20世紀ウラ・クラシック!<最新版>

このページは、19世紀末から20世紀の末流ロマン派クラシック音楽に焦点を当て、同時代の録音評を中心に紹介しています。

ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第二組曲

2010年02月27日 | ラヴェル
○マルケヴィッチ指揮日本フィル(EXTON,フジテレビ)1965/4/15東京文化会館live・DVD

PLATZで先行CD化されていた春祭とのカップリング映像。クールなようでけっこう大きく乱暴な振り方もするマルケの伝説的映像である。トップ奏者にソリスト級の素晴らしいメンツを抱えて見事に美しく演じてみせた日フィル、とくに木管陣にマルケも満足そうである。まま良好な状態の音に映像、ただこの曲は繊細なリリシズムが肝要。リズム、拍の切れ、テンポに野太く好戦的なアバウトさがあり、的を射た舞踏的感覚は素晴らしいものの、それでも前に流れる印象がある。マルケは音楽的に必ずしもロシア人とは言えないが、ロシア的である。これはオケ総体としての力量のせいもあるが聴感にやや癖もあり、感情は煽られるし客席反応もすごいが、個人的にはマニアの領分を出ない面白さのように思えた。
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ラヴェル:ラ・ヴァルス

2010年02月26日 | ラヴェル
○ミュンシュ指揮シカゴ交響楽団(DENON,VAI)1963live・DVD

高雅で感傷的なワルツと連続して演奏された終幕曲だが、こちらは中まで詰まった緻密な寄木細工であり、耳に留まらないような部分まで小技が忍ばせてあり、従って軋みを生じやすいものだから、さすがのCSOであってもミュンシュの振幅の大きい解釈に自発性を促す棒をもって、少し感情的でいびつな音楽を生じてしまっている。むろん面白いのだがけしてソリストとして面白いメンツが揃っているオケでもないので、機械がぎしぎし言っているような印象をなんとなく受けてしまう。ミュンシュ/シカゴだとこういう音だよなあ。縦のリズムを強く出し過ぎてドイツの香りを醸し出しているのは指揮者/オケの特質を思うとなるほど、といったかんじ。○。
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ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第二組曲

2010年02月17日 | ラヴェル
○クリュイタンス指揮VPO(altus)1955/5/15live・CD

マ・メール・ロアがぱっとしなかったのに比べこちらはウィーン・フィルの力量が遺憾なく発揮されている。単純にプログラムの順番の問題で、暖まった段階での演奏だからかもしれない。もちろん曲が「ベートーヴェン的」構成なせいもあろう、大喝采の終演だ。ここでも「かっこいいクリュイタンス」が発揮されており、オケのせいでフランスの香りは減退しているものの、始まる前に一生懸命練習していたフルートの成果も出ていて精度はそれなりに保たれ、聴き応えはある。もちろんこの曲、いくらでも名演がある中でこれが特質を発揮していると言えるところは余り無い。精妙な響きの感覚がミュンシュなどに比べると備わっていると感じられる程度だろう。ラヴェルの不協和音は音量のバランスが難しく、ましてや楽器を複雑に使い分けたスコアリングは机上感も強いが、それでも感覚的な部分も含めやってのける指揮者はそうそういない。クリュイタンスはそれができた指揮者の感がある。○。
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ラヴェル:マ・メール・ロア組曲

2010年02月17日 | ラヴェル
○クリュイタンス指揮VPO(altus)1955/5/15live・CD

荒い。統制が甘く即興的で奏者がばらける様子も感じられる。フルートなどソロ奏者の調子が悪いのが気になった。速度についていけない場面もある。このコンビは相性がよかったようだが、個人的にはそれほど惹かれる要素はなく、一流指揮者の名にすたるラヴェルをやってしまっている感が否めない。ただ、やたらと大見得を切るようなことはなく気取ったふりのかっこのよさ、人気はあったのだろうとは思える。録音もそれほど。○にはしておく。
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シベリウス:交響曲第7番

2010年02月16日 | シベリウス
○セル指揮クリーヴランド管弦楽団(CO)1965live・CD

クリーヴランド管弦楽団ボックス収録の音源だが他で出ているかもしれない。わりとミュンシュ的なところがあり、アンサンブルの妙を聴かせるよりも全体の流れを聴かせる、旋律的な力強い演奏になっている。もっともミュンシュよりは寧ろライナーに近いというべきだろう、厳しくスコアを音にさせるよう鍛え上げた演奏であることも聴き取れる。たとえばバルビローリら(バルビローリも旋律寄りになりがちではあるが)がやっていたような、いわゆるシベリウス的な精妙な響きに主眼を置き雰囲気音楽的に聴かせる演奏とは違っており、これを聴きやすいととる人は2番のような曲が好きなのだろうな、とも思った。録音はよい。○。
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データ修正等はFC2側で行います

