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「りんぷうの会」 公式ブログ

会長:神田佳明(能楽写真家)
能楽撮影教室・能楽舞台撮影会は現在、休止中です

夏色写真 by 森田研作

2017年09月16日 | 会員写真ギャラリー

せっかくの3連休だというのに台風が来ていますね


今後の台風情報をこまめにチェックして
皆様どうぞお気をつけ下さい

振り返ってみると今年の夏は後半、長雨続きで
各地で豪雨被害もありました

雨が降らないとなると今度は一転して
身体が悲鳴を上げるほどの猛暑だったりで
今年は、あまり夏を楽しめなかったような気がします

ということで本日は森田研作さんから届きました夏色スナップのご紹介

冒頭画像、青紫の色合いが本当に美しい朝顔
画面に吸い込まれそうです




カールした花びらのフォルムが秀逸なカット
森田さんが撮影すると見慣れたはずのテッポウユリも格別の趣になるようです

きれいなだけではなくて、ちょっと厚みがあってポッテリした花びらの質感も
同時に感じられて面白いと思いました




露草の青がひときわ映えるカット
よく見ると、花のすぐ上でバッタがさり気なく自己主張しています




ドレスのフリルのような百日紅の花
社交ダンスのドレスを連想しました

風にそよいでいるカットではないのですが
不思議と躍動感が感じられるようにも思います

百日紅の花の生命力ゆえでしょうか



以上、悪天候なので、せめてカラフルで元気が出る写真をお届けすべく
森田研作さん撮影の夏色写真特集でした

次回は同じく森田さん撮影の秋色写真特集をお送りします




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森田研作さん撮影の能楽写真 その2 能『巴』

2017年08月20日 | 会員写真ギャラリー

更新が遅くなってしまって申し訳ありません
ご好評につき、森田研作さん撮影の舞台写真 第二弾です

今回は能『巴』より
シテは喜多流能楽師の出雲康雅先生
(横浜能楽堂本舞台)

『平家物語』で有名な女武者・巴御前が主役で
能の人気曲の一つです
    
冒頭画像は、女ゆえに戦場で最期を供にすることが許されず
討ち死にした木曾義仲の形見の水衣を手に
愛する人を深く忍ぶ巴御前




森田さんはクラシックバレーやフラメンコ、
お芝居や音楽ライブなどの舞台撮影に関しても
長いキャリアをお持ちで定評のあるプロカメラマンですが
今は特に能楽舞台撮影に夢中とのことです

『巴』の撮影は今回で二回目だったそうですが
橋掛り二ノ松あたりに凛として立った
小面(こおもて)の女武者姿に、そしてその美しさにため息が出て
見惚れてしまったとのこと

確かに美しく凛々しい巴の舞姿に目と心を同時に奪われます




こちらは舞台終盤
武具を解き義仲の形見の水衣を身にまとって
ふるさとの木曽を目指して落ちのびて行く巴

甲冑姿を表す唐織(からおり)という豪華絢爛な装束から
一転して清楚な白い水衣をまとう巴の姿には
愛する者を失った敗者の哀切の念が凝縮されているように思います


ご覧になった方も多いかと思いますが
2017年現在、NHKで放映中の大河ドラマ『おんな城主直虎』の初回に
ちょっと短かったですが、能『巴』の舞台シーンが登場していました

女性城主が主役の大河ドラマで
井伊直虎も初恋の幼馴染との悲恋と別れを乗り越えて
戦国サバイバルを果たす、たくましい女性なので
ドラマ初回の『巴』の舞台シーンの挿入は格好の象徴だったのかなと思います

ご存知の通り、直虎が血の涙の代償に存続させた井伊家の子孫が
「安政の大獄」や「桜田門外の変」で有名な幕末の大老・井伊直弼(いい なおすけ)ですが、
横浜能楽堂では毎年、井伊直弼を偲んで「横浜かもんやま能」が行われており
今年も10/15(日)開催だそうです

横浜能楽堂のお隣には掃部山公園(かもんやまこうえん)があって
井伊直弼の銅像が立っています

江戸時代には不動山と呼ばれていた一帯を
1884年(明治17年)に旧彦根藩士が買い取って井伊家の所有になったそうで
それ以降、直弼の官位である掃部頭(かもんのかみ)から掃部山の呼称になったとか

