3D CG, CAD/CAM/3Dプリンタ な日常でつづる クルスの冒険ブログ

このブログは引っ越しました!引っ越し先は…「とある思索の集合演算」と検索してみてください。よろしくお願いします。

3D-GAN(3次元形状を活用する会)のアジト

2008年01月25日 | □檄文
 
クルスの冒険です。
今年の冬はしっかり寒いですね。風邪ひいてませんか?
 
さて、『東京トイボックス』『大東京トイボックス』(←クリックするとちょっと作品が読めますから、ぜひ!)に触発されたって訳ではなく、ここ数年秋葉原に縁があることもあり、街自体の魅力もあり、で、
3次元形状を活用する会(3 Dimensional Geometry Application Network=3D-GAN)の拠点は秋葉原になります。これほど会の趣旨に適う街は、世界中にここだけだ。
 
で、上の画像はその間取り。
コの字型のワークスペースは、3D-GANの特別会員さん用のスペースとなり、右の応接スペースも会員さんに自由にお使いいただけます。その応接スペースに置いてあるのは、RP機やスキャナ、加工機などです。RPなどのメーカーさんは、特別会員になることによって、ここに展示する事が出来る… って訳です。これは、とてもバリュー高いですよ。だって、ここに集まって来る人たちはゲーム・CG・工業デザイン・映像・設計製造… などを問わず、皆さんが「3次元の形状データ」を日々使って仕事をしている人ばかりだ。W.G.G.のGuild Men(メンバーね)には、優先的に使っていただきましょう。
3Dのデータ、というものに馴染みの無い人たちにRP機や3Dスキャナを見せる・見せに行く…という効率の悪さを考えたら、これほどイイ場所はないですってば。
RP機のメーカーさん!DMS(設計・製造ソリューション展)なんかに出してる場合じゃないぞ(笑)あ、でも、ある意味本当だろうな。

何度も言ってますけど、いくら3Dプリンターがスゴいとか何とか言ってみても、3Dのデータが無きゃタダのハコだ。結局は、「つくりたい!」っていう動機を持った人と3Dの形状データがなきゃ3Dプリンターなんてやっぱり無意味だ。同じように、3DのスキャナもNC工作機械も、意味が無い。だって道具だもん。
年賀状やチラシが作りたいなら、Macを撫でてないでとっととソフトを入れて絵を描くべきだよね。同じこと。

ここには、その「動機付けられた人たち」が集うんです。これ以上の価値があろうか?(いや、ない)
 
この準備もあって、多忙な日々を過ごしておりますが、それにしてもこういうことは一人じゃ出来ない…色々な皆さまの手を煩わせながらの毎日です…ありがたや。


あ!そうそう。
11月に第零回が行われました、「Wonder Geometry Guild(W.G.G.)」の会議が、ここを会場として2月8日(金)にも開催されます。
今度は依頼主(企業さん)からの要請を受けての、「お題付き」開催です。
すでに「Wonder Geometry Guild(W.G.G.)」のGuild Menにはご案内を済ませておりますが、

「なんか面白そうだ」
とか
「お?拠点が出来たか?見に行ってやれー」
 
と思われた方は、このブログに書き込んでくださいね。席をご用意します。
例によって、本名で書き込む必要はありませんよ。
 
以下が、その実施要綱。ご質問はお気軽に書きこんでください。
一点、前回と異なるのは…参加の制限です。ごめんなさい、今回は参加に制限があります。

制限事項:「自動車メーカー様のご参加はお断りいたします(申し訳ありません)」
 
□ 会議の日時: 2月8日(金) 午後4:00~7:00(会議) 7:00~9:00(懇親会)
□ 場所: 秋葉原UDXビル4階先端ナレッジフィールド内 3D-GAN事務局

風邪をひかないように過ごして、2月8日(金)にお会いしましょう!
(二次回アリ! 笑)
 
 
 

ハンコ

2008年01月20日 | □檄文
 
クルスの冒険です。今年の冬はきちんと寒いですねー…
今日は近況的な話です。
 
ハンコ、つくりました。
というか、最近たくさん作ってます。
・株式会社ツクルスの実印
・同角印
・同銀行届出印
・同住所、代表者名印…
ま、会社やってるんだから当たり前ですけど。
 
写真はもういっこの、『3D-GAN』の印鑑です。
ちゃんと「3次元形状を活用する会…」と入っています。
これは何を意味するか、というと…
株式会社ツクルスは立場上、『3D-GAN』の事務局を『3D-GAN』から委託されて行っている訳です。従って、当たり前ですけれども株式会社ツクルスと『3D-GAN』は別会計になります。『3D-GAN』のおカネは『3D-GAN』のおカネとして公明正大にきちんと管理されなければなりません。なぜなら、『3D-GAN』のおカネは会員皆さまのおカネだからですね。 

まぁ、当然の話です。
 
それで、『3次元形状を活用する会:3D-GAN』にはそれ用の口座が必要になるわけです。口座、作りましたよ。口座を作るには、印鑑も必要… ということですね。
 
でも、1円も存在しないところから会の予算が捻出されるってことも、これまた無いわけでして。小額ではありますが、たとえばこの印鑑を作るおカネだって、会にはまだ無い。こういったおカネは、最初は誰かが出さなきゃならない、ってことは自明な訳です。
 
