ソムタム学級通信 ★さちえのタイ生活★

2010年6月より青年海外協力隊、養護隊員としてタイへ。バンコクより北へ450キロ東北部のコンケンで日々試行錯誤の記録。

ソムタム

2012年03月07日 16時50分00秒 | タイ料理


  
     ส้มตำ ソムタム

         


タイ料理と言えばその代表格、ソムタム。
現在はタイ全土で親しまれ、タイで誰もが食べているソムタムは、
もともとはタイ東北部、イサーン地方の料理。
     
貧しい東北からバンコクやチェンマイなどの都心部へ出稼ぎに行った人たちから
イサーン料理が伝わり、今や ソムタム、ガイヤーン、カオニャオといった
イサーンの基本料理はタイ料理そのものを表すものとなった。
タイ料理の今や代表格となっているものの多くはイサーン料理。 
イサーン料理こそタイ料理、イサーンはおいしいものの宝庫。



私も、毎日毎日イサーン料理を食べて暮らした。
特に、ほぼ毎日のように食べていたのがソムタム。
ガイドブックには「パパイヤのサラダ」と一言ですませてあることがあるが、
いやいや、一言ですませられないくらい、ソムタムは奥深い。
材料だけにしてもこれだけ。
    
干しエビ、砂糖、にんにく、ピーナッツ、味の素、マカム、魚のぬか漬け液、マコー、いんげん、マナーオ(ライム)
青パパイヤのささがき。
  




唐辛子、ニンニクをクロッとよばれる臼でつぶし、
       
青パパイヤ、インゲン豆、トマトを入れて
コンコンコンコン叩く。
            
ライム、ナンプラー、砂糖で味付けしてできあがり。
      

ソムタムの『ソム』は「酸っぱい」、『タム』は「叩く」という意味があり、
「ソムタム」という名は、その味と料理法からきている。



このソムタム。
干しえび、ピーナッツが入った「ソムタムタイ」をソムタムだと思っている人が多いが、
イサーンにはさらに美味しいソムタムがある。
更に上級のソムタム。
小さな蟹の塩漬けを入れた味に深みのあるソムタム、「ソムタム・プー」。
そして、
小魚のぬか漬けと発酵液を入れる「ソムタム・プラーラー」。
     
発酵液が黒いため、ソムタムプラーラーは黒いソムタム。
塩辛などの発酵食品が好きな人なら、絶対にはまる味で、辛いが、味わい深くおいしい。
イサーン人はソムタムプラーラー(ソムラムラオともいう)を当然のように食べる。
味にこくがあり、やみつきになるソムタムプラーラー。
私も、今やソムタムならばソムタムプラーラーしかありえない。


ソムタムプラーラーはイサーン以外では、タイ人でも食べられない人もいる。
だから、「ソムタムプラーラー」と注文するとまず驚かれる。
そして売り子さんは嬉しそうな笑顔になる。
「日本人なのに食べられるの?」とすごく喜んでもらえる。
食べたあとに「セーッブ!」(イサーン方言で「おいしい」)と叫べばみんな大喜びしてくれる。
      

ここでちょっと豆知識。
タイ語で「おいしい」は「アロイ」だが、タイにも日本同様に地域によって方言がある。

  ลำ(ラム)  ・・・北タイ(チェンマイ)語
  หรอย(ローイ)・・・南タイ語
  แซบ(セーッブ)・・・東北タイ(イサーン)語
  อร่อย(アロイ)・・・タイ(バンコクなど)共通語
というように、「おいしい」はイサーンでは「セーッブ」という。

たとえば、日本に来た外国人が津軽弁や博多弁を話せばきっと日本人は大うけするだろう。
「おいしか~」「おいしかばい」「えらいうみゃー」なんて言われた日には笑わずにいられない。
日本人がイサーン(東北)語で「セーッブ!」というのが大うけするのもうなずける。
この言葉一つで、どこにいっても大うけする。



さて、このソムタム。
パパイヤの他にもキュウリやにんじんを用いることもあれば、
マンゴーやソムオー(ざぼん)、バナナで作るソムタムだってある。
いんげん豆だけで作るソムタムだってある。
      