井伊直弼は能楽に造詣が深く、能や狂言を自ら作ってもいたそうで、
実は、2007年に横浜能楽堂で160年ぶりに直弼作の能『筑摩江(つくまえ)』の復活公演が行われた際に
シテ(=主役)を演じたのは、出雲康雅先生でした

ちなみに管理人は2008年に横浜能楽堂で能『筑摩江』が同じく出雲先生のシテで再演された際に
客席から拝見し、会長の神田佳明は2007年も2008年も『筑摩江』の舞台撮影をしております




◆2008年の横浜能楽堂の『筑摩江』公演の記事になりますが、
興味のある方はこちらからどうぞ  ヨコハマ経済新聞 井伊直弼ゆかりの掃部山公園で「横浜能」上演-開港150周年記念

◆井伊直弼の能楽トリビアについてはこちらを  the 能.com 幕末の大老・井伊直弼は、能・狂言作家だった?

◆第34回 横浜かもんやま能についてはこちらからどうぞ  横浜能楽堂ホームページより http://ynt.yafjp.org/schedule/?p=2184



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森田研作さん撮影の能楽写真 その1 能『花月』

2017年08月06日 | 会員写真ギャラリー

本日は能『花月』より森田研作さん撮影の舞台写真をアップ致しました

6/5(月)横浜能楽堂で行われた、りんぷうの会・能楽写真クラブAZ共催の能楽撮影会より
シテ(=主役のこと)は喜多流能楽師の出雲康雅先生です

ごく簡単に解説させていただくと
『花月』の主人公は見目麗しい美少年で
京の清水寺界隈で評判の遊芸人です

『花月』は能の中でもそれほど大曲ではありませんが、
花月少年が軽やかに小歌を謡い曲舞(くせまい)を舞い、
芸尽くしを見せる祝祭的な趣の強い楽しい曲です

冒頭写真は花月が鶯を射る真似をして見せるシーンで
『花月』の一番の見せ場、ハイライトになります

弓矢を手にして舞う正面から撮影の舞台写真が
割りとスタンダードで、森田さん撮影のこの写真のように
真横からシテをとらえた作品は珍しいと思いますが
端正な横顔と相まって、舞台の清冽な空気感が
画面からより強く伝わるように思います




掛け値無しの美少年・花月の華麗な舞姿

日本では古来より「衆道」(しゅどう、男色のこと)は一般的で
特に異端視されるものではなかったとのこと
『花月』にはそうした中世の美少年趣味が投影されてもいるようです

また、現代の感覚からするとかなり奇異な感じがしますが
花月少年は七歳の時に天狗にさらわれ
親元を離れて流れ者=遊芸人になってしまったという設定です

治安が悪く戦乱などで子供が人さらいにあって、
「天狗にさらわれた」とか「神隠し」などと行方不明になるのは
恐らく日常茶飯事だったのでしょう

能ではそうした親子の哀しい生き別れを主題にした曲が
いくつかありますが(特に有名なのは名曲『隅田川』
『花月』では親子が運良く再会しラストでは
仲良く二人で旅立って行きます




羯鼓(かっこ)を打つ花月

こちらは「いかにも」という『花月』の定番カットではありますが
表情が上品で可愛らしく、生き別れの父親と奇跡の再会を
果たした嬉しさが画面からも感じられます

森田さんは以前も当ブログで何回か作品をご紹介しておりますが
商品撮影(いわゆる物撮り)からミュージシャンの撮影(←アー写とかジャケ写というらしいです)まで
何でもござれの経験豊富なプロカメラマンです

