湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

メシアン:「鳥のカタログ」~9.ヨーロッパウグイス

2010年11月29日 | フランス
○ロリオ(P)(FRENCH BROADCASTING SYSTEM)LP

古いモノラルでエラートのものと同一かどうか不明。感傷的な音を響かせる「フランス的な」ピアノ曲、といったふうの印象をあたえ、書法の確からしさと演奏の確実さを上回る何かを感じさせるが、なにぶんこの曲だけでは如何とも評しがたいところもある。「異国の鳥たち」との併録。○。
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ルーセル:3つのアレグロ

2010年11月25日 | フランス
○ジョステ(p)(FRENCH BROADCASTING SYSTEM)LP

この曲名、実は知らない。調べても出てこない。明らかにルーセル中期以降の作品で、フルートをまじえた室内楽を書いていた頃の書法に近似したものが聴かれる。なのでルーセル好きにはアピールする最盛期作品といえるだろう。演奏はそつがないが、録音が古びており、楽しめるとまではいかないものの、○にはしておく。
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ルーセル:2つの中国の詩より

2010年11月25日 | フランス
アルセギュー(sp)ジョステ(p)(FRENCH BROADCASTING SYSTEM)LP

一曲だけ収録されているのだが、すいません、そもそも二組あるこの曲の、どちらのどの曲かわかりません。評不可。
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ルーセル:ロンサールによる2つの詩

2010年11月25日 | フランス
○アルセギュー(sp)ジョステ(p)(FRENCH BROADCASTING SYSTEM)LP

ルーセルの歌曲というのはそれなりに需要があるらしく演奏も録音も意外とあるものだ。この曲は中でも有名なほうだと思うが、異国の匂いを嗅いだルーセルが世俗との接点を上手く紡ぎだしており、そのまま楽しめる。演奏は普通。
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ルーセル:フルートを吹く人たち

2010年11月25日 | フランス
○ラリュー(fl)ジョステ(p)(FRENCH BROADCASTING SYSTEM)LP

今も元気に活動中のラリュー若き日の記録になる。正規盤化されているかどうかは不明。線の細い、そのぶん繊細な音で、ドビュッシーのシランクスをなだらかに組曲化したような「フルーティストたち」をかなでていく。やや平板な感もなきにしもあらずだが曲のせいということもあり、それがまた情趣を醸してよいという人もいるかもしれない。録音はやや悪いモノラル。○。
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グラズノフ:交響詩「ステンカ・ラージン」

2010年11月24日 | グラズノフ
C.ランバート指揮リバプール・フィル(COLUMBIA)1942/12/22,43/1/12・SP

演奏は颯爽としてオケは美しく整っている。しかし録音が悪い。篭り気味で、せっかく精度の高い演奏が捉えられているにもかかわらず耳障りが悪い。起伏が感じられないのも録音のせいだろう。楽曲の立体構造を作曲家らしい手腕で浮き彫りにしており、同曲の古い録音にありがちな、音のばらつきによる「アマチュアっぽさ」のない緊張感、熱も感じられノイズがなければ結構聴けたと思う。CD化不明。無印。
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メシアン:異国の鳥たち

2010年11月24日 | フランス
○ロリオ(P)フロマン指揮ORTFのメンバー(FRENCH BROADCASTING SYSTEM)LP

FBRO楽団と表記されているが経緯的にORTFであろう。ロリオ専売特許のようなメシアンのピアノ協奏曲である(この曲に限らないが)。ロリオにはいくつかの録音があり、音質的にもこの古い録音を取り上げる意味はそれほどないが、楽団の演奏精度は高く、その精度に囚われすぎない活き活きとしたアンサンブルを聴くことができるため特記しておく。ロリオも闊達なところをみせており、純フランス的演奏というか、音の色合いの美しさは南国のどぎつさを醸すことなく聴き易い。起承転結のややわかりにくい起伏の無い録音ではあるが楽しめはする。○。
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ドビュッシー:イベリア

2010年11月18日 | ドビュッシー
○ミュンシュ指揮ボストン交響楽団(WHRA)1953/10/30live・CD

ミュンシュとしては手堅くやった演奏で客席反応も普通だが、それでもちょっと聴きミュンシュとわかるような「気分」がわくわくさせる。体臭を感じない演奏で、晩年のボレロの正規録音など想起する人工的なところもあるが、感情にまかせっきりにならないところが普段聞きには聴きやすい。これはすれっからしのミュンシュ好きにはすすめないが、なかなかの演奏。○。
Comments (2)
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ドビュッシー:三つの交響的エスキース「海」

2010年11月18日 | ドビュッシー
○F.アンドレ指揮ブリュッセル放送交響楽団(TELEFUNKEN)SP他

LPにもなっていたと思う。録音はそれほど古くは無いはずだが音が悪いというか、曇っている。演奏は颯爽としたもので引っかかりの無い解釈。ケレン味を与えず伸び縮みしないところ、細かい音符をきっちり描きこむところは新しい。だが半面個性に欠け、またオケが中欧臭く軽味に欠けている。○。
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オネゲル:ピアノのための小協奏曲

