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CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

俺は俺、ケン・ヘンズレー

2018年08月31日 | URIAH HEEP
もう一枚我が家には ドイツのリイシュー・レーベル、Repertoire Records から1992年に再発されたCDがある。マイナーなアルバム故、2000年以降までは再発されなかったように記憶している 。

1973年ユーライア・ヒープのキーボード・プレイヤー、ケン・ヘンズレーのソロ・アルバム、Proud Words On A Dusty Shelf (邦題は“誇り高き言霊”で結構秀逸な邦題だと思う)。




ちょうど、ヒープの5枚目のスタジオ・アルバム、Magician’s Birthdayと同時期に制作された。ケンが時折披露する美しいピアノ・バラード系のRainが両方のアルバムに収録。

助っ人は、ヒープからドラムスのリー・カースレークとベースのゲーリー・セイン、それにセッション・ベース・プレーヤーは一名、 残りの ボーカルとキーボードやギターの演奏はケンが担当するこぢんまりした編成だった。

アレンジは、ヒープでは前面に出てくるB3ハモンドの音色も控えめで全体的にスリックなプロダクションとなっている。

また最後の曲、The Last Timeにはスティール・ギターが登場するカントリー調の曲で、ヒープのイメージとは大きくかけ離れている。

ヒープはヒープ、俺は俺って感じかな?

いゃ〜 ロックって本当にいろいろあるもんですね〜

HEEPさん、お元気ですか〜?

2018年03月31日 | URIAH HEEP

久々にユーライア・ヒープのSweet FreedomをLPで聴いて見た。


1973年にオンタイムで買ったレコードなので当然何回も聴いてきたし、CD化されてからもたまに聴いていたので特に新たな感動が生まれたとかというような事はない。

しかし、ふと久しぶりにLPと手に取ると、レコードん中心に貼り付けられたURIAH HEEP所属のブロンズ・レーベルに目がいく。

小さな猿から、類人猿そして原始人を経て現代の人間に至るイラストが描かれている。


普通は平面に進化の状態が描かれているので、現代の人間もしくは数万年もたって誕生する未来人がゴールになる。

しかし丸いレーベルに沿ってイラストが描かれていると現代人がまた元の小さな猿に退化し再び一から進化を始めるようにも見える。

確かに世の中便利になって怠惰な精神が宿り、今まで備わっていた能力が消えてしまって今後人類は退化し猿に逆戻りていくかもしれない。

何〜てことにならぬよう、キーボードに向かってシコシコとブログを更新する。

HEEPさん、私もなんとか元気にやってます〜


なんとなく独り言、その3

2017年12月14日 | URIAH HEEP
ユーライア・ヒープといえば、ジャケのデザインや悪魔、魔の饗宴とか略奪などおどろおどろしい単語がアルバムや曲のタイトルに出てくるので、どうしてもアンダーワールドのハードロッカーというイメージを抱く事が多い。

ギャー! でた~! (ファースト・アルバムのジャケ)

しかしアルバムの中に、ひょっこりと場違いとも思える美しい曲たちが登場する。これらの曲が、アンダーワールドのイメージを中和する役目を果たしているのではないかと。

1972年の5枚目、Magician’s Birthdayではケン・ヘンズレー作の美しいピアノ・バラードのRain (これは、へンズレーのソロ・アルバム、Proud Words On A Dusty Shelf、邦題:誇り高き言霊にも自らボーカルで同曲が収録されている)、


そして1973年、Sweet Freedomではボックス、セインとカースレイク共作のボサノバ・タッチのCircusが、


また1974年のWonder Worldではこれまたヘンズレーのピアノ・バラード The Easy roadなんかがそれに該当する。


イメージだけでヒープちょっと苦手な人は、このあたりを聴けばちょっと評価変わるかも。

まあ、おどろおどろしいイメージは横に置いといて、ユーライア・ヒープが奏でる美しいメロディーを楽しもうではありませんか。

とまたまた前回とよく似た締めを採用する。

時にはLOOK AT YOURSELF

2017年02月22日 | URIAH HEEP
最近なんとなく、だらっ~としてしまって、腑抜けとはいかないまでも、やる気なし。

若い時なら、ここで一発当てて大金持ちになろうなんてモチベーションもあったのだが、歳を取ると大体先が読めてきて、途方も無い夢物語なんてのは現実的にほぼ起こらないと、シビアになりちょっとガッカリ。