◆森田さんのこれまでに掲載の過去記事から
「遊び心」写真 by 森田研作
意外な写真シリーズ 花写真篇
ニューサマーオレンジ(日向夏)の写真篇


能楽写真にも「森田カラー」が色濃く反映されているように思いますが
いかがでしょうか


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イタリアの夏便り

2017年07月26日 | 会員写真ギャラリー

暑中お見舞い申し上げます
皆様いかがお過ごしでしょうか

東京では連日の真夏日、猛暑ですが
今日(7/26)は雨が降ったせいか多少は過ごしやすかったと思います

暑さが和らいだのは助かりますが、ここ数日は曇り
すっきりしないお天気のようです

そこで夏らしいスカッとする写真をアップさせていただきました

冒頭写真はバチカンのスナップ 
紺碧の空のもと居並ぶ立像
美しい優雅な造形ですね 斜光が効いていてシルエット部分も魅力的です

撮影は神田会長




こちらはローマのスペイン広場にある観光名所 バルカッチャの噴水のスナップ

上目遣いのユーモラスな表情がいかにもラテンの国との印象
なかなかいい面構えと思います

申し遅れましたが、神田先生はイタリア周遊の旅を楽しまれたそうで
膨大な量の写真を撮影されたようです

今回は、その中から管理人セレクトで元気の出るカットをお届けします




世界遺産として名高いアルベロベッロのトゥルッリ

今回、管理人が一番、楽しみにしていた写真です

キノコのようなとんがり屋根帽子のトゥルッリは、いつか行ってみたいと常々思っているのですが
一体いつになることやら



本日は能楽からは少し離れて神田佳明撮影のイタリア旅写真をお届けしました
お楽しみいただければ幸いです




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行く春を惜しみ…2017年の桜

2017年05月07日 | 会員写真ギャラリー

あっという間に連休が終了になってしまいました
皆様いかがお過ごしでしょうか

今年のゴールデンウィークは全国的にだいたい好天に恵まれていたようで
東京では春を通り越して、すっかり初夏の陽気でした

ちょうど北海道ではこの連休中に桜の花が満開だったようです
桜前線も終着駅に到着したということで
いよいよ春の終わりを実感します

冒頭画像ですが、神田会長から届いた吉野の桜の写真です
さすがに、いにしえより名高い桜の名所だけあって壮観ですね
神田会長によると全山満開、さくら咲く峰々の春全開だったそうです




こちらは宿泊地だった有馬温泉の夜桜とのこと
ライトアップされて美しい白化粧に輝いていたとか
非常に幻想的です




旅館の窓格子も桜文様だったそうで
風情がありますね




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2017年2/4(土)出雲康雅の会 能『砧』の舞台写真

2017年02月26日 | 会員写真ギャラリー

大変遅くなってしまったのですが先日2/4(土)に東京・目黒の
喜多能楽堂で開催されました「出雲康雅の会」の舞台写真を
本日はご紹介させていただきます。

能『砧』より
撮影はTAKESHI AZUMAさん(能楽写真クラブAZ)です。

世阿弥の作ったお能の中でも特に傑作として名高いのが
この『砧』という曲ですが、
訴訟事を抱えて長らく都から戻らぬ夫を待ち侘びて、
ついには主人公である妻が絶望して病に臥せり
亡くなってしまうという哀しいストーリーになっています。

冒頭写真は作中のハイライト 妻が砧を打って未だ帰らぬ夫を偲んでいるシーン。

ちなみに「砧」とは昔、布打ちに使用された台のことで
ネットで調べたところ語源は「キヌイタ=衣板」だそうです。
布を叩いて皺を伸ばしたり、布に光沢や柔らかさを加えるために用いられ
明治以前には一般に広く普及していたとのこと。

砧を打ちながら妻は何を思ったのか
その心情を察すると胸が痛みます。





こちらは後シテ(=舞台後半部分の主役)。
夫が都からようやく戻ったものの時すでに遅く妻は病死して他界。
後悔に駆られた夫の前に亡霊となった妻が登場します。

夫への恨み・悲しみの表情が画面からストレートに伝わって来るようです。

TAKESHI AZUMAさんが撮影された舞台写真からは、
戻らぬ夫を思う余り命を落としてしまう、はかない女性としての妻のイメージではなく
一途さゆえに激情から自らの命の炎を燃やし尽くしてしまった芯の強い女性のように
感じられますが、いかがでしょうか。


