このところマイクロ波聴覚効果について記事を出している。
マイクロ波聴覚効果の正体は、動物実験の解釈から成り立つ。その動物が猫である。
猫の脳をむき出しにして脳に振動マイクを設置、マイクロ波をネコに照射して脳に設置した振動マイクが振動を拾った、と言うことを最大の根拠にしている。
その猫実験を根拠に、それが人間でも成り立つように説明しているのが小池誠ことpatentcomの技術論である。
小池誠の技術論が正しければ、密閉した水にマイクロ波を照射すれば、水に電子レンジの原理と同じ水分子の振動が生じ、その水分子の振動による水の膨張が生じ、その水の膨張に伴う水を覆う何かの物質の膨張※が振動波を生じることになる。(※何かの物質と書いているのは、水自体に振動波が生じる意味ではない。水の膨張を受ける物質であり、ここではコップをふさいでいる物である。)
つまり、水分子のマイクロ波の照射による水自体の振動が猫実験のときの振動マイクが拾った振動ではなく、水を覆っている物質の膨張に伴う振動が生じると説明している。(小池誠の論文では、おそらく脳膜か脳膜とそれに接する生体組織との摩擦に伴う振動である。)
水を覆う物質の振動は、脳にも伝わり、脳に設置した振動マイクが拾うことになる。
人間に例えれば、脳に含まれる水分がマイクロ波の照射による水分子の振動とその水分子の振動に伴う熱膨張が脳膜を膨張させ、その脳膜の膨張でマイクロ波に変換された音声信号の音源となった声や録音などの音波としての振動波に似た振動が生じると考えたわけである。
小池誠のマイクロ波聴覚効果の物理現象がなんなのか調べれば、蝸牛に伝わる振動波がマイクロ波を照射された脳自体に発生するのではなく、マイクロ波を照射された脳の水分子の振動による熱膨張が脳膜とそれに接する生体組織との摩擦を生じることで振動波が生じる事である。(脳自体に振動波が生じると言ってしまえば、それはもうそんな振動を起こすマイクロ波の照射自体が脳にも損傷を与えるだろうことだ。仮に、マイクロ波の脳への照射が短時間であれば、およそ脳自体への照射による振動波はあり得ない。なぜなら、脳が沸騰するまでは、振動波が生じないからである。)
脳膜とそれに接する生体組織との摩擦で生じた振動波は、脳に設置した振動マイクにも伝わり、蝸牛にも伝わる。(そういうわけで、脳自体への照射に伴う脳自体の振動ではなく、それ以外の振動の発生源と言うことになる。)
※以前の私の研究では、マイクロ波の照射自体で水分子の振動が水全体に振動波を生じると誤解していた。その考えでは、マイクロ波の照射によって水自体に振動波が生じるまで水をマイクロ波で加熱しなければならないからである。
そして、小池誠のマイクロ波聴覚効果の『加害』となる音源は、もちろん加害相手側にあり、その音源の声・音の振動波は、マイクロ波に変換されてターゲット被害者の脳に照射され、ターゲット被害者の聞こえる声・音の振動波を『再現』すると説くことになる。
それがガセネタに過ぎないと言えるのは、ターゲット被害者が聞く声や音の音源が加害相手側にあると考えることとマイクロ波聴覚効果が示している物理現象は、虚構ーーーありえないことである。
つまり、音源の振動波の音声信号をマイクロ波に変換してもそのマイクロ波を照射される人の脳や水分子がある密閉物体には、その音源に似た振動波が生じない。
もし、マイクロ波聴覚効果の言う物理現象があるなら、ラジオ放送は、受信機なしで聞ける。
もう一つ付け加えるなら、音源の声や音をマイクロ波に変換してもそのマイクロ波が水分子に振動を起こし、その振動による水の熱膨張が生じても声や音の振動波に似た繊細な振動波を生むことはないことである。(脳自体を電子レンジで加熱しても音源に似た振動波にはならない。)
マイクロ波聴覚効果の重要な振動波の生成物理は、水中スピーカーのような電子機器が作り出せる振動波の物理と同じことである。(水中スピーカーのような物理現象をマイクロ波の照射で作り出すことはできない。)
マイクロ波聴覚効果とかV2Kなどの定説は、聴覚が普通の外耳を通す音波による聴覚ではなく、蝸牛に直に伝わる振動波の生成物理を説くことにある。
むろん、ある条件では、電磁波が生体に影響して聴覚を生むことは本当かもしれないが、(仮にあるとして)その聴覚を生む物理は、声や音の振動波に似た振動波を生む物理と同一ではない。(マイクロ波に変換する前の声や音の振動波)
と言うのは、脳に音声信号を変換したマイクロ波を照射しても声や音の振動に似た振動波は、脳の膨張による脳膜の膨張と脳膜に接する生体組織との摩擦や脳膜自体の膨張に伴う振動では、生まれないからである。なぜなら、マイクロ波聴覚効果の説く振動波の生成源(具体的にどこに振動波が生じるかは不明)の生み出す振動波は、単調にしかならないからである。
その単調な振動波は、小池誠の論文中の画像で示されている。
音声信号をマイクロ波に変換しても音声信号の通りに振動波が生じるという部分は、それもまた虚構である。ーーーただ、ステレオシステムとか無線通信などでは、受信した電波を変換する電子部品があるから、さらにスピーカーがあるから、音声信号の振動波に似たものは、再現できる。
ーーー言っていることがわかるだろうか?