さらにブログの更新も、また明日なんてとスキップの連続。

ふと洗面所の鏡を見てると、歳相応の自分が映っている。

ガックリ。

やっぱり若さがあったってのはよかったね、とは嘆いても、後戻りは出来ない。

今の自分に出来ることを、やるしかないのだと我に返る。

と言う事で、取り上げたのがユーライア・ヒープの1971年の三枚目のアルバム、ルック・アット・ユアセルフ。

このアルバムあたりから、ユーライア・ヒープは日本でブレイクした。

鏡を模した銀色のジャケットに、此方を見る目玉が二つというおどろおどろしいデザイン。

それにケン・ヘンズレーの弾く独特なキーボードの音色と裏声のコーラスが、デビッド・バイロンの陰のあるハード・ロック調のボーカルに絡む、まさしくこれがヒープ・サウンド。

しかしその歌詞を、いつも通り適当に翻訳してみると、

Look At Yourself

I see you runnin'
走ってるの見てるけど
Don't know what you're running from
何から逃げ回っているの?
Nobody's comin'
誰も来ないけど
What'd you do that was so wrong?
何をやらかしちまったの?

Look back and turn back
振り返って戻ってきなよ
Look at yourself
自分自身を見てみなよ
Don't be afraid, just
怖がらないで
Look at yourself
自分自身を見てみなよ

If you need assistance
もし助けが必要だったり
Or if all you need is love
必要なものすべてが愛なら
There's no point in hiding
隠れたって意味無いぜ
Tell me what you're frightened of
何を恐れているのか教えくれ

You've got a friend, just
友達だろ
Look at yourself
自分自身を見てみなよ
Don't be afraid, just
怖がらないで
Look at yourself
自分自身を見てみなよ

あれまあ!

翳りの有るハードロック・バンド・ユーライア・ヒープのイメージではなくいたって普通。

サウンドはおどろおどろしくても、歌の中身は結構現実路線。

鏡に映る等身大の自身の姿。

それ以上でも以下でもない現実の姿で、逃げ回らないで今出来ることをやれってことかね~

ところで、アルバム・ジャケットの鏡を模したフォイルで等身大の自分を眺め無いように?

歪んだ自身にビックリするよ~

エェー! 本当の鏡でみても、結構歪んで見えるって!

DREAMERで叱られた、URIAH HEEP

2015年10月19日 | URIAH HEEP
バス・ドラムのイントロで一曲目のDREAMERは始まる。

レコードをかける前にステレオのバスのつまみを最大限に設定し、そしてヴォリュームも同様にして再生すると部屋の窓ガラスや家具なんかがビリビリと振動しすごい迫力だったのを覚えている。

当然、“うるさい!”と家の者からこっぴどく叱られたのだが。

ヒープ6枚目のスタジオ・アルバム、SWEET FREEDOMが1973年の多分11月ごろに購入した記憶がある。前年の“悪魔と魔法使い”あたりからアメリカでもヒットし、当時の音楽雑誌には、アメリカ公演で前座だったヒープがメインのT.REXを完全に食ってしまったと書かれた記事を読んだ記憶もある。

T.REX-HEEP IN U.S. CLASHなんて見出しがあります。

それじゃ、本格的にアメリカ進出を果たそうと、1973年初旬に2枚組のライブ盤を発売しその人気を維持した上で、同年後半にこのスタジオ・アルバムを投入し 一気に人気を高めようと計画されたようだ。

アメリカでのアルバムの流通はこのSWEET FREEDOMで、マーキュリー・レーベルから ワーナーに変わった。すなわち2枚組のライブ盤の発売は、マーキュリーとの契約を満了させるためのもので、SWEET FREEDOMを大手ワーナーの販促の力を最大限利用し大々的に売り出す意図があったのであろう。

