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空想から科学へその⑦

2008年04月08日 10時59分53秒 | 世間の話
先週の月曜日の続きです。

人間の歴史を唯物論的に見る史的唯物論。
マルクスの天才的な業績の一つがココにあります。

少し前に書いた3人の空想的社会主義者が乗り越えられたかった2つのテーマを思い出して欲しいのですが、
①資本主義が社会主義に発展する法則および、歴史的な条件を解明出来なかった事。
②そして、その発展の主役が「誰」なのか?
この2つは歴史を唯物論で見たからこそ浮かび上がる話であり、そして今僕達が生きているこの瞬間も歴史の一部である事に違いはありません。

つまり!歴史や社会を弁証法的唯物論でとらえたからこそ!
社会主義は空想から科学となりました。
次なる社会が!次なる人類の発展段階が!
正に「科学」的に見えたと言う事なのです。

史的唯物論を踏まえてエンゲルスは空想から科学へで読者にこう語りかけます。
「これまでのすべての歴史は原始状態を例外として、階級闘争の歴史であった」
「これらたがいに闘争する諸階級は、いつでもその時代の生産関係と交易関係、一口で言えば、経済的諸関係の産物である」
と・・・。

話は少し逸れますが、僕達の日本でも
貴族社会と荘園の発生から武士の形成による利害の対立。
武士という封建制度の成熟とその後の明治維新
など、常に利害の対立する階級による闘争による発展の歴史が事実としてあります。

当然これらは資本主義の世の中である現代でも当てはまる話です。
ですからマルクスは資本主義による社会矛盾を解決する方法を見つける為に、次に資本主義の経済の仕組みの暴露を行う必要があったのでした。

共産主義に興味の無い人でも知っているであろう書物。

「資本論」

このマルクスがその生涯を捧げても足りず、盟友のエンゲルスがマルクスの死後に引き継いで完成させたこの本は正に歴史を変えた書物でした。

空想から科学へでは資本論の最重要部分である、
資本主義における利益(剰余価値)がどこから出てくるのか?を解き明かす
労働価値説と資本主義的取得のカラクリに踏み込んでいきます・・・。

つづく

事務局:つ

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