少し先の予定になりますが出雲先生は
9/24(日)の喜多流自主公演で『阿漕(あこぎ)』を
11/26(日)には『六浦(むつら)』
を舞われます。

詳細は喜多能楽堂のホームページhttp://kita-noh.com/をご覧下さい。



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大つごもりと猿

2016年12月31日 | 会員写真ギャラリー

本日は大晦日。いよいよ2016年ともお別れです。

本年最後のブログは意外性のあるところで
今年の干支だったサルにちなんで
猿画像特集〜

撮影は会長の神田佳明

冒頭写真はマレー半島に生息する「フクロテナガザル」。

けたたましい吠え声で長い手を自在に操り
木から木へ飛び移る姿を活写

顎の下の袋を大きく膨らませて鋭い雄叫びを上げながら
の飛翔が見事だったそうです。




こちらはカメルーンに生息範囲を持つ、極彩式の美しい顔の持ち主、
尾長猿科の「マンドリル」。

鼻と鼻筋の目元までが朱色。
鼻筋の左右は青み掛ったホワイト。
髭は栗毛色,頬は鼠色からホワイトへ、
お尻も顔に負けない極彩色の華やかさだったとのこと。

確かに鮮烈な配色で、いかにも南国の色だなあと思います。

見た目は派手ですが、目が優しいところがいいですね




ラストはゴリラ。朝食中だそうです。
青草をわしづかみに、迫力の顔つき。

さりげなくカメラ目線なのがポイントです


さて。
本年も大変お世話になり、ありがとうございました。
ブログの更新が遅れがちで、ホームページに至っては
開店休業状態で申し訳なく思っております

そんな状態ではありますが、本ブログを楽しみに来訪される定期読者の方が
大勢いらっしゃり、また、全然更新していないのに
ホームページのお問合せフォームにも
多数のお声を頂戴しており本当に恐縮しております。

来年もスローペースでボチボチ更新になるかと思いますが
どうぞよろしくお願い申し上げます。




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文化の日に〜出雲康雅先生の能『八島』の舞台写真をお届けします

2016年11月03日 | 会員写真ギャラリー

早いもので、もう11月です
すっかり晩秋ですね

皆様いかがお過ごしでしょうか

ブログの更新が遅れに遅れており大変申し訳ないのですが
実は11/2(水)に、りんぷうの会・能楽写真クラブAZ共催で
能楽撮影会が開催されました(会場:横浜能楽堂)

開催前の告知をスルーしてのお知らせで本当に
申し訳ありません

神田佳明会長から早速、11/2撮影の舞台写真が届きました

能『八島』より
シテは喜多流能楽師の出雲康雅師です

『八島』は旅の僧の前に現れた源義経の亡霊が主人公(シテ)のお能で
義経は死後に修羅道に堕ちた武将として登場します

能『八島』の詳細につきましては、よろしければ以下の解説ページなどご参照ください↓
http://www.the-noh.com/jp/plays/data/program_019.html
http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/contents/learn/edc9/play/program/gobandate/niban02.html


残念ながら今回管理人は撮影会に出席できず
神田会長によると、源平の戦を演じている出雲先生の迫力の舞姿に
地謡の重低音の大きい謡が舞台に響き渡り
参加者一同、息を呑みつつ夢中でシャッターを切ったとのこと
今回もおかげさまで熱気溢れる充実した撮影会になったそうです

ありがとうございました




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神田会長から迎賓館赤坂離宮の写真が届きました

2016年08月22日 | 会員写真ギャラリー

本日は清涼感あふれる作品をご紹介させていただきます

神田佳明会長から迎賓館赤坂離宮の写真が届きました

神田先生からの説明をよく読まずに写真を拝見して
てっきりどこかヨーロッパの宮殿の写真かと勘違いしてしまいました

とても日本国内で撮影された写真とは思えないですよね


以下、神田先生からのコメントです


先日、ベルサイユ宮殿にも勝るとも劣らない国宝・赤坂離宮の迎賓館へ行ってきました。

元は東宮御所、その後は国会図書館に改められたりの変遷が記録されておりますが
現在は外国の元首などをお迎えする国宝の「迎賓館赤坂離宮」となっています。

夏休みの間特別に一般開放され、事前申し込みがなくても朝10時に受付に並べば
入場料1000円で宮殿や主庭噴水池が創建当時の姿で見ることが出来ます。

建物内部の四つに分かれている迎賓の間は目を疑うばかりの美しさが
特大のシャンデリアとともに豪華絢爛に視界に展開してくれます。
残念ながら撮影禁止となっております。

建物の南に面する主庭噴水池はやはり国宝になっていて、
その規模は大きくヨーロッパのどの国にも引けを取らない
写真の通り見事な水流を天に向かって放っています。




円形のその四隅には伝説のグリフォン。
鋭い視線を向け、弧を描いて迸る噴水を浴び
くちばしの相肩には両翼を引き上げこちらを睨んでいます。




また、正面玄関から見た迎賓館の大屋根には鎧兜に身を固めた武者が
左右に一対の形で離宮を守る姿が見られ、
武士団から発展した近代日本の姿を象徴しているようです。



注:迎賓館赤坂離宮の一般公開についてですが、
本日(8/22)は台風の影響により一時中止となり、
また8月26日から30日については、外国からの賓客への接遇のため、一般公開は中止だそうです

