3D CG, CAD/CAM/3Dプリンタ な日常でつづる クルスの冒険ブログ

このブログは引っ越しました!引っ越し先は…「とある思索の集合演算」と検索してみてください。よろしくお願いします。

初音ミクに愛をこめて(その1)

2009年01月30日 | □3次元CAD私論
 
さて、すなみさんからの話題の提起がとても面白いものだから、
頭の中にあるものを、クルクルと送り出してみたいと思うですよ。

最初に言っておきますが、この場合、3Dが指すのはCADなのかCGなのか?という分類はひとまずどうでもいいと思う。
なぜならば、最終的な目的が違うというのはあってもPCのモニターの中で
立体の形状を定義するという行為で見れば、どちらも本質的には一緒だからだ。
(そもそもCADというのは、CGの一分野なんだからさ)

それと、PCのスペックや3Dソフトの機能については相手にしない。
なぜなら、それらはもう十分に安価で、機能的にもさほど不足ないからだ。
いや、売り方や価格、機能というのは「市場状況」が生み出すものだから、変化の余地はある。しかし、今と、これから先は製品が市場状況を変えていくことはもう無理で、市場状況の変化があって、それに対応したより良い製品が生み出されるだろう、とワタシは考えているんだね。このニワトリ・タマゴは決着していて、もう明確に市場状況の変化が先だ、と思ってます。まぁ、順番の問題です。
  
一応テーマ的なものとしては、
 
「ところで3Dモデリング人口を今よりもっと増やすにはどうすりゃいいのか?」
 
これ。
なんとまぁ、遠大なテーマだこと(笑) 
 
PC前とPC後っていう時代の大枠で見ても、3Dモデリングはかなり特殊なものだと思う。それは、3D以外の適用業務(アプリ)は、PC以前にも必ず全く同等のものがあったからだ。
 
チラシを作ることも、写真を撮ることも、音楽を聴くことも、通信は電話や手紙、Faxで、ワープロは写植という方法で、そして設計は製図を描くという形で、ほとんどの行為がそれ以前から存在していた。ゲームですら、ボードゲームはPCやゲーム機に置き換えただけ、というものは数多い。
 
PCが誕生しても、それらの行為をPCで(=デジタルで)置き換える…ということに過ぎなかった訳だね。
 
言い換えると、従来からある行為を「これはPCで置き換えられるだろう」というトライを重ねることがアプリケーションソフト開発の主流であったと言ってもいいと思う。
 
ところが3Dモデリングって、それ以前には全く同等というものが無かった行為なんですね。
 
ただ、粘度細工や工芸や工作が、PC以前の3Dモデリングに相当するんじゃないか?という見方には賛成です。
ただし、これは年賀状のカラープリンタに相当する機能、つまりRP造型機、3Dプリンタの登場と普及が絶対条件でもあるわけです。
 
あ。ごく普通の人って、今でも3Dモデリングと製造っていうものの結びつきを、ほとんど理解できていませんからね。
これ、本当ですよ。ホントに分かってないです。
 
だから、例の立体プリンターなどをTVで見た時に、とっちらかった理解になっちゃうんですよ。もうね、脳内パニック(笑)
「すげぇええええっっ!」てね。
3Dデータと製造の関係が大枠理解できている人は、あまり驚かない。驚いたとしても、至って的を射た驚き方になりますね。
 
そっからして、今の状況はダメなんだ。 
 
CG映像としては、なんだろう?アニメ、か。自分でアニメ作る、って行為。これがPC以前に存在した行為でしょう。
 
それにしても、これらは、年賀状や写真に比べれば身近な行為ではなかった。だから、3D CGやCADは目新しかったわけです。
 
同じ理由から、設計部に3D CADが普及するのは大変に手間と時間がかかったのですね。これは従来のドラフター(製図板ね)を製図のCAD(2D CAD)に換える時の比じゃないくらい面倒なものでした。
 
従って3Dモデルを作る・使うという絶対的な機会は、どんなに普及しても写真や音楽や年賀状よりもずっとずっと少ないし、今後もそれらを追い越すことも無いだろう… と、私も思っています。
  
