昭和三丁目の真空管ラジオ カフェ

昭和30年代の真空管ラジオを紹介。
アンティークなラジオを中心とした、自由でお洒落な、なんちゃってワールド♪

気分はアルピニスト♪ SONY “ 山ラジオ ” ICF-R100MT

2009-05-31 | 三流オトコの二流品図鑑
このブログ、真空管ラジオカフェなのに最近は真空管そっちのけで、旅だ、オシャレだ、トレッキングだと、「店長、ちょっと路線が違いませんか?」と思ってらっしゃる皆様。前回の記事の最後の写真に写っていた、シンセサイザーポケットラジオ ICF-R350に気付いていただいたでしょうか? 
 痩せても枯れても(この頃お腹周りの気になるメタポ予備軍&運動不足ですが)ラジオ・オタク・・・いえラジオ・フリークの店長、 春の立山・黒部アルペンルートを行く " 男女6人秋物語 ? " でも、ちゃんとトレッキングウェアのベルトポーチの中に、愛用のセブンスターと一緒にポケットラジオを忍ばせていました。
        
 この名刺サイズポケットラジオICF-R350 は、普段愛用のTUMI社製ビジネスバッグに忍ばせ、深夜残業するオフィス、出張で移動中の空港ラウンジや新幹線の中、宿泊先のホテルで情報化社会のインテリジェンス・ツールとして活躍している。
また休日、このラジオでニュースや経済動向、音楽などを聴きながら、スポーツジムやゴルフ練習場で汗を流したり、青空の下で釣り糸を垂れる一人の時間をまったり過ごす。
(インテリジェンス・ツール~? いくらカッコつけても、結局、通勤電車でプロ野球中継を聞いてるオヤジのラジオじゃんか!:影の声)

 ゴルフのラウンドや旅行といった数人でワイワイ過ごす時は、ラジオなど無用なのだが、今回は2千mを越える山岳地帯への旅。交通機関を使ったハイキングとは言えども、「岳」にラジオは必需品。天候の変化を正確にキャッチするのはアルペンニストの基本!と意気込んでいたが・・・・山の様子はライブカメラでインターネットを通じて、携帯電話のサイトからリアルタイムで確認できる。トホホ・・・・
もちろん本格的な縦走なら携帯のつながらないエリアもあり、天候やニュースを確認するためにも、ラジオは必需品だ。
近年、中高年層を中心にアウトドア、自然回帰志向の高まりから、登山者人口も増加する中、ソニーより “ 山ラジオ ” と銘打った、山の名前から周辺の放送局を選局できる機能を搭載した魅力的なラジオICF-R100MTが昨年夏発売された。
        
 通常、前述のICF-R350などのPLLシンセサイザーラジオを使うときは、その地域の放送局を簡単に受信するために県別のエリア選択が必要となる。ところが山岳地帯は県境にまたがることも多く、都市部から離れた電波の入りにくい山間部には、多くの小出力中継局が設置されているため、通常の県別エリア選択では受信できる電波を探すことが難しい。そこで“ 山ラジオ ” ICF-R100MTでは、「山の名前」からエリアを選択できる「山エリアコール」機能が搭載された訳である。
        
 カラーはブラックのみで、なかなか硬派なデザインだ。本体のほかには、薄型のキャリングケースと専用のオシャレなキャリングケースが付属している。
このケースには後述する“山エリアカード”や予備電池などを収納可能で、バックパックのショルダーベルトに装着できるようになっている。歩きながらラジオを聴きたいという人には便利だが、そのサイズはかなり大きい。1グラムでも軽く、コンパクトに荷物をまとめたいという人からすれば、バックパックに入れるのはためらわれるかもしれない。
        
 本体の大きさは、スピーカー搭載の携帯ラジオとしては標準的な大きさで、58.3(幅)×91.7(高さ)×15.1(厚さ)ミリ、72グラムの薄型ボディにはバックライト付液晶のほか、スピーカー、巻き取り式イヤフォンを内蔵。電源は電池が1本ということで、重量は72グラムとなかなか軽量だ。電池駆動時間はAM72時間/FM40時間(イヤフォン利用時)、AM17時間/FM15時間(スピーカー利用時)。日帰りの山行でも、念のため予備の単四形乾電池を1本くらいは用意しておいたほうがいいかもしれない。
        
