茶々日和~まったりしましょ~

愛犬茶々(Mダックス・メス)とのまったりした暮らしと、趣味の観劇記です。よろしくお願いします。

電車の中は読書の時間

2023-04-05 04:48:00 | 読書・映画
電車の乗り換えがなくなって、ゆっくり座って通勤できるようになったので、せっせと本を読んでます。
これまで避けていたハードカバーでも余裕なので、なんなら、本屋大賞ノミネート作品を全部読んでやろうと挑戦中です。

ノミネートはこの10作品ですが、「川のほとりに立つ者は」「宙ごはん」「君のクイズ」の3作品は読み終えています。
発表までに全部読み切るのは無理そうですが、図書館に全部入っているので、頑張って読みたいと思っています。
「川のほとり」と「宙ごはん」は、どちらもとても読みやすく、希望が見える終わり方なので、気持ちよく本を閉じることができました。また、考えさせられるところもあります。
「クイズ」は、クイズ番組の裏側が垣間見えるようでおもしろかったです。
次は、何にしよう。
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読書の秋

2022-10-10 11:50:00 | 読書・映画

今日はスポーツの日ですが、私にとっては、秋は食欲と読書の秋です。
新しい職場になってから、急激に読書の時間が増えました。
乗り換え時間を入れると90分超えの通勤時間になるのですが、電車は2本とも座れるので、片道1時間弱のまとまった読書タイムができたからです。
「夜に星を放つ」
「水田マリのわだかまり」
「ルビンの壺が割れた」
「映画を早送りで観る人たち」
「嫌いなら呼ぶなよ」
「俺ではない炎上」
「宙ごはん」
「物語のカギ」
と、気になったものを手当たり次第に読んでいます。
「物語のカギ」と「映画を早送りで観る人たち」は、対局的な内容で面白かったし、「夜に星を放つ」は叙情的で「嫌いなら呼ぶなよ」はざらつく読後感。
「水田マリ」と「ルビンの壺」の饒舌さにちょっと辟易し、「映画を早送りで観る人たち」の分析に頷きました。
「俺でない炎上」は、時間軸のズレがキモなんだけど、それがちゃんと機能していないようでちょっとモヤモヤ。
「宙ごはん」は感動的な少女と大人の成長物語で、昔の少女漫画の世界が小説になっている感じです。

さて、今借りているのは、この4冊。
四人のストーリー・テラーの饗宴です。
楽しみたい!
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やがて海へと届く

2022-04-03 17:23:00 | 読書・映画
今日は、「喪失と再生」がテーマの一日。
もちろん、勝手に私がそう思っているだけです。
でも、晩秋に逝ってしまった茶々子の誕生日がもうすぐやってきます。
春は再生の季節。
茶々子のいない空虚な気持ちはなかなか埋まらないけど、一歩を踏み出すきっかけをつかみたいなと思って見つけたのがこの映画です。

東日本大震災の津波で、突然いなくなってしまった親友を思い続ける主人公の心の傷みやとまどいを、岸井ゆきのさんが繊細に演じていて、それだけでも、じわじわっときました。
震災のシーンは、儚げなアニメーションで表現されていて、生々しさはありません。
でも、物語の中盤、親友を探しに行った主人公が新たに造られた防潮堤の前を歩く姿が描かれるのですが、その防潮堤の巨大さに、あの日の津波の映像が蘇ってきました。
また、ビデオカメラに向かって、あの日の出来事を語る地元の人々の言葉と、その眼差しの強さに、心を揺さぶられました。
でも、これは、決して震災映画ではありません。
友情のような、愛情のような、不思議な心の繋がりのようなものを描いているのだと思います。
いなくなった親友の死を受け入れられなかった主人公は、被災地への旅の中で、親友の死を受け入れ、その上で、一緒に生きていこうと歩き始めます。
そばにいなくても、ずっと、どこかで繋がっていることを信じられる。
多分、それが「親友」だよね。

随所に、心に突き刺さるような言葉が散りばめられていて、原作を読んでみようかなと思いました。

映画を観たのは、東京ミッドタウン日比谷でした。
残念ながら雨で、日比谷ステップ広場のblossom gardenも人はまばらでした。
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ノイズ