でも、それだからといって、それにしたって…
あまりに少ないだろう… もっと増やせるだろう…増やしたいな...と思っておりまして、
 
ではどこに問題があって、どうすればいいのだろう?と、考えを進めて行きましょう。

ワタシなりの結論から言うと、
「3Dモデリング人口を増やすには、PC以前からあった行為の置き換えとしての普及を目指すべきである」
そして、 
「3Dモデリングの場合、PC以前からあった行為とは、アニメ映像制作と模型、工芸じゃなかろうか?」
となります。
 
3Dモデリングが置かれた状況を理解するには、マンガや模型と比べることで非常に際立って来ると思います。3Dモデリングの世界には、他の分野には存在するクリエイターの階層構造がほとんど無いってことだ。
 
マンガは、頂点とも言える鳥山明先生クラスの作家を頂点にして、自分では描かないまでも購入はする、という読者までの間が、膨大な数のクリエイターで埋め尽くされ、それが重層的な階層を持ち、巨大なピラミッド構造になっている。
 
趣味でマンガやマンガ絵を描く人というのはベラボーな数が居て、(コミケを見れば説明するまでもない)様々なジャンルを相手にし、様々な技術で巨大で複雑な階層を作っている。
 
これは、マンガに比べたらとても小さいけれども、模型の分野にも当てはまる。
頂点が一般に原型師と呼ばれる人たちであり、模型メーカーであるとすれば、底辺がキットや完成品を購入するだけの人、ということになる。底辺と頂点の間にはこれまた重層的な構造があって、クリエイターのグラデーションを成していると思う。

もうお分かりだろう。
 
3Dモデリングには、どうにもこの階層が存在しない。もしくは非常に薄い。
そしてその階層の貧困が、全体の市場として大きくなれない一番の原因に違いない。

これが、ワタシの見解です。
 
ゲーム、CG映像、模型、フィギュア、工業製品などを消費する層を底辺として、頂点である、実際に3Dモデリングをする層というのは、ほとんどが職業としてやっているか、玄人裸足のいわゆる「神」的な人ばかりで、頂点から底辺にかけての階層がほとんど存在しない中抜けの構造になっています。
 
コミケやワンフェスを眺めると皆無とは言わないですが、マンガや模型に比べたらやはり階層はスカスカだ、というのが妥当な理解でしょう。
 
この、「クリエイターとしての階層の無さ、薄さ」が絶対的な人口の少なさ=市場のサイズの小ささを決定付けていて、ソフトが売れない、サービスが始まらない、新しい商売をつくれない… ことの決定的な要因だと信じてます。

逆に言えば、これをマンガや模型のような構造にすることが、ソフトが売れ、サービスを始められ、新しい商売をつくり出せる… 状況にすることになるでしょう。
 
一筋の光は、ある。
それが、生誕一周年を過ぎた『初音ミク』の存在。
 
ただし、「初音ミクが救ってくれる」というんじゃ、ない。
初音ミクの登場が見せてくれた状況の変化、というものをスタディすることで、次を考えて行こうよ… という意味。
そういう意味で、16歳のボーカロイドの彼女は一筋の光だ、という事です。 
 
ここから、次の事を考えてみたいと思います。
初音ミクについては、皆さんが知っているという前提で話を進めますよ(笑)
分からない人は、調べてくださいね。

…つづく


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関東経済産業局 先進ものづくり企業シンポジウムで…

2009年01月28日 | □アキハバラへようこそ
 
経済産業省関東経済産業局主催による
 
『先進ものづくり企業シンポジウム』
 
が秋葉原で開催されました。
 
会場は「3次元形状を活用する会:3D-GAN」事務局のある
 
秋葉原UDXと空中通路でつながっているお隣のダイビル。
 
その『先進ものづくり企業シンポジウム』で!
 
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」が紹介されました!!
 
