2008年2月1日(金) 夕刊 1面
【東京】慶良間諸島の「集団自決(強制集団死)」に関し、防衛省の防衛研究所(東京都目黒区)が公開している複数の所蔵資料の「史料経歴表」に「集団自決は村役場の独断」などの所見を付けて公開していた問題を受け、政府は一日午前に閣議決定した答弁書で、「所見は担当者が個人的な識見に基づいて記載した」との認識を示した。照屋寛徳氏(社民)の質問主意書に答えた。
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2008年1月20日(日) 朝刊 2面
沖縄戦「集団自決(強制集団死)」に関する教科書検定問題で、自民党県連(外間盛善会長代行)は十八日、教科書検定意見撤回を求める県民大会実行委員会(委員長・仲里利信県議会議長)に解散を提起する方針を決めた。
「記述が修正されて一定の成果を得た。実行委の役割は終え、活動に区切りをつけるべきだ」というのがその理由。同党県連の国会議員や県議は、記述の訂正 . . . 本文を読む
2008年1月14日(月) 朝刊 1面
【東京】防衛省の防衛研究所(東京都目黒区)が、所蔵している沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」に関する資料に、渡嘉敷、座間味両島で「戦隊長の命令はなかった」という趣旨の見解を付していたことが十三日、関係者の話で分かった。両島で起こった「集団自決」への戦隊長命令の有無をめぐっては大阪地裁で訴訟が提起されており、三月に判決が出る。事実関係が裁判で争われてい . . . 本文を読む
2008年1月8日(火) 夕刊 1面
【東京】渡海紀三朗文部科学相は八日午前の閣議後会見で、「教科書検定意見撤回を求める県民大会」実行委員会が、文部省の下した結論に対して、あくまで検定意見の撤回や日本軍の強制記述を求める見解を示していることについて「初めと話が違うという気がする」と述べ、不快感を示した。
渡海文科相は実行委の反応について「報道でしか知らない」と前置きした上で、「当初は . . . 本文を読む
毎月第2土曜日の午前中、僕のクリニックには就学前の男の子がぞろぞろと集まって来ます。患者はその男の子なのに、兄妹や両親が加わると待合室は戦場のよう。『手術をしない明るい包茎外来』は、さながら子育て井戸端会議の場と化しています。
担当しているのは、僕の大学時代の後輩である泌尿器科医の岩室紳也医師。突然待合室に入って来られた方であれば、診察室から聞こえてくる子どもの声に一瞬たじろぐに違いありま . . . 本文を読む
塩素消毒したプールで泳いだ後に水道水で目を洗うと塩素で角膜が傷ついた目の表面の粘液が洗い流されてしまうことが、坪田一男・慶応大教授(眼科)らの研究で分かった。厚生労働省や文部科学省はプール後の洗眼を呼びかけているが、逆に細菌やウイルスに感染しやすい状況を作っているという。米国の医学雑誌に発表した。
研究チームは、20~30代の男女10人の協力で実験。国のプールの水質基準に従って塩素消毒剤を . . . 本文を読む
「わいせつ騒ぎ」で揺れた岩手県奥州市の黒石寺蘇民祭(こくせきじそみんさい)。JR東日本に「胸毛がセクハラ」と掲示拒否されたポスターのモデルとなった会社員、佐藤真治(しんじ)さん(37)は1000年前からの神事を大過なく終え、ほっとしている。
この間、佐藤さんは詰めかけた報道陣に祭りの趣旨を訴えてきた。「観光目的のイベントとは違う。お薬師さまのご加護を授かるという、土地の信仰を守っていきたい . . . 本文を読む
毒性の強い高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)の人への感染がアジアを中心に拡大している。インドネシアでは感染による死者数が100人を超えた。家族内などでの「人から人への感染」も報告され、人への感染力が強い新型インフルエンザ発生への危機感がかつてなく高まっている。日本を含め各国が対策を急いでいるが、効果的な予防策は見当たらないのが現状だ。【関東晋慈、ジャカルタ井田純、ジュネーブ澤田克己】
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亡母は大正時代に初等教育を受けた。瀬戸内の田舎の尋常小学校で、ある雨の日に校庭で体操ができなくなったため、教室で男の先生が物語を読み聞かせてくれた。ユーゴー作の「ああ無情(レ・ミゼラブル)」である。
薄幸と非運で人間不信の元囚人ジャン・バルジャン。困窮の末に一夜泊めてもらった老司教の館から高価な銀の食器を盗んで逃げた。怪しまれて憲兵に捕まり、司教の前に連れてこられる。司教は言う。「あげたも . . . 本文を読む
東京新聞 2008年2月18日 夕刊
地球温暖化や開発による生息地の破壊で、今世紀末には地上にすむ鳥の30%が絶滅する可能性が高いとの解析結果を、米スタンフォード大とデューク大の研究チームがまとめた。
温暖化が鳥類の生息に及ぼす影響に関する初の詳細なコンピューターシミュレーション。気温が高いほど、同じ一度の上昇でも絶滅する種の数が多くなることも判明。
グループは「鳥類の絶滅 . . . 本文を読む
法制審議会が、犯罪被害者らに少年審判の傍聴を認めることなどを盛り込んだ少年法改正の要綱を答申した。法務省は今年度中に法案を国会に提出する方針だが、要綱のままでは少年の健全育成を目指す少年法の理念が転換を迫られることになりかねない。国会での慎重な議論が不可欠だ。
少年審判は少年を科罰するのではなく、再び非行に走らないように導くことを目的としている。非行の真相を解明し、保護処分の要否を決するだ . . . 本文を読む
◇白蓮とスエの熱き思い
四国の香川県丸亀市に「丸亀少女の家」という女子の少年院がある。今年1月と8月の二回、「丸亀少女の家」を訪ねる機会があった。
なんとも奇妙な空気が流れていると思った。
女子の少年院は、少年のそれに比べて緩やかな空気が流れているものだ。点呼や行進における少年のガナリ声が聞こえないし、少年を見守る法務教官の視線も女子施設のほうがあきらかに柔らかい。少年の行動に枠組み . . . 本文を読む
◇最初の一歩をていねいに
昨年暮れに関東医療少年院を訪ねる機会があって東京に出た。
関東医療少年院は1997年の神戸児童連続殺傷事件を起こした少年が収容されていたことで有名になった少年院だ。少年院の篤志面接活動をしながら、三年間にわたり少年院を訪ねて法務教官にインタビューを重ねてきたが、その最後の十人目としてサカキバラ君を担当した法務教官に会うことになった。スポーツを通じて、少年の内面に . . . 本文を読む
◇定着か、苦渋の対応か
卒業式シーズンになるとクローズアップされるのが、式典で君が代斉唱を拒否して起立しない教師たち。東京都ではこうした教師を大量処分する強硬姿勢が目立つが、かつて処分者を多く出した福岡県内では近年、ほとんど処分が出ていない。「国旗・国歌法」施行から8年余。同県内の学校では君が代斉唱が定着したのだろうか?【木下武】
「今の教師は教育委員会や校長の言いなり。自由にものが言え . . . 本文を読む
学校現場に最も大きな影響を与える小中学校の新しい学習指導要領案が15日、公表された。学力や規範意識の低下が叫ばれる中、主要教科と体育の授業時間が約1割増加するとともに、理数教科を中心に学習内容も増加。道徳教育の充実も盛り込まれた。未来の教育の「設計図」とも言える学習指導要領案は学力低下などの課題を解決させることができるのだろうか。識者の見方を聞き、各教科ごとの内容を要旨にまと . . . 本文を読む