2022-01-30 14:39:00 | 読書・映画
朝イチで見てきました。

予告編を見て、ちょっとブラックなコメディーかな?と思っていたら、とんでもない間違いでした。
なんか、釈然としない気分で映画館を後にしました。
さっき、テレビCMで、「大どんでん返し」っていってたけど、ちょっと違うよね。
むしろ、やっばりそうだったの?です。
見終わった後に、心にノイズが残りましたなんて、綺麗にまとめるわけにもいかず。
うーん。

私の好きな藤原竜也・松山ケンイチ・神木隆之介の3人が、揃い踏み。
それぞれやっぱりうまいなあと思いました。

すっきりさわやかな映画では決してありません。

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燃えよ剣

2021-10-31 07:32:00 | 読書・映画
昨日、久しぶりに映画を観てきました。
4月に「Blue」を観て以来の映画館です。
今月末でせっかく貯めたポイントが失効するので、評判の良かった「燃えよ剣」へ。
 
 
「関ヶ原」と同じ司馬遼太郎原作・原田眞人監督・岡田准一主演、ということで、時代は違うけどテイストは似通ってました。
どちらも、滅びる側の「義」または「誠」が描かれていました。
とにかく血がドバッと流れるので、正直、私には無理な映画かなと、覚悟しての鑑賞。
あ、やばそうと思うと、下を向いてやり過ごしていました。
でも、市村正親さん、新納慎也さん、吉原光夫さんなど、舞台でお馴染みの方々が、ちょこっとだけなんだけと、結構いい味を出していらして、それがとても楽しかったです。
斎藤一役の松下洸平さんも、朝ドラですっかり人気者ですか、私が最初に知ったのはミュージカルの舞台だったので、舞台でお馴染みにカウントしたいと思います。
今回、右近さん演じる会津藩主松平容保が、私の中では一番感情移入できました。
春に青森に旅行して、戊辰戦争で生き残った旧会津藩士の移住先である斗南藩のことを知っていたということもありますが、右近さんの容保公がとても良かったのです。
残念ながら公演中止になってしまった「ジャージー・ボーイズ」では、トラブル・メーカーのトミー役を演じる予定でした。
「inコンサート」で、オラオラトミーで味のある演技と歌声を披露していて、そのイメージが強かったので、今回の容保役は少し意外でした。
でも、誰よりも「義」の狭間で揺れ動く容保公の愚かなまでの誠実さが、心に響いたのです。
「誠」であろうと願うことは尊いけど、その願いのままに生きることは、何と厳しいことか。
そんなことを思いました。
私的には、あそこまで、血はいらない。
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ミーナの行進

2021-04-20 17:38:00 | 読書・映画
仕事で読んだ一節が気になって、そこから知らなかった本に出会うのは、楽しい。
もう、はるか昔のことだけど、受験勉強中、問題文の続きが読みたくなって、その本を手にする、という経験を何度かしたことがある。
私は、一度お気に入りの作者を見つけると、どんどん読み進むタイプなので、あまり作品の出てい新人より、ある程度作品がたまっている中堅どころにぶつかるのが、いちばんありがたい。
で、小川洋子さん。
名前は知っているけど、読んでいなかった作家。

この「ミーナの行進」の舞台は、1972〜1973年の芦屋。
主人公は、中学1年生。
だから、ここに出てくる川端康成の自殺も、ミュンヘン・オリンピックの男子バレーボールの金メダルも、黒い9月の惨劇も、ジャコビニ流星群も、みんな知ってる。
というか、主人公とほぼ同じ感覚で受け止めておりました。
ああ、どハマりです。
なんと、2時間ちょっとで読み終え、懐かしさでいっばいになり、ユーミンの「ジャコビニ彗星の日」を口ずさんでいました。
記憶の扉を開いてくれた、一冊です。


