雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

半パン・デイズ/重松 清

2008-02-05 | 小説
【東京から、父のふるさと、瀬戸内の小さな町に引っ越してきたヒロシ。アポロと万博に沸く時代、ヒロシは少しずつ成長していく。慣れない方言、小学校のヤな奴、気になる女の子、たいせつな人との別れ、そして世の中・・・・。「青春」の扉を開ける前の「みどりの日々」をいきいきと描く、ぼくたちみんなの自叙伝。】

 と、そんなカンジの『半パン・デイズ』

「ぼくたちみんなの自叙伝」とか書いてある通り、時代や世代は違えども、小学生特有の感性というか空気というか、主人公ヒロシとは違うけれども、周りの脇役であったり、また、それらに付随する出来事だったり、そういったものって、普遍的なんだろうなぁ、って思えてしまう。

 なんだか読んでいると、自分の幼すぎる小学校時代を否応なく思い出させられて、照れ臭くなったり、歯痒くて、むず痒くって、それでいて、痛みも感じたり・・・久しぶりにあれこれと、いい思い出も嫌な思い出も含めて、思い出しちゃいました。

 あの頃、誰もが幼くて、でも、その分、日々の成長も激しくって、性徴を迎えたら、また色々、激しくって・・・い、いや、そんなチ○コがはみ出しそうな半パン・デイズ・・・い、いや、と、とにかく、毛が生えるか生えないかの・・・あぁ、もういいや。

 とにかく、懐かしいというよりは、気恥ずかしさを感じさせる、そんな作品でした。

 こういうの読むと、やっぱ重松いいよなぁ~、って心から思えます。なんか、自分の部屋で好きな子の名前を苗字や「さん」づけじゃなくて、下の名前で呼び捨てにしてたら、ちんちんが固くなっちゃうとことか・・・。今ではもう・・・ねぇ・・・そんな、アナタ・・・。

 と、そんなカンジの『半パン・デイズ』

 ちなみに、文庫版の解説を中場利一氏(岸和田少年愚連隊)が寄せているんですが、それがまた、一読の価値あり、なのです☆
コメント (2)
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