3D CG, CAD/CAM/3Dプリンタ な日常でつづる クルスの冒険ブログ

このブログは引っ越しました!引っ越し先は…「とある思索の集合演算」と検索してみてください。よろしくお願いします。

ホットプロシードさんから、安価な3Dプリンタ 15万7,500円

2009年11月26日 | □CAD/CAMな日々
 
クルスの冒険です。
 
今週東京ビッグサイトで行われている『2009東京国際ロボット展』ですが。
 
その中で、「お?」と目を引いたものが。

「おー…RepRap project、日本でもやる人出て来たんだ~…へー…」
 
それが、コチラ。
 


これ、3Dプリンタ(RP機、立体プリンタ)。
 
お値段なんと、157,500円! 奥さん!20万を切って来ましたよ。
 
もう、「でもお高いんでしょう?」とは言われない… かな?(笑)

方式は、ABS樹脂を熱で溶かしてソフトクリーム的に積み重ねるタイプだ。
 
まぁ、Stratasys社のDimensionあたりと同じ、と考えてよろしいかと。
 
以前このブログでも書きましたが… →ココをポチッと参照!

ワタシは、「この機械がクル」とか、「この機械がヨイ」と言いたいのではないです。
 
「3Dプリンタ(RP機、立体プリンタ)って、この程度のものなんだよ」
 
と、言いたいだけです。
 
でもって、また同じことを書くわけですよ。
 
「こういった安価な3Dプリンタの市場を牽引するには、世の中に3D形状データを溢れかえらせる必要がある」
 
と。
 
でもって、
 
「単なる絵から、3D形状データをモデリングする、という能力はとても世の中にレアで、すごく大事なものです」
 
「我が国の製造業の将来を思えば、国民全体の3Dデータリテラシーを向上させることがとても重要でしょう」
 
「だからワタシは… ○○○○やってます」
 
…ふぅ… 何回でも何回でも、同じことを言って行こう。

何度も言う、飽きずに言うぞぅ(笑)
 
機械は、いい。それは、ひとまずいい。(それはそれで、とても重要ですけどね)
 
3Dデータのファイルを、どうやったら世の中に溢れかえらせることができるか?

今の1万倍も10万倍、100万倍もの数を。
 
これが、全てを牽引していく。
 
世の中にあるファイルの数の問題だ。ひいてはモデリング出来る人口の話。
  
残念ながら、機械それ自体は牽引しないと思う。
 
この機械を販売されているホットプロシードさんもぜひ、
 
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」に一度お越しください。

「3次元形状を活用する会:3D-GAN」事務局に、一台展示しましょうよ。
 
ご連絡、ココロからお待ちしております。


ついしん:

「だからワタシは… ○○○○やってます」

の部分ですが。
 
ようやく、また新しい「○○○○」の部分を発表出来る時期が来ます…
 
只今、ハンコ集めに忙しいです…
 
もう少し!
 

STLをIGESに変換するには(from stl to igs/iges)

2009年11月25日 | □CAD/CAMな日々

場所柄もあるでしょう。

「3次元形状を活用する会:3D-GAN」の性格もあるかも知れない。
 
なので、安易にこれが全体傾向だ、とは申しません。
 

 
最近とても増えております。
 
「STLというファイルで納品されたのですが、加工現場はIGESでくださいと言ってます。変換できませんか?」
 
これ。一社や二社ではない、そんな状況。STLだけでなくobjで、というのもあるね。
 
どちらもB-repのデータ(CAD)ではなく、ポリゴンのデータ、だ。
 
結論からいえば、可能です。出来ます。STLからIGES、OBJからIGES。
 
ただ、いろいろと制限や条件が付いてしまう。
 
どうして制限や条件が付いてしまうのか?… ということについては
 
以前「3次元形状を活用する会:3D-GAN」の会員さん向けに実施した
 
「忙しい人のための3次元データ講座」
 
で詳しくお話しした。(これ、またやろうと思います…もっと上手にやろうと心に誓ってます…)
 
ぶっちゃけ、STLからIGESのフォーマットにするのは「変換」とはちょっと違う。
 
なんだろ…?
 
「近似生成」
 
かな?そんな感じ。
 
例えるならば、昔むかしのモノクロフィルムを着色してカラーにする試み…そんな感じだ。
 
だから、正確には「変換」じゃなく、もっと高度な処理をパソコンでさせることになる。
 
え?あ、具体的には、そういう機能を持ったソフトを使って
 
「IGESに変換!」 ってするんですね。
 
このソフトをお試しになりたい方は、毎度お馴染み「3次元形状を活用する会:3D-GAN」事務局に
 
お越しください。
 
会員企業さんは、事務局でお使いになる分には自由にお使いいただけます。
 
これも、会員さんの特典です。
 
STLをIGESにしたい方は
 
3次元形状を活用する会:3D-GAN」事務局へ!
 
 
(あとがき)
STLからIGESに変換したい… ということは、CGのデータが製造の対象として扱われている
 
ということの証明だ。
 
CGとは、ある意味コンテンツ世界のことでもある。
 
ほらね、
 
「モノづくり」と「コンテンツ」は3Dのデータを介して
 
動き出してる。
 
    …もうすぐだ。

 

忘年会、やります。(3D-GAN会員は、只今58団体!)

2009年11月19日 | □CAD/CAMな日々
  
忙しい…です。でも、忘年会はやります!
  
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」の忘年会を行います。
 
すでに会員さん、個人会員さんにはお知らせいたしましたが、
 
「会員じゃないんだけど、行ってもいいの?」
 
という方が必ずおいでですので、このブログでも告知しておきます。
 
「もちろん、来て下さい!」
 
という意味で。
 
「3D-GAN会員数は、只今58団体となりました」(11月17日現在)
 
 
<<3D-GAN 今年もありがとう!忘年会2009>>

日時: 2009年12月17日(木)午後7:00p.m.~10:00p.m.
場所: 秋葉原UDX 2階 「IL BAR」 *貸切りの予定
地図: クリック!
会費: お一人様 実費4,000円 (領収書の用意がございます)

特記事項: 3D-GANらしく、会場にもPC接続用モニターを用意しますので
会員の皆さまにご覧に入れたいデータやDVDなどご持参ください。
 
お連れ様とご一緒の参加も歓迎いたします。お誘い合わせの上ご参加ください。

3D-GANらしく、リラックスしたカジュアルな集まりです。
遅れてのご参加、途中の退出も気兼ねなくどうぞ。
 
お申込み: 本ブログのコメントに書き込むか、ご存じの方はワタシのメールにご連絡ください。
書込みはハンドルネームでも結構です。

        「○○です、合計○名で参加します」  等

本件につきまして、ご不明な点はお気軽に書き込みしてください。
 
秋葉原でお会いしましょう。
 
 

ワンフェス2010[冬] さて、世界を変えようか

2009年11月15日 | □CAD/CAMな日々

少々大袈裟なもの言いであることは承知の上で。
 
それでも、コンピュータを使った3次元形状に関する世界というのは
 
基本、仕事のためのもの だった。
 
どのCAD会社も、どこのCG会社も
 
この世界が一般に認識され、一般に利用されるかも知れない

そうなったら、いいな…
 
そういう想像力や願望を持っていなかった。
 
色々意見は、あると思う。反論もあるでしょう。 
 
でも断言しておきます。
 
何も出来ちゃ、いなかったんだ。
 
だから、それをやる。
 
なぜ一般に認識され、理解される必要があるのか?
 