2010年11月17日 | フランス
○クリーン(P)ホルライザー指揮ウィーン・プロ・ムジカ管弦楽団(VOX)CD

廉価盤でCDになっていた。ホルライザーらしい実直なテンポが曲構造の緩みがちなところをひたすら引き締めて、最初はぎごちなく感じるが(曲のせい)、3部くらいになると安定した聴きごこちをかもし程よく感じられてくる。実直なためにいびつな構造の曲をそのまま描いてしまい、いささか尻切れトンボの感もあるが、まずまず。リズム感とアンサンブル能力以外に特にピアニストの腕が問われる曲でもないので、ソリスト評はできない。○。
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オネゲル:ピアノのための小協奏曲

2010年11月17日 | フランス
○レヴァント(Pn)ライナー指揮コロンビア交響楽団(WHRA)1949/7/6・CD

3部構成だが伝統的な協奏曲の風合いはなく、1部はミヨーの協奏曲を髣髴とさせる田園風景から(はぜるような和音から、カモメの水兵さん、みたいな経過句とか)突然プロコのようなリズムと音の力感が漲ったと思うと、ブラスと弦楽器がまさにオネゲルといった掛け合いを始め、プーランクのような数珠繋ぎが暗くモダンな景色の中あくまで計算の上で続けられていく。この録音はスタジオ録音である。一聴ミヨー風だがなかなか機知に富んだ(難しい)この作品を、しかし軽快に弾き飛ばしていく。多分ミヨー以上にまとまらない曲で、とくに終盤尻すぼみになりがちなところ、盛り込まれた書法の変化を鮮やかに聞き取ることができ、その面で飽きない。○。
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ヴォーン・ウィリアムズ:イギリス民謡組曲(ヤコブ管弦楽編)

2010年11月12日 | ヴォーン・ウィリアムズ
○バーロウ指揮コロムビア放送交響楽団(Columbia)1939/12/19・SP

ネットで配信されている。録音年代からはあり得ないクリアでしっかりした音となっており十分鑑賞にたえる。曲が曲だけにヴォーン・ウィリアムズというよりは一般的な民謡編曲音楽(原曲はブラスバンド用)として認識すべきところがあり、もちろん書法にあからさまな対位法があらわれ二曲の民謡が独立して絡み合うような場面では(異見があるのを承知でいうが)RVWの管弦楽法の素晴らしさが味わえるが、同時にその内容の浅さも露呈する。こういう曲が好きな向きには薦められる録音だし、同時代でも人気のあった録音というのはわかるが、(私のスタンスとして曲と演奏と録音は不可分として評価する)RVWそのものを楽しめるモノではない。
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ドビュッシー:管弦楽のための夜想曲

2010年11月11日 | ドビュッシー
○ベイヌム指揮ACO・合唱団(PHILIPS)CD

ドビュッシーやラヴェルを得意にしただけあって色彩的で美しい音楽を描く。ほの暗い響きを明瞭に整理しすべらかに聴かせる。オケのせいであろうやや重さが感じられるものの手堅いというほど退行的でもなく、聴き易い。各楽章の性格分けも明瞭で(「雲」はもう少し繊細なほうが好きだが)初心者向けとも言える。ステレオ。○。
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エルガー:威風堂々第1番

2010年11月10日 | イギリス
ガンツ指揮セント・ルイス交響楽団(victor)1924/11/1・SP

web上で配信されている音源。まあ鄙びた演奏で、精度の低さもさることながら殆ど吹奏楽編曲(かつ短縮版)である。もちろんラッパ吹き込みの限界はあろうけど、弦楽器が第一主題しか聞こえない。あの第二主題がまったく吹奏楽なのである。なんだか損な役回りをした室内楽のときを思い出した。メイン主題を金管に奪われたときを。ハープってこの曲あったっけ??無印。
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ディーリアス:ピアノ協奏曲

2010年11月09日 | イギリス
モイセイヴィチ(P)C.ランバート指揮フィルハーモニア管弦楽団(EMI,HMV/testament)1946/8/24studio・CD

華麗なピアニストに腕利きのオケ、きびきびした指揮者による演奏・・・なのだが曲が余りに不恰好だ。単一楽章だが一応三部にわかれ、有機的に繋がっているというより古風なロマン派協奏曲が接合されていると言ったほうがいいような形式。何より余りに気まぐれな転調の連続と楽想展開に聴いている側が気持ちが悪くなる。これがピアノだけ、もしくはオケだけ(できれば弦楽だけ)であればそれぞれの楽器の持ち味を活かした「ディーリアスの夕凪」を描き出せたものだろう。ピアノには明瞭過ぎる音線が任される一方、オケには芳醇な響きと微細な動きを与え、それはグリーグの協奏曲がいびつに進化したようなもので、むず痒くも入り込めない。また録音が悪いのも悪評価のゆえんの一つ。ライヴ音源も辛い評価を与えたけれども、それよりは精度は高いものの、曲含め無印。
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