それを出します。
 
印鑑くらいで済む話であればホイホイ出しますが、本気で業界団体を作って行くのだから会に拠点も必要でしょうし、そこが魅力的な場所である必要もあるでしょう。幸いにも、ヒト(=会員の皆さま)はお集りいただき始まっていますし、皆さま、十分に魅力的です。
 
さぁ、場所だ。
 
場所となれば、机もイスも要るだろう。そこが会員に相応しいように魅力的でなければなりません。
そしてそのおカネは、印鑑と同じように、誰かが最初は立て替えて揃えておかなきゃ始まらない。
 
では、出しましょう。(だ・だ・だだすぞー…←震えている)
 
しばらくは持ち出しだけれども、こんなに有意義で夢があって、そして活きるカネもないだろう。なんらかの未来を語るのだから、これくらいはやんなきゃ、だ。
ワイドショーとかで語られる「…への思い」とか、そういう表現は好きじゃない。
思いとやらがあるなら、それをやらなきゃ思いも無駄になる。
以前の会社でもブログでも、威張って来てるからさぁ(笑)ここで尻ごみしたら格好つかないしね。

BAT MANも言ってた、
「心は見えない、人の価値は行動で決まる」 
って。その通りだよ。

「皆が集って神輿を作ることはないが、神輿を作ることで皆が集まることはある」
 
「神輿理論」と呼んでます…あ、これワタシの経験則だ。だからあんまり厚みはないけどね(笑)
 
場所は決まっていますので、只今家具選びをしています。
自宅の家具だってこんなに真剣に選んで来なかった…ってくらい真面目にやってますよ。
 
『3次元形状を活用する会:3D-GAN』の会員の皆さんに、機会あるごとにカオを出していただけて、W.G.G.のGuild Menがモデリングしたり、打合せに使ったり、RP出力やら3Dスキャナーなんかの道具を使いに気軽にカオを出して…
3次元形状を介して、ヒトが出会って何か新しいことを始めて行く… っていう、そんな様子が脳内に浮かんでは、ワクワクしています。 
  
新車買うよりワクワクするな。
新しいバイクを買うときと、同じくらいだな。

もともと、飲み会とかパーティとか、
「…誰が来るの?」って訊いてから行くか行かないか決める…って立場になったことがあまり無かった。大抵は、
「今度これやるんだよ、きっと楽しいよ、来てよ!」
って言う側だったなー…(しんみり)

中学生の頃くらいから、パリ=ダカールラリーの創始者にして天才オーガナイザー、故ティエリーサビーヌに感化されて憧れまくってたから…早死にしてショックだったけどね。
 
つまり、まぁ、これも性分ってことでしょう(サビーヌに比べたら小物だよなぁ…)。
 
ということで、詳細は、もうすぐ!乞うご期待!
心の底から、期待されることを乞いますよ(笑)
 

久しぶりの再登場

2008年01月18日 | □CAD/CAMな日々
お久しぶりです。サンディーヌです。
年明け早々に、クルスが突然の小説じみた(笑)モノを書き始めたので年始のご挨拶もできず、絡めず、ただただ傍観者と化しておりました。しかも、つづきモノだったためどこで入ろうかと、まさに、縄跳び状態(笑)

改めまして、あけましておめでとうございます。

さてさて、たまにはサンディーヌもCADだのCAMだのを知っているらしい(!?)と言う事をばらしてみようかと思い、昨年12月の寒い時期、蘇我に足を運んだ時のお話です。

蘇我と言えば、千葉にお住まいの方なら、「うん、東京から結構遠いね」って感じでしょうが、なにせ初の蘇我入り。
どんな町なのか、何があるのかわからず、蘇我入りです。

それと言うのも、かの有名な「倉田光吾郎」さんにお会いしに行ってきました。

えっ、倉田光吾郎さんって?と言う人の為に、、、
クリック!→『〝ボトムズ〟を造った男 倉田光吾郎氏』

そう、知っている人は知っている(笑)ボトムズを作っちゃった人です。
倉田さんには、あった事あるのですが、仕事場にお邪魔するのは初めてで、申し訳ない話蘇我駅まで迎えに来てもらっちゃったりして、恐縮でした。

「いやぁ、今日も寒いですね、、、」

などと、話しながら車は仕事場へ、、、しかし、その先に見えるのは、広大な敷地に、無数のユンボ。道なき道をすすむと、巨大な倉庫が。

「着きました、ここです。」

一歩足を踏み入れると、そこはまるで工事現場。巨大な鉄の建造物のようなものがが建物を占拠しています。振り向くと、ボトムズが壁際に仁王立ち。

今までも自動車のホワイトボディーの金型や1万トンプレス機、タンカーのエンジン加工工場など大物も沢山見て来たものの、また違った迫力がありました。

一目見てカタチがわかると言う、、、しかもそれは巨大(笑)訳もわからず、興奮しまして楽しい時間を味合わせていただきました。

全貌はやはりいろいろと「今は言えない」ってな所もあるのですが、ギリギリの写真を(笑)

