3D CG, CAD/CAM/3Dプリンタ な日常でつづる クルスの冒険ブログ

このブログは引っ越しました!引っ越し先は…「とある思索の集合演算」と検索してみてください。よろしくお願いします。

休日は工具屋へ

2006年04月29日 | □今日は休日
 
本気(マジ)工場です。お休みです。世間的には大型連休初日・・・ってことですかね。

今日は、わけあって近所の工具屋さんに来ました。
日常的にクルマの整備をちょこっとやって、古いバイクなんかを直して乗るのが趣味なものですから、まぁ普通の人よりは持っている工具も随分と多いのです。

先週、家の健康器具が壊れました。あのちょっと前に盛んにTVで通販をしていた、乗って左右に脚でグイグイと踏みつける、アレです。安いものなので大して期待もしていなかったのですけど、使ってみると結構楽しいし実際痩せるのね(笑)で、愛用していたら壊れた、と。

壊れたといっても動くたびに「キーキー」と音がするようになったしまっただけのことで、こういうときはグリスアップです。カバーを外して、疑わしい所を見てみると・・・ なんかリングで止まってるじゃん。スナップリング、というのですかね?シャフトの周囲に溝が切ってあって、そこを薄いワッシャ状のリング(開口しているので実際はリングじゃない)が止めている・・・というよくあるアレ。ホンダは確か溝の中にリングの端部が埋没するようなカタチにするのが好きだった記憶がありますね。でも、大抵はリングには開口部に小さな穴があり、まぁそこを拡げて外すのだろう、ということが分かる構造です。・・・ってことは、その小さな穴に入れて左右にリングを押し広げるニッパー状の工具が必要になるわけですな。握ると開く、というのが正しい構造でしょう。

今日は、それを買いに行ってきた。

昔とは違って、工具にも安くてそこそこ良い品物が増えてきました。
昔はねー・・・ホント、安物(品質がダメダメ)なものか、ちゃんとした高級品か、しかなかった記憶があります。しょうがないから、割と高級品を買わなきゃならなかったんですね。でも最近は違ってきています。

本気(マジ)工場は、工具を買うときはこんな風に考えるタイプです。

・良く使う工具は、国産の良いものを
・使用頻度の低い工具は、お安いものを

バイクの場合、8・10・12mmのメガネレンチやプラスドライバー、ヘキサゴンレンチなどがこれに相当しますね。そのサイズのソケットなんかも同じ。

今回のスナップリングプライヤーは、後者です。全く後者。だから迷わず安物を買いました。ドライバーとかもブランドで揃えたがる人が多いのですが、ワタシそんなことしないもん。今の機械にはあまりマイナスねじは使われないこともあって、マイナスドライバーって、ねじを回す以外のことに使うケースが多いんですよね。ちょっとした所を引っ掛けたり、ツメ状のものを持ち上げたり。で、あれば安物で十分だ。逆にプラスはねじを回す以外にはまず使わないし、精度も大事な形をしてる。だから、マイナスドライバーは安物、プラスはちゃんとしたもの、を買うんです。

どんなに安物でも、あると無いとじゃ大違い。これが工具。
安物でもこと足りるけど、高価なものは使い心地が本当に素晴らしいし長持ちもする。これも工具。

それと、工具を見ていてすごく楽しいのは、

「目的は同じなのに、そこに到達するための理論がメーカーによってちょっとずつ違う」

しかもそれが、

「目で見て分かる」

ということですね。本当に楽しい。

本気(マジ)工場の実家はクルマ屋さんなので、子供の頃からこういうハンド・ツールやらエア・ツールは半分遊び道具でした。遠い記憶を思い返せば、プロのクルマ屋さんでは、国産のちゃんとした工具で全てそろっているわけではなく、やっぱり使用頻度が低いものは安物も置いてあった気がします。ヨーロッパやアメリカの高級工具なんて、一本も無かったよ(笑)

ちょっと悲しいことを聞いたことがあります。
ヨーロッパのスポーツカーなどを専門に扱うクルマ屋さんでは、工具もヨーロッパの一流品を揃えておくのだ、と。その理由は、お客さんが工場を見るときに、工具を見ただけで、このクルマ屋はダメだの、良いだの、と言って行くことがあるからなのだそうです・・・そもそもそういうクルマのオーナーさんは趣味の人が多いわけですから、そのような反応も分からないではありません。
でもね・・・趣味なら、もっと深~く探求しろよ・・・ とも思うのですね。