ソムタムは奥深い。
そんな奥深いソムタムを、いろいろ試してみたけれど、
一番美味しいのはやっぱり 「ソムタム・プラーラー」だとたどり着く。
これじゃないと、もう物足りない。

そうめんを入れたソムタムも 超アロイ(おいしい)  (→ 過去ブログ 「タイのそうめん カノムジン」
         


私も毎日毎日、ソムタム・プラーラーを
「セーッブ、セーッブ!」(おいしいおいしい!)と食べてきた。
タイ人は本当によくほめてくれる。
いつも
「さちえは上手ね、辛いのも、ソムタム・プラーラーも食べられるんだから。」
とほめられてきた。
食堂のおばちゃんに、配属先の先生達に、保護者に、果物屋のおばちゃんに、
ナムプリック屋のお父さんお母さんに、ソイローポーショーの人たちに、
見知らぬ人なつこいタイ人たちに。


自分でもコンコンと叩いてソムタムを作れるようになったが、
食堂の大好きなおばちゃん、ピーマラーが作ってくれるソムタムプラーラーが
一番好き。

   
        
       


本家本元の、ソムタムの発祥地イサーンで、イサーン人のピーマラーが
愛情を込めて作ってくれるソムタム。
           


今日も コンコンコンコン クロッの音がおいしそうに鳴る。



       










ヌア・デッディアオ  肉を干す人

2012年02月07日 12時41分41秒 | タイ料理
เนื้อแดดเดียว ヌア・デッディアオ 牛干し肉
     


コンケン大学の敷地内にある道路を歩いていたときに
道ばたで肉を干しているおじさんを発見。
   


鍋の中には牛肉がたれに漬け込まれていて、
それを天日干しにしている。
      
    



日本人は干し肉という食文化がないが、タイ人はよく干し肉を作る。
灼熱の国対では、暑くて食べ物が腐りやすい。
だから、タイ人は塩漬けや発酵食品など、いろいろな保存食を作る。
これも、その一つ。
太陽の力を使って作るタイの乾燥保存食。
乾燥させることで、生肉とは違うおいしさが出る。

タイの食のバラエティには感心するばかり。
アジアで最も食文化が豊かな国ではないかと、私は思う。


牛の干し肉を เนื้อแดดเดียว  ヌア・デッディアオ、
豚の干し肉を หมูแดดเดียว  ム-・デッディアオという。


ニンニクやナンプラーなどにじっくりつけ込んでから干し、
揚げて甘く味付けしたものを ヌア・デッディアオ・トートといい、
香ばしくて甘辛くて、カオニャオがどんどんすすんでしまうおかず。
ビールのおつまみにもぴったり。

           

膨らむ 膨らむ ケープムー

2012年01月21日 15時42分38秒 | タイ料理

   ケープムー
    



タイのいたるところで見かける、このお菓子。
揚げせんべいのような、揚げ(稲荷の皮)のような。
タイに来た人なら、名前ではぴんと来なくても、この写真を見れば、
ああ、あれか、と思うだろう。
どこででも見かける。
屋台にもよく袋詰めになったケープムーがひもでぶら下がっていて
お客さんが食べたければ紐を切っていただく。

このケープムー。
初めて食べたのが昨年の12月のこと。
先輩隊員とコンケンのお祭りに行ったときに、このケープムーを食べたことがないという私に
おいしいから食べてみて、と買ってくれた。
食べてびっくり。
サクサクカリカリとして、塩味で、まるでスナック菓子であとを引くおいしさ。

このケープムー。
何でできているかを聞いてまた驚く。
豚の皮の唐揚げなのだから。


ゆでて脂をとった豚の皮を、日に干して軽く乾かす。
それを細く切って、最初に取り除いた豚の脂、ナンプラー、化学調味料、
こしょうなどを混ぜた漬け汁に1時間つけこむ。
これを、油で5分揚げればできあがり。

その揚げる様がなんとも見事。
みるみるうちに膨らんで、とんでもないボリュームになる。

   
     



