CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

ジェームス・テイラーとピーター・アッシャー

2015年02月21日 | SSW

ピーター・アッシャーにプロデュースされた、記念すべきアップル・レーベル契約第一号のデビュー・ソロ・アルバムです。
これがロックかと言われると、それらしき曲はあるものの、基本的にはカントリーフォーク系のサウンドでしょう。

ピーター・アッシャーといえば、あのピーターとゴードンのデュオの片割れで、妹の女優であったジェーンが当時ポール・マッカートニーのガール・フレンドであったことから、デュオはポールから”愛なき世界”という曲を提供されヒットさせました。その後歌手活動をやめて、アップルの新人発掘の担当となりました。

一方ジェームスは、友人の紹介でイギリスにいたピーターと会うことになり、その後ピーターが彼をポールに紹介したことからアップルとの契約に至ったようです。

出来の良いアルバムと思います。しかしチャート的には不発で、もともとイギリスではカントリー系の音楽はあまり受けなかったのと、当時のアップルの経営のゴタゴタから充分なプロモーションが出来なかったことが原因と思われます。何故なら、アップルとの契約解除後、アメリカに戻り再度ピーターのプロデュースで制作されたSWEET BABY JAMESがアメリカで大ヒットしたからです。その影響を受けて、このデビューアルバムも再評価されたとか。個人的には、アメリカに戻ってからのジェームス・テイラーの歌い方がさらにソフトになったような気がします。この耳触りの良い歌い方がアメリカで癒し系のサウンドとして受けたのかもしれません。

ピーターも一連のジェームスのアルバムをプロデュースし大成功に導いた後、ジェームスの妹のケートの紹介でリンダ・ロンシュタットのプロデュースも手掛けました。リンダの大ブレークによりピーターのアメリカでのプロデュースの実積は確固たるものとなりました。

このアルバムのSOMETHING IN THE WAY SHE MOVES(ジョージが出だしの言葉を拝借?)とCAROLINA IN MY MIND(オリジナルには、ポールとジョージがレコーディングに参加)は1976年のベスト アルバムで再録。また、NIGHT OWLはその後ジェームスと結婚することになるカーリー・サイモンがNO SECRETS のアルバムでカバーしました。(リチャード・ペリーのプロデュースとジェームスの繋がりで、ポールとリンダがバック・コーラスに参加)

簡単に言い換えれば、 善意の紹介に繋がる有益なコネはダメ元でも積極的に利用すれば、いつかそのネット・ワークを通してツキが回ってくるかもしれない、というお話でした。




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