雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

CHILDREN'S WORLD

2008-02-21 | 雑記
 カミさんの友人(Mさん)の息子(小学一年)が、最近自分の貯金箱からコッソリお金を抜き出して遊びに出かけるので、不審に思ったMさんが子供らの遊び場に確かめにいったところ、どうやら息子は数人の同級生たちにお菓子などを奢り、それでもって仲間に入れてもらっていることが発覚した。

 Mさんはその場で子供らを窘めたのだが、子供ら曰く、「自分たちがおごらせたわけではない」「こいつが勝手に持ってくる」などと言う。

 息子に問いただすと「おごってあげれば遊んでくれるから・・・」と。

 もちろん、「そんなもので遊んでもらおう」「それなら遊んでやる」などという行為からは本当の友達など出来やしない。それは、大人の私たちなら充分に分かっているし、なんとも愚かな行為だと、すぐさま判断できる。
(まぁ、判断力、想像力に欠けているバカな大人もわんさかいるけどな。そういう輩は大人と見なさない)

 しかし、いかんせん小学校一年のガキンチョどもだ。まだまだ世の中の常識はおろか、物事の善悪などあやふやだ。
 そう、それらの良識というのを教えていくのが親であり、大人であり、社会である。その教えるべき親、大人、社会が良識からかけ離れつつある、という問題は、まぁ、長くなるので一先ず置いといて・・・。

 とにかくMさんは、良識ある親として、大人として子供らに教え諭してきたらしいのだが、あまり自信がないのだと言う・・・。

 確かに、まだ小学一年生のチビジャリどもに、「真の友情」云々を説いたとて、寝小便でもすりゃあ忘れてしまうであろう。まったくもって、教育とは一筋縄ではいかないものである。


 と、この話をした妻が私に意見を求める。

妻「どうよ?」

私「うーん、、、ホントの友情ねぇ・・・」

妻「やっぱまだ小さいし解かんないよねぇ、せめて小三とか小四くらいにならないと、かなぁ?」

私「そうだなぁ、それなら『キン肉マン』を読ませればいい」

妻「・・・・・・」

私「あと、、、『魁!男塾』もオススメだな、うん」

妻「・・・・・・」

私「いや、マジで」
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ガール/奥田 英朗

2008-02-21 | 小説
 三十代、働くガールたちの一読の清涼本。

 そんなカンジでしたね。

 毎度のことながら、奥田氏の作品は途中、毒を吐きながらも最後はホントに清々しい気持ちになれるという、なんとも安心感に満ちた作品が多いですね。

 今回の五つの短編も、途中ハラハラさせつつもラストには「明日からもがんばれる、がんばってみるかー」そんな柔らかさが用意されていて、思わず微笑んでしまいます。

 いつもの奥田節は健在ですが、今回、流石に『ガール』が主題とあって、下ネタがなかったのが、ちょっと、淋しい・・・。

 でもでも、とても元気がでる短編集。サラッと読めるので、なんだか疲れているソコの貴女にオススメです☆
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終末のフール/伊坂 幸太郎

2008-02-21 | 小説
 小惑星衝突で、世界の終わりまであと三年余り・・・そんな世界での日常の中で「生き続ける」ということの意味を描いた連作短編集。

 これは、あれだな。伊坂幸太郎、ミステリ作家の域を超えたな。

 以前からそういう節(生きる道、みたいな?)はチラホラと垣間見えていたけど、この作品に至ってついに、それ(生きる)を主題にしてきたなー、と感じた。

 とはいえ、そういう(生き死に)話のわりには、切羽詰まってたり、押し付けがましい教訓とかをグダグタ書いていなくて、ともすれば平穏な日常の会話のような雰囲気が漂い、いつもの伊坂節が流れていて、それでいて登場人物たちの一言にズドンと底深い気持ちが宿っているという・・・・やっぱ、天才だな。この人。

 とりたててミステリー的要素もなく、いつもの伏線オンパレードとかもないけれども、それぞれの話で他の話の人物が交差しているのは、やっぱオモシロい。

 表題作『終末のフール』他、『太陽のシール』『籠城のビール』『冬眠のガール』『鋼鉄のウール』『天体ヨール』『演劇のオール』『深海のポール』と、このタイトルだけでもワクワクしちゃいました。


 生き続ける事は、大変だけど、大切なことなんだよ。
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