自分でロクにねじも回したこともないような人は、工具を見てそう思うかも知れませんけどね。ねじを締める時に、ついねじ切ってしまったことのある人しか、ねじというものの本質は理解できないと思いますよ。そして折れたねじをどうやって引き抜くか、普通に締めたり緩めたりする何十倍も知恵をしぼって努力も痛い思いも後悔も情けない思いも、した人にしか本質は分からない。ひいては機械の本質も。ねじは、機械の、工業の基本です。そこが分からなくて何のクルマ趣味か?と、思うのですけどね・・・ ぁーこういうのは古い考え方なのかも。でも、ゆずれないなぁ。

弘法大師は、実際には筆にはすごくこだわったそうです。(あ、トリビアで見たのね)でも、必要条件と十分条件を取り違えたりはしていなかったと、思うのですよね。

ただし、「オレってフェティッシュだよなぁー」と思いながら、ロクに使わない工具を買っては眺める趣味を、ワタシはすごくよく理解するんですね(笑)オトコの子っていうのは、重くて、硬くて、鈍く光る金属が、大好きですから。わけもなくスキ(笑)女性のジュエリーと同じ。そこに余計な理屈をくっつけると見苦しいから、「オレってフェティッシュだよなぁー」という自覚が必要だとは思いますけどね(笑)

 

STRATASYS Dimension が、キタ。

2006年04月27日 | □CAD/CAMな日々
 
本気(マジ)工場です。
切削加工用のCAMソフトウェアの開発と販売・サポートを本業としている本気(マジ)工場ですが、いわゆる「積層RP」とよばれる加工機の販売も開始しました。
まぁ、積層のRPという場合「光造形」などの手法で知られているわけですけど、これは同じ積層でもABS樹脂を積み重ねるタイプです。光造形…と呼ばれるタイプはレーザー光で硬化する樹脂(液体から固まるんです)を積み重ねるものですね。
秋葉原UDXの「先端ナレッジフィールド」にも同じモノを置いています。光造形とABS積層は、まぁ作るときの材質が違う、って理解でまずはよいです。

ちょっと前には、RPといいますと
「積層がイイのか?切削がイイのか?」
という議論が一部ではありました。世の中のほとんどの二元論がそうであるように、この議論も結局は
「どちらも一長一短があるから、適材適所だよね」
に落ち着いた・・・というのが正にイマ、ですかね。
 
でも、こういった話は冷静に考えればすぐに分かる話でして。
実際に作る立場の人達は、作るための道具が欲しいのではなくて、その結果である「モノ」がほしいのです。その最終的な目的が時々忘れ去られては、お客様不在の「道具論・道具比較」が行われてしまうことが、私たちの業界では時々あります。結果ではなくて道具に血道をあげるのは、そりゃフェティシズム…ってもんじゃなかろうか?(笑)と。

で。STRATASYS Dimension です。
今日納品のピカピカ新車です。いやぁ気分がいい。輸入をされている会社さんに来ていただいて、今日はみんなで使い方講習を受けています。それが、難しくないんですよね、コレが(笑)。本当にカンタン。逆に言えば、作り方に工夫の余地があまりないものです。正に切削加工とは逆の位置にあります。

他の積層RP機と同じように、STRATASYS Dimension もSTLデータからモノを作ります。ですから、Shadeであろうが、3ds Maxであろうが、CADからであろうが、作ることができるってものです。

ここまで読んでいただければ、お分かりいただけると思うのですが、本気(マジ)工場は、「積層だ・切削だ」というフェティッシュな(笑)話ではなく、

「ぜひ見に来てください、どちらもじっくりご覧に入れますよ」
「どういう場合にはこちらで、どういった場合にはあちら」

というモノ作り側の観点から、詳しくお教えすることが、出来ます。

秋葉原でもご覧に入れられますし、恵比寿でもOKです。

ここまでカンタンだと、
「あー前にあったあのデータも、作っちゃおうかなぁー」
なんて・・・思ったりもしますね。機械をセットして家に帰って、次の朝には出来ています。

以前ここでご紹介した、近藤科学さんのKHR-1「メカ太郎」コンセプトも、これで作りました。

 
 