過去、金型メーカー、試作メーカー、組立ライン工場、鋳造工場、鍛造工場などといろんな現場を見てきましたが、製品の横に「アルゴンガズ」は無かったよなぁと思い、思わずパシャリとやってしまいました。
倉田さんにも、なぜ、そこがツボ???と言われたのですが、とてもサンディーヌに取っては、ツボでした。

普段見慣れないってのもあったと思うのですが、そんな大きなカタカナでアルゴンガスって書かなくても良いのにって(笑)て言うか、過去間違った人いたのかなぁ(爆)


神田明神へお参り

2008年01月14日 | □檄文
 
皆さま、お寒ぅございます。
クルスの冒険でございます。
いや、ありがたいことに仕事が忙しくなって来まして…イタズラで書いている「フィクション」の筆が止まっております(笑)。
完全に止まっているのではなく、ああいうのはアタマの中にある構想を書き出すのは終わっていても、何か「格好付けた感じ」にするのに手間がかかるんですよね。

あれは、次なるCADシステムが現場で普及する時は…?
という空想のお話を書いているのだけれども、これはもう本当に個人的な脳内レジャーの世界ですから、あんまり本気にしないでね、と。ただ、空想ってのはある程度の現実を踏まえるから面白いのであって、そこは楽しませていただいております。

ただ、ワタシは、次なるCADシステムの普及においては、基本的な問題意識を「生産性」には置いていない、んです。ミもフタも無い話ですが、どんなに素晴らしい機能を持たせても、新世代の普及には凄く時間がかかるだろうと思っています。
現在シェアを持っている各社は、必ずや囲い込み戦略を取るだろうから、それに対抗してシェアを逆転しよう…なんて事はとてもとても難しい。素晴しい機能を考えだした人も、自分で企業を興してシェアの逆転を狙おうとはしないだろう。その技術を現在高いシェアを誇っている企業に売った方が、安全で安価で有利だからだ。
こんな風潮も、市場からロマンを喪失させている大きな原因だ。
まぁ何もCAD/CAMに限った話ではなく、すでにソフトウェアやITという存在が、そうなんだろうから、仕方ないのだけれど。
 
もちろん、CAD操作そのものの生産性に改善と向上の余地はまだまだあるとは信じているけれども、CADの操作は非常に複雑なものであるから、どれだけ生産性の高いCADが完成しようとも現行CADの「慣れ」を飛び越えていきなり生産性を発揮するCADが作れるとは考えにくいということもある。
当然どんな道具にも慣れは必要で、新しいものに替えた時の生産性は一旦落ちる。そして慣れるにしたがってジワジワと生産性は向上し、以前の道具の生産性を追い抜く… とまぁ、こういう話であることは解る。
ただ、まだ見ぬ新しい道具の生産性(の可能性)によって顧客を説得し、大規模に展開されインフラ化したこの道具を入れ替えて行こう… という顧客側の動機を、見出し難いと判断してます。

おカネに色は着いていない。何用のおカネということは無いのが普通だ。
だとすれば、CAD用の予算というのは末端の行政の話であって、組織の上層部に行くにしたがいおカネに色はない。だから、例えば社員寮を建設することと新しいCADに入れ替えることは、予算上競合するのだよね。
残念な話だけれども、もしワタシが製造業の社長であるとしたら、あまねく社内に広まり安定的に稼働しているCADソフトウェアを入れ替えるような動機は持たないだろう。そんなおカネがあるなら、もっと他に使いたいところがあるはずだと思う。
例えば海外生産拠点への投資に。例えば優秀な新卒者を採用するために。

CAD屋さん、特に技術系・開発系のヒトは、CADの予算と社員寮の予算のどちらが大事か?という観点を持ち得ないだろうけれども、これは当然のことだ。
もはや、CADの競合は他社のCADなんかじゃない、と思うのだ。
 
まぁ、それでもCADのお話だから(笑)これから何が大事なの?と言われたら、漠然としているけれども、以下のように愚考するね。

1.市場を大きくとらえることの出来るソフトウェア構造
昔から、
「3Dの正体は、そこに盛り込まれている情報量」
と言い続けて来ているけれど、それ。
最初に結論を言っちゃうと、CGはCADとして使うには入れられる情報量が足りな過ぎて、逆にCADは沢山の情報量を入れないと成立出来ない、って仕組みになってるのが問題だ。
考え方としては、「CGを基本に、そこに入れられる情報量を増やす」ってことでいいだろう。

CADの市場とCGの市場が分かれているのは、非常に馬鹿々々しい。
少なくとも「3Dモデリング」という行為においては全く同じ道具で両方の市場を一つに捉え得るはずだ。
CGのニーズから見ればCADとは、
「形状定義がキツ過ぎて面倒臭いし変更も厄介…」
ということであり、
CADのニーズから見ればCGとは、
「形状定義が曖昧過ぎて製造に使えない…」
ってことだろう。どうもそこが市場を分けている(機能における)決定的な要因らしい。
ならば、