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Blue/ブルー

2021-04-17 22:25:00 | 読書・映画
今日は、早起きして、川崎で映画を観てきました。

朝一番の「名探偵コナン」がちょうど始まった後だったので、がらんとしています。
ちょっと拍子抜けですが、大混雑を避けるための朝一番なので、狙い通りです。
パンフレットも並ばず買えました。
あ、観たのは「コナン」ではありません。
浜辺美波ちゃんが出ているので、観たい気持ちはありますが、きっとロングランするだろうから、いろいろ落ち着いてからにしようと思います。
(でも、売り切れると困るので、パンフレットは、買いました)
で、川崎まで来たのは、この映画のためです。

松山ケンイチ主演の「Blue/ブルー」です。
近所のシネコンではやらないので、プチ遠征です。
東京は論外、横浜だとお昼からの上映で、コナンで混雑するのが見えているので、朝早い上映がある川崎にしました。
マスクは二重、水筒、クレベリン持参。
終演後は寄り道せずにさっさと帰宅。
でも、そこまでした価値はあったと思える映画でした。
決して派手じゃないけど、じわっと心にしみいるような、そんなタイプの映画です。
松山ケンイチ演じる瓜田が、とにかくいいのです。
努力家で、技術はしっかりしてるのに、実戦では全く勝てない。
いろんな感情を心に秘めて、いつも穏やかな微笑みの仮面を被っている温和な性格のボクサー役。
嫉妬も怒りも悲しみも、全て押し殺していた瓜田が、たった一度だけ本音を吐き出すシーンの静かさがよかった。
どんなに努力しても報われない。
自分には才能がないとわかっていても、好きだから諦められなくて、必死にしがみついて生きている。
そんな無様とも言える姿がカッコいいし、そして、本当に強い人間なんだと思えてくる。
ブルーとは、ボクシングでは、挑戦者を意味する色なんだそうです。
挑戦者であり続けるためには、無駄になるかもしれない努力を続けなくてはならない。
挑戦者であることの厳しさと、挑戦者でいられる幸福。
瓜田だけじゃなく、東出昌大演じる小川も、柄本時生演じる楢崎も、みんな努力は報われない。
だけど、ラストの二人の走り続ける姿に、長靴で静かにシャドー・ボクシングを続ける瓜田の姿に、なんかいいなと思った。
これからも、挑戦者として生きていく諦めの悪い男たちのカッコ悪いかっこよさ。
きっと、一般受けはしない映画だけど、好きです。
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小さな恋のメロディー

2021-03-21 08:45:04 | 読書・映画

朝から、懐かしすぎる映画を見ていました。

『小さな恋のメロディー』

ふわっとした金髪巻き毛の美少年、マーク・レスターは、70年代の少女たちの初恋の人でした。

耳に心地よく優しい音楽と、当時は本当に遠い世界だったイギリス(ロンドン)の街並みや学校生活の様子が眩しくて、大好きな映画でした。

ロードショーの時はまだ小学生(主人公たちと同い年くらい?)だったので、観たのはTVのロードショー番組で、大人になってからは怖くて観ていませんでした。

ふわふわした綿菓子みたいな映画だと記憶していたのに、あれれと思うようなシーンがあちこちにあって、なかなか興味深く鑑賞していました。

子供のころに見た作品は、脳内で勝手に記憶がねつ造されたり美化されているんだと改めて認識を深くしました。

でも、マーク・レスターはやっぱり可愛かった。

なんだか、昔見た映画をもう一度観たくなってきました。

 

