湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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☆ルーセル:交響曲第3番

2017年07月08日 | フランス
〇ブーレーズ指揮ニューヨーク・フィル(CBS,SONY)CD

こういう演奏が逆に面白いと感じていたのもかなり昔のことになる。遅い足どりで整形美人が闊歩する・・・擦り足で。NYPの弦楽器の弾きかたはどうもレガート過ぎる。キレがない。響きは透明で美しいのだが、聞き心地は希有壮大で鈍重である。なるほどマーラーをやろうとしているのだな、と二楽章の重厚でロマンティックなうねりを聴きながら思った。オケのせいかブーレーズのせいかは知らぬ。静かな場面のウェーベルン的音響にはたしかにブーレーズが聞き取れる。重心の低さはどちらのせいでもあるのだろう。ただ愉悦感だけ与えるのではない、何かしらを言わせようとしている点は評価できよう。NYPに抵抗のある人には勿論推薦できないが、マーラー好きや分析好きには(様々な小技が十全ではないもののよく聞き取れる)薦められる。テンポよく進む三楽章は名演だろう。しかしロマンティックだな~。

※2006/7/7の記事です

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