ひからびた豚の皮が、
なんじゃこりゃ! と言いたくなる変貌ぶり。
からみあった生き物みたいになっている。
     


食べ方は、そのままかじるのもよし。
味はシンプルな塩味。
一緒に売っている青唐辛子のナムプリック、プリッキーヌーにつけて食べるとさらにおいしい。
きりがないくらい食べてしまう。
ほかにも、カオニャオ(蒸したもち)と一緒に食べたり、
ソムタムに入れたソムタムケープムーも味が染みておいしいし、
スープに入れたり、野菜料理に使ったり、グイッティアオ(タイ風ラーメン)に入れたり、
とにかく幅広い。


まるでポテトチップスのようなケープムー。
日本人だったら、お菓子として食べるかビールのおつまみにでもするのが精一杯だろうが、
タイ人の発想力、食のバラエティは素晴らしい。

今やタイ中で見かけるケープムーだが、北タイの代表的名産品。
チェンマイやチェンライ帰りのタイ人はおみやげにどっさり買って帰る。
チェンマイバスターミナルにもどっさりと売っている。
      


タイでは、赤ちゃんの離乳食はバナナが一般的だが、
北タイでは、その次の段階ではたいていケープムーを与えるのだそうだ。
ここの子どもたちは、ケープムーとカオニャオ(蒸したもち米)を食べて大きくなっていくと言っても過言ではない。

かつての自給自足的な農村では、日常的な食生活は実に質素なものだったから
村人にとってはケープムーとカオニャオの組み合わせは、
ごちそうの部類に入るものだったらしい。

今もチェンマイでは出産後すぐの女性は、鶏肉や牛肉を食べてはいけないと言われているが、
ケープムーは食べてもよいのだそうだ。


という、タイ人大好きなケープムー。
膨らむ豚の皮、膨らむ食のバラエティ。
揚がる様子も見て頂きたいが、
揚げたてのケープムーを一度は食べてみるべき。
     


ピータン

2011年09月24日 09時31分02秒 | タイ料理

お店でよく見かける、激ピンクの卵。
常温で売られているこの激ピンク卵、一体何だろうとずっと思っていた。
これは、タイのピータン。
ไข่เยี่ยวม้า  カイ・イアウ・マー
       


中華料理でその名は知っていたピータン。
高価なイメージがあるが、タイでは1パック6個入りで50バーツ。(150円)
    


皮蛋(ピータン)は、アヒルの卵を強いアルカリ性の条件で熟成させてつくる。
高級品には白身の表面にアミノ酸の結晶による松の枝のような紋様がつく。
ん?確かに、殻をむくとなんだかきれいな模様が。 これのことか?
    


ピータンについて調べてみると
 ・アンモニアや硫化水素を含むため独特の匂いと刺激的な味を持つ中国食品。
 ・匂いが苦手な人は、皮をむいてしばらく空気にさらして匂いが減った頃食べるとよい。
 ・記録によると、明代初期にアヒルの卵を灰の中に埋めて忘れてしまい、二ヵ月後に
  発見された卵が熟成していたことから偶然に製法が発見されたらしい。
 ・石灰や木炭を混ぜた粘土を卵殻に塗りつけ、さらにその上から籾殻をまぶした物を、
  土中ないし甕の中にいれ、2~3ヶ月程冷暗所に貯蔵する。
  殻の表面に塗りつけた石灰などのアルカリ成分が徐々に殻の内部に浸透し、卵の成分がタンパク変性を起こして固化する。
 ・白身部分は黒色のゼリー状、黄身部分は翡翠色になる。


奇跡的な製法による、黒い透き通った卵、ピータン。
すごいじゃないか。
だけど、ネットを見ているとピータンに対しての否定的意見は多く、
「グロい」 「くさい」 「気持ち悪い」 など。
ひどい! 
食べてみたけど、濃厚な半熟の黄身と、ゼリーのような白身(いやもはや黒身?)
かなりおいしかったぞ!
     


ソムタムにピータンを入れたり、料理に添えられたり、
こんな、ピータンの唐揚げもあり。
     


見た目だけで判断している人が多いんじゃないのー!