2010年02月13日 | Weblog
FC2で「まとめブログ」をやっております。月一くらいでこちらから反映させています。今までは何かあったら両方直すことが多かったですが、まとめブログの意味を明確化するべく、きほんむこうしか直さないことにします。

例)こないだ出たDREAMLIFEのバーンスタイン放送DVD集に1959年訪ソ最後のレクチャーコンサートが収録されましたが、フォード財団委託でLP化されていた音源と同一でした。このことにかんしてもFC2側には追記しています。

但し、向こうはコメント対応しません。(ごっちゃになって面倒なので)

あと何故かさいきんtwitterに書くことが多いです。サンフランシスコ響のティルソン・トーマス「キーピング・スコア」アイヴズの祝日交響曲DVD/CDについても何故かむこうに書いてしまいました。こちらには音源としていずれ書きますが、雑談はたぶんほとんど書かなくなると思います。ではでは。
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ディーリアス:春初めてのカッコウを聴きながら

2010年02月08日 | イギリス
○ビーチャム指揮シアトル交響楽団(PASC)1943/9/26live

ごく一部に欠損があるようだが気にならない。ビーチャムらしいディーリアスでまったく粘り気がなく、しかしながら構造を実に的確に把握し立体的な音響を聴かせるようつとめている。ディーリアスのような比較的ドイツふうで機械的な書法を駆使する作曲家にはこのような表現は向いている。さらさら流れるように進む中によく聴くと郭公の声が聴こえる、この絶妙さである・・・殊更に強調したりはしない。だが、私はケレン味が欲しいほうで、いつものことだが、ビーチャムのディーリアスは印象に残らない。綺麗さをとって○。録音は悪い。
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ワグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」序曲

2010年02月08日 | ドイツ・オーストリア
ビーチャム指揮シアトル交響楽団(PASC)1943/10/11live

ノイズリダクションを強めにかけているせいか音圧がない。演奏自体は綺麗だがこじんまりとまとまり、ワグナーらしい覇気がないが、ビーチャムのワグナーというとこういうものなので、それ以上は言うまい。ディーリアスもこの延長上にやっていたのである。無印。
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ワグナー:歌劇「ニュールンベルクのマイスタージンガー」序曲

2010年02月07日 | ドイツ・オーストリア
ビーチャム指揮シアトル交響楽団(PASC)1943/10/10LIVE

ノイズがひど過ぎるので無印にしたが、ビーチャムらしいマイスタで特筆ものではある。インテンポでどんどんテンポを煽りアッチェルしていく、ライブならではのスタイル、弦の切れは甘いが管弦楽全体としてはとてもよくまとまり、よい音ならカラフルに響いたことだろう。これが伊達男のワグナーか。興味深いが深みはない、そういう演奏。
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エルガー:エニグマ変奏曲

2010年02月07日 | イギリス
○ビーチャム指揮シアトル交響楽団(PASC)1943/10/11LIVE

素晴らしい腕をもった指揮者だったことがわかる。少しブカブカ吹かす癖のあるアメリカ楽団を、きゅっと取り纏め、高度の機能性を聴かせている。管弦楽の極められた同曲の立体的書法を知り尽くしたうえで、響きの派手さや曲毎のコントラストのドラマを煽らずに、一つの流れを明瞭に作り出し、あくまでその中で起伏を聴かせていく。物足りない向きもいるかもしれないが、スピーディでインテンポしかも節度が軽さを産んでエルガー特有の野暮ったさを払拭しているさまは新鮮だ。土の臭いのしないノーブルさ。後半ノイズがひどいが、○。
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ワグナー:歌劇「ニュールンベルクのマイスタージンガー」三幕への前奏曲

2010年02月07日 | ドイツ・オーストリア
○ビーチャム指揮シアトル交響楽団(PASC)1943/10/18LIVE

すっきりした演奏で軽やかですらある。ビーチャムらしい、円熟とも職人芸とも異なる颯爽とした記録で、トスカニーニ寄りの即物的演奏ではあるがさらにいっさいのデフォルメのない、純度の高いドラマが描かれる。この新発見音源はCD三枚分あるが、中でもノイズがすくなく聴きやすい音。○。
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