 ここまではICF-R350などのPLLシンセサイザーラジオと同じだが、エリア設定は都道府県から選べる「スーパーエリアコール」と、山の名前からエリアが選べる「山エリアコール」の2種類がある。このラジオの最大の目玉である「山エリアコール」だが、スーパーエリアコールが全国を15エリアに分けているのに対して、こちらは山域別に20エリアに分けている。
 例えば、エリア1「北海道北部」に含まれる山は利尻岳、エリア9「茨城県」に含まれるのは「筑波山」。エリア12「長野県北西部/新潟県西部/富山県東部/岐阜県北東部」に含まれるのは妙高山や白馬岳、剱岳、黒部五郎岳、穂高岳、槍ヶ岳、乗鞍岳など計22の山となっている。
収録されている山は、深田久弥による「日本百名山」の100山を含む117山。ただしここに含まれていない山でも、最寄りの山エリアを指定すれば該当する可能性が高い。エリアの分類表は「山エリア一覧カード」として小さな2枚のカードにまとめられており、前述したキャリングケースに入れて持ち運べるようになっている。
        
 数人のパーティでも何時間も歩き続けると、お互いに減らず口も消え、ただ黙々と前へ進むことになるが、そんな時、バックパックのショルダーベルトに装着した “ 山ラジオ ” 本体に収納された巻取り式イヤホンを伸ばしてラジオの番組に耳を傾けるといい。
ブラックにオレンジラインのアクセントを加えた防水キャリングケースは、オシャレを演出するアイティムでもあり、ちょっとした小物入れにもなる。
        
 最近は中高年の自然志向が高まり、欧米ブランドの高級ウェアやツールを身に着けた熟年層と、30代半ばとおぼしき女性の姿を目にする。熟年層は僕らにはとても手に届きそうに無い一眼レフのデジカメを携え、30代半ば女性の多くはi-PODのイヤホンを耳につけている傾向にある。
仕事では男性以上の能力を発揮し、その分、心身ともにダメージを受けている彼女達は、自分の存在を再確認するように一歩一歩、踏み出すその足に悲壮感は感じられず、大自然のコロンと好きな音楽の中に自分の身体を委ねるその姿に、女性ならではの『しなやかさ』を垣間見る。
        
きっと山を降りた翌日から、彼女がバリバリ仕事をする姿を思うと、この世が滅びることがあっても生き残る多くは女性であり、所詮、男は女性の手のひらで転んでるだけなんだろうな・・・と思い、今以上に職場や周りの女性陣のご機嫌を取ることに専念すると、心を決めた店長であった。

春の立山・黒部アルペンルートを行く " 男女6人秋物語 ? "

2009-05-10 | 三流オトコの二流品図鑑
人ごみを避けて近場でのんびり過ごしたGW明けの土日の連休、中学校の同窓会幹事&飲み仲間たちと、富山県立山連峰に春の雪山ライト・トレッキングへと向かった。 
 立山黒部アルペンルートは3000m級の峰々が連なる日本の屋根 北アルプスを貫き、北陸富山県立山と長野県信濃大町を結ぶ、延々90kmに及ぶ一大山岳観光ルートだ。 鉄道、高原バス、トロリーバス、ロープウェイ、ケーブルカー、など8つの交通機関によって、自然の大景観を楽しめる。
        
        ▲雪山用のトレッキングウエア&アイティムを揃え準備も万端♪
 GW明けの2日間の仕事を終えた金曜21時、同級生が義兄から借りてきたキャンピングカーで、いざ出発!
今回のトレッキング参加者は、男2名と女性4名の6人。
昔、「男女7人夏物語」というトレンディードラマ(=死語!笑)」がありましたが、男女関係は絶対にありえない中学の同級生・・・・大台を目の前に控えた、アラフォーの枯れ始めの「男女6人『晩秋』!物語」だ!
        
        ▲キャンピングカーは、トヨタ カムロード2000cc 9人乗り
 2泊3日の宿は、キャンピングカーの車中泊。 運転席上のロフトに2名、フラットした後部座席に2名が仮眠し、運転手と助手席のナビ2名は目的地を目指し運転に専念するローテーション。
        
        ▲ロフト、フラットになる後部座席、キッチン、シャワー・トイレ付
 車は富山県を目指して、夜の高速道路をひたすら走る。大阪、京都、滋賀を抜け、休憩に立ち寄った北陸自動車道・尼御前岬サービスエリアは、レストラン&売店の建物の裏、徒歩約1分の場所に加賀海岸国定公園の景勝地の一つ「尼御前岬」があり、ちょうどキレイな日の出に遭遇♪ 
今日の好天と安全を祈り、朝日に合掌し、一路立山へ・・・あと一息だぜ~!
        