千客万来

2006年04月21日 | □アキハバラへようこそ
**写真は本文にちょっとしか関係ありません(笑)こんな場所でCAD/CAMやってる本気(マジ)工場です・・・
 
秋葉原UDXビルに「先端ナレッジフィールド」がオープンしてから、徐々にそこを訪れる方も増えてきています。まぁ、平日であっても夕方からなどは「東京アニメセンター」で声優さんのイベントがあったりして。それもあって常に人通りは結構あるのですけど、それとは別にわざわざ「先端ナレッジフィールド」を目指してお越しいただくケースも増えています。
 
それで、今日のお話は「先端ナレッジフィールド」に一緒に入っています、あるデジタル映像製作の専門学校さん。こういうものはマナーとして本名は伏せますが、すごく有名な学校さんです、ハイ。その専門学校の、これまたすごく有名な校長さんがお見えになり、なにやらプレスの皆さんにご説明などしていらっしゃいました。
 
面白いのは・・・やはり「モノ」って魅力があるんですね。映像も音もそりゃあパワーがあるのですが、モノには原初的な・・・幼児から大人まで共通して訴えかけるチカラが、あります。アキハバラでも、本気(マジ)工場の居場所にぽっとモノが置いてありますと、皆さん、どなたでも手に取ります(笑)まず手に取るんですよね(笑)会話は、手に取ってから始まるのです。

興味深い…
 
あまりブログなどでペロペロとお話しできない事が、ここ秋葉原でも増えてきました。つまり、実際のビジネスが発生して来ている・・・ということです。
 
うれしいことではありますが、またしても
「あー言いたい・・・うー見せたい・・・でもできない・・・」
な日々の始まりであります。
 

インターモールド2006

2006年04月15日 | □CAD/CAMな日々
 
本気(マジ)工場です。今週は、大阪で開催されている「インターモールド2006」出展で忙しい日々でした。
 
インターモールドは、東京・大阪隔年開催の金型産業向け製品展示会です。今年は大阪の年。毎回それなりに賑わっています。

会場ではこんなのが展示されていましたー…という話題にしようかと思ったのですが、ヤメ(笑)そんなことより、頑張ってくれてますワ、本気(マジ)工場のスタッフ(笑)手前味噌でお恥ずかしい限りなのですが、最近新しく入ってくれたスタッフ含め、本当によくやってくれて嬉しくって、ね。

本気(マジ)工場は、ユニオンツールさんのブースに間借りしての展示で、メインはCraftMILLと「RF400M」なんですけど、その説明員としての働きがとってもグッド。ブログで社員褒めてどうするの?(笑)とは思うのですが、嬉しいので書いちゃいますよ、もう。
 
早速来週から、会場でお名刺を交換させていただいたお客様に、本気(マジ)工場のスタッフが訪問させていただくと思うのですが、お客様何卒よろしくお願いいたします・・・
 
今日は身内のお話で、失礼しましたー
 

 

チョ○Q GT-R

2006年04月08日 | □CAD/CAMな日々
 
本気(マジ)工場です。
先日、正体不明な物質にまみれていたR32スカイラインGT-Rの、チョ○Qですが。
えー、こんな姿になりました。データです。いわゆるIGESと呼ばれる、まぁCADの一般的なフォーマットですね。これになりました。

この状態にすると、このデータを使って加工機を動かす情報が作れ(それがCAMってやつですよ)、その情報を加工機に送り込むことで、切削加工ができる・・・というモノです。はい。ご存知の方は百も承知、毎日やっているお仕事です。

まだまだ先がある話なのですが、誤解なきようお伝えしておきます。
このデータは、実際に売られている製品から作りました。
こういう形状のデータを作るのは、非常に手間のかかるものです。ホントに大変です。で、これをある程度容易にする道具もあり、当然今回もそれを使っているのですが、それでも大変なんですね。
「元のモノがあれば、簡単に3Dデータにできるんだ!」
と思うのは、大きなマチガイですので誤解なきよう…そう簡単ではないです。

この手法は、手作りのモノ、粘土で作ったり、手でヤスリで削って作ったりしたものを3Dのデータにして、ちょっとカタチを変える、スケーリング(拡大・縮小)する、量産する・・・ ということに応用ができます。なるほどね。

加えて。どんなに上手に、正確に加工機が動かせるとしても(それはそれで非常に大事ですけどね)、こういった作るための元のデータがなければ、精密な加工技術も、その意味が無いものなんです。

