ほぼ日刊、土と炎、猫と煙突

白く燃え尽きた灰の奥深く、ダイアモンドは横たわる。

時間かせぎ

2006年11月20日 23時49分11秒 | フィクション
Contemporary-Unit(G)に「小噺」をアップすると、こっちのアクセス数が上がる。
で、暫くすると元に戻る。(ような気がする。)

最初、ググッて
「RESANDOって何者?」と思ってやってはくるが、
「やっぱ、こいつ、面白くねーよ。」
と烙印を押して帰っていくんだろう。

まあ、いいや。
割と有名だし、オリジナルじゃないけど、俺の好きな「ジョーク」を書こう。
これは「傑作」だ。(多分)
あるいはホラーと言ってもいいかもしれない。

じゃあ、いくよ。

-悪魔の数え唄-(正式名称知らない。)

大男がいた。彼は毎日、橋の上で川の水面を見つめて何かを呟いている。

大抵の人は気味悪がって近付かなかった。
が、よせばいいのに...。あるブロガーが「ネタにしてやろう」と興味を持った。

「20、20、20...」

どうやら大男は数を数えているようだ。
ブロガーは思い切って大男に尋ねてみた。

「やあ。一体、何を数えているんですか?」

「...20、20、20...」

返事は無い。

「...20、20、20...」

「何でずーっと、20止まりなんですか?」

「...20、20、20...」

「下に何かあるんですか?」

「...20、20、20...」

(どうも、この大男は説明するのが苦手そうだ。)

そう思ったブロガーが自分も水面を覗き込んでみよう、としたその時だった。
大男がブロガーの首根っこを掴み、いきなり川の中に叩き落す。

「ウワアァァァ...」

橋の上、何食わぬ顔で大男は川底を見ながら呟き始めた。

「21、21、21、21...」

(終)