死せる孔明、生ける仲達を走らす。
三国時代、蜀の稀代の天才軍師、諸葛亮孔明が五丈原の陣中で不慮の死に至ったものの、魏の将軍仲達は公明に対して畏怖を抱いたのか追撃をやめ撤退した。
若い頃に読んだ吉川英治の三国志、今でも所々記憶にある。
そしてビートルズのメンバーだったお二人の故人も同様、その遺した作品は今なお一目置かれ畏敬の念をもたらす。
はて? しばし耳を凝らしていると、どこからともなくABBAのMoney, Money, Moneyと歌声が。
Money, Money, Money Always sunny In the rich man’s world
残された遺族がレコード会社とタッグを組んで、何十周年記念と称してリマスターやリミックスを過去のオリジナル作品に施しこれでもか~と再発の波状攻撃をかけコレクターを悩ます。
と言うよりは、私の様なビーコレ研究会東アジア日本支部の末端会員である違いの分からぬコレクターが右に倣えと惰性でつい買ってしまうのがやっぱり問題なんですかね。
少し前に買ったジョージのAll Things Must Passの50周年記念盤なんて最たるもの。
結構強気の価格設定だったが、発売後しばらくして少々値段がこなれてきたのをコロナ禍のリベンジ消費ってことでポチッたのが運の尽き。
(7”サイズのボックス。昔買ったLPと比べるとかなり小さく、諭吉さん二枚で一葉さん一枚がもれなく戻ってくる。高けっ〜!)
最近某通販サイトで検索すると、ゲゲっ、価格が更に大幅に下がっているではないか!
やっぱり強気設定価格の商品はそう簡単に捌けないってことで、ある期間がくれば在庫処理するため見切り価格での販売に切り替わるのは世の常。しかし今回はちょっと早すぎる様な気が…
内容的には今回のリミックス、フィル・スペクターの得意とするウォール・サウンドに埋もれてしまった個々の演奏を取り出し浮き上がらせる事により、スッキリした印象で聴きやすい雰囲気はある。
ただそこに故人となったジョージの意思が確認出来ない以上、強引にリミックスを施すのはMoney, Money, Moneyの世界を強く感じてしまう。
偉大な孔明の伝承を継承するが如くこのアルバムもオリジナルに忠実な音源で制作された時代の雰囲気を味わうことが重要で、再発するとしても音源のホコリをはたきで払う程度のリマスターで留め置くべきかと...
それじゃ再発されても話題に上らずあまり売れないって?
どこからともなく、Money, Money, Money Always sunny In the rich man’s worldって歌声が。
やっぱり世の中Rich man’s worldで回って行くのか…
でも孔明やABBAって何となくこじつけの様な気もするけど。
結局高い値段で買ってしまったのが単に“悔しいです!”ってことね。
去年のレノンさんのボックスと比べても少々見劣りが...
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