アメリカのロック・バンドには真似のできない、ケン・ヘンズレーの奏でる独特のオルガンやメンバーによるハイ・トーンのコーラスを継承している。STEALIN、SWEET FREEDOM、 SEVEN SATRSなどが従来のサウンドで、さらにファンキーなDREAMERやアコースティック・フォークのCIRCUSなど、アメリカ向けに新しく分野の曲も収録されていて、全2作と同程度の成績はなんとか確保した。ヒープは中々商売上手と言える。

しかしながら、お決まりのメンバーのアル中やヤク中などの影響から、好調さを次作に生かすことは出来なかった。

ただこのバンドのすごいところは、度重なるメンバーチェンジを行いながら、今でも現役で活動していることである。

LONG LIVE ROCK!

それでは、低音バリバリにセットして聴いてください。

Dreamer

幻想への回帰、ユーライア・ヒープ

2015年05月02日 | URIAH HEEP
一部の大物バンドやシンガーを除いては、アメリカとイギリスのマーケット両方で同じようにヒットを出すのは、それぞれの音楽嗜好が異なるので中々難しいことです。

アメリカのアーチストは、アメリカ自体が最大のマーケットであるので、わざわざ他のマーケットで受け入れられるようなサウンド作りは特に意識しなくてもいいわけですが、イギリスのアーチストにとっては、イギリスのマーケット自体が小さいので、他のマーケット、特にアメリカのマーケットで売り上げを伸ばしたいのであれば、彼の地の嗜好を意識してサウンド作りをすることは重要なポイントだと思います。

とは言え、それに従って大幅にサウンドを変えてしまうと、今までのイギリスのファンを失う恐れもあるので、通常それまでのバンドのイメージを残しつつ新しい取り組みをサウンド作りに入れていくことなります。

今回紹介するのは、1975年発売のユーライア・ヒープのスタジオ・アルバム8作目のRETURN TO FANTASYです。前作までベースを担当していたゲーリー・セインはドラッグ中毒になりバンドから解雇され、キング・クリムゾンにいた、ベーシストのジョン・ウェットンが新たに加入しました。彼の加入した段階ですでにアルバムに収録する曲は出来上がっていたので、このアルバムではベースの演奏に専念し、よってクリムゾン時代の存在感はあまり感じられません。

ヒープは前々作のSWEET FREEDOMや前作のWONDERWORLDなどの制作においても、アメリカのマーケットを意識した曲作りが所々に見られましたが、それぞれアメリカ・チャートと33位と38位と大ブレークには至りませんでした。

そのため今回はもう少し踏み込んで、全体的に暗くおどろおどろしいアレンジは無くし、比較的すっきりした感じで仕上がっています。

1曲目のRETURN TO FANTASY(邦題 幻想への回帰)は以前のヒット曲の安息の日々のような曲調、続く2曲目もミック・ボックスのギーターが唸るハードロック調といつも通りのイメージではありますが、5曲目のアップテンポのPRIMA DONNAはなんとブラスが入りコーラスもビーチ・ボーイズのような明るいアレンジ、そして6曲目のYOUR TURN TO REMEMBERはブルージーなバラードでここでも明るい感じのコーラスを採用し完全にアメリカ嗜好の曲となっています。

このアルバムのチャートは本国イギリスでは7位で、彼らの歴代一位のヒットとなりましたが、反対にアメリカでは85位と大幅に売り上げが落ちるなど思ってもみなかった結果となりました。アメリカ嗜好のサウンドに転換したことで、イギリスでは新たなヒープ・サウンドとして受け入れられ、反対にアメリカでは今までのヒープの魅力が薄れてしまったという事だったのでしょうか? マーケットの心を掴むのは計算した通りにはいかないですね~

ビートルズ、ストーンズ、ZEPやマイケルジャクソンなどは、新譜を出すたびに、いとも簡単に欧米1位を連発。彼ら、メガ・スターはマーケットに合わせるのではなく、強引にマーケットを従わせる大きな魅力を持つ唯一無二の存在であったと今更ながら思います。

URIAH HEEP - PRIMA DONNA

ブラスサウンド炸裂の新しいヒープ

私:このアルバムで、ヒープは英チャート過去最高の7位を獲得したことから、かって成功を収めた頃の創作力を取り戻し、文字通り幻想への回帰を果たしたということですね。

博士;その通りじゃ。

助手:博士! 大変です。料金滞納のため、電気、ガスと水道が明日から止められることになりました。

博士:何! 明日から、原始への回帰となってしまうじゃと~!


