総理がコジキでコジキがソーリィー 082 洗濯 「あいつ、知恵つきやがったなあー。エスケープすることを覚えたみたいじゃん」 「ふん、そうだよなあー」 「ますます、おもしろくなったってわけだよ。今度は生け捕りまで、楽しめるってわけだよ」 「そういうもんですか……、そういうもんですよねえー」 鼻の下を人さし指をこすっている。 これも、また、頭をかくことと同意という人がいる。 もし、今度いじめられるのが自分になったら困るもので、あわせているだけなのだ。 「まあ、今日は明日を楽しみにして、ゲーセン(ゲームセンター)にでも行くか」 「ええ、いっすねえー」 三人は歩き出していく。 沙也加は、公園に来ていた。 ソーリィーたちは公園の水道をつかって、洗濯をしていていた。 「あっ、ソーリィー」 「あっ、いつぞやのお嬢さんですね」 と、気やすく声をかけあった。 「その後は、どうですか」 「どうってことないですよ」 「そんなことはないよ。また、ソーリィーは、自殺しようとした少年を助けたんですよ」 熊谷老人は嬉しそうに話した。 横の道をいく人たち、立派な格好をして、ネクタイをきっちりと締めているけれど、この中で自殺する少年を助けた人もそうはいないだろう。 いや、むしろ、見捨ててしまうのかもしれないなあー、この人たちはと思う。 「自殺しようとした少年?」 「そうだよ、三沢っていう少年だよ」 沙也加は自分の母校の後輩だときいて、さらに深刻な気持ちになった……。
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