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戦場の「慰安婦」-拉孟全滅戦を生き延びた朴永心の軌跡-

2010年06月20日 | 読書日記など
『戦場の「慰安婦」-拉孟全滅戦を生き延びた朴永心の軌跡-』
   西野瑠美子・著/明石書店2003年

PTSDはかなりのものだろうと、少しは理解できたつもりです……。
誰かが、プロパガンダで「慰安婦神話」をつくったのだろうか?



小説『菊と龍』は事実ではない? 下「」引用。

「ちなみに相良俊輔の『菊と龍』には「慰安所を設けるように指示してきたのは、新たに第三三軍の作戦参謀となって着任した辻正信である」「気に入らないことがあれば、軍司令官にでもくってかかる辻が、兵隊たちにの圧倒的な人気を博した秘密は、こうした機微にたけていたからであろう」とあるが、それは間違いである。辻政信が第三三軍の参謀になったのは一九四四年七月のことで、拉孟に慰安所が開設された一九四二年は参謀本部作戦班長で、第一七軍に着任し、ミッドウェー海戦に参加していた。第三三軍にいない辻が拉孟の慰安所開設を指示できるはずがない。」

軍医大佐の子ども……。下「」引用。

「一九四三年、「ヨシ子(*朝鮮人慰安婦)」は慰安所で子どもを産んだ。誰の子かは分からない。子どもを取り上げたのは池田文字雄軍医大佐で、池田軍医は生れてきた子どもに「拉孟」の「孟」をとって「猛雄」と名づけた。兵隊たちは、ヨシ子のところに足しげく通っていた三人の将校のうちの一人であった「武男」という軍曹の名前から取ったのではないかと噂した。「ヨシ子」はその後、子どもを連れて龍陵に移ったというが、それは松井秀治の『波瀾回顧』にある、四三年に龍陵と拉猛の「慰安婦」が交代したというその時のことではないかと思われる。」

恐怖の記録……。下「」引用。

「金子の証言が決して大げさなものでないことは、『侵華日軍暴行総録』からも分かる。これは中国の政治協商会議文史資料委員会が調査した千二百七十五ページにわたる記録で、山西省で起きた「日本兵の扶助陵辱」の項には、一九三七年から三八年にかけてこんな記録がある。
 ・陵辱した婦女の体を二つに引き裂く。
 ・新妻の腹を強姦後に割る。-略-」

「美談として語られた「慰安婦」」=(『従軍慰安婦 続編』千田夏光)?。下「」引用。

「「私たちがやります。どうか前線で銃をとってください」
と(「慰安婦」たちは)炊事担当兵に言い、その役目をかって出たのであった。
……(略)……もう慰安婦ではない。女戦士である。彼女らは昔の武将や侍の妻のような気持ちになっていたのだろう。-略-」

「慰安婦神話」であるという……。下「」引用。

「彼の言う「語り尽くさなければならない真実」とは、日本兵とともに「自ら若き命を絶った日本人「慰安婦」の最期であり、「お国」に尽くした愛国心、忠義心ある「慰安婦」の姿であろう。しかし、もし、先に紹介した元軍曹の話が真実であれば、このような語りは実態とはかけ離れた「慰安婦」神話である。」

こんな証言もあるという……。下「」引用。

「さらに同書には、拉孟の日本人「慰安婦」と同様の騰越の日本人「慰安婦」も、「朝鮮人慰安婦を投降させたのち、『天皇陛下万歳』と叫んで』自決したとある。しかし、蔵重康美大佐の戦死後謄越守備隊の指揮を執った太田正人大尉の側近だった元軍曹は、これに異論を唱えている。
 女たちの壕に、手榴弾の一つも投げ込めばそれですむ。わからないように成仏させてやれと、大尉から命令があった。そのことは深夜に実行された。昼の恐怖と疲労で、死んだように眠っている慰安婦に近付いた軍曹は、発火させた手榴弾を、ころがすように壕の中に投げ込んだ。二発目の炸裂音に気づいた兵はあまりいなかった。
(『慰安婦たちの太平洋戦争--正史になき女たちの戦記(続)』)」

朴永心の証言、拷問があったという。下「」引用。

「「抵抗すると体罰部屋に入れられた……」-略-
 それは十七歳だった永心を恐怖に陥れた最初の拷問だった。拷問部屋りの話をしてからの永心は過去と現実が交錯し、私と日本兵が重なり興奮状態に陥ることもあった。体は硬直し顔色は青ざめ、顔を上げることさえできなくなった。」

その証言した法廷で、有罪だったが……。下「」引用。

「女性国際戦犯法廷で日本軍の責任者に「有罪」が下されたことを、永心は涙を流して喜んだが、現実には日本政府は永心に対して一言の謝罪も行ってはいない。日本政府は、これほどまでに苦しんでいる永心の存在すら知ろうとしない。」








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