ほぼ日刊、土と炎、猫と煙突

白く燃え尽きた灰の奥深く、ダイアモンドは横たわる。

技師倭人伝(1)

2006年11月17日 22時53分29秒 | 古い日記
その会社は
ハンネ(ハンドル・ネーム)じゃあるまいし、「ビジネス・ネーム」というものがあり、
社長の名刺が「亀太郎」だった。

電話があると、「消防団十郎」からだったりする。

知らない人は多分、驚く...というより「困惑」するだろう。

「レンタルのニ○ケン」という会社なんだけどね。

さて。この会社には、もう一つ謎があった。

土木機械とか溶接機とか…男数人でも持ち運ぶのが辛そうな機器…
でも、女の子が一人で持ってくる。

むしろ、そういう「重機」系の物ほど「小娘」が持ってくる。

いや、大きい物ほど「女の子が可愛くなる」と言っても過言で無い程のミスマッチだ。

...まあ、色々な特許を持ってる会社だから、あれもきっと特殊な車両で、
「荷物の積み下ろし」が簡単に出来るような装置が付いているんだろう。
...と思っていたが、実情は全く違った。

「あれ?おもーい。すみませーん。手伝ってくださーい。」

何て事は無い。若いネーチャンがそう声をかけるだけで、
普段は動かねー「オサーン達」が、ゾロゾロと出てくるんだ。

「わあ。すごーい。どうも、ありがとーございまーす。」

これで普段は横柄な土建屋のオヤジもイチコロだ。

(なんて古典的、かつ、シンプルで効果的なやり方だろう?)

俺は「荷物の積み下ろしが簡単に出来るような装置」
なんて下衆な事しか思いつかなかった、自分の凡庸さに失望した。

(終)

ところで。

本社ビルもその他の建物も壊してるし、今日見たら完全なサラ地になっていた。
いよいよ、この○○○○も終焉かね。