会員企業の皆さんのロゴもババーンとスクリーンに出ましたよ。
 
会場には、400人以上の観衆が。それも、製造業の皆さんばかり。
 
写真をご覧になるとお分かりになるかと。すごい数です。
 


そのシンポジウムの後、たくさんの皆さまが
 
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」事務局
 
にお越しいただきました。
 
ありがたいことです。
 

 
400人以上は居ただろう会場で、
 
「3次元形状データであれば、既存の産業の枠組みを超えた新しい業界団体が作れるよ、それは新しい事業の機会を生みだすことになるよ」
 
というメッセージに、大きくうなずいていただいたのは、約30%くらいでしょうか。
 
製造業もそれはそれは多くの種類があります。
 
会場に来ている方も、それぞれです。
 
しかし30%くらいというのは、大変多い、と思うのです。
 
それだけ、3D-GANの目指すところは
 
「意外性があって、しかも共感をよぶ」
 
ものだと、実感しました。
 
今年は、既にある他の工業会や業界団体と姉妹提携などもして行こうと考えています。
 
3D-GANならば…
 
日本動画協会の会員さん
 

 
日本金型工業会の会員さん
 
が一緒に居ても全くおかしくはなく、恐らく3Dデータの話については
 
結構話が合うでしょうし、その人的交流の中から新しい事業や産業のカタチが
 
生まれることになるでしょう。
 
…というか、3D-GANでは、ゲーム屋さんから仕事を受注している機械設計屋さんも居ますからね。本当ですよ。
 
3Dデータって、…つまりそういうことなんだよな、と。
 
知って、気づいて、実感した人から
 
世界は変わるんです。
  
ワタシはそれを、こうして目の前で見ていますから、信じてますけどね。
 
ぜひ、もっと多くの人に信じていただきたいです。
 
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3D-GANにジュエリー分科会が発足

2009年01月24日 | □アキハバラへようこそ
 
クルスの冒険です。
えー…未だ冒険の日々です(苦笑)

昨日は「第20回 国際宝飾展 IJT2009」が行われている東京ビッグサイトに行ってきました。
 
もちろん実際の製品(宝飾品やアクセサリー)の展示・商談が中心なんですが、それを作るための道具や設備、ソフトやサービスの紹介も行われていてなかなか興味深いものがありました。

3D CAD、CG、NC工作機械、RP… 設計・製造の世界と本質はほとんど一緒です。
極端に工業デザインに振った、希少金属を使った部品工業…って感じ?(笑)
その生産量や材料に応じて最適な進化を遂げて来ただけで、本質は一緒。
寸法という要求はさほどなく、雰囲気や印象といった要求が厳しいことと、なにもかもサイズが小さいという事が違いですかね。
 
どうしてまたジュエリーかと申しますと…
 
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」の活動も2年目に入ります。
昨年末には第一回「つくばの日」も行い、その活動に幅を持たせることに着手しています。
 
3D-GANは、発足当初から様々な領域における「分科会」活動を奨励、支援することを会の目標に掲げて来ていますが、早くも3D-GANに3Dツールを使って宝飾品やアクセサリーのデザイン・製造をテーマとする「ジュエリー分科会」(仮称)が発足することになりました。
 
これは、新しい枠組みの「業界団体」を目指す3D-GANは、特定数名をハブとした組織構造からスタートして、徐々に複数のハブがフラットに集合するアメーバ的な組織構造に移行することを標ぼうしているからです。
 
そんなに大袈裟な話ではないのですが、中央集権的な構造は会にとって、また事務局にとって全く魅力的ではなく、ある程度自己増殖的な性格を持つ集団にするには、フラットで多頭的な構造の方が望ましい… と考えているからです。
 
平たく言うと…
「別に事細かに縛りを入れるつもりはないから、興味のあるジャンルごとに集まって自由にやってよね」
って、ことですね(笑)
  
そしてスバラシイことに、この「ジュエリー分科会」(仮称)には、前身となる組織が存在しています。
 
すでに「デジタルジュエリー協会」という団体を作って活動されている皆さんが、そのまま3D-GANに加盟して分科会となる、というなれそめがありまして、段々と3D出会い系みたいになって来てるんですよね(笑)
(mixiのコミュでもデジタルジュエリー協会は活動されているそうです)
  
そもそも既存の特定業界の枠では創造できない、新しい事業や産業のカタチを作って行こう… その新しい枠組みとは「3Dの形状データ」だ。
というのが3D-GANの主旨ですから、ジュエリーの皆さんも設計・製造やCG、ゲーム、アニメの人たちと交流する中で新しい刺激を受け変化して行くことは、とても重要なものだと思います。
 
当然、他の産業の方もジュエリー産業の人たちから受ける刺激があるでしょう。
刺激だけでなく、互いに実際の仕事の発注だってあることでしょう。だって、同じ「3D形状データを使う産業」なんですから。 
 
