鱒釣堀競技 ”者” Stanの備忘録。

夏は渓流、冬は鱒釣堀大会。
鱒族中心に季節が過ぎてゆく、
私の独り言&備忘録。
タイトルは、トラエキ復活まで。

カムチャツカ釣行記 8/9

2015-03-15 17:30:32 | 鱒釣り
● 8月16日
空はいつにも増してドンヨリし、灰色の雲が低く重くのしかかっている。
昨日のラダニーヴァおじいさんの情報を参考に、カリムチナ川下流を目指す。
この地はジェイナさんも未踏の地のようで、道を探しながら思いつくままに幾つかの場所に入ってみるが、
水深が浅かったり、ポイントが少なかったり、度々の移動となる。
本日夕刻にはペトロパブロフスクカムチャツキーに戻る。
移動時間を考えると釣りができるのは午前中まで。次に辿り着いた場所が、今回釣行の最終場所になる。
川を見下ろす小高い丘の上に車を停める。
雰囲気は良さそう。落差数十メートルの斜面を下り、川に入る。
上流部はチャラ瀬状態で、魚が佇む場所が少ない。
それでもちょっとした深みやヨレにスプーンを通すとガリエツの反応は返ってくる。
今回の釣りの目標は、途中からミキージャに固定されたが、
ガリエツは我々に、飽きぬ愉しみと緊張感、時に目が覚める鮮やかさという刺激を与え続けてくれた。
地元の釣り人はガリエツ、ミキージャ構わずポンポン釣り上げ、根こそぎキープするスタイルだったが、
これからも絶えることなく釣り人の自己満足と、人間の胃袋を満たしてもらいたいものである。


上流に釣り上がる私と、釣り下るSmall Pondさん。
今回の釣行では各々の好みから自然とこのような遡行スタイルをとっていた。
その結果見えてきたのは、ガリエツ良型は、コロガシ釣りが向いているが、
ミキージャはレンジを刻むダウンの釣りに高反応を示した。

釣り上がる川の雰囲気に潮時を感じた私が引き返すと、Small Pondさんがスタート地点から、
殆ど釣り下らない状態で釣りを続けている。
話を聞くと、ダウンの釣りでミキージャが連発!!とのこと。
本日はジェイナさんが自宅に持ち帰るために魚をキープしており、Small Pondさんのスカリには
綺麗な良型ミキージャが複数入っていた。
最終日に、この状況。充分満たされたSmall Pondさんに、「よかったら、やってみて」と促され、私も挑戦。

ダウンクロス~ダウンの流れには、魚をストックさせる水深と
流れが絡まり、雰囲気抜群。いい場所で(流芯を少し外れる境目)、
いい喰い方(少しルアーが浮いた瞬間)のイメージがしっかりできる。
私にも良型ミキージャが。。。と期待される地合いで暫く粘ったものの、
この日の私は良型ミキージャに縁がなく、終了の時を迎えた。
もときた斜面をよじ登り、今一度、眼下に拡がる蛇行したカリムチナ川を感慨深く眺める。
また、いつか、この川で竿を振る時はくるのだろうか。
柄にもなくみんなで記念写真を撮ることを所望し、今回の釣りは終了とした。
● ペトロパブロフスクカムチャツキーへの帰路
給油に立ち寄ったガソリンスタンド。車を降り、ガラス窓越しに掲示してある売り物を覗いていると、
飲み物や車の部品に混じり、ラインや錘、フック、パワーエッグ等々。実は結構な釣り道具も扱っている。
興味深く眺めていると、料金精算の小さな窓口の奥から、女性が私に向かって何か言っている。
ジェイナさんが訳してくれ、「何処の国か?」の質問にはじまり、
釣り旅の途中である。と伝えると、彼女は喜々として自分のスマホの写真を見せはじめた。 
そこに彼女とともに写っているのは、、、。え!? 1メートルはありそうな、ハリバット(オヒョウ)??
実は彼女は釣り好きのようで、件のハリバットや、冬の結氷期にはコーリュシュカ
(先日、干物で食べた)を釣りに行くとのこと。思わぬところで、思わぬ出会い。ハリバットか~(謎笑)


カムチャツカでは、皆がアングラーであり、フィッシャーマンであるかのように錯覚するほど、
皆が(食材として)魚に関わり、親しみ、向き合う生活している印象をうけた。
それだけ自然が身近であり、海も含め、漁獲資源が豊富である所以なのだろう。
この旅の前には、カムチャツカに釣り道具屋はあるのかなぁ??と、あまりにも無知な疑問を
抱いていたのだが、需要は間違いなく存在している。今回は時間の都合上立ち寄ることができなかったが、
ペトロパブロフスクカムチャツキーの街中には大通り沿いに釣道具屋(漁具屋)は複数件見受けられ、
釣法に拘らなければ、釣り道具は入手可能なようだ。
また、土産用の食材等をスーパーに買いに行ったが、私が居住する信州の店よりも品数、量ともに豊富で、
カードも使用できたので、できるならばもう少しじっくり吟味して買い物を愉しみたかった。
などなど。 という釣り旅にしては妙な名残を感じることになった。

咥えている鮭のオブジェが時々盗まれるとか、その下のフェンスには新婚さんが錠前をロックして、
そのキーを投げ捨てるセレモニーを行うという、地元でも有名なモニュメントを経て、
ペトロパブロフスクカムチャツキーはもうすぐ。これまでの旅を支えてくれたジェイナさんともお別れだ。
「釣り」という明確な目的はあるにせよ、実はその大半は、異国を旅する時間だった。
その接点として、たまたま私達の担当になったガイドのジェイナさんには、むしろ釣り以外の部分で、
異文化のガイド役として、私達のロシアおよびカムチャツカの理解を深めてくれた。
ジェイナさんは、ポイントへの移動や食事の準備等は率先して務めたが、釣りに関しては、これといった
情報や指示を出すことは一度もなかった。そのことに対して、私たちは一向に構わず、むしろ釣り方を、
ああしろ、こうしろ。と指示する“洗練された”ガイドには拒否反応を起こしそうな偏屈二人ゆえ、
いい塩梅のガイドと、いい旅ができたとつくづく思う。
カフェで(なぜかまた、ウズベク料理の店。)軽食を皆で食べ、
ジェイナさんに今回の旅のサポートへの感謝と、その気持ちを表した。

その後、予想外のホテルが予約されていることをホテルに到着した時点で知ったのだが、
これはVision of Kamchatkaの説明不足だろう。驚いたが、ま、寝るところがあるだけ、よし。
荷物搬送用のような、手荒な動きのエレベーターに怯えながら部屋に入り、さぁ、ひと風呂(シャワー)と、
ゆきたいところなのだが、実はペトロパブロフスクカムチャツキー一帯、1週間単位での計画工事断水中なのだ。
前述のスーパーでも断水で、トイレを求めてあっちへウロウロ、こっちへウロウロしたので、
この時点では、やっぱりね。という諦め(笑)

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