それが手つかずの新しい市場であるから…
 
うん、それもあります。
 
でもそれだけじゃない。
 
その道でずっとやって来た我々が
 
新しい使い方や、新しい市場を紡ぎだせないのは
 
我々には、想像力が枯れているからだと思う。
 
明らかに、枯れている。閃きも無ければ、行動も起こせない。
 
ならば、せめて
 
この世界を今まで触れることが無かった一般の人々に

広く認識してもらい、彼らの理解を深め、彼らのものにしてもらおう。
 
そして、彼らの想像力に賭けてみよう…
 
そう、思うわけです。
 
写真は、2010年2月7日(日)に幕張メッセで開催される
 
ワンダーフェスティバル2010[冬]のガイドブックに掲載される
 
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」ブースの広告です。
 
このイベントを世界で一番楽しみにしているのは、間違いなく
 
ワタシだ(笑)
 

アンサー ソング

2009年11月07日 | □CAD/CAMな日々
  
3D CADが明白に進化を止めたのは、実は結構以前のことでして。
各CADベンダーが…
「これはプロセスの改革である」
と盛んに言い出した頃から、現在に至る道筋はもう付いていたのだと思います。
 
その理由は割愛しますが、それによって
「CADってカタチをつくる、カタチを決める道具だよね」
という意識がCADベンダー社内において忌避されるようになったのです。
(事実“ツール”と言うと、怒られたりしましたよ)
そんな中で働いていて実感したのは、
「カタチをつくるなんてことは、もう出来てんだよ」
という現実を知らない経営の意識でした。
 
その時期も現場は、というと、
 
「ここのフィレット、0.5Rだとかかんねぇよ…0.6Rならかかるよ…何だよこれよぉー…」

「シェル、抜けねえよぉー…サーフェスにしてオフセットかけて面貼り直しだよぉ…」
 
という、まさに「カタチを決める」ための格闘の最中だったというのに、です。

何とも皮肉なことに、「プロセス」の入り口であるところの「カタチづくり」が
 
「プロセス」の一番のネックになってたんですね(笑)

「カタチ」が決まらんで、何が「プロセス」か?と。

ワタシは、これにずっと憤って来ました。

逆だ!と。カタチさえきちんと決められれば、プロセスはそれに合わせて変わり始めるさ、と。
 
過去の事はさておいても、この次に何を起こすべきか?

これについて、ワタシのビジョンはとてもクリアです。ホントに。
 
モノを作るとき、カタチというのはどうやら3つに分類されるみたいです。

あ。分類で大事なのは、カタチを対象とすることです。
 
業務を対象としては、イケマセン。
 
(金型用の… とか、ゲーム用のとか、もうこれ以上やってもムダです)

1.寸法の結果として決定される、機能や構造を実現するためのカタチ
 
2.張力のある線を滑らかに繋いでつくる特徴曲線を重視するカタチ
 
3.上記2つを拒絶するような、生物的、有機的なカタチ
 
で。ここからが面白いと思うですが
 
これら1.2.3.を同時に持っているカタチは「とても少ない」、ということなんですね。
 
少なくとも、部品としてはまずほとんどが別になってます。
 
で。
 
これら3種類のカタチ要件を満たすことは過去のソフトでは出来なかったので
 
クルマもボディサーフェスとそれ以外のCADは一度も一緒にならなかったのです。
 
・クルマのボディサーフェス

・クルマのエンジンブロック
 
・クルマの生産設備

この3つが同じCADにはならなかった現実を、ワタシは目の前で見て来ました。

来るべき世界は、これら1.2.3.のカタチ要件を満たすCAD…
 
というか3Dモデラーであるべきで、それには、3.を満たす技術が、1.2.をも

満たすようになるべきだと思います。
 
なぜなら、1.2.の技術は、絶対に3.には対応出来ないから、です。
 
しかし、3.の技術も1.2.に対して挑戦していないのも事実です。
 
なので…
 
ポリゴンメッシュや点群、ボクセルのような離散構造でありながら
 
1.と2.の要件を満たし…
 
データ構造としては1.2.3.共通であるも、
 
操作としてGUIは、1.2.3.は全く別の体系でも構わない。

というのが、ワタシに持っているビジョンです。
 
最初の最初に、今思えば実にぶっきらぼうに
 
「ポリゴン、寸法で作れないですかねぇ…?」

という話をしたのは、以上のビジョンから出たものです。
 
ただし、以上は「機能」に対するビジョンであり、
 
「普及」に対するビジョンではありません。

「機能」と「普及」は、全く別のストーリーを用意しなければなりません。
 
残念ながら、「機能」は「普及」を牽引しないでしょう。
 
今、まさに、その「普及」に対するビジョンを優先して、新しい動きを始めます。
 
「機能」に対するビジョンは、近く、必ず必要になると考えています。
 
ワタシのビジョンは、こんな爆裂ニッチな話題(笑)を了解して、呼応し合う
 
「情熱」と「エゴ」を必要としています。
 
技術は、探せばあるはずだと信じています。
 
技術者には申し訳ないのですが、技術は手段です。道具ですから。

まったく得にくいのは、「情熱」と「エゴ」を織り込んだ技術です。
 
これに出合えれば、どんな困難も克服して、ワタシは手を取りに行くでしょう。
 

最後に。。。
 
ワタシが以上カタチの3つの分類をするに至ったのは、

バルセロナ、 サグラダ・ファミリアにあるガウディの記念館を訪れたときです。
 
3つのカタチを併せ持つ「とても少ない」カタチがそこにはありました。
 
しかも、死してなおそれを創り上げようというエゴは、
 
その3つの分類をきちんと自覚していた、ということですね。
 
「なんだよ…100年も前に、理想的な3Dモデラーのビジョンはあったんじゃねぇか…」
 
と、ガッカリしながらも、

「これ、気がついたCADマンって、多分日本じゃオレだけ…」
 
という優越感にも浸りましたね(笑)
 

3Dプリンター 目的には大体2つある

2009年10月29日 | □CAD/CAMな日々
 
<お知らせ>
10月30日(金)13:00(開場)~
秋葉原UDX6階 UDXカンファレンスにて
「つくばの日vol.3」セミナー開催!
 
