1、今日「核のボタン」の引き継ぎが行われる
大統領の傍らに常に付き従う軍人が持っているカバンに、いわゆる「核のボタン」(核のフットボール)と呼ばれている)が入っている。
2017年1月20日正午にオバマ大統領からトランプ新大統領に「核のボタンの」引き継ぎも行われる。
この「核のフットボール」が入るぐらいの大きさのカバンの中には、次の四つの品物が入っている。
①攻撃の選択肢の一覧を記した黒い手帳、
②大統領が避難できる掩ぺい壕のリスト、
③緊急警報システムの使用に際しての手引書、
④大統領の本人確認のために使う認証コードを記載した小さなカード
http://www.cnn.co.jp/fringe/35088327-2.htmlhttp:// より
この「核のフットボール」カバンは必ず大統領と同伴することになっていて、昨年のオバマ大統領が広島を訪問した時にも後ろに待機していた軍人が携帯していた。
2、核ミサイルの発射までの手順
世界を破滅させるほどの威力を持つ核ミサイルはどのような手順で発射されるのか?
大統領のカバンには発射ボタンは入っていない。ミサイルの発射ボタンは発射基地にあり、管制官が操作する。
まず有事において大統領は補佐官と事態の対策を協議する。その時に使われるのが黒い手帳だ。
巡航ミサイルから大陸間弾道ミサイルまで色々な手段について書かれている。
攻撃が決まったら大統領は決まった通信機器を使って発射基地に大統領パスコードを送る。カバンの中に入っているカードに書かれたコードだ。
ちなみに歴代大統領でカードをカバンに入れずにポケットに常時携帯していた大統領がいた。
2人の職員が受信したコードを書き留めて、2人で確認する。
2人の職員がそれぞれ自分しか知らないパスコードで閉じられた引き出しを開ける。
中には7枚のカードが入っていて、カードに書かれたパスコードと大統領から受信したパスコードが一致すれば、発射態勢に入る。
この後は映画でよくある、「2人で同時に鍵を回す」手順だ。
1人で出来ないように手が届かない距離に2つの鍵穴は付いている。
2人で同時に鍵穴に鍵を差し込み、5秒間回した状態を保つ。
2人の鍵のタイミングのずれは2秒以内でないといけない。
これで発射という訳では無い。
最後にもう一つの安全装置がある。鍵を回して、6桁のダイヤル式ロックを解除してはじめてミサイル攻撃となる。
各ダイヤルには16個のアルファベットがついていて、組み合わせは1700万通り。
これを解除してしまうともう取り消しはできない。
3、大統領は人類滅亡の決断を迫られる時がある
悲しい現実だが、大統領の決断で人類が滅びるかが決まってしまう。
「大統領の決断の影響はグロテスクなまでに大きい。地球の姿を変え、人間や人類のあり方を一変させる可能性もある」と指摘。「職務に就いている間はその重要性について考えないようにしていると思う。だが、いざという来れば決断を下す用意はできている」と述べる。
http://www.cnn.co.jp/fringe/35088327-2.htmlより
大統領は「ビスケット」と呼ばれる、核兵器の発射コードを記したカードを持つ。また米軍の将校が「核のフットボール」の通称で知られるブリーフケースを持っており、その中に核攻撃を発動するのに必要な装置と情報が収められている。
ブリーフケースを持った軍の側近は常に大統領のそばにいることが求められる。大統領と同じエレベーターに乗り、ホテルでも同じフロアに滞在する。周辺警護を担当するシークレットサービスの要員も同一だ。大統領が職務を遂行できなくなった場合に備え、副大統領用の「核のフットボール」も用意されている。