↓最新情報は下記の内閣府のホームページをご参照ください


http://www8.cao.go.jp/geihinkan/koukai.html



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懐かしの『半蔀』の舞台写真

2016年06月12日 | 会員写真ギャラリー

気が付けば6月
梅雨になりました

明日は関東地方は雨のようですが
どうも今年は空梅雨のようで
水不足が心配です

しかも記録的な猛暑だった2010年の夏より
更に暑さがひどくなるかもしれないとの報道があり
今から戦々恐々。。。

ということで本日は涼し気な
能『半蔀』(読み方は、はしとみ・はじとみ)の舞台写真を
アップさせていただきました

実は以前にも当ブログでアップさせていただいた写真で
2009年の能楽撮影会の時の舞台写真なので
りんぷうの会の会員の方々は
非常に懐かしいと思われるかも

シテはいつも大変お世話になっております、出雲康雅先生(喜多流)です
撮影は神田佳明会長


今回、あらためてネットで確認したところ
『半蔀』は季節でいうと夏の終わり、もしくは秋なんですね

夕顔の花の季節=夏だと思って
てっきり初夏くらいの季節感でいました

能『半蔀』は源氏物語の「夕顔」をテーマにしたお能で
シテ(=主役のこと)は夕顔の女の亡霊とも夕顔の花の精とも
解釈できるようです

いずれにせよ、可憐で優美な出雲先生の舞姿に魅了されます
袖から、ほんの少しだけ覗く指先が奥ゆかしくて
いいですね


以上、ジメジメして、うっとおしい梅雨時に贈る
管理人からのプレゼント画像でした



*流儀が異なって恐縮ですが
能『半蔀』については下記の銕仙会の解説が分かりやすいようです

http://www.tessen.org/dictionary/explain/hajitomi



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佐原の雛祭り2016

2016年03月24日 | 会員写真ギャラリー

久しぶりの更新になってしまいました
申し訳ありません
皆様いかがお過ごしでしょうか

東京では桜の花が開花しました
いよいよ春ですね

さて
神田会長から春らしい写真が届きましたのでアップさせていただきます
佐原の雛祭りのスナップです

以下、神田会長からのコメントになります


3月12日、千葉県佐原の水郷で有名な「さわら雛めぐり」に出かけてきました

江戸の商都として栄えその面影を残す千葉県佐原は雛祭りで有名、商家の店先に
各々自慢の雛飾りが惜しげもなく飾り付けられ、それを求めて多くの観光客が訪れ





町を貫く小野川に流れる舟に、
煌びやかな雛装束の官女と愛らしいお雛様が手に手に
美しく咲いた桃の花を持っての雛飾り





蔵屋敷の続く商家の屋並みを背景に、多くの観光客の目を楽しませながら、
雅楽の美しい音色を醸し出しながら、優雅な水上雛祭りだった



佐原は、あやめ祭りが有名ですが雛祭りのイベントもあったんですね
知りませんでした


「さわら雛めぐり」イベントは例年1月末から3月の春分の日くらいまで開催されるようですが
上記の「雛舟」が出るのは1日だけのようです

特に2枚目のカットは子どもたちが天下無敵に愛らしくて
これは是非、来年は「さわら雛舟」を実際に見てみたいと思いました

詳しい情報は佐原の観光協会のホームページで確認できるようです
要チェックですね



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神田佳明撮影 京都の紅葉写真2015です

2015年12月08日 | 会員写真ギャラリー

広島での出雲先生の公演「出雲康雅の世界」(11/29)の舞台撮影に先立ち
神田先生は京都で紅葉の名所撮影をされたそうです

冒頭写真は11/27(金)撮影
北野天満宮の「御土居(おどい)」で有名な真っ赤なアーチを見せる
鶯橋の川沿いの紅葉を狙ったカット

以下、神田先生のコメントです

写真の様に美しい紅の色が真っ赤に染まり紅葉のトンネルのが続きます。
水面の白く輝く瀬音が静寂を感じさせながら流れています。

そこから永観堂の先にある三重の塔で有名な真如堂
ここも紅葉の並木が朝のまぶしい太陽に
輝き桃色に染まった錦繍の世界が見事に広がっています。





今年は紅葉が遅れ「よくない」と嘆く声を聞きましたが、
真如堂の伽藍の裏にはこれから色づき始める
やさしい木の葉が伽藍の日陰に出番を待っているようでした。






確かに今年は今のところ暖冬で紅葉にもその影響が出ているようですが
今回ご紹介の神田先生撮影のカットのように
いくぶん淡い感じのやさしい紅葉写真も趣があって
魅力的かと思われますが、いかがでしょうか