私はこのピータン、
見かけの激ピンクはちょっとびびっちゃうけど
中の黒さも最初はびびっちゃうけど、
味は胸を張って応援します!

ピータン アロイ!
  

タイのそうめん   カノムジーン  

2011年09月15日 18時33分48秒 | タイ料理
日本の夏と言えばそうめん。
そうめん流し。
なんと、タイにもそうめんがある。
タイのそうめんは「カノムジ-ン」という。


「カノム」は「お菓子」
「ジ-ン」は「中国」 という意味だから、直訳すると
「中国のお菓子」となるのだが、なぜこんな名前なのかとかつて
派遣前訓練を受けたとき、語学のウィキ先生に聞いたけど、
先生も知らないという。
ま、そんな名前なんだからそんな名前なのだ。 理由はわからん。


日本のそうめんは小麦粉を原料として食塩水を混ぜて練り、細く引き延ばして乾燥させる手延べそうめん。
タイのそうめんは米粉と水を混ぜて発酵させたものを穴の開いた型に入れ、
押し出しながら同時に熱湯で茹であげる麺だ。
だから、タイのそうめん「カノムジ-ン」には日本のそうめんのようなこしはなく、やわらかい。

だけど、これがおいしい。
タイにそうめんがあることに驚いたが、そうめんの消費量にさらに驚く。
いろんな料理によりそってしょっちゅう登場する。
よく食べるのだ、そうめんを。
    

ハーブやもやしなどの生野菜と一緒に食べたり、ドレッシングをかけたり、たれやカレーをかけたり、
まぜまぜして食べることが多い。
が、あまりに好きすぎて、そのままパクパクと食べることだってある。

そうめんにかけるたれは地域によって味が変わり、南部だと魚の内臓が入ったタレ、
中部だとココナッツミルクの甘いタレ、北部だと豚肉や血の塊、トマトが入ったタレが名物。
タイ人はカノムジーンがとても好き。
29バーツ(86円)という値段でカノムジンと野菜が食べ放題の店もある。
    


タイの有名料理グリーンカレーの食べ方は、カノムジーンにかけるのが一番美味しいと私は思う。
ソムタムにカノムジーンを混ぜて一緒に食べるのもおいしくてはまっている。
というように、食べ方も広がる 相性の幅広いカノムジ-ン。


近所を歩いても、カノムジーンを売る店は多い。
春巻き屋さんでも、そばにあるのがカノムジーン。ソムタム屋さんでも一緒にいかが?カノムジーン。
     



タイに来るまで、そうめんは日本ならではのものだとくらいに思っていた。
タイに来てびっくり。 タイは世界一そうめんの消費量が多い国なんじゃないか、と思うほど。

豚の脳はどんな味

2011年09月01日 19時13分08秒 | タイ料理

ある時、バナナの葉に包んで売られている不思議なものに目がとまる。
バナナの葉で包んで焼いてあるらしいこの食べ物。

     

串で刺さった札を見てみると
 なまず  豚  蜂  魚の卵  雷魚  豚の脳みそ 
など、書いてある。  

ん?
豚の脳みそ?
最初は意味が分からなかったのだが、
よくよく見てもいくら読んでも 豚の脳みそ。

売っているおじさんは 「アロイ!」(おいしいよ!)と
自信たっぷりにうなずく。
だから、買ってみる、食べてみよう。

魚の卵と、豚の脳みそを買って帰る。
魚の卵を食べてみると、焼きたらことそっくりで白ごはんがほしくなる日本人好みの味。
さて、豚の脳みそは・・・
おそるおそるバナナの葉を開いてみると緑っぽい黄色っぽいぐちゃぐちゃしたものが。
脳みそ以外にカレーや香辛料やハーブなどが入ってこういう色形になっているようだ。
たぶん、白っぽい部分が脳みそ。
     


いただきます。
     


味はタイのゲーン(カレー)味で、歯ごたえはプルプル。
うん、ホント、アロイ。
おじさんの言う通り。
豚の脳みそ、アロイ。

トムヤムゴップ

2011年08月17日 18時01分32秒 | タイ料理

あるお店で、何食べようかなーと考えていると、
店のご主人が

「トムヤムゴップ アオマイ?」(トムヤムゴップあるよ。食べる?) 


