サンディエゴからトロリーバスに乗って、メキシコの国境近くまで行くと、国境を越えるための乗り合いバスを探さなければならない。
徒歩だと国境越えは困難のようで、仕方がないのでバスを探すことになるが、何のことはない。そこら中で、それを生業にしているメキシカンが手招きしている。
直感で、若い兄貴の呼びこむ古いシボレーのバンに決めた。
数ドル払い、車に乗り込もうとしたところ、乗る場所がない。
8人乗りのバンに、既に10人以上は乗っている。
「ヘイ!」
俺は、兄貴にジェスチャーで乗る場所がないことを伝えた。
いいから乗れ的な言葉に、今日の直感を呪った。
とはいえ、ここまで来たら引き下がれない。
中を見渡すと、無愛想なメキシカンファットママ達ががずんぐりと座っている。
ああ、日本なら多少は気を遣ってくれるのに、これがグローバルスタンダードってやつかなどと妙に納得し、
「じゃあ、俺も図々しくいかせてもらうわ。」
通じない言葉で気合いを入れ、ファットママの間に尻を割り込ませた。
ヤツら半端ねぇ
弾き返しやがった!
言葉もなく、無表情なその態度。
まぁ、ムカつくというバロメーターを振り切った。
腹を括った俺は、ファットママの膝に座ろうとした…
ドンッ
ふっ飛ばされた。
「ほう、これがワールドワイドか。」
などと意味不明なことを言いながら、俺はファットママ達の膝と助手席の間に身を捩りながら乗り込んだ。
うんうん頷いている様を見て、本当に意味がわからなかった。
やつらには、ホスピタリティの精神どころか、
道徳観?とかそういった類の観念がないように感じた。
それが善い悪いは別として、これが世界なんだと痛感させられた。
今回の旅の目的は、シルバー系のアクセサリーの買い付けと、
新しい商材のヒントになるような物の探索と、
アディオス!
アミーゴ!!
メキシカンのアミーゴを作るためだ。できれば可愛い女の子。。。
・・・続く
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