「とても大まかな3Dモデリング(と容易な変更)」

         ↓

「より正確な形状の定義(精度・寸法)」

っていう風に、情報を後から付加して行くようにできればいい。
これで、CGの場合は情報を付加するのを途中で止めればいいし、CADのユーザは製造に必要なだけ追加すればいい。
それには形状はポリゴンやボクセルで定義されていればいいんじゃないだろうか。少なくとも線と面で定義されていると、それだけで入口である「とても大まかなモデリング(と容易な変更)」は実現出来そうにないからだ。

ポリゴンでは精度が出ない、とかいう人はよもや世の中のCAMに形状を任せてはいないよね?今市場に存在するCAMソフトウェアの多くはポリゴンで形状を処理して、加工データを作ってる。だから、ポリゴン=精度出ない、という思考は単なる思い込みでしかない。思い込みっていうのは視野が狭いってことか、知識が足りないってことか、または論理的思考が出来ていない、ってことのどれかだ。それであれば、知れば変わる。問題は小さい。

次なる問題は、ポリゴン的なモデリングに設計として要求される寸法概念やその他の情報(アセンブリや部品点数の制御)が盛り込めるのか?にかかってくるだろう。これが、より多くの情報を付加する、ってことだ。逆に、設計の非常に初期の段階であれば、それはCGの状態(設計としては情報が足りないけど3Dになっている状態)で止めておけるから、これはこれでとても使い道があるだろう。

3Dによる設計の初期段階では、CGであっても十分にその効果を期待できるものだ。
主にレイアウトや形状のイメージをつかむためだね。世の中に沢山あるオフィスのレイアウトソフトなんかを使ってみるとそれが良く分かる(あれは設計行為だもん)。
むしろ、3D CADの最大の欠点である
「形状を作るのが大変で、変更はもっと大変」
という性格が、この初期的な効果を大幅にスポイルしている、と見るべきだろう。
ワタシは逆だと思うのだよね。
世の中に存在する非常に多くの機械は、設計における初期の段階はCGで良くて、その後は製図で良いのかも知れない… と。今、3DのCADを使うメリットが見いだせない製品は、きっとこちらの方が使い方としては向いていると、見ています。例えば板金の箱にユニットや配線を詰め込んだ分電盤的構造の製品とか、ですな。

いずれにしても、今の3D CADは、盛り込まなきゃいけない情報量の下限が高すぎるのだ。
もっと情報量が少ない状態(=CGの状態と言っていい)を許容して、それがその後の情報付加に対応出来ることが理想だと思う。

で。

最後に待っている、「設計とは?」って話題については、これはカスタマイズの世界に任せるのがいい。「設計とは?」っていう問いに正解はなくて、それぞれの考え方と慣習があるだけだ。これこそ各社が競って独自性を打ち出すべき所であるし、競争力にもなるだろう。ある程度のスタンダードを咀嚼したアドオンのパッケージがあっていいし。同じように、CGとしてのアドオンも存在するようになるだろう。レンダリングやアニメーション、画像・映像効果としてのアドオンだ。

要するに、

「3D形状の定義という行為において、CGユーザとCADユーザを同時に満足させるソフトウェア + カスタマイズ環境」

これをコンセプトとしてより具体的な機能を考えて行くのが、良いだろうと信じている。そして、出来あがった形状に対して(どの情報量で止めるかはユーザ次第だね)ナニをするか?は、カスタマイズ・3rdパーティに委ねる… という構造だ。

…とは言え、だ。
さらにミもフタも無い話をしちゃうと(笑)、こういうお話を真面目に聞いて、真面目に考えて…ってヒトは、ほとんど居ない。こここそが、私たちの置かれたもっとも嘆かわしい状況を表していると思う。特にヒドいもんだ、と思うのはこの市場の(本来は)主役であるべき海外CAD開発メーカーのトップには、居ないだろう。
ワタシの知る限り、そういう人は居ないね。
海外には、期待もしていませんけれども、ね。

ここには書くことはないけれども、もっと仰天するようなアイデアも持っているので、「次世代CADシステム」という商品の開発に夢と希望と技術と、それと資金も、お持ちの方は是非お声お掛け下さい。タブーと思い込みを排してまずはお話をしましょう。


2.「業務」以外の「動機づけ」
これは、CAD屋さんの技術や開発のヒトとはあまり関係がない。
で、むしろこの2.の方が大事だと、ワタシは思っているね。
なぜか? それはカンタン。「今までそれが無さ過ぎたから」(笑)

あらゆる製造業において、最も重要なのは、CADソフトじゃない。
CADソフトを使う、「社員」だ。まぁ、派遣とか雇用形態にも色々あるから、「人材」としておくのが妥当でしょうけど。
 
よほどデカい会社で、その道具が道具以上の意味を持っていない限り、会社にとって重要なのは、

「このCADを使う」
ってことじゃなくて、
「どのCADでもいいから、3Dモデリングしてくれる」
ってことだ。

そうか?… そうだ。これはもう間違いない。
CATIAの使える人が何人欲しい… だの、Pro/Eの使い手が何人欲しい…だのと言っていられる企業は、そもそもCADなんてまず入れ替えない(笑)。