といい笑顔でにっこりと話しかけてくれた。
二つ返事で
 
 「トムヤムゴップ! 食べたことないんです! 食べてみたい! ください!」

ご主人も自分が言っておきながらびっくり顔で笑い、
 「本当に?」
ご主人の奥様が
 「えええーー??!! 本当に食べるの?!」
と驚く。


トムヤムクンといえば、タイ料理の定番中の定番。
甘い、辛い、酸っぱいの3味の複雑に絡みあうのがタイ料理のおいしさだが、
その甘い、辛い、酸っぱいが見事 三位一体となったスープ。
世界の三大スープの一つでもある。

「トムヤムクン」の「クン」は「えび」の意味。
それでは、
「トムヤムゴップ」とは?

「ゴップ」の意味は「カエル」
トムヤムクンは、エビではなくカエルが入ったトムヤムスープなのだ。

タイ、特にイサーン(東北)や北部ではカエルを食べる。
コンケンの市場でもよく見かけるけれど、食べたことのなかったカエル。

  →カエル関係過去ブログ記事 「かえるぴょこぴょこ」(2011/7/11)    
                      「フィリピンの同期隊員 コンケン来訪」(2011/4/28)
                      「ゲコゲコ」(2011/11/7)

 
そのカエルがやっとお口に入るときが来た。
運ばれてきた トムヤムゴップ
     


トムヤムスープに入るカエルは雨蛙のような小さなものではなく、
手のひらほどの大きなカエル。


そうだ、カエルと言えば、
派遣前訓練を受けた福島の訓練所には、
協力隊員が無事に任国から帰ってこられるようにと、“無事カエル”という
カエルの置物があったっけ。
     →過去ブログ 「やっとの休日  〈派遣前訓練5日目〉」(2010/4/11)
あのカエルの置物の背中に貼り付けられていた、カエル、あのくらいの大きさだろうか。
それがぶつ切りになってスープに入っている。


では、いただきまーす。
   


うん、アロイ!(おいしい)
鶏肉のような、でも鶏肉よりもちょっとやわらかいカエル肉。
アロイ!
なるほど、アロイだから人気なんだな。
そりゃ、おいしいからみんなが食べるに決まってる。
確かに確かに。

ルージャックアハーンマ-ッククン!(食の世界が広がった!)

ガイヤーン 

2011年08月08日 19時12分57秒 | タイ料理
イサーン(東北)名物 ガイヤーン。


「ガイ」=「鶏」
「ヤーン」=「焼く」

ということで、味付け鶏のあぶり焼きのこと。
イサーンの名物であるが、今や、タイ中の人々がこよなく愛す
タイ料理のメジャー級メニュー。
バンコクでもどんな田舎でも、そこら中で見かけるガイヤーン。
でもやっぱり、本家本元のイサーンでのガイヤーンは、気持ち格別。
道で、朝からガイヤーンを焼くいい匂いが。
カオニャオ(蒸したもち米)や、カオジー(焼きおにぎり)と食べる。
      


スパイシーな漬け汁に丸一日、じっくりつけ込んだ鶏を香ばしく焼く。
しっかりした味付けと、照りのある焼き上がりで、
美味しそうな見たまんま、本当に美味しい。
  

イサーン名物とはいうけれど、
とんでもなくおいしいガイヤーンに巡り会ったのは
コンケンでもイサーンでもなく、北部チェンマイ。


『エス・ピー・チキン』 住所: 31/1 Sriphum Road 
黄色い看板と、店先で鶏をぐるぐると回しながら焼いているのが目印。
   

ぐるぐる、ぐるぐる、ぐるぐる。
このぐるぐるに目を奪われ、つい立ち止まりじっーと見てしまう。
この店は、鶏肉1羽を丸ごとじっくりと焼いているため、
外の皮はパリパリ、中はとってもジューシー。
鶏肉の中心には、いろんな薬味が詰められ、
こと、ニンニクのいい匂いが、ものすごーーく食欲をそそる。

   

       

