星新一公式HPの中の「ホシヅル図書館」に、新たに「海外出版」の項目が出来ました。日本人作家の中で、翻訳出版されている国(言語)の数はナンバー1ではないかと言われていますが、その全容は分かっていません。ベルヌ条約に加盟前の出版や、著作権を無視した海賊版もあるので、全容が把握できないのです。この方面に造詣が深かったコレクターが、昨年、突然亡くなられたので、まとめるときは彼に尋ねればいいと思っていたので、途方に暮れています。
このコロナ禍で外出もままならない中、著作権管理をしている星新一氏の二女、星マリナ氏の努力で、各国の国会図書館に当たるところのデータベースや古書店のリスト検索を進めた結果、その一部が次第に明らかになってきました。その成果はすでに9月6日(星新一さんの誕生日)に公開され、その後も更新されています。https://www.hoshishinichi.com/list/list17.html
外国から古書を買うというのは初めての経験でしたが、ちょっと時間はかかるものの、手に入るのはうれしいものです。
海外出版リストを元にして、星さんの作品が収録されている、入手可能なアンソロジーを2冊、買うことができました。ほかにも手を尽くせば買えそうですが、海外からなので送料もかさむので、あまり手を広げずに我慢しています。
入手した2冊のアンソロジーは以下です。
『ハイネSF年鑑1986』Heyne Science Fiction Jahresband 1986 1986年2月刊 収録作品は「おーい でてこーい」です。
544ページもある、厚いペーパーバック版です。
もう1冊は”Vingt maisons du zodiaque” 1976年6月刊 イギリスで開催された第37回ワールドコンにあわせて複数の国で同時に刊行されたMaxim Jakubowski編のアンソロジー(15か国から20編のSF短編が収録)。収録作品は「愛の鍵」です。
しかし、この海外出版のリストをご覧いただくとお分かりのように、翻訳出版されている数は、許可・無許可にかかわらず、すごい数にのぼります。
とてもじゃないけれど、全部集めるのは、夢のまた夢です。