        ▲加賀海岸国定公園の景勝地「尼御前岬」から眺める日の出
 7時前、キャンピングカーは立山町に到着。雲ひとつない快晴の空と立山連峰の山々がつらなる車窓の景色に、さっきまでの眠気はどこへやら。
 広大な富山平野を背にして、立山連峰を源流とする常願寺川(じょうがんじがわ)沿いの県道を走ること数十分、立山黒部アルペンルートの起点となる立山駅に到着した。
        
        ▲7時前、立山町に到着。雲ひとつない快晴の空と立山連峰の山々
 3,000m級の山々が連なる立山連峰と後立山連峰の峡間に、山と水の相対する自然の妙を一つに貫く立山黒部アルペンルートは、この立山からケーブルカー、高原バス、電気で走るトロリーバスや支柱が一本もないロープウェイなど珍しい乗り物を乗り継ぎ、長野県の黒部、扇沢まで抜ける。
    
 駅前の駐車場には早朝にもかかわらず、すでに数台の観光バスが止まっている。我々のキャンピングカーは駅前にある回送業者の駐車場へ止め、回送の段取りを交渉。マネージャーによると何でもGW期間中の人出はすさまじく、立山駅からのケーブルカーは、3時間待ちだったそうだ。GW明けの土日にして大正解!
 立山黒部アルペンルートは、まずこの立山駅からケーブルカーに乗り、約7分。この日は切符を買ってすぐに改札を通ることができた。
        
        ▲今回のトレッキングは、この立山駅からケーブルカーで出発じゃ~♪
我々のようにリュックを背負ったライト・トレッキング目的の人、地方から観光バスで立ち寄った中高年の観光客、そして台湾からのツアー観光客の多さに驚いた。
平均勾配は24度、美女平駅近くは29度の急勾配を静かに力強く登るケーブルカーの車窓からは雪に覆われた立山連峰が間近に見え、現地に着いたことを実感する。
        
        ▲貨車の連結された珍しいケーブルカーで美女平まで約7分
 美女平から高原バスに乗り換え、約1時間のバスの旅。。立山トレッキングの基点となる標高2450mの室堂を目指す。
途中「称名の滝」や巨木の「立山杉」、ブナの森のブナ平など見所もあるが、路側帯の残雪が徐々に高くなる。室堂のバスターミナルが見えて来る頃には、観光スポットの目玉である雪の高さ15mにも及ぶ「雪の大谷」をゆっくりバスは進む。
        
        ▲観光の目玉でもある雪の高さ15mにも及ぶ「雪の大谷」
 室堂ターミナルに到着したバスから降り、観光ツアー客に混じり「雪の大谷」を歩いてみた。
 この日は日本人よりも台湾からのツアー客の方が多い。亜熱帯の台湾では、富士山より高い標高3950mの玉山(日本統治時代の名称は新高山[ニイタカヤマ])でもほとんど積雪はなく、この雪景色に老いも若きも童心にかえりっている姿が微笑ましい。写真を撮りあう台湾人グループに " Shall I take a picture for you ? "(写真を撮りましょうか?)と声をかけ、シャッターを押してあげると、「アリガト、ゴザイマスタ」と礼儀正しく丁寧にお礼を述べる。
「どういたしまして・・・・不客氣!(マイスェーリー)」と台湾語(中国語に非ず)で応えると、「オニサン、台湾、イタコトアリマスカ?」彼らが目を丸くして驚く姿に、お互いから笑顔と笑い声がこぼれる。
祖父母たちの時代、同じ日本人として運命をともにした台湾の人たちとの小さな交流に和やかな気持ちになってくる。

 室堂ターミナル付近より見る立山三山。美女平からここまで登るとサングラスが無ければ、眩しくて目を開けれないほどの一面、銀世界だ。弥陀ヶ原、天狗平あたりだは雪壁になっていて景色が見えない。すごい雪の量だ。
        
        ▲室堂のホテル立山とバックにそびえる立山3連山
心配した天気も雲海の上に抜けたようで快晴♪ 気温は7度だったが、比較的軽装の春山スタイルでも、太陽の日差しに照らされ、暑いくらいだ。薄手の防寒ジャケットを脱ぎ、半袖のインナーだけになって、寒くない。こもった熱気と汗を発散させ、一ノ越経由で雄山へ向かう。
        