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映画三昧

2020-06-07 08:44:00 | 読書・映画
昨日は、夕方からだらだらTVで映画を観て過ごしました。
まず、一本めは「アルキメデスの大戦」
私の好きな浜辺美波ちゃんご出演。
財閥令嬢役で、変顔なし。
ああ、本当に綺麗な子だなあと思いました。
昭和の美人女優といった雰囲気。
男だらけの中で、パッと画面が華やぐ感じでした。
物語は、おもしろいんだけど、なんとなく釈然としないというか、よくわかりませんでした。
100%こちらの知識不足と理解不足だと思うのですが、妨害をはね除け、数式の力で戦争を食い止めようとする姿を応援していたのに、いきなり山本五十六の方が悪役?みたいになって、最後は、悪役のはずの造船中将にみんなもってかれちゃうし。
いったいなんだったんだ?と、よくわからん状態で終わっちゃいました。
消化不良。
(茶々子のお散歩タイムで空白の20分あり)
二本目は、ばーっと能天気に「おっさんずラブ」
ドラマはほとんど見ていないのですが、あらすじくらいはちゃんと知ってました。
お兄ちゃんの会社が映像協力していて、テロップにも名前が出ているというので、そこを確かめるために見ました。
お兄ちゃんの会社が制作したのって、これかな?とすぐに分かったので、あとは賑やかなドタバタを愉しみました。
くだらないといえばくだらないけど、娯楽だと割り切れば、許せます。
(録画したので途中でお風呂タイムあり)
三本目は「ドラゴンクエストユアストーリー」
これは正直許せません!
みんなが怒っていた理由がよく分かりました。
「ドラクエ」をあんな風にしちゃうなんて、ひどい、ひどすぎる。
ついでに、棒読みの声優陣もにイライラ。
なんだかなあでした。
そして、なんと4本目。
吉岡里帆さん主演の「見えない目撃者」
元々は韓国のホラー映画のリメイクだそうです。
私には無理な映像多数で、盲導犬がすごく可愛くて、それがなかったら、見るの諦めていたと思います。
韓国映画って、過剰に暗いイメージがあります。
韓国映画だけじゃなく、韓流ミュージカル(フランケンシュタイン、マーダー・バラッド)も、過激で過剰でした。
実はこのあと、本家本元の「見えない目撃者」も続けて放映されていたのですが、さすがに見るのはやめて寝ました。

一度にこれだけ続けて見たのは久しぶりです。








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屍人荘の殺人

2019-12-19 16:12:00 | 読書・映画
 

仕事のピークが去り、今日は勤務変更の代休を取って、のんびり映画に行ってきました。
観たのは「屍人荘の殺人」です。
映画のレビューを見たら、「お金と時間の無駄遣い」とか「絶対観るなと宣伝します」とか、なにかこの作品に恨みがあるの?というレベルのものが並んでいて、びっくりしました。
私はこの作品の原作はちゃんと読んでいるので、ゾンビと探偵もののコラボだというのはちゃんとわかっていたし、探偵役が早々と死んでしまうのも、ラストの印象的なシーン(台詞?)も知っていました。
だから、的外れな批判にはちょっとムカつきました。
それに、映画ってそもそも娯楽ですよね。
暇つぶし・時間つぶし。
それのどこが問題?
ミステリー三冠となった原作の面白さは、多少改変されていましたが、ちゃんと映画に反映されていて、私は楽しく観たのですが、あの、ヒステリックなコメント、なんだかな、です。
それに、血が飛ぶ残虐シーンNGの私ですが、ゾンビ退治の場面は上手にCG処理してあって、全く平気でした。
リアルも嫌だし、想像力に訴えられるのもダメだけど、ああいう方法ならむしろ笑えます。
面白い、面白くないはそれぞれの感じ方。
私は神木隆之介くんも浜辺美波ちゃんもどちらも好きです。
だから、神木君が「かわいい」と言うたびに、わたしも「美波ちゃんかわいい」と、デレデレしていました。
白目剥く浜辺美波ちゃんが可愛くて可愛くて、それだけでもう、大満足です。
だから、浜辺美波ちゃんのファンなら、大満足の萌え萌え映画だと思います。
そうそう、どっかで見たような大学だなと思ったら、ご近所にある大学がロケ地でした。
あの学食で、わたしも以前、ご飯食べました!
神木君たち、ロケに来ていたんだ〜。

ちなみに、私は今日はポイントを使ってタダで観ました。
だから、金返せ!なんて言いません。
ポイントで観るのにちょうどいい映画です。
あれ?
あんまり褒めてない?
いや、褒めてますよ。
 

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アナと雪の女王2

2019-11-26 13:52:16 | 読書・映画

仕事が忙しくなる前に、ちゃちゃっと行ってきました!
お得意の早起き映画。
「アナと雪の女王2」です。
なんと、お一人様でもシニア割引でとってもお得になりました。
ありがたいということにしておきます。
そうだ、入場プレゼントに、葉書サイズのクリア・ファイルをもらいました。