ご参考まで去年の京都の紅葉写真は
こちらのページに掲載されています↓

◆「神田佳明撮影の京都紅葉写真2014」http://blog.goo.ne.jp/rinpoonokai/e/b9c840b714ceba1a48b32ae8d80d2a4b

よかったら併せてご覧下さい




神田佳明も出展! 明後日から開催です

◆能楽写真家協会創立10周年記念写真展 「神 鬼 出現」

会期:2015年12月10日(木)~12月16日(水)

開館時間:10:00~18:00 ※最終日は14:00閉館

会場:ポートレートギャラリー  

〒160-0004 東京都新宿区四谷1丁目7番地
日本写真会館 5階
03-3351-3002
http://www.sha-bunkyo.or.jp/

JR四ツ谷駅 徒歩3分
東京メトロ 丸ノ内線 四ツ谷駅 徒歩5分
東京メトロ 南北線 四ツ谷駅 徒歩3分

入場無料


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古谷久夫さんの白鷺写真作品集その2

2015年10月29日 | 会員写真ギャラリー

大変お待たせ致しました
古谷久夫さんの白鷺写真特集の第二弾をお届けします

第一弾の作品も名作揃いでしたが
第二弾も更に見応えのある作品を厳選してアップ致しました

冒頭写真、こちらは若い白鷺なのでしょうか
まるで産毛のような羽毛が半逆光の中、繊細な印象を残している作品

背景の川面の水しぶきもきれいですね

触ることはできないと分かりつつ、
思わずこの羽毛に触れてみたいと感じてしまいます



こちらはまた1枚目とは対照的なカット
何だか同じ鳥とは思えないほど趣が異なっています

澄んだ水鏡に映るのは白鷺なのか
それとも白鷺以上の何か別のものなのか

白鷺が見つめているのは
もしかしたら水底の別の世界か

様々なイメージが広がるようです



3枚目は躍動感あふれる写実的な作品
「名ハンター登場!」とでもタイトルを付けたくなります

飛び跳ねる魚もいいですが
白鷺の翼もいいですね

第一弾でご紹介させていただいた2羽の白鷺が
戯れているカットと並んで個人的には大好きな作品です

この作品を拝見すると先の水鏡の白鷺も
もしかして単に水中を泳ぐ獲物の魚を狙っていただけなのかもと思えてしまいます
(真相は果たしていかに??)



今回2度に分けて古谷久夫さんの白鷺写真作品を掲載させていただきましたが
最後のカットは「オオトリはこれしかない!」と当初から決めていた作品です

落花の中に静かに佇む白鷺が一羽

哲学者のように沈思黙考しているようにも見えますし
行く春の哀惜のようなものも画面から感じ取ることができるように思います

「諸行無常」
「年年歳歳花相似たり 歳歳年年人同じからず」





こちらはスペシャル・カット
特別に古谷さん撮影の能楽写真をご紹介させていただきます

能『楊貴妃』(シテ方喜多流能楽師 出雲康雅師)の舞台写真です

前回掲載の白鷺写真をご覧いただいた読者の方から
「これだけ見事な白鷺写真を撮影される古谷さんが
どんな能楽写真を撮っておられるのか是非、拝見したい」という熱いご要望を
頂戴しましたので、初公開のとっておき作品をお届けします

能楽写真とネイチャーフォトなので、まったくジャンルは異なりますが、
どちらも、やはり古谷さん独自の絵として成立していて
たぶん初めてご覧になる方も違和感を感じることはないのでは~と思います