大半の企業は、
「とにかくIGESになりゃなんとかなるから、3Dを使えるヒトが欲しい」
次に
「出来ればウチの持ってるCADを使える人が欲しい」
ってことだろう。
 
会社にあるCADを覚える時間があったら、派遣されて来る、または新入社員が、自分で持ってくる、すでに使えるCADがあったら、それに勝るものはそうはない。

新入社員が、すでにバリバリと3Dモデリングが出来て、とりあえずカタチを間違わず、IGESにはなって来るのだとしたら… CADなんちゃ、とりあえず何でもよかろう。

そこで「このCAD使ってもらわないと困る!」というのは、どちらかと言えば社内IT行政的な価値観であり、経営や設計現場的な価値観とはやや異なるだろう。
(もちろん、巨大企業になればなるほど行政の効果は高いので、それはそれで価値はあるけどね)

ここから先は、ロマンチシズムだと自覚しつつ書くのだけれど…
 
使える人が増えれば、その人達が使っている道具に合わせて、行政は変わる(かも知れない)。なぜならば、行政は本質的に勝ち馬に乗る性格があるから(笑)。
 
ワタシには、機能による変化よりも、使える人による変化の方が、常にリアリティがあるんです。 
 
という、お話として、残り2話くらいかなぁー…
書きますよー。大真面目に、おちゃらけますけども(笑)。
 
 
 

無題 その4

2008年01月05日 | □ フィクション
 
第四章 疑義
 
 “限定的”な“公開”とは、時間的制約のもとでの“公開”という意味に他ならない。自由と平等を標榜した民主主義が、真の自由と平等とを追い求めた共産主義の揺りかごとなったように、自由と平等の価値を熱狂のうちに求める民衆を“そこそこの自由”や“ある程度の平等”にとどめておくことは困難を極め、別の力をもってしかそれを成し得ることはない。
 JA-MA会員=自動車生産業者に限定されたはずのソースコード情報も、やがて多くの業界関係者がその素性を知ることとなった。知るための手段が正規のものであろうがなかろうが、知ってしまった後に人は知らなかった状態に戻ることは出来ない。
 
 JA-MA-CADのリリース後、その予想以上の開発の速さ、完成度の高さ、不具合の少なさにおいて、JA-MA-CADカーネルは既製品のコピーである…という疑義を持たれるに十分であった。後に公開されるJA-MA収支報告書には、開発期間中プログラマーの外注作業費とは受け取れない常識外の額が米国にユーロ建てで送金されていたことが記載されていた。また、政府補助金の制限である国産システムという条件により、プログラム作業の外注は国内に制限されたものであり、先に発覚した「ベイブリッジの幻事件」に端を発した、経済産業省による「外注狩り」査察の対象ともなった。しかし送金はコンサルティング料の名目であり、コードそのもは誰の手によるものなのか分かるはずもなく疑義は疑義のまま収束することとなった。
 さらにC-Tia開発元のNassau社は、その機能があまりに酷似していたことから、JA-MAに対し事実の照会を求め係争の構えを見せたが、実際の係争に発展することはなかった。
 ソフトウェアの「プログラム」自体は著作物として国際的に保護されるが、その「機能」は著作物として認められない。ソフトウェアにおける「機能」のコピーをめぐって争うことは非常に困難であり、またJA-MAが業界団体であることも問題を複雑にしていた。国内自動車各社が事実上の手切れ金をNassau社に支払ったという噂も流れたが、むしろNassau社自身が多額の保守料を打ち切られることを恐れたためであるとも言われ、真相は公にされることはなかった。後にNassau Japan社員は語っている。

 「真相?…それは分りません。分かっていても言えませんけどね。HQがこれを問題視したことはあったようです。ただ、HQが中国市場に大きくシフトし出した時期でしたからね。日本市場ではこれ以上の売上を期待できないと思い始めていたのは確かでしょう。」

 日本国内のCADマーケット状況は、CAD開発各社が発表するライセンスのインストール数を単純に積み上げると全国民100人に1ライセンスのCADが普及している滑稽な数値となっており、各社の自己申告であるその数値が実態を表していると思う者は一人も居なかった。多くの業界関係者が共通して了解していたのは、この市場が成熟しきっており、革新的な技術が生み出されない限りにおいて新しい需要が喚起されることは無いだろうということだった。同時に、市場シェアをもう一度転換させるような革新的な技術は今後も生み出されないであろうことも、広く了解されていた。それは技術の限界によるものではなく、CAD開発各社がその意思を持たないことであることは、想像に難くないものであった。
 CAD開発各社の多くは米国資本であり、ここ10年来彼らの経営方針とはM&Aによる拡大での株価引き上げ策であって、技術開発投資による需要の喚起などではなかったからだ。さらに、シナ沿岸部、インド、ロシアという新市場は活況を見せ始めており、彼らの経営戦略における優先事項は新市場への従来製品の売り込みとM&A戦略であることは明白であった。
 日本マーケットは、すでに盛りを過ぎていた。否、すでに成功し成熟しきったのであり、彼らはシナ沿岸部、インド、ロシアで今一度日本マーケットの成功を収める夢を見ていたのだ。
 事実、業界最大手のNassau社は、アジア太平洋統括オフィスを上海に移転することを発表しており、Unographics Solutions社は北京、Paralogical Technology社もそれに追随するものと見られていた。Autobox社は機械系CAD部門の売却を表明。売却先としてSolidas Works社が有力視される中で、アジア太平洋地区の拠点を建設ラッシュに沸くムンバイへ移転する意思を固めていた。
 より実りの多い土地へ投資を行い、安定してはいるが成長の見込めない土地は最低限の人員により統治すべきである。それは、彼らの数百年に渡る民族的経験則に適っており、また最低限の人数でその1000倍もの人数を統治する術を彼らは知っていた。
 CADシステムは、一種の生産財ではあったが消費財ではなかった。消費財の消費量と最終製品の生産量は相関の関係にあるが、CADシステムと最終製品の生産量とは本来的に何の相関もないものだ。事実、日本はCADマーケットとして衰退の一途を辿りつつも、世界における日本車のシェアは伸び続け「新BIG 3」の一角に日本の1社を加えることが経済誌における慣用句となっていたのである。
  