        ▲若者ぶって半袖シャツ1枚になり、ポーズを決める店長♪
雪は固くしまって歩きやすい。一時間で一ノ越に到着、少し休憩して雄山に向かう。少し霞んでいるが北アルプスが一望できる風景は、形容する言葉も見当たらないほど圧巻だ。
        
        ▲浄土山直下より後ろを振り返ると、奥大日岳、手前に室堂山荘が見える。
 多くのスキーヤーが、ショートスキーを担いで雪の中、浄土山へ向かっている。次回はぜひ、愛用のSALOMONのショートスキーを持ってきて、滑走したい衝動に駆られる。
稜線に雪は全くなし、雄山が見えてくる。室堂より下では雪多く、上部は少ないのは、今年は冬型の風が強かったせいとのこと。雪の中を進むこと2時間、アルペン山麓を見渡せる岩肌の出た山頂だ!
日々の暮らしの中、些細な出来事で七転八倒する人間の弱さと、逆に一歩一歩の小さな積み重ねが、こうしてアルプスの頂に導いてくれる人間の強さ、その両方を噛みしめる。
        
        ▲誰だ~ 山の景色よりもお尻に見とれてる輩は~?(笑)
 そんなどうでもいいことを考えていると、小首をかしげ、こちらを見ている白い羽の雷鳥を発見! 氷河時代の生き残りと言われ、立山で330羽、日本にわずか3000羽しか生息しない天然記念物だが、その愛らしい姿に、思わず心は和む。
        
        ▲太古の昔より、神の使いとして大切にされてきた雷鳥
 ホテル立山に戻り、雷鳥をモチーフにした通気性のあるオシャレなTシャツが売られているのを発見し、1枚購入。いい記念品をゲットできた♪
        
 室堂からは全線地下を走るトロリーバス、支柱の一本もないロープウェイ、ケーブルカーなどを乗り継ぎ黒部ダムへと移動するのだが、そのほぼ全区間は中部山岳国立公園内にあり、飛騨山脈・立山連峰を貫き、黒部ダムなどいくつもの景勝地を眺めるだけで、汚れた心が浄化されていく気分になる。
        
        ▲珍しい乗物の数々も立山黒部アルペンルートの名物
 室堂を後にし、立山の山中を貫くトロリーバスで大観峰へ移動。長い階段を上り、展望台へ向かうと、そこには・・・青空と残雪を頂く赤沢岳、黒部湖の雄大なパノラマが広がる。
        
 ロープウェイ、ケーブルカーなどを乗り継ぎ黒部湖駅に到着。緑の山々に囲まれ、黒部湖のエメラルドグリーンの水面を眺めながら、6人は思いおもいに、ダム堰堤をのんびりと歩く。雪焼けした肌に、立山から吹き降ろすまだ冷たい春の風が心地いい。
        
       ▲黒部湖のエメラルドグリーンの水面と残雪を頂いた山々が美しい
そういえばまだ食事をとっていなかたことに気付き、休憩をかねてレストハウスで遅い昼食に立ち寄った。山菜の天婦羅、きのこ、"黒部の太陽"の文字が焼付けられたカマボコの乗った日本ソバにオハギが2個ついた「クロヨンそば」なるメニューを注文。他のメンバーはエメラルドグリーンに輝くダム湖を表現した「黒部ダムカレー」というほうれん草と鶏肉のカレーや、「クロヨン ラーメン」「牛丼」などを注文。観光地のレストハウスなので、正直、味は期待していなかったが、お腹がすいていたせいもあり、とても美味しかった。
        
       ▲観光地ならではの工夫と味もしっかりした「クロヨンそば」
 来年の富士山登頂を控え、近郊の山々に登っている延長線上の反省会(飲み会:笑)の席、「雪の大谷行ってみたいよねぇ~」の誰かの一言から企画・実施され、登山には程遠いハイキングのような内容だったが、初めて行った"春の立山・黒部アルペンルート&雪山ツアー"。
        
 参加メンバーも仕事や家庭の事情で残念ながら参加できなかった人、参加の予定が未確定な状態の人もいたが、『行こう!!』と決めたら、参加者の人数はともかく『絶対に実行する』"という気持ちで準備を進めた仲間たち。
家庭の事情を調整し参加してくれた人、そして小柄な女性ながらに長距離の高速を何時間も運転してくれた人。。。。みんなそれぞれちゃんと役割分担し、肩肘張らないで付き合える"同級生"という仲間って、最高~!