明日、お会いしましょう~!
 

さて、お知らせも終わったことで。
 
各所で3Dプリンターの活用が盛んになって来ています。
 
もっと盛んになると、いいな。
 
で。
 
こちらの長文に毎度お付合いいただいている賢明な皆さまには説明不要かも知れないのだけれど、
 
3Dプリンタの利用法には、何となく2つの大きな流れがある。
 
ひとつには、
 
「単純に試作品として、これから作るモノの試しとして活用する、見る・触る・確認する」
 
これ。
 
もうひとつには、
 
「3Dプリンタの出力物それ自体を、最終製品、もしくは最終製品の原型として使う」
 
これだ。
 
分かります?分かりにくいですかね?
 

前者は、いいですよね。そのまま。
 
もう、形状とそれによって実現される機能の「確認」が目的。
 
後者は、3Dプリンタの出力物をそのまま最終目的とするか、
  
そこから何らかの「物理的手段」でカタチを写し取る…
 
ということを、する。

これです。

「物理的手段でカタチを写し取る」、というところがポイントです。
 
で、その後者の筆頭になるのが
 
フィギュア、模型、オモチャ、ジュエリー、アクセサリー…
 
こういったモノです。

面白いなぁ、と思うのは・・・

前者の使い方「試作」の場合には、意外と出力物表面の平滑さは問題視されない。
 
でも
 
後者の使い方「原型」の場合には、表面の平滑さはとても重要だ。
 
まぁ、当たり前だけどね。
 
だって、最終製品を写し取る「型」の元になるわけだから。
 
と、いうことで、どちらかと言えば後者の使い方に関心が高い皆さん。
 
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」会員企業でもある 鈴峯さん 
 
自社のプライベートイベントを行います。

11月4日(水)~6日(金) 場所は御徒町です。
 
もともとが宝飾・アクセサリーをデザイン、製造するための市場でご活躍なので
 
そちら方面の情報については、最新のものが得られるはずです。
 
御徒町は、宝飾・アクセサリーの街でもありますしね。
 
御徒町には、宝飾製造工具専門(!)なんて工具屋さんもあったりします。
 
実は、フィギュアや模型づくりには、この宝飾用の道具や機材が
 
最もニーズに合うようです。
 
鈴峯さんのイベント、詳しくは… →コチラ!!『SMF 2009 in TOKYO』
 

・・・・あ! このイベントのお帰りには、ぜひ秋葉原にもお立ち寄りください。
 
3D-GANは、貴方を歓迎いたしますー
 

工業デザイン CG

2009年10月22日 | □CAD/CAMな日々

全国的にお昼休みです。  

「工業デザイン」と「CG」というワードで検索してこのblogに来てくれている方…
 
そう貴方です、貴方。
 
もし、具体的に
 
「工業デザインにCGを使うってことで、こういう事が知りたい」
 
ということがありましたら、勇気をだしてコメント入れてください。
  
ワタシの知っている限りのことを、書きます。
 

3Dプリンター 透明(クリア)もあります。

2009年10月19日 | □CAD/CAMな日々
 
クルスの冒険です。
 
まぁ何というか… お気付きの方は、お気付きかも知れない。
 
「コイツ、知ってること、言いたいことを長期間で小出しにしてるだろ?」
 
はい、正解。アッサリ認めちゃう。

正確には「段階を追って」と言って欲しいですけど。まぁ、そのとおり。
 
そう気づいた貴方はとても賢い方ですし、知識もすごい。
 
仲良くしたい(笑)

このニッチで、普段の生活に全然関係なくて、何やら難しくて、とにかく文章が長い(笑)
 
このブログにお付合い下さっている皆さんに、段階的に理解と知識を得て行って欲しいと

願って、一応考えながらやってます。
 
実際、光造形とかRP(Rapid Prototyping:素早い試作)とか、3Dプリンターと呼ばれる分野は、

ワタシの見解では、もうすでに十分に技術的に成熟してる。
 
あ。ワタシ、この3Dプリンター(立体プリンター、RP機)の機械は
 
「材料積層式造形機」と呼んで、どの方式も材料も同じカテゴリに入れることを推奨してます。
 
だって、同じだもん。
 
こちらの動画をご覧になると、驚愕する方も多いんじゃないだろうか?
 
→コレね。(まぁ見てくださいな、動画です)

…びっくりした?(笑)キレイでしょ?日本の技術ですよ。

さぁどうだ?3Dモデリングをやってる諸君よ!
 
これで、透明なモデルを作ってみたくはないか?(ニヤニヤ)
 
そう、今はかなり透明な素材もイケちゃう。
 
ほとんどアクリルみたいだ。(アクリルの透明度はガラスのそれより高かかったりする)
 
で、よく分かっている人は分かっているでしょうけど、
 
透明だということは、表面の平滑さも意味しています。つまりツルツルってことだ。
 
表面が平滑でないと、透明に見えないからね。
 
表面がツルツルで、透明なのまでイケるとなると…
 
まぁ、大抵の需要は3Dプリンター(立体プリンター、RP機)でカバー出来る
 
ってことにはなるよね。(あ、樹脂に関してはね)
 
金属は金属で「金属パウダーのレーザー焼結」なんつぅ

男なら、「おおぉ」と燃えずにいられない(笑)機械もあるよ。
 

ここまで言って、この先を言うのも野暮かなぁ、とは思うけど。
 
でも、高価だ(笑)高価ですよ、そりゃあ。
 
 
いっつも不思議で仕方ないのだけれど… 現代社会の皆さんは、

「高価なものでも、やがては安くなる」

と漠然と信じてる。何の根拠もなくそう思ってます。不思議とね。
 
どこかの誰かが大バクチに出て、目の覚めるような安価なモノを作ってくれて
 
それで価格破壊をしてくれるんだ… そう、信じてる。

だから、スゴくて高価な技術を見た時
 
「これが安価になれば…」

って、カンタンに言う。スグ言う。何も考えないで、そうおっしゃる。

「安くなれば、○○…」 って、まるで前提や規定路線のようにして扱う。

逆に、「安くないからダメなんだ」って、カンタンに言う。

我々にとっては、「価格破壊をしてくれるのはいつも他人」 なんだよね(笑)

でも… もっと考えようよ。

 
安く出来るようになるには、当然いくつもの条件があるはずだ。
 
あったり前の話。

で、大抵の場合、モノが安くなる時ってのは
 
「少数の人相手の商売」が、「何百倍も何千倍も多くの人相手の商売」に変化することで実現する。
 
…っていうか、それしかない。

ビジネスモデル…とかさ、難しそうに言いますけどね、
 
ビジネスモデルって、要するに「数量と単価」のことでしょ?
 