3D-GAN会員の皆さん、ぜひこのジュエリー産業からの参加を歓迎してください。
そして、ご自身も3Dによるジュエリーづくりに興味があれば、この分科会活動にご参加ください。
 
3D-GANの分科会活動は、会員であれば誰でも参加が自由です。

と、いうことで。早速3D-GANジュエリー分科会の会合(OFF会)が開かれます。 
参加は自由ですので興味がある方はぜひご参加ください。

○ 2009年2月7日(土) 13:00~16:00
○ 秋葉原UDX4階 3D-GAN事務局にて
○ 会費2,000円(軽食・ソフトドリンク代) 

3D-GAN会員の皆さんにはお知らせしましたが、会員でない方は、このブログに参加希望のコメントを書きこんでいただければご用意しておきます。
特に本名などは記入されなくて結構です。
 
3D-GAN事務局に名誉欲はありません。ただ、世界を変える野望はあります(笑)
世界を変える自信はあるんですよ。だって、世界ってものの見方だもん。
多くの人の、ものの見方が変われば、世界なんてぱっと変わる。
 
あ…この「国際宝飾展」の期間中、せっかく東京に来たから…というので、わざわざ3D-GANの事務局をお訪ねいただいた方もいらっしゃいました。
(以前、ワンフェスで東京来たから… という、なれそめもありましたっけ…ホント一緒だ…)
 
「ブログ読んでます、ブログのとおりの場所ですね」
  
と言っていただいて、本当に心から嬉しいです。
 
超有名・大人気アニメ作品のメカニックデザインを3Dにモデリングにしているのは、元金型屋さん勤務の3Dモデラー… って話を聞いたことがあります(これ本当)。
 
ずーっと自動車産業に居て、エンジンマウントの3D設計をやり続けて来た人が、ジュエリー産業に移って3Dでデザインしている… って話もあります。
 
ずーっと大手自動車メーカーのデザイン部門でモデリングをしていた人が、ゲーム会社に移ってモデリングしている… というのも事実です。
 
ほらね、世界って見方で変わるんだよ。
 
じゃ、秋葉原で会いましょう
(なんとジュエリーの街、御徒町にもモロ近なのでした!)
 
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雑感

2009年01月19日 | □CAD/CAMな日々
 
以下の文章は一年以上前、08年1月5日にワタシが書いてこのブログに掲載した
全くのフィクションです。
これを掲載した当時は、麻生首相も国際的な金融危機も、存在しませんでしたね。
興味がある方は、このブログの一年前の文章を読んでみてください。
 
引用はじめ>>>

 事実、業界最大手のNassau社は、アジア太平洋統括オフィスを上海に移転することを発表しており、Unographics Solutions社は北京、Paralogical Technology社もそれに追随するものと見られていた。Autobox社は機械系CAD部門の売却を表明。売却先としてSolidas Works社が有力視される中で、アジア太平洋地区の拠点を建設ラッシュに沸くムンバイへ移転する意思を固めていた。
 より実りの多い土地へ投資を行い、安定してはいるが成長の見込めない土地は最低限の人員により統治すべきである。それは、彼らの数百年に渡る民族的経験則に適っており、また最低限の人数でその1000倍もの人数を統治する術を彼らは知っていた。
 CADシステムは、一種の生産財ではあったが消費財ではなかった。消費財の消費量と最終製品の生産量は相関の関係にあるが、CADシステムと最終製品の生産量とは本来的に何の相関もないものだ。事実、日本はCADマーケットとして衰退の一途を辿りつつも、世界における日本車のシェアは伸び続け「新BIG 3」の一角に日本の1社を加えることが経済誌における慣用句となっていたのである。
 
>>>引用おわり
 
我が国のCAD/CAMマーケットのポテンシャルは、明らかに下り坂です。
どれくらいの角度か?という見解が異なるだけで、下り坂であることに変わりはない。
すべての産業が宿命的に持っているライフサイクルとしての成熟期~衰退期
に入っています。
 
しかし、口に出して「下り坂だ」と言われることが不快でならない人も居るようです。
きっと我々の遠い祖先のように「言霊」の存在を信じているのでしょう。
 
目で見て、耳で聞き、認識して、記録して、口に出して話す...