照り輝くこの肌つや。
うーん 見た目からしてちょっとそんじょそこらのガイヤーンとは違うぞ。

 1羽 105バーツ(315円程度)
 半羽 55バーツ(165円程度)

     

 21:00までが営業時間だが、そのころにいっても
「モッレオ~」(=売り切れ~)と言われてしまう。
  

ぺろっと 一羽食べられちゃうかも、というおいしさ。
これ以上おいしいガイヤーン、まだ出会ったことがない。


ぐるぐる回る ガイヤーン
見てるだけでも楽しくなっちゃう。
お腹も鳴っちゃう。


       

食べてしまった 昆虫食  カイモッデーン(蟻の卵)

2011年04月06日 02時48分47秒 | タイ料理
食べてしまった。


昼に食堂に行くと、大好きな食堂のおばちゃんが
「さちえ、これ食べられる?」
と、皿を指す。
見ると、唐辛子やタマネギがちらりと見える。
また、日本人の私に“辛いけど食べられるのか”と聞いているのだと思い、
「食べられます!」
と元気よく答える。
   


最初は全然辛いものが食べられなかった私が、
今ではタイ人並みに食べられるようになり、
一番喜んでくれるのが、食堂のおばちゃん。
「さちえはもうタイ人になったのね。」と。


だけど、
「食べられます。」と答える私に
「本当に?」と聞き返すおばちゃん。
「これよくみてごらん。」
といわれて、目をこらしてみると
これは・・・。
    


噂に聞いていた、イサーンで食べるというアリの卵。
カイモッデーン。
タマネギやネギと和えられた蟻の卵。よく見ると蟻も入っている。
親子丼みたいな…
これ、ご馳走なのだ。

おばちゃんの説明によると、
蟻の巣は木の上にあるらしく、これはマンゴーの木にいた蟻。
とるときに、蟻に噛まれるからとても痛い。
卵を産むのは一年に一度で、これを食べられるのは
とても珍しく貴重で、ごちそうなのだという。

それならば、食べてみるしかないでしょう。


以前、チンリートと呼ばれるこおろぎは食べたことがある。
(過去ブログ→「食べてしまった イサーン名物 本物の昆虫 チンリート(こおろぎ)」 )
勇気をふり絞って食べた。

その国の人たちがごちそうとするもの、おいしいとするものを
いくら自分の価値観からは異様に感じても、
顔をしかめいやがって見せたり、かたくなに拒否し続けるのは、
とんでもなく失礼なことだと思う。
もし、日本の料理、たとえば刺身、あれを「気持ち悪い」なんて言われたら
それを美味しいとしている私たちにとっては、やっぱり嫌なものだ。


ということで、トライ。
「さちえ、食べてみて、食べてみて。」
とみんながおいしいものを食べさせたいと私に勧めてくれるから。
食べるしかないでしょう!


日本の二本松訓練所で、先輩隊員から蟻の卵料理の写真を見せてもらい
イサーンではごちそうなのだと聞いたとき、
タイに行っても、イサーンに住んでも、食べられる気は全くしなかった。
だが、人間慣れていくものだ。


いただきまーす。
噛むとプチュッと汁が出て、それが濃厚。
コオロギを食べたあの時の勇気よりも、手足がない分、蟻の卵の方がイケる。
カオニャオ(もち米)と一緒に食べるとおいしいといわれ、
カオニャオにのせて食べてみる。
うん、アロイ(=おいしい)。

めったに食べられない、大人気メニューで、
みんなが「カイモッデーン!カイモッデーン!」と喜んで
ちょっとずつ分け合い、あっという間に皿は空っぽ。


カイモッデーン(蟻の卵)
じっと見るとつやつやして、なんだかかわいらしいじゃないの。
    

うーん。
色白でかわいいやつ。
おいしくいただきました。
    



  

タイの魚といえば ナマズ

2011年02月07日 18時12分41秒 | タイ料理
日本で スタミナたっぷりの魚といえば、うなぎ。

タイでは、それがナマズ。


タイ語では プラードゥック。
英語で Cat Fish。
あの、怖、かわいい顔のナマズくんだ。
ちょっと頭が大きくて、
ちょとだけ強面(こわもて)、
左右にひげがはえていて、
日本ではあまり、庶民の食卓には上がらない魚。