数の変化が価格にも変化をもたらす、ってことだ。


だからね… こういった機械は、サービスも機械自体の値段も結構すぐ下がるよ。
 
ほんと、スグ安くなる。放っておきゃ、いい。
 
ただ、それには条件がある。
 
…また言うの? …やめよっかな…(笑)
 
まぁでも、言っとこう。
 
世の中に、3D形状データがあふれかえれば、下がります。
 
まるでjpgやbmpみたいに増えれば、ね。ファイルの数にして、今の1万倍以上は欲しい。
 
逆の 「3Dプリンタやソフトなんかの道具が安くなれば3D形状データが増える…」
 
この順番は、無い。
 
無いよ。絶対に無いね。断言する。
 
その理由を説明するのもいいけど、ちょっと皆さんも考えてみてください。
 
そして、世の中に3D形状データがあふれかえるようにするにはどうすればいいか?
 
皆さんの知恵を、ぜひワタシに貸してください。
 
一緒に、今見ているこの世界を変えましょう。
 

本日の3Dプリント

2009年10月16日 | □CAD/CAMな日々
 
今週、東京ビッグサイトでは…
 
『第40回インターナショナル プレミアム・インデンティブショー』
 
が、開催されています。
 
皆さんが流通の現場で目にする…

店頭POPやら、ノベルティグッズやら、看板やら…
 
といったセールス・プロモーション関連の産業が出展をしている展示会です。
 
結構ね・・・ 楽しい(笑)
 
そりゃそうだ。人々の目を引き、楽しませるための仕事なのだから
 
その展示もアイデアに富んでいて、カラフルで、楽しいものになる。
 
その中にも、3D形状データ活用のトレンドが来てますよ。
 
写真をご覧ください。
 
こちらは「3次元形状を活用する会:3D-GAN」の会員企業さんである
 
浜松の「コスモ・ファンシー」さんが出展しているブースです。
 
会場では、注目度大!です。これが、ホントに。
 
実際にZPrinter 650を持込んでその場で作ってもいるから、とにかく人が寄って行ってくれます。
 
基本、こういった展示物は平面のものが多いのですけど、これは自由曲面のある立体だもんね。
 
元来、3D形状データというのは、非常に応用範囲の広いものだ。
 
でもいつの間にか、とにかく限定的な使われ方をされるようになってしまった。
 
それが、今一度こうして多くの人たちに見てもらえ、
 
「3次元の形状データがあれば、こうしてラクにモノが作れるんだ…」
 
と、分かっていただくとても良い機会が増えてきています。
 
そして多分、非常に高い確率で
 
「…でも、3Dのモデリングってどうやるんだろ?誰がやるんだろ?」
 
というところに話題は及ぶはずだ。
 
これはもう、絶対にそういう展開になる。
 
そして、これを繰り返すことで何かが変わって行くだろう。
 
この変化は間違いなく、ここ「3次元形状を活用する会」が世界の中心です。
 

3D CADの市場拡大はワンフェスから…信じなくてもいいけど(笑)

2009年10月15日 | □CAD/CAMな日々
 
皆さまお馴染み
 
ワンダーフェスティバル2010[冬] が、
 
来る2010年2月7日(日)幕張メッセで開催されます。
 
…え?気が早い? …まぁ、そうなんですけどね(笑)
 
でも、思わず気が急いてしまうこちらの事情も分かっていただきたい。
 
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」では、
 
ワンダーフェスティバル2010[冬]に
 
合計20卓の規模で参加いたします。
 
20卓というと、大体大きな島ひとつ分です。結構目立つ規模かと。
 
展示は、「3次元形状を活用する会:3D-GAN」会員企業さんを中心に
 
・3Dプリンター(立体プリンター、RP機)
・3Dスキャナー
・3Dモデリングが出来る人たち
・3Dデータから金型などの加工が出来る人たち
・物販
 
など、「3D形状データ と ホビー市場」の新時代を高らかに(?)アピールします。
 
3Dプリンター(立体プリンター、RP機)は、5~6機種を一気にお見せします。
 
ほとんど「プチDMS」になります。
  
「ホビー」という切り口で3Dデータからのモノづくりに取り組んで来た皆さま…
 
お待たせしました!皆さんの時代です。3Dモデリングのスキルがあらためて評価される時です。
 
少しずつ賛同いただける皆さんを増やし続けて来た、その一つの到達点をご覧に入れますよ。
 
一つの到達点ではありますが、まだまだ通過点でもありますね。
 
「…ホビー市場に熱心なの?」
 
「…オモチャ市場がターゲットなの?」
 
とお思いの方。間違いじゃないですが、それは視野が狭いです。
 
ワタシは、今当然のように語られている「市場のセグメント」なんて
 
どーでもいいんです。というか、むしろ邪魔だと思ってます。
 
自動車?家電?産業機械?ホビー?BtoBなの?それともBtoC?
 
