ニュース雑記帳

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グーグルの世界中の書籍の全文のデータベース化

2009-03-17 13:51:39 | Weblog
ん~・・・どうなんでしょう。

グーグルがやろうとしている、世界中の書籍の全文を電子的にコピーしネット上で閲覧できる事業っていうのに、ある種の魅力は感じるし、意義も見出せる部分はあるんですが・・・小説家さんとかには、絶対に迷惑・・・っていうか、権利を侵害しているでしょ。著作権などについて何も詳しいことは分からない素人にも、それくらい分かりますよね。

正直、わたし、図書館に文芸書を置く事にも、疑問を感じますからね。なかなか手に入らない専門書とか、絶版になった書籍とか、そういうものを利用できるのは嬉しいけど、小説家さんのように、本を売って商売している人に対しては、完全な営業妨害だろうって。だから、学校の図書室は見逃すにしても、町の図書館に現役作家の小説は置いちゃ、それはルール違反だろって思います。

もちろん、小説家さんの中にも「お金より、より多くの人に読んでもらえることが嬉しい」という人もいらっしゃるだろうから、図書館は手間を惜しまず、所蔵したい文芸作品に関しては、著者さんに連絡をとり、著作を寄付してもらえばいいと、そう思うんですよね。

自分の趣味で読むのではなく、勉強や研究の為とか、世の中の為になる用途で使用したいのだという場合も、それを著者さんに訴えれば、頂戴できたりしますしね。

高校生の頃、友人と奈良時代にハマッて・・・直木幸次郎とんの『壬申の乱』という本が読みたいと思って、いろいろ探したんですが、なかなか手に入らなくて・・・ついに、友人が、直接、直木さんに手紙を出して「先生の本が読みたい」って訴えちゃったんですよ。そうしたら、直木さん、その子の分だけじゃなく、わたしの分も、本を送ってくださったんですよね。そういうことも、ありますからね(^^)。

なので、基本、他人が生業にしている商品を、勝手にどうこうするシステムって、それがどんなものでも、どうかなと思うわけです。

だから、今回の、グーグルと全米作家組合との合意内容の一つ、「今年1月5日以前に各国で出版された書籍のうち、グーグルが絶版とみなした書籍をデータベース化し、商業利用できる」の後半部分、「絶版になった書籍は、データベース化し、商業利用できる」で統一したらどうかなって思うんですけどね。それと、著作権が消滅した古い作品とかね。それだと、グーグルの方で採算がとれないのかな。

出版物を人類の共同の文化遺産と考えて、それを保存し活用するってことは、ほんとにほんとに素晴らしいと思うのだけれど・・・それで生計をたてている人もいるのだしね。

芸能の世界や、プロスポーツの世界も同様だと思うけど・・・ものすごく稼いでいる人は一部で、大方の人は地味にコツコツ頑張ってらっしゃると思いますし、先の保証のない世界だし・・・権利は守ってあげて欲しいなと、そう思うのでありました。
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