ナマズは栄養に優れたスタミナ源として、
ここ、タイでは、よく見かける。


食べたことのない私だったが、
あまりにもよくみかけるので、
ここはひとつ経験、と思ってトライ。
串焼きでジリジリジリといぶされ、
ごろごろと転がされ、まんべんなく焼かれているナマズ君を
買って、むしゃむしゃと食べてみた。
するとまあ、なんとまあ、おいしいことか。
       


味わいは驚くほど淡白。
口当たりはふわっと柔らかくて、
その姿からは想像できないほど上品な味わい。


栄養価を調べてみると
  エネルギー代謝を促進するビタミンB1が豊富。
  タンパク質に富み、ミネラルもバランスよく含む
  カルシウムの吸収を促すビタミンDや細胞膜を守るビタミンE豊富。

なんたる優れもの。


ちなみに、日本全国津々浦々に郷土料理があり、
近年は家庭で調理されることは少なくなったものの、
専門店などでは今も、さまざまに食されているらしい。
めったに見かけたことはないけれど。


さて
タイでは定番の魚。 ナマズ。
焼いたり揚げたり煮込んだりと、実に様々な料理がある。

普段の生活で、一番よく見かけるのは、串焼きナマズ。
道端の屋台や市場で、網の上にのせられジュウジュウ焼かれている。
1つ25バーツ前後。(75円程度)
   


高たんぱく、低脂肪で、しかもビタミンA、B1、B2が豊富、
それでもって、アロイ(=おいしい)、何とも素晴らしいナマズくん。
惚れてしまった。


強面も、グロテスクといわれるこの顔も
よーくみると、なんて愛らしいんでしょう。

    

ゲコ ゲコ

2010年11月07日 15時25分43秒 | タイ料理
コンケンのバスターミナルでは、いろーーーんなものが売っている。
  

並べられた野菜、
山のように積まれたフルーツ、
いい匂いを漂わせるタイ料理、
安いものそろいの日用品。
なんでもある。
日本では売ってないだろうなーという珍しいものも。



 野菜・食材エリア。
 


 この子が売っている椎茸。 でかい!
  


 さあ、この笑顔のおばちゃん。 何を売っているのでしょうか。
  


 これです。これ。 なーんだ?
  


 
 カエルでーす。ゲコゲコ
  


 ちなみにタイでは、蛙の鳴き声は「オップオップ」と表現します。

 ここではカエルも食べちゃいます。
 私としてはカエルはとても好きな動物なので、食べちゃうのはちょっと気が引ける。
 茶色のカエルだからまだいいけど、私の好きなみどりのかわいい雨蛙だっらとても食べられない!

 ぴょこぴょこ おたまじゃくしもいれば、足が生えたやつもいる。
 脱走を図って外に出てるやつもいた。
 出ちゃったものは仕方ない。 無事に逃げ切るんだぞ。
 


 でかいカエルもあって、こちらはかなりおいしいらしい。
 鳥の肉に似ているんだそうだ。
    


 ここ、イサーン(東北)では、昆虫や幼虫類も食べる。
 もともと、この地域は、降水があっても保水力がなく、乾燥し土地に塩分を含んでいることなどから、
農作物が育ちにくい、貧しい地方だった。
 そのため、昆虫類も貴重なタンパク源だったのだ。
 バンコクでも虫を売る屋台があるけれど、あれは、バンコクに出稼ぎに来ているイサーン人の
 ために売られてたのだそうだ。
 バンコクのタクシー運転手や、家政婦はほとんどがイサーンからの出稼ぎだと聞く。

 虫というとちょっとたじろいでしまうけれど、
 シロアリのようなものが入ったスープなど、高級な料理だって。
 まだ、食べたことはないけれど、ここにいる間に一度は口にしてみたいな。

 バッタ!
  

