3D CG, CAD/CAM/3Dプリンタ な日常でつづる クルスの冒険ブログ

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ワンフェス2010[夏] お疲れ様でした

2010年07月26日 | □CAD/CAMな日々
 
25日(日)非常に暑い中、ワンダーフェスティバル2010[夏]が開催。
 
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」でも会員有志での共同出展をいたしました。
 
・どうしてワンフェス(模型、フィギュア、造形におけるコミケ)なの?
 
というご質問にとてもシンプルにお答えすると…
 
・3Dデータのリテラシーを一般が獲得し得る、アーリーアダプターが最も多い場所だから
 
と、なろうかと思います。
 
常に、「え?じゃあ、3DデータはBtoC相手で行くの?」と尋ねられるのですが…
 
その質問には少し丁寧に回答しないといけなくなります。
 
3Dデータにまつわる市場を、今以上に豊かにしよう、成長させよう、と考えた場合。
 
現在すでにその市場である領域は、成熟してしまって成長余地が無い、と見てよいです。
 
CAD,CGと呼ばれる市場と、その周辺産業には、成長の余地は大きくありません。
 
なので、今までCADやCGのお客様でなかった人たちに、
 
「3Dデータって、ウチらの仕事に使えるかも…」
 
という風に、発見されなければならない、 と思うのです。
 
この「彼らに発見される」という所がポイントです。
 
例えば、料理に3Dデータが使えるのだ、としましょう(例えですよ、例え)。
 
「よし、料理の産業に3Dデータを使ったサービスやツールを売り込むぞ」
 
と思っても、自分たちが料理(=お客様の適用業務)を知らないのでは
 
マトモな提案も開発も出来はしません。当たり前です。
 
しかも、今まで自動車産業を頂点、ある種の基準として形成されて来た3Dの産業は、
 
自動車以外の産業の「単価」を受け入れ難いのです。

自動車に比べれば、ほとんどの産業は工数単価が安い、と見ていいです。

非常に真面目な頭としては・・・

・新しい領域の仕事を学び(料理ね)
・そこに3Dデータ活用の余地を見つけ
・提案し、開発し
・導入してもらう(新市場)
 
となるのでしょうが、…それって、正解だろうか? と。
 
そんなことやっているほど世間は狭くは無く、それぞれの専門とは深いものではないだろうか? と。
 
ちょっとマジメな頭を外して、…例えば画像データがほとんど全ての産業分野に適用されていく過程で
 
画像データの側から、「各産業向けのソリューション提案」なんてあったのだろうか?
 
無いでしょ。無いと、思いますよ。
 
画像データを扱うことがハイテクであった時期は、そうでしょうけれども、
 
あるタイミングを持って、広く世間一般の人たちが
 
「PCやネットワークでは画像データが扱えて、それはこんな風に使える」
 
というリテラシーを獲得して、
 
「それなら、自分らの仕事にこの画像データってやつが使えるんじゃね?」
 
と、考えたはずなんですね。
 
そういうタイミングが必ずある。
 
つまり、「画像データを発見」してもらったわけですよ。
 
ワタシは、3Dデータが画像データを超える規模の産業になるとは思っていません。
 
ほとんどの場合、画像の方が需要が大きいです。
 
でも、それにしたって3Dデータが世間に知られていないにも程がある(笑)
 
3Dデータにまつわる産業に成長の余地があるのだとしたら(あると思いますよ)、
 
それは、

「PCやネットワークでは3Dデータが扱えて、それはこんな風に使える」

というリテラシーが一般に獲得されて
 
「それなら、自分らの仕事にこの3Dデータってやつが使えるんじゃね?」
 
と「発見される」必要がある、と考えているんですね。

なぜか?
 
うん、3Dデータって、「ソリューション(解決策)」ではなくて「ツール(道具)」だからです。
 
道具としてその存在を広く知られることで、それぞれの専門家がその使い道を考える…
 
という、市場拡大のパターンを3Dデータは、いまだに持てていない、というわけですね。
 
それこそが、問題の本質だろうな、と。
 
なので、「広く一般に知られる」ことに有利で、親和性が高い場所で
 
3Dデータについてアピールを続ける、という事が必要だと考えているのです。
 
それが、ワンフェスだった、と。
 
4万を超えるご来場者は、月曜になればそれぞれの職場に出勤して、

決して全員がフィギュアや模型の産業に従事している訳ではありません。

皆さんがそれぞれの専門を持ち、日々の仕事をなさっているわけです。
 
そんな来場者の皆さんが
 
「…あ、この仕事には3Dデータを使えばいいんじゃないか?」
 
と思い付いてくれるその情報、知識、リテラシーを持っていただくことが
 
3Dデータにまつわる新市場を創造することになるでしょう。
 

もちろんワンフェスだけやってりゃいい、なんて思っていませんよ(笑)
 
以上のような思考の果てに、ワンフェスがあるんです、というお話です。
 
もし、「それならオマエ、もっとこうした方がいいぞ」 というご意見あれば、

ぜひお聞きしたいとも考えています。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (電柱小僧)
2010-07-26 18:34:31
昨日はエアコンの効きが悪い中、お疲れ様でした。
さすが、ワンフェス、閉会ギリギリまでお客さんが引かなかったですね!
ゆっくりとお話ができず、残念でした。

会場をザッと見渡した限りでも、3次元CADを使っているであろうディーラーさんがだいぶ増えてきましたね。
うちも頑張らねば。

それでは、また(^_^)/~
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暑かったですね・・・ (クルスの冒険)
2010-07-26 22:45:57
お疲れ様でしたー。

>ゆっくりとお話ができず、残念でした。

そうですね、またあらためてお話ししましょう。
 
>3次元CADを使っているであろうディーラーさん

これはポリゴンツールも含め、明らかに増えてきました。
もちろん、プロの商品としても普通の事になっていますので
今後も増えるでしょう。
 
次回は、まとまって一緒に出展しませんか?
次回の申込を多めにすると思いますので
ぜひ、ご一緒しましょう。
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