うーん… そういう枠組みはあまり関係ないと思いますよ…。
 
従来からある製造業のお客様層は、
 
・3Dプリンター(立体プリンター、RP機)
・3Dスキャナー
・3Dモデリングが出来る人たち
・3Dデータから金型などの加工が出来る人たち

なんて、よーくご存知だ。だって本業ですし、自分がそうなんだから。
  
営業をするにしても商品知識もバッチリで、今さら見せるまでもない事も多い。
 
製造業を対象としたDMSのような展示会は、もはや目新しい展示も無ければ新しい客層も来ない…
 
というのは、全業界的な共通認識でしょう(そう感じていない人は鈍感だと思う)。
 
ひるがえってワンフェスの価値は、一日に4万人の来場者がある、ということと
 
何らかの形でモノをつくる事に興味のある人たちが集まる
 
ということにあります。 

もちろん、来場者の非常に多くは普段は会社にお勤めで技術職も多い。
 
そして、その人たちはこういった機材をあまりご存知ではなく、持っている人も少ない。
 
それだけが理由、と言ってもいい。でも、それが大きい。
 
そのためならば、世界で最高の機会と言ってもいいでしょう。
 
ワタシは、
 
「3Dの形状データからモノが作られている」
 
というその一点を広く世間に知ってもらい、それを一般常識にしたいんですね。
 
ただ、それだけなんです。
 
なぜなら、今そこが引っ掛って3Dデータによるモノづくりは市場を大きく出来ないでいるからです。
 
それには、より人口の多い、今までの顧客層とは違う新しい人たちに
 
私たちの知っていることを広く知らせる必要が、どうしてもあるんです。
 
今、3D CADを中心とする3Dデータによるモノづくり産業は、
 
その市場を拡大出来ていません。今のままでは今後も望み薄でしょう。
 
理由は「ヒト」です。
 
いくら3D CADのソフト会社が
 
「これからは小規模事業者の3D化だ」
 
とか言ってみたところで、せいぜい地方都市で的外れなセミナーをやるくらいが関の山です。
 
大して人も集まらないことでしょう。だって、CADとかCAMには関心ないもん。
 
結局、ソフトウェアを買っていただこう…ということは
 
そのソフトを使える人を増やそう… ということに全てかかってくる話です。
 
小規模事業者というのは、その「ヒト」を育てる余裕が無いものなんですね。
 
そここそが、問題の本質。
 
100万やそこらのソフトを買う事は、小規模事業者にも出来ますよ。
 
でも、ヒトを雇い入れて育てることはその何十倍もコストがかかるものだから。
 
しかも、先行きが見えなければ人を雇い入れることはまずしない。
 
じゃあ仮に、教育を無料にしたら市場は拡大するのか?
 
…それも、望み薄でしょうね。
 
なぜなら、モチベーションがなく、リテラシーが無い人たちに教育するというのは、

絶望的に教育効果が上がらないからです。年齢もあるね。
 
何だかんだ言って、50代の人は新しいソフトは覚えてもらえないです。
 
40代だって、怪しかったりする。どうしたって、20代、30代が中心になる。
 
就業前の若い人たちにモチベーションを与えて、
 
そのモチベーションによって全体的にリテラシーを獲得させる。
 
獲得したリテラシーの上に、初めて教育を行う…
 
そういう土壌を作らないことには、もう大して前進しないとワタシは考えてます。
 
少なくとも、景気の回復によって戻ってくる需要なんかじゃ、全く足りない。
 

…もし過去に「年賀状をPCで作る」というモチベーションも機会も無かったなら…
 
これほど私たち一般のPC操作に対するリテラシーが向上することは無かったでしょう。
 
PCで年賀状を作るということは、PC操作のリテラシーを一般に獲得させました。
 
DTP、ワープロ、表計算(住所録データベース)、画像、印刷…
 
これら一連の操作が、「よーし、パパ家族の写真で年賀状作っちゃうぞ~」
 
というモチベーションによって行われたのです。

ひいては、それが、企業によるPC教育を可能たらしめるリテラシーとなった事に疑う余地はありません。 

今や、新入社員にPC教育、ということを行う企業はほとんどないでしょう。
 
(特定の業務アプリの教育はあっても、PCそのものの教育はない)
 
彼らは、日常や学校生活の中でPC操作のリテラシーを獲得しているからです。
 
何業でもない、就業前のごく一般の若者たちが3D形状データを扱うリテラシーを獲得できなたなら…
 
たったこんな事が一番難しいのだけれど、たったこれだけで現在の閉塞状況に大穴を開けられることでしょう。
 

当然、伝統的な顧客層(製造業)は、今後も変わらず市場として頼りになる
 
ボリュームゾーンであり続けます。それは、今までどおり営業し続ければいいだけです。
 
でも、それだけで十分だ、ということは成長を望まないことと同義だと、思う。
 

いいから、ワタシを信じて(笑)
 
新しい可能性の扉を、開きますから。
 
今日、この時をもって世界は変わった… ということなんか、無い。
 
でも、今のこの思考と行動を継続することが、ジワジワと未来に影響していることを
 
ワタシは信じて疑いません。

来年2月、ワンフェス会場でお会いしましょう。(早いって)
 

本日の3Dスキャン

2009年10月14日 | □CAD/CAMな日々
 
本日の「3次元形状を活用する会:3D-GAN」の様子…
 
オープンスペースで別の打ち合わせがされている脇で
 
大日本技研さんが3Dスキャンの真っ最中だ(笑)
 
大日本技研さんは、3Dスキャンの手法を上手く製造のプロセスに取り入れていて、
 
書店に並んでいる『ROBOCONマガジン』の連載でその手法を惜しげもなく公開してます。

3Dスキャナという道具に興味を持っている人ならば、それが工業デザインであっても
 
民芸品であっても、フィギュアであっても、
 
彼の記事はとても参考になるでしょう。

前にも書きましたが、3Dスキャナってそうそう沢山の業務に必要なわけじゃない。
 
特に自由曲面が無い形状だと、ほぼ用が無い。
 
でも、手作業と自由曲面が入り混じるカタチになると、
 
「もう、コレないとやってられない」
 
くらいの威力を発揮する道具でもあります。
 
どちらかと言えば、道具の方から 「コレは、こう使う道具なんだよ」
 
とは言って来ないタイプの道具で、逆に

「困ったなぁ… これやりたいんだけど、どうすれば出来るかなぁ…?」
 
と、自分でその悩みを分析し、解決法を探っている方には
 
「コレしかない!」
 
と、なる傾向の道具です。
 
何でもそうだけど、印象じゃなくて、きちんと事実を知るところから始まるよね。

でもって、特に切実に悩んでいない状態だと、どんな道具も浮かび上がっては来ないものだと思う。
 
だって、道具ってそういうものだから。
 
ROBOCON Magazine (ロボコンマガジン) 2009年 11月号 [雑誌]

オーム社

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横浜 山下町なう

2009年10月04日 | □CAD/CAMな日々
 
ちなみに、Twitterはやってません。Mixiもやってない。
 
あれもこれも、っていうほど余裕は無いもので。
 
この金曜~土曜は横浜は山下公園・元町・中華街…辺りのホテルで会議
 
カンヅメでした。
 
24時間以上同じ場所で過ごすのは、自宅以外じゃ珍しい。
 
ごく普通のパイプイスに長時間座っていたものだから、
 
オシリが痛いよ…(笑)
 
でもまぁ、10人もの人が集中して会議ができる贅沢を味わった。
 
成果として満足できるものになればいいな、と思う。
 
一番喜ばしいのは、こうして時間を費やすことで集団としての意識の統一が徐々に出来てきたことだ。
 
それなりに関わる人数が多くて、全く新しいものを一からつくるとなると
 
こうした最初の意識合わせはとても重要になる。
 
やっていると、メンバーの中で意外な頼もしさを発揮する人なんかも出て来て
 
嬉しい誤算があったり、する。
 
何の会議だったのか?一体10人もの参加者はどういう集団なのか?
 