マイクロ波聴覚効果は、脳とか頭部を受信機の電子部品のような機能として使えると言っているのである。そういうわけで人はラジオ受信機なしでもラジオ放送が聞けるとマイクロ波聴覚効果は謳っているようなものである。
画像は、脳に仕掛けた振動マイクが拾った振動も示されている。
『情報処理学会 電子図書館』小池誠『マイクロ波聴覚刺激の概説―電波が聞こえるというパラダイムに転換―』
この画像には、聴覚野の神経信号が示されている。その神経信号をマイクが観測した波形とさらにマイクロ波を照射したこととを合わせてその神経信号が確かにマイクロ波の照射により観測された聴覚信号だと説明している。
その神経信号を観測できた神経細胞の種類などの詳細情報はない。
◆マイクロ波聴覚効果とは異なる私の技術論
私の場合の技術論は、加害電磁波と言うのは、ターゲットのいろいろな細胞それぞれに対する「細胞機能制御信号」であり、その制御によってターゲットの脳に記憶されている聴覚を呼び出し再生し、場合によっては、現に耳で聞いている聴覚を重ね合わせるようにして合成することである。
つまり、加害電磁波に加害相手がしゃべっただろう声は、含まれていないが、しゃべっただろう声をターゲットの脳から呼び出し再生し、他の聴覚要素と合成して聞かせるための制御信号が含まれている。
脳にはいろいろな記憶が格納されている。
ちなみに、脳に格納されている記憶を加害組織は、ターゲットに知られることなく調べつくすことが可能だ。だから、知っている人の声を、聴いたことのある声の喋り方も、言葉を変えて聴覚を合成できる。
そんな声に翻弄されるターゲット被害者で最も多いのが集ストタイプの被害者である。
集スト被害者は、加害技術で合成した聴覚(幻聴と読め!)と現実に耳で聞こえる聴覚との区別はしていないし、できないのが普通だ。
その意味は、加害技術で作り出す合成聴覚(幻聴)は、かなり精度が高く、本物との区別は、短い言葉ほど不可能。そういうわけで少し不明瞭な間近に聞き取っていない声の場合(壁越し、近所の近くなど)なら、かなり長めのフレーズでも、合成した聴覚であるのは、分からないと考えたほうがいい。
それだけ高精度に聴覚を合成する。
聴覚の合成のヒントになるのは、ペンフィールドの実験だ。
その学者は、患者の脳を電極刺激して患者が忘れていた音楽を再生できた。当然患者は、その音楽が聞こえたのである。
『日本学術会議 おもしろ情報館』
『記憶ってなに?』
『ペンフィールドの不思議な報告』
https://www.scj.go.jp/omoshiro/kioku1/index.html
「ペンフィールド博士は、患者の頭がい骨を開けて手術・・・電気刺激で場所を確認しながら手術・・・このとき不思議なことが起こりました。脳の一部に電気刺激を与えると、患者が「聴いたことのない音楽が聴こえてくる」と言ったのです。・・・(患者が昔聴いていて忘れていた曲)」
加害技術を理解するにあたって参考になるものである。
むろん、分かればの話だが、分かれば、自分の今まで主張していた加害の事実、被害の事実は、根底から崩壊することになる。とはいえ、それを恐れてはならない。
それで加害に対してどうすべきかなどは、おのずと明らかになるはずだ。そんなもの、分かってから出てくる答えだ。その前に自分がどんな主張をしていたかをきちんととらえておく必要がある。
事実のでっち上げと言うのは、まさにその一つだ。それで他人に対して何をしたか?あるいはどのように身の回りの人を考えたか?
自分で責任を負うところを他人に責任を擦り付けるのがそれだっただろうことがわかればいいんだが。
例えば2021年愛媛県の河野がそれだ。3人も殺しておいて「電磁波攻撃するな」がそれだ。他人に責任を擦り付ける形は、他人を犯人に思い込む、決めつけることに結果しただけのことだ。
分かれば幸いである。
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