こうすることでしか、現状認識の精度を高めることはできません。
 
そして、認識したことを他者と共有しないと対策は打てません。
 
共有するには、これらを口に出す必要があるのは当然です。
 
いかにも「経営は数字だ」と言って、現場から上がって来る紙にある数字を相手に
 
経営を行っている人ほど、
 
「CAD/CAM市場は下り坂だ」
 
と言われることに不快そうです。その典型が米国企業の、オーナーではないCEOです。
 
米国にも「言霊」文化はあるんですけどね。
 
昔、ラジオの野球中継で完全試合になりそうになってくると、

アナウンサーはそれを口にしない、

というゲン担ぎがあったそうです。これ、米国の話。
 
クドいので細かい理由は書きませんが、我が国の最大手自動車OEM(あ、メーカーのことね)
 
は、業績を回復させる機会についてシナリオを検討しているように思えます。
 
つまり、いつ、どうやって回復させようか?と考えているのではないか?と。
 
回復は意外と早いのか? それともまだまだ底があるのか? わかりません。
 
しかし、次の回復期であっても我が国のCAD/CAMマーケットが
 
今一度活況を見せることにはならないかも知れません。
 
製品のライフサイクルとしての成熟期~衰退期は、

好不況とは無縁に巡ってくるからです。
(第一、この金融危機の直前でもCAD/CAMの売れ行きは芳しくなかったしね)
 
むしろ今、この業績の悪化を世界的な不況のせいにしていると
 
製品がその一生としての成熟期~衰退期に入っている、という根本的な問題から
 
安易に目をそらすことになってしまうかも知れません。
 


エンドミル販売のお仕事

2009年01月15日 | □CAD/CAMな日々
 
クルスの冒険です。
 
先日からご紹介しています、エンドミル検索・比較・販売webサイト

「CutMill:カッテミル」
 
の仕事がボチボチ動き出しました。

皆さま、毎日御アクセス、またご注文いただきまして誠にありがとうございます。

早くも「探しやすい・比べやすい」とご好評いただいております。
 
特に、CAMを使っているユーザさんに好評のようですが、もっともっと使いやすくて、気が利いているサイトにして行くつもりです。ご期待ください。
  
今のところご注文をいただいたお客様には…
 
ご注文をいただいたその日に在庫から割り当てて、その日のうちに出荷が出来ています。

クロネコヤマトの宅急便で出荷していますので、最短で翌日、翌々日にはお届け出来ていることになります。
(個々の事情がありますので、必ずしも全てのお取引で上記の納期をお約束するものではございません。ご了承ください。詳しくは、カッテミルのサイトをご覧ください→コチラ
 
お取引には決済が関係しますので…
 
○着払いご希望の場合には、当日(ご注文が夕方以降の場合は翌日)出荷出来ています。
 
○口座へのお振込みの場合には、代金をお振込みいただいた日の夕方には出荷出来ています。
 
という感じで出荷が始まっています。
 
現在クレジットカードによる購入の準備をしていますが、これは着払いと同じ期間で対応が可能ということになりますね。
 
「CutMill:カッテミル」はECサイトなので、やはり在庫の問題がつきまといます。これは、お客様が気にする納期にも関わってくる話です。
 
「CutMill:カッテミル」は、弊社ツクルスと、都内にある老舗機械工具商社さんの協力体制によって行われている事業です。 
 
カンの鋭い人はもうお分かりかと思いますが、
 
「CutMill:カッテミル」の倉庫は、都内にある老舗機械工具商社さんなのです。
 
逆に言えば、都内にある老舗機械工具商社さんのネット支店がこの

「CutMill:カッテミル」

ということになります。
 
何事も一社で全て行おう… というのは、なかなか難しい時代です。
 
しかし、こうして互いの得意分野を利用し合って、リスクを低く、新しい商売の形態を作っていくことが出来れば、まだまだ新しい事業を創り出して行くことが出来るんじゃなかろうか?
 
そんな風に思う訳です。
 
ということで、納期も早いぞ「CutMill:カッテミル」
 
ぜひ、御アクセスください。
 
あ… 今日(1月16日)発売の『型技術』誌でも記事として取り上げていただきました。
 
金型メーカーさん、加工屋さんは必ず購読している雑誌ですね。
 
目にしましたら、ぜひご覧ください。
 
 

CAD/CAMでプレゼントもらおう

2009年01月13日 | □CAD/CAMな日々
 
CAD/CAM生活17年… 
 
ついに来るべき日がキター!(笑)
 
ナニがキタのか?
 