  おお、リアル・・・

ソムタム

2010年11月04日 18時19分52秒 | タイ料理
ส้มตำ  ソムタム
  


青いパパイヤを使ったサラダ。
イサーン(東北)の名物料理。
今ではバンコクでもどこででも、タイ全域で食べられる代表的タイ料理。最メジャーサラダ。
なぜ、タイ中に広まったのか、
それは、   おいしいから! 

ソム (ส้ม) は、タイ語で、「酸っぱい」の意味。
タム (ตำ) には「つく」という意味。


パパイヤの甘さ
ライムの酸っぱさ
唐辛子の辛さ
塩のしょっぱいが調和して おーいーーしーーいいーーーー!!!
一人で一皿ぺろり平らげてしまう、大好きなタイ料理。
タイに来たら、ソムタム食べなきゃ!


わが配属先、第9特別教育センターでも、よく食堂のおばちゃんが作ってくれる。


1.細く切った青いパパイヤ、インゲンを専用の鉢に入れて
 



2.唐辛子、ニンニク、ライム、ナンプラー、砂糖、を適量加え、 
    

  かき混ぜながら棒で叩く トントントントン
   


3.トマト 干しエビ、を加え更にトントントントン 叩いて叩いて完成。 
 ソムタムの種類によってはピーナッツが入る。ソムタムタイといって、一番ポピュラー。おいしい。

 発酵させた沢ガニ入り、ソムタムラオは、これまた、 さらに味わいがでておいしい。
しかし、ソムタムの中でもダントツに辛い。
  

 これを食べられるようになったら、一人前のタイ人。 
 日本人がソムタム屋で、「ソムタムラオ」と注文すると、「おおぉ」とお店の人がどよめいたり、うれしそうにしたり、
 必ずと言っていいほどの反応があるほど。

   





タイ人のソムタムは、唐辛子を片手でつかんでドサッと投入する。
でも、私はまだ修行中の身なので、唐辛子は3本のみ。
それでも、フウフウ汗をかきながら食べている。
  



私用に辛くないソムタムを作ってくれる大好きなおばちゃん。
 「できたわよ~」
  



私専用のソムタムは、見た目からして、他の人のソムタムと違う。色が違う。
 左:他の方々のソムタム    右:私専用のソムタム
   


「さちえ!それじゃおいしくないだろう!」
「辛くないとおいしくないんだぞ!」
と言われるけれど、ずいぶん辛いのに強くなった今、それでも唐辛子4本が限界。
も、もうちょっと待ってください。
がんばりますから!

周りの皆さん、汗一つかかずに辛いソムタムを食べる。
唐辛子が12~15本は入っている。
お・・・おそろし!!





  おまけ 

ソムタムと一緒に食べる、これまたイサーン料理のおいしい代表格、カオニャオ。
竹かごに入った蒸したもち米を、手で小さく にぎにぎして食べる。
   
おいしくて食べ過ぎちゃうんだな、これが。


ソムタムとカノムジン(そうめん)も相性GOOD。
 
タイでこんなにそうめんが食べられてるなんて、日本では思いもしなかった驚きの事実。


今日のお昼も、またおいしすぎ!!
 
鶏の唐揚げ・カノムジン(そうめん)・ごはん・挽肉と瓜のスープ・ソムタム・デザート


汗だくで食べている私を温かい目で笑うみなさんと、今日もおいしく、一緒にいただいています。



焼くなり 揚げるなり 好きにして-

2010年10月29日 22時35分29秒 | タイ料理
これは なんでしょう?

    

白い食べものが、こんがりと焼かれています。







これは バナナ。
焼きバナナです。

バナナが豊富なタイ。
普通に食べるなんて、もう 食べ飽きちゃったのでしょうか。

ええーい もう飽きたわい

焼いてみろやい

すると 甘みが増しておいしくて、 これは アロイ!

バナナの品種も何十種類も。
こうやって皮ごと焼く 焼きバナナも。
初めて見たとき、焼き芋だと思った。
     


  ホクホクで つやつやで めーっちゃ おいしそうです。
 
  「いただきまーーーす!」
 

       「あーーーーん!」 バクッ!
         
       味はまるで、甘酸っぱい焼き芋。


ちなみに、揚げバナナもあります。

焼きバナナも揚げバナナもどちらも アロイ。