「何を作るか」 と 「どう作るか」 って話ですね。
前者を決めるための道具がCADで、後者を実行するための道具がCAMと加工機です。
「どう作るか」は非常に大事ですけど、モノとしての魅力の大部分を左右するのは「何を」の方であることは、言うまでもありません。
「何を?」と「どう?」は、モノ作りの両輪です。

それと、この手法はすでに世の中に存在する製品を、ある意味ではコピーする行為でもありますので、今回のお仕事は関係各所の了解を得て行っています・・・ということはお伝えさせてください。実際には、コピーと言ってしまえるほど楽な仕事では無いのですけど。

ここまでの状態になって、今回は本気(マジ)工場の手を一旦離れます。
次の展開をお楽しみに。

あ、そうだ。お知らせです。

来週、本気(マジ)工場は 「インターモールド2006大阪」で、「ユニオンツール」さんのブースに出展しております。こちらで紹介しています新入社員も、元気に接客させていただいていると思いますので、会場にお越しの際はぜひ「ユニオンツール」さんのブースにお立ち寄りください。4月12日(水)~15日(土)まで、インテックス大阪でお会いしましょう。
 
 

 

春は、新歓

2006年04月07日 | □CAD/CAMな日々
 
最近全然CAD/CAMのこと書かないじゃーん!の本気(マジ)工場です。
すいません(笑)

新人も入社したとなれば、そりゃもう新歓ですよ。
昨日は、某所の焼き鳥屋さんで飲み会でした。

本気(マジ)工場では、基本的に会社行事としての飲み会は少ない方なのですが、こんな時くらいはやっとけ、と。そして二次会は定番のカラオケですもの…
 
最近楽しみながら見ているサイトは、ココ。「ぽりごん堂」いやぁ、シュミな方ですね。もう、見ているだけで楽しい。。。ここまでCGがあれば、本気(マジ)工場で作ってさしあげたいものだなぁ・・・と。どうしようかな?連絡しちゃおうかな?作ること、興味あるかな?など、ドキドキして拝見しています。
 
おっと。ちゃんとカタいお仕事もしていますよ(笑)今日も、製造業のお客様がいらしていて、とってもマジメーなミーティングもしていました。いや、ホントです。
 
シュミの3DキャラCGは、なんと世界に名だたる日本の製造メーカーのお仕事と直結しているんですよ。これも、ホント。少なくとも、本気(マジ)工場では、直結しています。
 
 

新入社員研修(だな。研修だ)

2006年04月06日 | □アキハバラへようこそ
 
本気(マジ)工場です。今日は春の冷たい雨でした。
さて、新しい人たちも入社して、今日は秋葉原UDX「先端ナレッジフィールド」で加工機操作のトレーニングです。いっちばん小さい加工機ですね。まず、ここからです。この教室設備は、今月から「デジハリ」さんが教室として使うことになっており、すでに「デジハリ」さんの受付もあります。本気(マジ)工場は、「デジハリ」さんと同じ場所で萌えタンやらメカ太郎やらを作る講座を開こうってことです。
CG、映像系の人たちは、当然のことながらCGモデルを作っています。時に3次元でモデリングしているんですね。でもそれは、恐らく動画をつくるためか、静止画をつくることの前段階として、3次元CGを作っているわけです。大抵の場合は、そう。ところがそのCGモデルは、加工して実際のモノとして手に取ることができる...んですけど、これが意外なほど知られていないのです。もちろん、作りやすいデータにしましょう、とかの工夫は必要ですけどね。これはそう大したことじゃありません。アニメーション制作会社の方、そのCGである程度までならモノが作れますよー。パイロットフィルムを見せるときにはすでにフィギュアも手元にある....なんてことが実際に出来るんです。

私たち本気(マジ)工場は、それをここでやっちゃおう、ということでここに居るわけです。

しかし、本当に不思議です。結構多くの人が、CGでモデリングをしています。それを実際に作っている人も居るんですよね。でもね.....どういうわけか、CGのデータを見ながら、手で作ってる人多いんですね(笑)あー、笑っちゃいけない。そういう方、ココロの底から秋葉原へのお越しをお待ちしております。いや、本当に。ご自身のCGモデルデータを持って来てください。ここで教える講座の題材も大募集中ですー。