磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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024 雪ふる日に夜に在宅医療、ぜんそくで倒れた永井

2008年05月02日 | ライト小説
Bad News...Good luck!


二、Dr.赤髭とモンスター・パニック・ドクター




024 雪ふる日に夜に在宅医療、ぜんそくで倒れた永井


「堀さん、やはり、病人が病院に行くよりも、重病な患者のところに行く方がいいですよね」

「それはそうだよなあー。風邪でたいしたことがないのなら、近所の医者に行くのがいいなあー」

堀は一口、コーヒーを飲む。

「永井はぜんそく持ちになってしまったんだ」

「それは無理な仕事をしたからでしょう……」

「そうだと思うよ。ぜんそくは苦しいんだなあー。これが……」

「それは知っていますよ。わたしの母もそうですから……」

「そうか、それならわかるなあー」

「いつも無料でみている、ぜんそくをもっている老人……。でも、自分も同じ、ぜんそくを持っている。寒い冬だ……。こんな冬には、ぜんそくが起こりやすいのは、医師でも患者でも同じだなあー」

「医師でも患者になったら、患者でしょうね」

堀はひょとこみたいな顔をして、笑ってから。
「そうだろうなあー。医師も人間だからなあー。同じ人間だからこそ、ぜんそくを持っている患者の苦しみを感じたってわけだあー」

「自分もそうなんですから……」

「妻のみどりさんは、行ってほしいような気もするし、博士の体のことも心配だったんだなあー」

「だけど、博士は寒さはぜんそくに悪いのを知っているから、できるかぎりの防寒をして診療に出掛けるんだよ」

「大変ですよねえー」

「今の医者のことじゃないよ! 永井隆博士だよ」
堀は高いトーンで話した。

「それはそうでしょうね……。戦争中で食料の事情も悪いんですしょう」

「それもぜんそくには悪いねえー。博士は寒い中を歩いて、いつもの患者を診て、そして「だいじょうぶだよ」とやさしい言葉とともに注射をうつ」

「ぜんそくの薬ってききますよねえー」

「ああ……、そうらしいなあー。それで、じいさんの喜ぶ顔をみて、永井博士はまた寒い道を歩いていく。夜もとっぷりとくれて、真っ暗、雪さえふっている……」

思い浮かべる宮城。

「博士は出がけから心配だった、ぜんそくが起こりそうになってくる。博士はどうしようかと思う。かけこむ所もない。ああ、そうだ、農作業用の小屋があったんだ! そこで、博士は小屋に入っていた……。ぜんそくが起こりませんように……。しかし、ぜんそくが起こり出した……。こんな夜中に、それも家などない、農業用の小屋に寝ている。このまま、死んでしまうのではないか……。永井博士は思っていたそうだ」

ゆっくりと、コーヒーを飲む堀。

「どうしたんですか? 深堀さん!」

「深堀じゃなくって、ここでは堀でいいよ! 話は永井博士にもどって……。そこに提灯をもって、永井博士の妻があらわれた。どうしてわかったんだろうって、永井博士は不思議だったそうだ。永井博士は妻に背負われて、家路につくんだなあー。立派な大和撫子だったんだよなあー。永井博士の妻、だから、博士は後妻ももらわなかったんだろうよ!」








閑話休題

テレビでふざけているとしか思えない、

ちかごろの日本のセレブ。

おいしくて安いそば屋さんが大切なように、

永井先生は大切な人だったでしょうね。

追悼式典 永井隆博士












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