そりゃお客さん、カニですよカニ。肉ですよ、メロンですってば。
 

 
いや、しごく真面目に言ってるんですよワタシ。
 
CAD/CAMってさぁ、浮世からあまりに外れてないか?
 
秋葉原的IT消費文化からも遠く
 
かといって、町工場のリアリズムからも離れていて
 
そうかと言ってgoogle、Yahoo的なソフト文化とも違う…
 
一種独特。言ってみれば製造メーカーさんの技術系情報システム部門
(こういう部門がある企業さんはそもそも大手だけ、少数派だかんね)
 
としかお付合いの無いような、特殊な雰囲気ってのが
 
どうにも、時代にも空間にも、「イマ・ココ」っていう現実感から
 
かい離し続けて来てしまった…

製品(ソフト)が広く一般的になっていくのに、
 
つまり、ユーザさんには色々な人が居て、とにかく「世間並」になって行くのに、
 
CAD/CAMの会社だけが、あまりに「世間並」じゃないんじゃないか?…
 
という、違和感があったんです。
 
それもあってさ、前職のときに、
 
「お客様紹介キャンペーン!ご成約時にはPSPを2台プレゼント!!」
 
ってのをやってみた訳ですよ。
 
それがー…

カニですよカニ。肉ですよ、メロンですってば。
 
これはもうね、尊敬に値しますよ。心の底から大好きです。
 
お客様は、何を買うんでも同じお客様なんです。
 
同じお客様なんですから、何の違いがあろうか? と。
 
カニは嬉しいじゃないですか。
 
牛肉、嬉しいです。
 
メロン、サイコーですよ。
 
こういう会社が作ってるCAMは、素晴らしいに決まってます。
 
この会社さんが、その部分で評価されたいかどうか?
 
それは分かりませんよ。
 
でもね、時代の雰囲気を読んで、それに自分たちの感覚を合わせて行こう…
 
そういうチャレンジが出来ることが、素晴らしい、
 
って、私は思うんです。本当に。

CAD/CAMの機能開発なんて、大変なんですから。

これだけ技術が成熟して来ると、もう本当に「微差」なんです。

本当に小さな「差」や「心配り」が機能となって、評価されるんです。
 
開発側が思ってるような部分にお客様が反応してくれる場合ばかりじゃありません。
 
むしろ、独りよがりになりがちなんですよ(特にガイシケーはね)
 
このチャレンジが出来る会社さんは、間違いなく
 
「微差」の比較に飛び込んで他社と競う、という覚悟があるんだと

「世間」ってものに自分を合わせて行って、そこで評価されたいんだと
 
ワタシは感じましたね。

皆さんご存じ無いでしょ?

CAD/CAMの業界って、そりゃあもぅ、なんというか…
 
「世間並」の感覚じゃないですよ。
 
本当に。

ユーザから見たら、「どーでもいい機能」ってあるじゃないですか?
 
それより、「他社のあの機能を付けてよ」って、必ずあるんだ。
 
でもやらない(笑)なんでやらないか?
 
「ウチは、コレが出来るから!」(←どーでもよかったりするね)
 
そういうトンチンカンな事を胸張って言うからね、ガイジンさんは特に。
 
この会社さんがキャンペーンをやるに際してだって、
 
ホント、色々な議論や葛藤があったはずなんです。多分ね。

社内や上司に意見して、納得してもらって、予算取って、Web作って…
 
多分、すごく大変だったでしょう。
 
それが、バーン!と、やってくれました。
 
繰り返しになりますが、
 
別にカニ・肉・メロンに感動してる訳じゃない。
 
お客様が反応してくれる事は、それは正義だ
 
という感覚を尊敬しているんです。
 
…というくらい、外国人のCAD/CAM開発現場って、
 
浮世離れしてて、独りよがりですよ。
 
私の知っている限りでは、ね。
 
これやってくれた人、マジ リスペクト!

間違いなく、ソフトとしての機能はしっかりしているはずです。
 
エリジオンの『かんたんキャメスト』!
 
さぁ、皆さんも、この「フツー」で「世間並」の感覚を
 
体験版ダウンロードで味わってください。

 
(以上の文章が、誤解されないだろうか?とすごくドキドキしてるんですけど…
真っ直ぐなキモチです)
 
よし!ウチでも、
 
「CutMill:カッテミル」

で、その内こういうのやろう!
 