一言すれば、上品で奥ゆかしくて繊細な作品世界だと管理人は考えております

第二弾のブログ記事作成のため編集作業を行っていて
古谷さんの白鷺写真を改めて拝見して
本当に心洗われるような感じでした

以上、2回にわたりお送りした古谷久夫さんの白鷺写真作品の巻、
いかがでしたでしょうか

これにて完結です



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古谷久夫さんの白鷺写真作品集その1

2015年10月17日 | 会員写真ギャラリー

10月も半ばを過ぎ、いよいよ秋が深まって参りました
皆様お変わりないでしょうか

大変お待たせいたしましたが古谷久夫さん撮影の白鷺写真を
アップさせていただきました 

冒頭写真、眼光鋭く、一見すると白鷺ではないように見えて
意外性があります

これまでにも古谷さんからは美しい白鳥の写真桜の写真などお送りいただき、
白鷺の写真も以前、1枚だけでしたが当ブログで掲載させていただいており
どの作品もすべてクオリティーが高く素晴らしかったのですが
今回の白鷺写真も本当に素敵な作品ばかりで管理人イチオシです



古谷さんは今年の夏に神奈川県大和市で「白鷺-引地川にて-」と題して写真展を開催され
「ある日、一本の木に沢山の白鷺たちが飛来し、仲間と川で魚をとったり、ダンスをしたり、
喧嘩をしたりしながら過ごし、春になって桜が散るのを見送りながら、どこかへ去っていく」

というストーリーで白鷺の写真を絵本風に展示されたそうです

今回アップさせていただいたのは、その一部となります



この2羽は、ふざけているのか、はたまた喧嘩しているのか
いずれにせよ、何だか見ていて心温まる楽しい作品です

白鷺って、こんなに表情豊かな姿を見せる鳥なのかと感心しました

引地川の白鷺のユーモラスな日常風景が見事に活写されていますね




こちらはまた打って変わって静かな迫力に満ちたカット
白鷺の羽の白から淡いグレー、濃色のグレーに変わるグレデーションが印象的です

胸元の濡れた羽の質感と下側の細かい羽の精緻な描写が
日の光を受けて好対照になっているのも秀逸かと思います

この写真も従来の白鷺のイメージをいい意味で裏切るインパクトのある作品ですね



この写真を拝見して、白鷺という鳥の美しさを再認識しました

白鳥や鶴がきれいなのは、ある意味、当然として
白鷺もこんなにも美しい鳥なのかと思いました

広げられた白い翼と水面に映る影の織りなす自然の造形美に目を奪われる作品です

おそらく古谷さんの白鷺に対する憧憬や尊崇の思いが
写真に強く投影されているので
よくあるネイチャーフォトとは一線を画す、
深い味わいのある作品に仕上がっているのではないかと思われます

しかも作品が叙情的でありながらセンチメンタルではない、
冷静な撮影者の眼差しも同時に感じられるところが古谷さんらしいと
勝手な感想ながら管理人はいつも感心しております


古谷久夫さんの白鷺写真、いかがでしたでしょうか

次回は第二弾をアップ予定です
お楽しみにどうぞ~



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ご好評につき神田会長撮影の彼岸花の写真をもう1枚アップしました

2015年09月26日 | 会員写真ギャラリー

昨日、久々に新しい記事をアップさせていただきましたところ
思いのほか反響が大きく
せっかくなので神田先生撮影の彼岸花の写真を
もう1カット掲載いたします

黒バックに彼岸花の赤が映えて
昨日掲載させていただいたハイキーなカットとは
また別の趣があり、面白いですね

写真というのは撮る側の人間性とか感性が
如実に投影されると思います

神田先生の写真はストレートで
いつも真っ向から直球勝負という感じに思えます
写真が力強く画面に勢いがありますよね

凝った技巧表現とかテクニック重視というのとは真逆のようにも感じます

ということで
神田先生は撮影された写真作品からも容易にうかがえるかと思いますが
とてもお元気でご活躍です

先日、9/9の能楽撮影会でも
以前と変わらず熱血撮影指導をされておられました




↑こちらは撮影会で使用された「龍載(りゅうたい)」の写真

「龍載」というのは、おシテ(=主役のこと)が演ずる役柄の象徴として
頭上にいただく龍の飾りのついた冠のことです

あまりに見事な造形なのでアップで撮影してみました(管理人撮影)

さて
ここで能楽クイズ(?)を一つ

ずばり今回の撮影会で舞われた曲名は何でしょうか?
以前、撮影会で撮らせていただいた『竹生島(ちくぶしま)』も龍載が使用される曲でしたが

龍載の手前に能面が入った面袋が置いてあるのですが
能面の名前の文字は、この写真だとちょっと見えにくいでしょうか

答えは、また次回~



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