開幕試合を経験して選手が何事にも動じなくなった。日頃の練習 どおりに緊張せずにやれたのが勝因でしょう。選手達にお疲れさん と言ってやりたい」「甲子園出場の常連校と言ったって、対戦相手 (広陵高校)も同じ高校生だ。うちにも1度や2度のチャンスはあ るだろうと思っていた。」
久保投手……「気負わず普段どおりのピッチングをしただけ。ただ、基礎体力は 誰にも負けない自信があった。」
*この言葉を裏付けたのは宇治山田高校との延長15回、引き分け で再試合となり、勝ち進んだスタミナ。
副島3塁手…「甘い球を見逃さず、練習の時のように、力いっぱい振り抜いただ け。その時はやったぁ~と思ったが、嬉しさが込み上げてきたのは 試合が終わってからでした。」
こんな受け答えを聞いていると、4081校の頂点に立った感極まったインタビューとはとても思えない。
しかし、そのインタビューの応対に秘められた並々ならぬ日々の努力を感じないではいられない。
佐賀北高校は佐賀県でも有数の公立の進学校である。特待生制度も無く、練習時間は毎日、限られた3時間あまり。しかも、グランドはサッカー部など他のクラブ活動と共有して使用する。
そんな制約された条件の下、密度の濃い、しかも基礎体力をしっかり付ける方法で地道に、コツコツと練習をやってきたのだろう。
全国各地で、高校球児たちが佐賀北高校と同様に甲子園を目指し、日々の練習を行っている。こうした高校生に、佐賀北高校の今回の直向な試合がどれ程、勇気と励ましを与えたことか!
百崎監督のモットーは「文武両道を貫く」だそうだ。
人生の中で、多感で心身共に豊かに成長する高校時代に、佐賀北高校の野球児たちは何と良い監督に巡り会ったことか。
恐らく、佐賀北高校の野球選手たちは、この高校生活から学んだ全てをこれからの人生に教訓として、生かしていく事だろう。
「鶴の粟 蟻の塔」とでも言うべき貴重な経験を!
例年の事ではあるが、ギラギラ照り付ける灼熱の太陽の下、高校球児が全力でプレーした。
83回を数える今年は夢の甲子園を目指して、全国で4081校が参加した。そして、地方大会を勝ち進んできた49校が地方の代表校として全国大会に出場し、頂点を目指してプレーした。
今回、その頂点に立ったのは県立佐賀北高校である。
佐賀北高校が、その勝利を手中にした決勝戦は劇的な試合であった。広島県代表の広陵高校の野村投手に7回まで1安打10三振、4対0で抑えられ、その試合の状況からして、このまま佐賀北高校は完封されても仕方の無い試合だった。
ところが、8回1死からの佐賀北高校の攻撃、ヒットとフォアボールで1塁・2塁・3塁と塁を埋め、次のバッターが押し出しで1点、なお、満塁、そして副島君が劇的な逆転満塁ホームランで試合をひっくり返した。この余韻がまだ、覚め止まぬ9回表の広陵高校の反撃を断ち切り、優勝の栄冠を勝ち取った。
その瞬間、佐賀北高校に対する祝福と今までの激闘に対し、惜しみない激励と歓喜の渦で甲子園球場は包まれた。
こんな偉業を成し遂げたにも拘わらず、試合後のインタビューに佐賀北高校の監督や選手は意外に淡々と感想を述べる。
百崎監督……「開幕試合を経験して選手が何事にも動じなくなった。日頃の練習 どおりに緊張せずにやれたのが勝因でしょう。選手達にお疲れさん と言ってやりたい」「甲子園出場の常連校と言ったって、対戦相手 (広陵高校)も同じ高校生だ。うちにも1度や2度のチャンスはあ るだろうと思っていた。」
久保投手……「気負わず普段どおりのピッチングをしただけ。ただ、基礎体力は 誰にも負けない自信があった。」
*この言葉を裏付けたのは宇治山田高校との延長15回、引き分け で再試合となり、勝ち進んだスタミナ。
副島3塁手…「甘い球を見逃さず、練習の時のように、力いっぱい振り抜いただ け。その時はやったぁ~と思ったが、嬉しさが込み上げてきたのは 試合が終わってからでした。」
こんな受け答えを聞いていると、4081校の頂点に立った感極まったインタビューとはとても思えない。
しかし、そのインタビューの応対に秘められた並々ならぬ日々の努力を感じないではいられない。
佐賀北高校は佐賀県でも有数の公立の進学校である。特待生制度も無く、練習時間は毎日、限られた3時間あまり。しかも、グランドはサッカー部など他のクラブ活動と共有して使用する。
そんな制約された条件の下、密度の濃い、しかも基礎体力をしっかり付ける方法で地道に、コツコツと練習をやってきたのだろう。
全国各地で、高校球児たちが佐賀北高校と同様に甲子園を目指し、日々の練習を行っている。こうした高校生に、佐賀北高校の今回の直向な試合がどれ程、勇気と励ましを与えたことか!
百崎監督のモットーは「文武両道を貫く」だそうだ。
人生の中で、多感で心身共に豊かに成長する高校時代に、佐賀北高校の野球児たちは何と良い監督に巡り会ったことか。
恐らく、佐賀北高校の野球選手たちは、この高校生活から学んだ全てをこれからの人生に教訓として、生かしていく事だろう。
「鶴の粟 蟻の塔」とでも言うべき貴重な経験を!