写真の本をネットで購入した。
リヒターは、中学生の頃最も好きな指揮者であった。
当時バッハを聴き始めた頃はまだ古楽の演奏が少なくて、特にアーノンクールの録音は、
中学生が聴いても、『ヘタだなあ、音程くらいあわせろよ』という状況で、世間的にはバッハ
ならリヒターという時代でもあった。
そんなリヒター熱は大学くらいまで続いたが、その後全く聴かなくなってしまった。
この本は大変読みやすく面白かったけど、著者が言う、リヒターはバッハ演奏の規範とか、
普遍的な説得力があるとかいうのは、おそらく全く違うと思う。
リヒターは、普遍的とは対極にある、非常に特殊な演奏家である。
まあ、今日は天気も悪いし、久しぶりに懐かしい音を耳にしてみよう。
最近は、カウンターテナーでしか聴けないアルトのアリアを、ヘルタテッパー等の女声でシミ
ジミするのもいいものである。