エンドミル買ってハワイに行こう! とか

エンドミル買ってビッグスクーター当てよう! とか
 
そういうの!
 
… が、頑張ろう… 勇気出た。 
 

人とはちがう!年賀状

2009年01月07日 | □CAD/CAMな日々
 
はー…今年もたくさんの年賀状を頂戴しましたー…
 
年末は『CutMill:カッテミル』のオープン準備などもあって、それどころじゃなかったため、弊社では年賀状まで手が回っておりませんでした…
ごめんなさい。

しかし…ウチにいただく年賀状はキレイなのが多いよなぁー…
皆さん、さすがだわー…

 
 
 
んー…?一通だけ、やけにボリュームがあるものが… 



 
Σ( ̄□ ̄;) なんじゃこりゃ? …こっ!コレはっ!?
 

 
プラモじゃーん(´∀` )

はー… こりゃどっからどう見てもプラモだー (・∀・)ワー

なんだ?サイズ感としては、BIGワンガムか?(笑)あー…タミヤの兵士人形ってところか?
あーこりゃ懐かしいサイズ感… てか、これは手に取るわ!
 



説明書もちゃんと凝ってるし!

…えーナニナニ? …

[製作プロセス概要]…?
“CAD設計による形状表現の制約から脱却し、自由な3次曲面形状を高精細なモールドで成形する…”

ですと!ほうほう!!
 
①粘土やパテを用いて1/12スケールの原型を製作
②原型と、モデル本人の顔や靴を3Dスキャナを用いてデジタルデータ化
③それぞれのデータをCG上で合体させてデジタル原型を製作
④デジタル原型のデータを縮小してNC環境へ
⑤ダイレクトに切削することで、原型の形状そのままに高精細な金型を作成
⑥完成した金型を用いてインジェクション成形
⑦1/35スケールのフィギュアが完成
 


うははははは!すごいすごい、本格的… 
っていうか、もうプラモメーカーさんじゃないですかー!
あっ! なんだよ、このフィギュアの顔どっかで見たことあるし!
(スキャンしたんだな…)

すげー…
 
しかし、もしこれが出来るならー…
 
「おお! あんなことやこんなことも出来るんではなかろうか!?」
 
と、想像力を刺激されまくる「年賀状」でございました。
 
なにより目立つし、びっくりだ。
 

…あ? んで? これ、どこから頂いたのだろう…?(←最後かよ!?)
こんなことが出来るのは、プロの仕業に違いない…
 


あーーーアステックさんだー(笑)
 
こりゃ、去年からお聞きしていたトライの一つの成果なんだな?
 
すごいぞ、アステック
 
アステックさんは、

○金型設計・製作
○精密プレス加工
○精密プラスチック整形

などを専門にされている、金属加工メーカーさん。
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」にもとてもご注目いただいているみたい。
 
特にほら、製造メーカーさんというのは、後工程になればなるほど、
(メーカーから指示されたモノを)「どう作るか?」
の産業として先鋭化して行く事は否めない。そしてそれは素晴らしいことでもある。

でも同時にそれは、「何を作るか?」というモノづくりの根本的な部分から離れて行ってしまうことでもあったりする。
 
ずーーっと言って来てますけどね。

私たちの国の製造業は、もう世界の中でダントツに素晴らしい。
ただ、この状況に悩んだり、喘いだり、苦しいのだとすれば、それはもう
今までと同じ路線、同一線上の努力、つまり世界観では解決できない問題なんじゃなかろうか?景気の浮沈によって多少変化はあったにせよ、根本的なところは解決しないんじゃなかろうか?
 
と思っています。
 
それが、「どう作るか?」だけでなく、「何を作るか?」という提案性、コンテンツ性を持たないといけないんじゃないか?
少なくとも、そのコンテンツ性の産業や人々と直接結び付くようにすべきじゃないか?
ということで、少しずつ変わって行けば面白いな…
と、考えてます。

今年も、よろしくー。 

 

明けましておめでとうございます

2009年01月01日 | □今日は休日
 
皆さま、明けましておめでとうございます。
 
なんか、去年も年末年始はこんな感じで机の写真だったか?
 
