一僧侶の日常の思いを語る
沙門の法話
儚い
人が病気でお亡くなりになる時のこと。
よく喪主さんとかとお話しているとだいたいこう話すことが多くあります。
昨日まで元気だったのに。
人の命ははかないとよく言います。実際、元気だった人が次の日にいきなり他界してしまうとご家族の頭の中は信じられないと困惑してしまうでしょう。
しかし、よーく考えてみると少しづつ少しづつ闘病生活の中でその日は近づいてきていたのです。
身体はもう元気だったころに戻ることはない、でも信じたいというのが親族の気持ちです。
私も父をがんでなくしましたがたった1パーセントの可能性でもあれば最後までそれを信じていました。いや信じようとしていました。
弟に医師からもう家族を呼んだ方がいいといわれたと電話を受けてはじめて諦めました。
心の方角を180度回転させたのです。あとはすべきことを冷静に考えている自分がいました。
本当にこの世はたった一年、いや数か月でまるっきり変わっていきます。
用心しなくてはいけません。
今の幸せがずーと続くとは限らないので十分に感謝しなくてはいけないと思います。
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