近く、お話しできる日が来ます。(実際は早く話したいのだけど)
 
…学生の頃、遊んだりバイトしたりで過ごした街に一泊して
 
短い時間だけれども、街を歩いたり眺めたりできたことも
 
嬉しかったけどね。
 
横浜は、いい街だ。都会過ぎないところが、いい。
 
適当に寂れていて、夜景もビカビカに明るいわけじゃない(あ、MM21地区はビカビカだけどね)
 
ショートトリップで、いわゆる横浜らしい場所に一泊…
 
なんて時、ここはとても安価で施設もそこそこきれいで
 
とてもコストパフォーマンスが良いですよ。駅の真上で便利だし。
 
ゴージャスさは微塵もないけど、泊まるところにさほどこだわらない…
 
という向きには、お勧めです。 
 
ベッドに横になっていると、港から船の汽笛が聞こえるのも
 
それっぽくていい。
 
「横浜海員会館 エスカル横浜」
 
ちゃんと会議室もあって、大浴場までありました。
 

何度でも同じことを、言わせて。

2009年09月26日 | □CAD/CAMな日々
 
『3D Systems社がDeskTop Factory社を買収』
 
3Dプリンタっていうのは、特許のカタマリみたいだから…
 
まぁ、そこに双方のメリットがあったのでしょう。
 
売る方にも買う方にも、安全・安価・有利という判断が働いたのだから
 
批判することも無いのですが、少しさびしい話です。
 
しかし、この分野、我が国は遅れを取っています。特に小型機では。
 
もうそろそろ手遅れかも知れないなー…
 
昔はSONYなんかも光造形をやってたんですが、数年前にやめてしまった。
 
もともと積層による造形装置という発明は、日本人の小玉秀男氏によるものだったのですけどね。
(ほとんど同時期の技術公開だったようです)
 
周囲の人にはずっと言って来てますが、本当に小型機の3Dプリンタ市場が花開く時は、
 
Canon、EPSON、Roland D.G.、HP、Brother…辺りがこの市場に参入する時かな?…と思う。
 
漠然と、ではありますが、現在の3Dプリンタ(RP機)メーカーじゃないような気がします。
 
こちらのリンクの動画を見ていただいても、 →コチラ、ね
 
多くの皆さんが「スゴイ!ハイテクだ!」とお思いの
 
「3Dプリンタ(立体プリンタ・RP機)」は、
 
…それほどのハイテクでも無いなぁー…
 
と、お感じいただけることでしょう。その印象は当たってると思います。
 
そう、ワタシは、この機械をハイテクだなんて思っていただきたくないのですよ。
 
実際、使っていても大したもんじゃないしね。
 
それと、積層方式による違いも、あまり興味が無いんです。
 
開発している人にとっては、その方式にコミットして熱心にやっていらっしゃるのでしょうけども
 
消費者にとっては、結果とコストが大事なんであって、方式は二の次。
 
方式がお客様にいつまでも気にされているようじゃ、成熟した機械とは言えないと思うんですよ。
 
「すっげぇ!ハイテクーーー!!!」
 
と、お感じになって
 
「こりゃあ見に行かなきゃー!!!」
 
ということで秋葉原の
 
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」事務局にお越しになる方も少なくないです。
 
もちろんそれは歓迎です。ありがたい話です。…でも、その方々が、
 
肝心の3次元形状データを全く扱えないと、
 
それ以上話が進まない、というのも事実なんですね。
 
悲しいことに
 
「3Dのデータがあれば作れるんですよー」
 
というご紹介をすると
 
「…なんだ、それじゃダメじゃん。使えないよ」
 
とか言われたりする(泣) じゃあ、何を元にこの機械が動くと思っていたのでしょうかねぇ?…
  
「立体コピー機だ!」
 
と思い込んでお越しになる方も多いです。ネットで検索してみると、
 
「スゲぇ!立体コピー機だ!」
 
というトピックは、結構多いです… うーん…誤解されてるなぁ…。
 
だから、そのトピックは長持ちしないんですよね。
 
せっかくお越しになっていただいても、3D形状データを全く扱えない方ですと、
 
機械の原理を説明して、出来上がりのサンプルをお見せして、それでお仕舞いなんです。

そりゃ、そうだ。
 
そんな状態で、
 
「まだまだ機械が高価」だの
 
「仕上げが残念」だの
 
「精度がどうの」
 
と、言われましても… ね(苦笑) これまたさびしい限りです。
 
…あー…でも、こういうことは印刷の世界でもあったのでしょうねぇ…
 
パソコンを使えない印刷業の方が普及期に入ったプリンタを見て
 
「まだまだ発色が甘い」とか
 
「これじゃあ出版には使えない」とか
 
そういう事を言われてた時期がきっとあったはずだ。 
 
まさに今、同じような展開をたどっている真っ最中なのでしょう、きっと。
 
だから…
 
ワタシはこのブログでずーっと同じ事を書いて来ていますけれども、
 
「3D形状データを作れる人、扱える人、その人口を激増させる」
 
そのことだけが、この3Dプリンタ(立体プリンタ・RP機)の市場を
 
今までとは様相が一変する、違う市場へとシフトチェンジさせる
 
と、信じて疑いません。
 
もちろんそれは、3Dプリンタだけでなく、ソフトウェアツールの市場はじめ
 
あらゆる分野に波及すると思っています。
 
そう、数の問題。人口の問題なんだ、と考えてます。
 
還元すれば、世の中にあるファイルの数の問題、となるわけですね。
 
3Dプリンタ(出口)の充実がモデリング人口(入口)を増やすか?
  