実は、あんまり期待していませんでした。
前作が好きだったので、予告に流れている「イントゥ・ジ・アンノウン」にびんとこなかったというか、二番煎じみたい感じられたので。
でも、その歌が、物語の中にびたっと収まると、ものすごい破壊力を発揮したのです。
まさしくこれは、ミュージカルの歌です。
この映画は、絶対、舞台化前提ですね。
台詞も歌ってるし、そのまんまミュージカルの舞台に載せられそうです。
物語は少し大人向けになっていますが、適度に笑えるシーンもあって、小学生ぐらいならちゃんと楽しめそうです。
今日は、吹き替え版で観たのですが、もう、みんな歌がうまくて、違和感なく楽しめました。
映像もものすごく進化していて、I MAXにすればよかったと途中で後悔しました。
だから、次は字幕版のIMAXを観たいと思っています。
行けたらいいな。

そうだ、私、サラマンダーが可愛くて気に入ったのですが、全然グッズがなくて悲しかったです。
何か、作って欲しいなあ。


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6番線に春は来る そして君はいなくなる

2019-11-11 08:29:07 | 読書・映画
松本の進学校を舞台にしたラノベです。
地方の進学校の雰囲気が描かれているのですが、これが、ものすごくよくすごくわかるのです。
確かに今の物語なんだけど、登場人物たちの心の動きはとても古風で、懐かしい。
そう、懐かしいのですよ。
なんかね、自分の高校生活のことを思い出してしまった。

毎日毎日、嫌になるくらいの課題をかかえ、ひいひい言いながら延々バスに揺られて街の高校へ通ったあのころ。
可部線や芸備線に乗って通ってくる同級生はやたら頭がよかった。
部活も勉強もちゃんと両立している子もいっぱいいて、ああ、彼女は香衣ちゃんに似ている。

そんな大昔の昭和な青春が、まだ地方には生き残っているのか?
それは疑問だ。
だから、今時の高校生よりは、昔地方の高校生だった人の方が、主人公たちの心の中にすんなり寄り添えるのではないかと、思う。

ラノベらしからぬラノベ。
角川スニーカー文庫なので、大人は手にとりにくいけど、オススメです。
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食わず嫌いはもったいない

2019-08-19 10:24:22 | 読書・映画
昨日は茶々子に早朝から起こされ、6時前には朝のあれこれが終わってしまいました。
半ばやけになってwowowをつけたら、おもしろい映画に遭遇。
茶々子さんのいう「早起きは三文の得」ってことでしょうか?

『響ーHIBIKIー』
昨年公開の映画で、欅坂46の平手友梨奈主演で話題にはなっていたけれど、興行的には失敗した爆死映画です。
全く興味も関心も期待もなかったのですが、これ、脇役が豪華なんですよね。
まったくオーラのない小汚い小栗旬とか、人を食ったようなニヤニヤ笑いの柳楽優弥とか、いらいらさせるのなら天下一の北村有起哉と野間口徹。
美しい北川恵子にアヤカ・ウイルソン(美幼女が美少女に成長していました)、吉田栄作と高島政伸。
山村紅葉もちょこっとですが出てきます。
こういうなかなか癖のある芸達者な面々を脇に従えて、ドーンと主役を張ってるのが平手友梨奈。
彼女のイメージって、どっか壊れていてあぶなっかしそうな感じだったのですが、この映画の主人公はまさに嵌り役。
小説を書く才能はあるけれど、一般常識なんかに縛られず、自分を曲げたり偽ったりできない少女。
暴力的で破壊的ではあるけれど、やさしさや純粋さや素直さも内に秘めた不思議な少女。
決して演技がうまいわけではないけれど、映画の真ん中にうまく嵌っているのです。
その圧倒的センターにとび蹴りをくわされる北村有起哉とか、パイプ椅子で殴られる柳楽優弥とか、ちょっと待って!の演出なんですが、その鉄拳制裁によって腐っていた二人がちゃんと自分の作家としての生き方を見つめなおしていくわけです。
作家を父に持つ凛夏(アヤカ・ウイルソン)との関係も、平手打ちの応酬の中で深まるし、乱暴狼藉は、響のコミュニケーション・アイテム。
ことばを操る作家なのになんでだよという冷静な突っ込みはもっともです。
でも、ことばを武器に操る腐った作家やひとりよがりの卵には、ことばよりも痛烈な一撃で目を覚まさせることも必要なのでしょう。
この映画って、響という主人公と関わっていった人々が、それぞれに影響を受けていく物語ですが、そのなかで響自身も少しずつ変わっています。
かわっていく響が、どんな新しい物語を紡ぎだしていくのかはわかりませんが、妙に軽いラストシーンは嫌いではありません。

