ルーツ・ロックの探求者とでも言うべきThe Bandが1976年ラスト・ワルツのコンサートの終了とともに解散した。
翌年にアルバム、Islandが出た。私は特に悪い印象を持たなかったが、ファンの間では契約消化のためのやっつけ仕事の様な印象だったのか、当時の評価は低かったような。
そうこうしているうちに、ロビー・ロバートソンと袂を分かった旧メンバーのリヴォン・ヘルムやリック・ダンコらがそれぞれソロ・アルバムを制作。芸風はThe Band系ルーツロックを踏襲。
そして、ソロ活動だけでは飽き足らず、1983年にはロビー抜きでThe Bandを再結成しライブを再開。
一方The Band の殆どの楽曲を作詞作曲してきたロビーは、音楽プロデューサーとして映画音楽に関わったり、時に他のアーティストのアルバムにセッション・プレーヤーとして参加したりとマイペースを貫いた。
1987年、ついに自身のセルフ・タイトルのソロ・アルバムが出た~
なんとアルバムは同年U2のベスト・ラー・アルバム、ヨシュア・ツリーに関わったダニエル・ラノワとの共同プロデュース。それだけではなく、U2の面々、ピーター・ガブリエル、クリムゾンのトニー・レヴィンに千手観音の如くドラムを叩くテリー・ボジオら異色の顔ぶれがアルバム制作に関わることに。
一聴して、もうこれってThe Bandの芸風捨てさった80年代ニュー・ウェイブって印象。
The Band時代のロビーとのギャップに驚き、彼を含めたThe Bandの再結成はもう無いのかなと残念に感じた一枚であった。
このモノトーンの荒涼たる風景はなんとなくU2のヨシュア・ツリーを思い起こす。
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