つづく…


(!注意!)
この物語はフィクションであり、登場する人物・団体・事件などはすべて架空のものです。
いや、マジで。


無題 その3

2008年01月03日 | □ フィクション
 
第三章 JA-MA-CAD誕生
 
 JA-MA-CADは日本自動車製造会OB、及び業界の重鎮達から唾棄すべきものとして猛烈な批判にさらされることになった。彼らにとっても設計プラットフォームの国産化=日の丸CADの実現は悲願であったはずだが、JA-MA-CADは彼らの望んだ「日本独自の」「モノづくり文化」といった文脈で語られる、ある種の理想を一切背負うことなく生み出されたからである。
 JA-MA-CADに独自のコンセプトは存在せず、あるとすればそれは「既存製品の模倣」そのものであり、目指したのは未来ではなく過去の総括でもない、「現在」そのものであった。後にJA-MA-CADの開発者は語っている。

 「今ある機能を作れって指示だけでしたからね、そんなに難しくなかったですよ。5人で2年かな?もちろん外注さんも沢山使いましたけどね。ええ、参考にしたのはC-Tia(シーティア)ってCADですよ。そのCADの機能をずらっと書き出して、同じ機能を一個々々作っただけです。CADに詳しいプログラマは居ませんでしたから最初は戸惑いましたが、分っちゃえば早かったですよ。既製品よりもシンプルなコードで書けてる所も結構あるんじゃないかな?まぁ、今も続いてますけどね。」

 JA-MA-CADは、国柄も開発者の矜持も、独自性すらも背負うことなく開発され、市販のCAD製品に比してやや機能の足りない凡庸なソフトウェアとして世に現れた。

 「お偉いさんたちの話に付き合っていると、結局作り始まれないんですよ… だって、コンセプトとか文化とかモノづくりの精神とか…そんな話ばっかりになっちゃって、それもちっとも具体的じゃない… CADって、そんな大袈裟なものなのか…最後まで分からなかったですね…」

 では、誰がその仕様を決定し重鎮達の意思を一顧だにしない開発を指示したのか?

 「最初はね、そりゃ色々聞きに行きましたよ。どんなCADにしたらいいですか?って。でも、皆さん沢山語ってくれるわりには誰も仕様にしちゃくれないんです。人によっては単なる精神論と思い出話を聞かされただけだったなぁ…え?誰が仕様を決めたかって?…勘弁してくださいよ… だって、ソフトなんだからリリースしなきゃ話にならないでしょう?もういいじゃないですか、実際にリリースして使えてるんだから…」

 JA-MA-CADは、単にカタチが作れるCADに過ぎない…こう評され何の革新性も独自性も持たない凡庸なCADシステムとして世に送り出されたが、カタチが作れる、という一点においてCADとしての条件を備えていたこともまた事実だった。唯一特徴的だったのは、その中間ファイルの取り扱いにおける機能である。JA-MA-CADは、IGESと呼ばれる中間ファイルフォーマットと、その拡張版であるJA-MA-ISの取り扱いを前提として開発されており、JA-MA-ISが本来持ち得ないフィーチャ情報を形状特徴から自動検出の上補完し、パラメトリックな寸法変更に対応することが可能であった。また、通常であれば後回しとなりがちなAPI及び開発環境は優先的に準備がなされ、アプリケーションのマニュアルそれよりも分厚いと揶揄されたディベロッパー向けのドキュメンテーションが、初期リリースと同時に提供された。JA-MA-CADは、後にJA-MA会員に限定してソースコードを公開。JA-MA-CAD開発者の派遣も行われることとなり、国内自動車各社のIT部門に、カスタマイズという新たな業務と予算措置をもたらすこととなった。
 IT部門の本質は公共工事と酷似している。予算措置がなされる工事であれば、それがどのような工事であれひとまずは歓迎されるものだ。さらに、パッケージソフトとして十二分に進化を終えていた従来のCAD製品に比べ、JA-MA-CAD上のカスタマイズは各社の独自性という大義名分の復活と業界共通フォーマットという要求、さらにライセンスと保守料に投下されるコストの削減という三つを同時に実現した。
 そして何よりカスタマイズ作業の増大は、ソフトウェア技術者たちのモチベーションを喚起し、その矜持を取り戻す具体策としてこの上ない効果を発揮したのである。