と訊かれたら、
 
「それはあるだろうけれども、画像や文字情報の時ほどではない」
 
と、回答します。
 
なぜなら、3D形状データには、画像や文字情報における従来業務(PCが出来る前の行為)…
 
「年賀状づくり」や「書類づくり」「写真撮影」なんかが無いからだ。
  
従来業務をパソコンに置き換える、という方法論は、3D形状データではとても弱い。
 
「では、どうやって人口を増やすのか?」
 
についての、第一章はすでに動き出しました。
 
それは、「CADだけでなく、3D CG人口を積極的に対象とする」
 
です。
 
これにはある程度の勢いを付けられたと思う。5~6年前と比べたら、状況は一変した。

でも、まだまだ足りない。
 
3D CADも、3D CGも、一般には仕事用のソフトウェアツールであって、
 
年賀状やデジカメに代表される、画像データを扱う人口に比べたら微々たるものだからだ。

よくご存知ない方は
 
「この先、どんどん3D CADや3D CGのユーザは増えるのだろう…」
 
と、漠然と思っているようですが、それは違います。
 
よくご存知の方は、
 
「3D CADも3D CGも、渡り切っちゃったなぁー…この先の伸びはそれほど期待できないよ…」
 
と、感じていることでしょう。ワタシもそう思っています。

少なくとも、今までの顧客層で考えていたたらこの市場は飽和した。
 
…という事で、この秋から第二章に移ることを宣言させてください。
(ちょっとブログにはそぐわない話題なので、詳しくは避けますね)
 
この状況を誰が一番楽しんでるかって、それはワタシ自身でしょう(笑)
 
心強い仲間と、強力なパーティも組めたことだし、少しずつアイテムも揃ってきた。
 
新しい冒険を始めることにしましょう。
 
…いや、チガウ(笑)
 
冷静に考えたら、同時に何個も冒険やってるようなものなんですけどね(笑)日々…
 
でもね、これも何度も言って来ましたけれども、ワタシの中では全てが一本でつながっている話です。
 
時々ブログで触れる「CutMill:カッテミル」の事業でさえ、つながっている話です。
 
どうつながっているか?というと…
 
自分の仕事上のバックグラウンドである「CAE/CAD/CAM、PLM」で得られた知識と技術を
 
「CAE/CAD/CAM、PLM以外の分野」で使って仕事をする、という点で地続き。
 
そしてそれは、最終的には「CAE/CAD/CAM、PLM」の世界でさえ変えるものになるはずだ…
 
という、その一点で矛盾なくスッキリとつながっているんです。 
 
信じるか信じないかは、あなた次第だ(笑)
 
毎度長ったらしい文章にお付合いいただいて、感謝です。
 
でもさぁー… 
 
「今日、お昼に○○食べましたよ」
 
とか
 
「お?新しいステキなお店が出来ましたね」
 
とか…
 
まったく興味、無いんだもん… 
 
復活したチキンタツタが、今一番気になる食べ物だし(笑)
 
期間が終わっちゃうまでに、あと3回は食べよう。。。
 

 

3Dスキャナは、3D-GAN事務局でごお試しください

2009年09月22日 | □CAD/CAMな日々
1000円で立体スキャナ作ってみた

 
最初に注意です。

3Dスキャナ(立体スキャナ)には、大別して2つの目的があります。

それは…
 
「カタチの特徴を測定する」 ことと 「カタチから正確に寸法を測定する」(検品です)
 
です。
 
今回は、前者についてのお話です。「リバース・エンジニアリング」なんて呼ぶ人も居る。

さて、今回も長いよ(笑)自分でも分かってるんですが、これはもう諦めてます。
 
こういう技術の話は、極力「印象」では語りたくない。
 
元々難しいことをすごく易しく話そうと思うと、嘘が生じてしまうことがある。
 
それが嫌なので、どうしても長くなる。でも、意味はあるよ。きっと役に立つ。
 
だから、お付合いください。

では、上の映像だ。
 
これを見て、「スゲー!」と言ってくれている人はありがたいですし、
 
これを作った人は、確かにスゴい。立派なもんです。
 
でも…まぁ、つまりは、3Dスキャナ(立体スキャナ)ってこんなものなんです。
 
レーザーなのかCCDなのか、とにかく原理はこんなもんだということがよく分かっていただける好例。
 
スリットの光とカメラを使う測定機材のところは分かりやすいけど、

画像を処理して立体のデータにする段になると、途端に馴染みのない話になる、というのもお分りいただけるでしょう。
   
ワタシはその道のお仕事なのであまり言わないようにして来ていますが、
 
こういう事は、CCDカメラが安くなった今、そんなに馬鹿スゴい技術でもないです。 
 
だから、もっと手軽に、もっと安価に…という流れは急加速しても全く不思議じゃありません。
 
…というか、現存する製品はどれもこれも、やりたい事に対してスペックが高すぎるんです…
 
ということもお分りいただけるだろう…
 
でもね・・・
 
こういった3Dスキャナには根源的な問題がありまして。
 
問題、というよりもその性格を、多くの人が良く分かっていないために
 
期待感と実態が大きくかけ離れている、というのが常に問題なのだと思っています。
 
先日「3次元形状を活用する会:3D-GAN」のイベント、
 
「忙しい人のための3次元データ講座」でも触れた、当たり前と言えば当たり前の話ですけれども。
 

問題その1. スキャナである以上、物体として現存しているモノを対象とする
 
つまりこれって、今売っているモノのバッタもん(デッドコピー)を作るか、

手で作った(粘土やパテなんかだね)モノを3D形状データにすることが出来る!
 
と言えますが、このやり方は
 
「わざわざ一回手で物体を作らないといけない…」 とも言えるわけです。
 
もしね、一個の積み木みたいな形状だったら… スキャナ使います?(笑)
 
そんなものは、ノギズで測ってCADやCGでモデリングすればいいですよね。
 
寸法で完全に定義できるカタチには、こんなもの不要です。
 
簡単な形状は、そうですよね。でも難しい形状だと役に立ちそうだ。
 
じゃあ、どこからがスキャナが必要になる難しい形状なんだろうか…?となる訳ですよ。
 
で… これはもう、モデリングする人のスキルによる。
 
モデリングが上手な人ほど、スキャナが必要になる局面は少ないと言っていい。
(だってモデリングが上手なんだから) 
 

問題その2. スキャンしたデータは、そこから物体を作るにも、CGとして成立させるにも、とにかく不完全なデータです。
 
このブログでも過去に

「立体コピー」とか「3Dコピー」とか というタイトルで書きましたが、
 
こういったスキャナは、必ず測定できない部分が生じます。
 
また、測定した情報も、CADやCGとしてその後の用途に使うには十分ではありません。
 
つまり、スキャンした後には、その測定結果に手を加える修正の作業が絶対に必要になります。
 
カンの良い人はもうお分かりだろう。
 
こういった「実物」→「スキャナで測定」→「3Dデータ」という作業では、
 
「スキャナ」そのものよりもむしろ、スキャナの測定結果を3Dデータに修正する作業や、

そのためのソフトウェアツールの方が、より難しくてより重要だったりするんだね。
 
実際、そういったソフトはとても高価だ。

従いまして、3Dスキャナは、

「モデリングが出来ない人を助けない。モデリング出来る人を助けてくれる道具」

であると言って間違いありません。

ここで多くの人が持つ 「これがあれば3Dモデリングが出来なくてもデータがつくれる!」
 
という期待感は、あえなく萎みますね。
 
でも。
 
モデリングが出来る人は、大抵のカタチをスキャナの手助けなしにモデリングすることが出来る…
 
とも言えるわけです。だって、モデリングできるから(笑)これは程度とスキルの問題。
 
となると…モデリングが出来る人でないとスキャナの意味はなく、
 
モデリング出来る人は、スキャナの手を借りなくてもモデリング出来るモノが多い…
 
わけですよ。
 
…なんだか役に立つんだか立たないんだか、良く分からない性格の機械だな(笑)
 
