昭和三丁目の真空管ラジオ カフェ

昭和30年代の真空管ラジオを紹介。
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並四ラジオ WONDER受信機 (2) 再生式検波ラジオ受信機の調整方法

2008-03-20 | 戦前のラジオ
 今回は、真空管ラジオのコレクション&レストアを趣味とする方々から絶大の人気を集めているホームページ (新)ラジオ修復記 再生調整方法から抜粋、取扱説明書ふうに編集・再構成した、再生検波式受信機の調整の方法をご紹介します。

再生式検波ラジオ受信機の調整方法

        

(1)電源プラグを、家庭用コンセントに差し込みます。

(2)キャビネット右側面にある電源スイッチ①をONにします。
 ・この真空管ラジオは、動作するまで数十秒かかります。

(2)再生調整ツマミ②をゆっくり回すと、スピーカーからポコンと音が鳴る位置がありま。
 この位置が再生のかかった(回路が発振を始めた)ポイントです。
 再生調整ツマミを止めてください。
 ・このポイントは左側の同調ツマミの位置で変わってきます。
 ・再生調整ツマミは360度何回転もしますが、実際に有効なのは180度だけです。
  あとは何回、回しても同じ現象を繰り返します。

(3)同調ツマミ③を回していくと、ピュ~という発振音の鳴る位置があります。
 その音と共に放送が聞こえてきます。
 ・発振音は、電波が強いと大きな音で、電波が弱いと小さな音で鳴ります。
 ・同調ツマミをゆっくり回すと、発振音がだんだん低くなります。
  続けて回すと、再び発振音が鳴ります。

(4)同調ツマミ③は、(3)の発振音の谷間に合わせてください。

(5)再生ツマミ②をゆっくり回すと、発振音は止まって放送が綺麗に聞こえます。
 また放送の音量も変化します。
 ・このWANDER受信機には音量調整ツマミがありません。
  再生ツマミで好みの音量に調整してください。

(6)以上で再生調整は終わりです。
 注意! 
 ・時間が経ち、真空管が暖まり、部品の温度が変わってくると再生調整がずれて、
  音が小さくなったり、ピュ~という音が出て発振を始めたりします。
  その場合は、再度、手順(3)~(5)を繰返し、再生調整を行なってください。

他の放送を聴く

 他の放送局を聴くためには、手順(2)~(5)を繰返し、再生調整をする必要があります。

 以上のように再生検波ラジオは煩雑な操作が必要です。しかしこのピュ~という音が聞こえてくると、心が癒されるのも事実です!
ちなみに再生方式のラジオでは、AVC(オート・ボリューム・コントロール)回路と音量調整ツマミが無く、放送局の電波が強い局程大きな音で放送が聞こえるため、再生ツマミを微調整して好みの音量に設定します。

 大東亜戦争という日本の大転換期前の時代に思いをよせながら、あなたも再生検波のラジオの調整をして、昔の音を聞いてみませんか?