つづく…


(!注意!)
この物語はフィクションであり、登場する人物・団体・事件などはすべて架空のものです。


無題 その2

2008年01月02日 | □ フィクション
 
第二章 経営
 
 高騰を続ける原油価格は、世界的な新車需要を低迷させるに十分な脅威となっていた。シナ沿岸部、インド、ロシア等の成長著しい地域へ生産拠点を移した自動車各社にとっても、原油高はあまねくその影を落としつつあり、生産過剰による価格の下落もその状況に追い打ちをかけ始めていた。国内自動車各社はさらなるコストカットを要求される事態に陥っていたのは言うまでもない。

 国内自動車各社の経営サイドは、下落し続け底を打った感のあるビジネスアプリケーションの価格に比して、一向に下がる気配を見せず目を引く技術革新も無く、生産性向上に寄与するとも思えないまま年間数億円の投資を余儀なくされるCADソフトの保守費を問題視し始めていた。
 当初、開発環境の独自性を盾にその重要性を主張していたIT部門も、採用しているCADソフト製品は業界内でも事実上2社が独占していることから、その独自性という聖域の主張において以前のような説得力を失いつつあった。日本全体を覆う「国産システム」待望の空気は、独自性を訴える度にむしろ国産化への転換に動機を与える要素として機能し、IT部門はそれに抗する有力な反論材料を持ち得なかった。本来の独自性とは国産化のことであり、同時に巨額の保守費をも削減できるというシナリオは、旧来の論理を駆逐せしめるに十分な効力を持ったのである。

 なにより現行CADシステムを大規模に導入した時期の責任者達は一様に定年退職を迎えており、自分達の導入したシステムを堅持したいという私的な思い入れが部門全体から薄れつつあったのみならず、経営サイドが指摘する高額な保守費を確保するため毎年の稟議決済に奔走し、大量の書類作成に時間を割かれていた若いIT部門社員にとっては、むしろ現行CADシステムは旧世代の残した遺物という、ある種忌むべき存在として扱われつつあった。

 国内自動車メーカー3社による内製CADシステム開発の決定を受け、国内全社が共同で開発予算を負担し、共有の財産とする観点から日本自動車製造会=JA-MAがその責を担うこととなり、前述の政府予算による補助もあいまって開発の決定にさしたる期間を要しなかった。
 そこに野心も大きな期待もなかった。むしろ経営サイドにとっては日常的なコストカットのための判断が行われたのみであり、かつて導入時に情熱を持って推進された姿とは対照的に、高級包丁を文化包丁に入れ替えるがごとく淡々とした作業に見受けられた。

 そこに野心も大きな期待もなかった。あったのはただ日常的に使う道具を、それにふさわしいコストで使用したいと願う当然の経済感覚だけであった。
 
 かくしてJA-MA-CADの開発は、着手されたのである。

つづく…


(!注意!)
この物語はフィクションであり、登場する人物・団体・事件などはすべて架空のものです。

無題 その1

2008年01月02日 | □ フィクション
…プロローグ
  
 誰もが予想だにせず、誰もがその状況の到来を否定し、そして誰からも望まれなかった未来が、誰の手によるものでもなく突如出現することがある。どこかにシナリオライターの存在を確信させるような自然なストーリーほど、実際にはシナリオなど存在せず、ただそこに単なる必然として出現する。集団的無意識が望むことは、その集団に自覚的に歓迎され出現するとは限らず、しかし集団全てを巻き込んで抗うことを一切許容しはしない。

 全てはここから始まった。

 201X年、日本自動車製造会=JA-MA(ジェイマ)は、『JA-MA-CAD ver.1』の無償配布を開始した。JA-MA-CADは当初、複数のCADフォーマットの閲覧が可能なビューワーとして無償配布されたが、配布から1年後には寸法のコントロール、アセンブリのコントロールが可能なver.2へと進化した。これはもうCADそのものではないか?とユーザ気づき出したさらに1年後のver.3の配布時には、市販3DソリッドCADシステムの8割程度の機能を備えたCADソフトウェアそのものとなり、無償ダウンロードのフリーウェアとして常時公の目に止まることとなった。ダウンロードは当初、JA-MA会員各社に限定されていたが、ID・PWD付きダウンロードサイトの開設からわずか一週間後には公のダウンロードサイトにアップされ、会員限定の意味を失ったことから、ID・PWD制限は外された。