活字の世界が舞台で、万人受けする映画ではないし、「欅坂でしょ?」と最初からスル―されちゃったようですが、おもしろい映画でした。
チャンスがあれば、観てみてください。




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夏の読書『屍鬼』

2019-07-27 22:00:16 | 読書・映画
記事にしない読書もちゃんとしていますが、夢中になれた本をご紹介。

7月の初めごろから、通勤電車の中で少しずつ読み継いだのが、小野不由美さんの『屍鬼』。
図書館で5巻まとめて借り出したのですが、第1巻は5回貸し出されていたのですが、第2巻以降は一度も貸し出されていませんでした。
第1巻の、村の成り立ちや村の地理・風習・住人情報、といった基本設定で脱落してしまったようです。
確かに、樅の木に囲まれた外場の描写や様々な登場人物が入れ替わり立ち替わり紹介される第1巻は、物語もまだ(表面的には)進まず、裏紙に地図を書いたり、人間関係を確認するために何度も本をひっくり返したりで、なかなか先に進めませんでした。
現実の時間軸の中に挟み込まれる僧侶の静信の書く小説も、観念的すぎてさっぱり頭に入って来ず、しかも、この後どう繋がるのか分からないので読み飛ばすわけにも行かず、苦労しました。
ギブ・アップ率が高いのも、宜なるかな。
でも、惜しい!もったいない。
おもしろいんですよ、このあとの展開が。
第2巻に入ると、第1巻で静かに進行していた村人の謎の連続死を巡る、新型の伝染病?との戦いの様相を呈し、医療ドラマというか、推理小説とのようになり、第3巻で「屍鬼」の存在が明らかになり、彼らの侵略が始まると、もう、止まりません。
第1巻のなんでもない描写や会話が、ちゃんと伏線になっているのに気づいて、なるほどとうなったり、屍鬼には屍鬼の事情や悩みもあるんだと思ったり。
生きるために人を狩る屍鬼は呪われた存在であるけれど、それを悪と決めつけることは危険だ。
屍鬼を狩る人間の姿は残酷で浅ましい。
けれども、その浅ましさから逃げ出さず、屍鬼を狩る敏夫の方が、屍鬼の側に立つ静信よりも人間らしく感じたり。
第5巻は、一気に読み終えました。
これは、ホラーなのか推理小説なのか、伝奇ものなのか、パニックものなのか?
どれもあてはまるけれど、結局これは一つの村が消滅していく物語で、その中で、極限状況に置かれた人々の生と死とが描かれた人間?ドラマなんだと思いました。
夏休みのように、まとまった時間に一気に読むのがおすすめです。




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名探偵ピカチュウ

2019-06-08 14:58:45 | 読書・映画

ピカチュウの、このまんまるな目に、やられちゃうのよねえ。
可愛いです。
それで十分よ。

「見に行きたいねえ」と言っていたところ、茶々子が椎間板ヘルニアになってしまい、行きそびれていた映画です。
茶々子が退院してじたばたする前にと思い、夫婦50割引きでチケットの予約をしていたのですが、父ちゃんが昨日から熱を出してしまい、結局、私ひとりで見てきました。
もふもふのピカチュウは可愛かったので、それで満足です。
内容は、まあ、あんなもんでしょう。
ハリウッド映画ですが、意外と昔の「ポケモン・ムービー」的なテイストが強かったように思いました。
テーマは「家族の絆」でしょうか?
おおきなお友達もたくさんいたけど、ちいさなお友達も意外とたくさん見に来ていました。

本編の最後に、夏休みの「ミューツーの逆襲」の予告編もやってましたが、本当に懐かしいなあと思いました。
小学生だったお兄ちゃんが、父ちゃんですもんねえ。
時の流れは加速度的です。
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