HEEPの1枚目のジャケット

2015年02月06日 | URIAH HEEP
HEEPのデビューアルバムについて、米盤では人間のような顔を持った巨大むかでのようなSFチックなイラストが採用されていましたが、英盤では人間の顔に蜘蛛の巣が纏わり付いたホラー映画のようなジャケットでした。

デビュー時のヒープの印象はアメリカとイギリスではかなり違っていたみたいですね。


米盤のジャケット


英盤のジャケット

HEEPだよ。裏声コーラスが心地よい、HEEPだよ。

2015年02月05日 | URIAH HEEP
その昔、深夜に勉強をしながらFM放送をなんとなく聴いていると、ある曲が耳の中に残ったのです。静かでゆったりとした演奏が、急にピッチを上げて暴れまくり、その後また静寂の中の演奏に変わり、最後にもう一度激しい演奏に切り替わりエンディングとなるクラッシックの交響曲にあるような展開でした。もう一度しっかりと聴いてみたいと思ったのですが、曲名とバンド名を聞き逃してしまいました。

手掛かりとしては、長尺物の曲を演奏するプログレ系のバンド? しかし、当時はインターネットがないため自身で検索することは不可能で、またヒット曲でない限り再びラジオでオン・エヤーされることはない不便な時代でした。

そこで不意に浮かんだのがユーライア・ヒープでした。以前にラジオで聴いたのですが、彼らのアルバムで”対自核”という訳のわからない邦題のタイトルがつけられたアルバムに“7月の朝”という曲があり、その曲に雰囲気がなんとなく似ていたのを思い出しました。

そこで、彼らのアルバム何か一つを購入してみることにしました。それが今回紹介する“悪魔と魔法使い”というアルバムです。当時の彼らのサウンドはケン・ヘンズレーのキーボードがアクセントとなっており、それに裏声を多用したボーカルとコーラスが被さったハード・プログレ系のロックでした。非日常的な世界を示したタイトルがついた楽曲が多いというイメージでした。

このアルバムの1曲目の“魔法使い”はアコースティック・ギターのスローテンポな伴奏から始まり徐々にボーカルや他の楽器の音が被さりながら厚みを増していくっていくフォーク・ロックのようなサウンドで、2曲目からギアが上がりロックのサウンドに変わり、そして3曲目のおなじみの曲“安息の日々”に繋が李最初のピークを迎えます。長短交えた楽曲がアルバム全体を通してヒープ・ワールドを展開していきます。

残念ながらこの手の音楽は、日本では爆発的ヒットすることは稀で、初盤のみのプレスが売り切れると廃盤となります。 今回は、発売から購入まで少し時間が立っていたので、国内盤はすでに近所のショップから姿を消しており、輸入盤専門のショップまで遠征し購入となりました。

ちなみに、このアルバムは日本でも人気アルバムだったので、下記のごとく英国BRONZE RECORDが日本での販売契約を新たなレコード会社と更新するごとに何度も再プレスされていたみたいです。
1972年 日本コロンビアより初盤発売
1975年 ワーナーパイオニアより再発
1978年 東芝EMIより再発
1982年 日本ビクターより再発
その後はCDのフォーマットで再発

タイトルが不明だった曲は、その後イエスなど他のバンドの楽曲もいろいろ聴いてみたのですが、結局判らず仕舞いとなってしまいました。

写真は、1972年販売の米盤(マーキュリー・レコード)と広告の入ったレコード・スリーブです。
ヒープの第1作や対自核(LOOK AT YOUR SELF米盤)そして懐かしのバディ・マイルスのアルバムの広告が掲載されています。