プライベートでは、もう15年以上ずっとMacです。
 
Windowsだった時期はほとんどない。
 
Boot campを使って自宅のMacでXPを動かすと…隔世の感があるなぁ…と。
  
というか、MacかWinか、って話題すら知らない世代もコンピュータユーザだ。
 
今や主役はケータイだしね。
 
あまりこういう話をしたことはないですが、ワタシ、多分皆さんよりもずっと早くからインターネットユーザでした。これホント。まぁ、パソ通って言った頃から。
 
90年代に入る頃にLANのハブとかブリッジとかルーターの会社で働いていた時期があるからです。電子メールを使い出したのも、相当早い方だったでしょう。
 
ボーナスでUSRoboticsのモデムをエイやっ!と買ったのは、一体いつのことだったかな。144か288かで、相当悩んだのを覚えてる(笑)
 
なかなか変わらないなぁ…と思う時代も、気がつけばあっという間に変わってる。
 
そういうことが、身の周りにも普通にある。
 
テクノロジー、それ自体が話題の中心である時期も確かにあるのだけれど、
そんな時期が過ぎてしまった方が、どちらかというと健全だと思う。
  
いつだって話題は、
 
「何でやるか?」
ではなくて
「何をやるか?」

で、あるべきだから。なぜ「べき」か?というと、そりゃそっちの方が面白いからだし、目的こそが大切で手段は常に次の話題であるべきだからだ。
 
全世界的に、経済状況は厳しいようです。
製造業も無縁ではありません。
当然、製造業をお客様にしている産業も、ダイレクトに影響がありますね。
 
現状認識は「悪い」ってことで一致を見るでしょうが、その次…
 
じゃ、どうすんのさ?
 
については、色々と分かれることでしょう。
 
「悪いから…○×しよう」 の「○×」の部分。
 
この超ハイスピードで各所に影響が出た金融危機の影響は、それ以前までに予測された長期のトレンドに、なんら影響しないのではないか?と、ワタシは見ています。
 
例えるなら、飛行機でエアポケットに入り、ガツン!と影響が出たのが今ですが、
その速度が多少鈍ったとしても、飛行機の航路自体は特に変わりはしないだろうね、ということです。
 
まぁ、TVを中心としたメディアが流す「雰囲気」なんかにゃ惑わされず、
 
「慌てないでいること」 

これでしょう。これが一番大事だと思いますよ。

だってTVメディアって、言ってることが無茶苦茶だもんさ(笑)
  
そういった意味でもここ数年、メディアリテラシーの向上は目を見張るものがある。それは間違いなくネットの影響によるものだろう。
 
他の近隣諸国とは違い、ネットの普及は旧来のメディアの無責任で扇動的な「負」の影響力から我々を少し自由にしてくれたようだ。
 
もっとも旧来のメディアは、ネットこそが無責任で扇動的だと思わせたくて仕方ないようだけれど… 残念ながらそれは真逆だろうな。

旧来のメディアは、自分たちに疑義が向けられることに全く耐えられない。
そういう目が向けられた途端、正気を失い狼狽し、挙動がおかしくなる。
しかしネットは、ユーザとメディアが互いに疑義を抱くことが半ば前提なので、実際は実に安定しているものだ。

情報に関しては、何かを信じきって依拠してしまうより、自己を何事からも等距離に置いて、何事にも依拠し切ってしまわない… という個人が多く誕生したと思う(全員がそうだ、とは言わないよ)。ネット以前とネット以後の大きな違いはこれだ。
 
ただこれは、とても成熟した参加者と知的環境、自由な言論空間においてのみ実現できるものだから、全ての国で同じとは限らない、というのが面白いと思う。
結局、新しい道具でさえ、使いこなすには下地が大事だということだろうな。
 
ワタシとしては、今現在の「ガツン!」への対処は当然やりますけども、
かといって変わらないであろう「長期トレンド」への思考も止めることはしないぞ… という感じですかね。
 
お話変わって、新年1月5日(月)… 
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」でお付合いのある皆さまと一緒に
神田明神に初詣に行こうと考えています。
秋葉原UDXに集合して、16:00くらいから出発… という感じ。
思いつきなので、気軽にお越し下さい。
 
と、いうことで、今年の年越しカウントダウンは、ニコニコ動画の生放送でした(笑)
 
本年も、よろしくお願い申し上げます。