以上のことから導かれる結論としては…
 
3Dスキャナ(立体スキャナ)は、「とても限定的な条件でのみ非常に有効である」

です。
 
この「限定的な条件」を最初に満たして、現在でも盛んに使われている分野は、
 
自動車のエクステリア・デザイン(ボディですね)です。

どうしてか?うん、カンタン。

1.寸法で定義できない曲面が沢山ある
2.モノがデカい(デザインの第一は物体のボリュームですからね)
3.開発にコストをかけられる

だからですね。
 
逆に、航空機は使わないんじゃなかろうかね?
 
クルマの外側は「見たくれ」が重要で、そのためのモノですが
 
航空機は外側のカタチは「見たくれ」ではなく、イコール機能・性能ですから。
 
艦船のハル(船底)はー…どうでしょう?これも使わない気がしますね・・・
 
艦船のハルをモックアップで実験して、モックアップをヤスリで削って性能出して、
 
そのいい感じのカタチをスキャンで取り込む… って、やるのかなぁ?…
 
どなたか詳しい方、教えてください。
 
3Dスキャナを販売している営業マンさんで、
 
「3Dスキャナ、売れないナァー…」と悩んでいる人が居たら
 
以上のような事情により、その使用頻度が少ない、というのが根源的な原因です。
 
だから、機械が売れにくいのです。特に高価な製品は自動車産業以外にはなかなか活躍の機会がない。
  
逆に、使用頻度が低いのだから、相応に安価なものであれば売れるだろうか?
 
…これは、ある程度Yesでしょう。
 
でも、それはきっと20万円以下…かなぁ…? という気がしますね。
 
そうであっても、今の1万倍は売れない…でしょうね…
 
何とも、悩み多い機械なのです。
 
現実的な解としては…
 
「持っている会社さんに測定してもらい、その代金を払う」
 
でしょう。
 
その場合、測定データそのままであれば相応に安価な料金で。
 
ポリゴンまでで良い、となれば、ちょっと上乗せで。
 
全ての面がG2連続しているサーフェスデータで、となれば俄然高価な手間賃で。
 
となるのが、妥当でしょう。
 
3Dスキャナは、測定よりもデータの修正に手間がかかるものですから。
 
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」では、事務局に設置してある3Dスキャナを
 
会員企業さんにお使いいただいています。

同じく会員企業である、Roland D.G.さんのご厚意によるものです。
 
ご自身で操作する分には、料金はいただいていません。
 
使い方も、ある程度はお教えいたします、最初は。
 
そんなに難しいものではないです。
 
これも、会員さんの特典です。
 
 

エンドミルが検索しやすい!…を、御社にも。

2009年09月17日 | □CAD/CAMな日々
 
今日は、『CutMill:カッテミル』システムご提供の案内です。
 

 
オープン以来9か月間、数多くのお客様からご注文いただき、
 
只今最も使いやすい「エンドミル検索・比較 販売Webサイト」と

ご評価いただいております 『CutMill:カッテミル』 ですが。
 
おかげ様で取扱いメーカーも「合計7社!」と、なりました。
 
新たに「ダイジェット工業」「三興製作所」のエンドミル製品を掲載です。
 
ご想像ください…
 
「7社の異なるメーカーの中から、自分の要件に合ったエンドミルが簡単に探せる…」
 
「自分で決めたサイズに合うエンドミルを、異なるメーカーで簡単に比較できる…」
 
分厚い紙のカタログでは出来なかったことが、簡単に出来るようになってます。
 
さて、この『CutMill:カッテミル』ですが…
 
『CutMill:カッテミル』を動かしているシステムそのものを、ご提供することになりました。
 
これは、
 
 ○ 自社のWebに、カッテミルのような検索・比較システムを入れたい
 ○ カッテミルのような検索・比較システムをお客様に提案したい

とお考えの、工具商社さま、工具販売店さま、システム開発会社さま…
 
など、弊社と同業とも言える皆さま向けにご提供するものです。
 
一般にはこうしたシステムを、「条件検索」などと呼びます。
 
ご存知の方であればご理解いただけると思いますが、こうした「条件検索」の仕組みは
 
開発に結構な費用がかかるものです。
 
カッテミルのレベルですと、1千万円以下というのは難しいかも知れません。
 
そういった初期投資を回避して導入いただくために
 
月々の利用料金をお支払いいただくことで、安価にご利用いただける仕組みを考えました。
 
実はこれは、同業に近い会社さんから、
 
「カッテミルみたいなのを作りたいのだけど、開発費が高いから…」 
 
とご相談を受けたことで、始めたものです。

近々、別のWebサイトで採用されているカッテミルの姿をご覧になることがあるかも知れません。
 
もちろん、ご要望に応じて現在のカッテミルをカスタマイズしてご提供することも承ります。
 
エンドミルの仕組みをドリルやベアリング、金型部品などに応用することは、結構容易に出来るものです。

ドリルやエンドミルのような工具業界は、大変な時期が続いており、
 
この業界の流通事情が大きく変化して行く予感は、皆さんもお持ちだと思います。
 
つまり、世の中の他の製品と同じようになって行くのだと、誰もがお感じでしょう。
 
自分ではヤフオクやAmazonで時々買い物をしながら、
 
「いやいや、エンドミルだけはちがうよー」
 
とは… そうは思えない時代になって来ていると思うのです。
 
そうなる時、やはりネット・Webというのは中心的な役割を果たして行くのは間違いありません。
 
ドリルやエンドミルに限らず、カッテミルのような検索・比較の仕組みは、
 
機械商社、工具商社の流通の合理化においては、大変に有効です。

私たちは、この問題に早くから取り組んで来ており、随分と知識やノウハウも蓄積いたしました。
 
ぜひ、お気軽にお問合せください。
 

『CutMill:カッテミル』システムのご提供、詳しくは…  →コチラ