 誰もが予想だにせず、誰もがその状況の到来を否定し、そして誰からも望まれなかった未来が容易に引き寄せられたその要因は、政治、経営そして人材であった。
 
 
第一章 政治

 前年8月、大手都市銀行の顧客管理システムにハッカーが侵入。通常であれば侵入の事実そのものが公になるはずなどなかった日常的事件のはずであったが、侵入された銀行のシステム部に勤務する派遣社員のPCがファイル交換ソフトのウィルスに感染、その業務日報がネットに流出する事態に至りメディアの扇動的論調に乗ってその脆弱さが世間に知らしめられることとなった。
 犯人は米国コロラド州在住の28歳の男で、犯行手口は古典的な回線経由の侵入であり、またその動機も愉快犯と呼ぶべき実害の無いものであった。事実、米国内ではこの事件を大手メディアが報じることはなく、唯一報じられたニュースも、ハッキングそのものではなく、ファイル交換ソフトを使う日本人社員の不用意さを、過去に発生した防衛省の機密情報漏洩事件を引用して伝えたものに過ぎなかった。
 しかしこのニュースの意味は、日本国内の一部週刊誌がこう伝えたことで一変する。
「犯人は、元MS(Mediumsoft)社員か?」
 これに乗じたメディア各社も過剰な報道合戦を展開。携帯端末によるネットユーザが国民の8割に達した状況において、ハッキングは一般庶民の新たな脅威としてその説得力を獲得するに至った。
 時の麻生内閣は世論の高まりに敏感に反応。公的機関、及び公共性の高い業務を担う企業から特定メーカー製ソフトウェア排除を決定。政府機関推奨のアーキテクチュアを採用した独自システム開発を表明し、不安感に煽られ対応策を待ちわびたネット利用世代を中心に大きくその支持率を伸ばした。
 当初、その手口はOSのセキュリティホールとは無関係であったことから冷静であったコンピュータ関連各社、専門メディア、評論家も、政府によるシステム関連予算の大幅増額が決するやその論調を一転、「国産システム賛成」へと一斉に舵を切った。
 ネットによる論調は、ヒステリックに過ぎる世論と政府の対応に冷ややかではあったが、IT関連の政策が初めて「国策」として打ち出されたことによる賑わいが反応として勝っており、むしろ本質とは離れた扇動的な風潮を後押しする役割を果たすこととなった。

 独自アーキテクチュアによる国産システムへの移行は、こうしたある種の国民的な事実上の翼賛体制を背景に加速度を増して支持を拡大していった。

 常に脅威は海の向こうからやって来る。論理的思考よりも感情が優先された危機意識の醸造。必ずしも有効とは言えない対応策の提示。何もしないよりはマシだという誤った勤勉さから来る事態のアクセラレート…そしてその扇動の担い手は常に旧来メディアとそれに盲目的に信を置く層によるものであった。
 誤った方策に勤勉であることは、怠惰であるよりも尚罪深い。しかし、この教訓が生かされることはなく、その勤勉さ故事態は加速度的に進展することとなった。
 この日本全体を覆った国産システム待望論の「空気」は、政府予算という形でJA-MA-CAD開発を直接的に後押しすることにもなるのである。

 後に、「純国産」であるとされ社会全体に広く普及したシステムが、実は受注した大手メインフレーマーによるインドへの丸投げ開発であったことが、防衛省BADGEシステムにインド人ハッカーが侵入するという大事件を契機に発覚。後に「ベイブリッジの幻事件」と呼称される一大スキャンダルへと発展することになる。

つづく…


(!注意!)
この物語はフィクションであり、登場する人物・団体・事件などはすべて架空のものです。


謹賀新年

2008年01月01日 | □檄文
 
皆さま、明けましておめでとうございます。
 
旧年中は色々とお世話になり、また様々な期待と励ましの言葉を頂戴いたしまして、誠にありがとうございました。
 
よく、激動の年でしたねぇ…的なお言葉も頂戴したのですが… 3年周期くらいで激動の年が来てるので(爆)、「あー、また来たねぇー…」ってくらいのもんなんです。
 
別に自慢出来るようなことじゃないですが、激動ってのも慣れちゃうもんなんすよ。クルスの冒険やサンディーヌと会って、「何か普通のサラリーマンと違うなぁー…」と思うことがあったら、これが原因です(笑)もぅね、何も驚かないし動じないぞ(笑)。あ、もうサラリーマンですら、ないか。
 
年頭にあたり、所信表明というほどのものではありませんが、目標などを勝手に書いておこうかと思います(主には先々自分が読み返すためですけれども)。


1.身につけた、稀なる経験・知識・情報・技術・人間関係…これらの価値を、従来とは異なる顧客層・市場に於いて発揮できる事業を創造する。
 
2.「ツクル」行為をリスペクトし、その動機(モチベーション)と情熱に貢献する仕事をする。
 
3.「モテる社員とモテる会社」になる。
 
4.楽しく、元気に、そして朗らかに仕事をする。
 
5.真摯に、格好良く、そしてユーモアを忘れないでいる。

6.今とは違う顧客を、市場を、状態を、そして自分を想像し続ける。
 

…えーと、えーと… こんなもんかな?(笑)
コンセプトとかアウトラインとかは、こんなもんだね。ナニ?外枠過ぎる?(笑)
いいんですよ、こういうのはまず外枠からだ。
それにしても「朗らか」っていい言葉だね、好きだ。

…じゃ、次はそろそろ具体的な話を始めましょうかね。
春に向けて、コレ始めるよ、コレこうなりますよ、って具体的なお話をして行きます。
 
乞うご期待!(で、いいか。いいなっ)
 

本年もよろしくお願い申し上げます。