墨汁日記

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あつい工場

2005-06-02 19:25:50 | 駄目
 俺はパン屋のバイトなので、朝の六時半から昼の二時半ぐらいまでパン工場で毎日パンをこしらえている。

 パン工場は暑い。
 パンを焼くオーブンは、開け閉めする度に室内に熱を放出する。さらに、パンの具材に使うカレーやカスタードがコンロでぐつぐつと煮えたぎっている。そういったものが発する熱が逃げずに室内にぶわっと充満している。
 もともとこの店の工場はせまくて熱がこもりやすいが、今日は湿度が高いのだろう。いつもの何倍も暑い。
 
 梅雨らしい。じとっとした暑さだ。
 しかし、湿気ってジトジトした蒸し暑さは労働者のライフポイントを確実にジワジワと真綿のように減らしていく。毒沼のごとくだ。

 しかし、暑いからといってダラダラ働くわけにはいかない。それは、俺が真面目な働き者だからではなく、仕事を早く終わらせたい理由があるからなのだ。
 パン屋のバイトの後には、夕刊配達のバイトが待つ。読者で一件、三時半までに夕刊を入れてくれという読者がいるのだ。
 二時半にパン屋の仕事を終わらせ、大急ぎで新聞専売所に行き三時五分から配達をはじめてやっとギリギリで約束の三時半に間に合う。しかしこれは何も無ければの話しだ。
 今日はアサヒタウンズがある。これは、夕刊のオマケの週刊ミニコミ紙。
 こいつを、朝日新聞の夕刊の間に一部づつ手で入れていかねばならない。何百部とある夕刊の間にアサヒタウンズをはさんでいくのはけっこう時間がかかる。
 俺はこの作業が苦手で二十分ぐらいかかってしまう。
 なおかつ、今日は雨。
 雨で新聞が濡れないように、新聞をビニール詰めしなければならないとしたら、配達に出るまでの時間は膨大なものとなる。

 急げ急げ!いいから急げ!
 蒸し暑さで体力を削られながらも、がむしゃらに急ぐ。

 そんなで、なんとか二時五分にパン屋のバイト終了。二時十五分頃にはパン屋を出て新聞屋へと急ぐ。

 外は雨。
 外に出ると湿度はあるが涼しい。
 やっぱり。暑いのはあの工場の中だけだったのか。今日は雨で気温が上がらず、外は寒いぐらいだ。
 昼前からふりだした雨は小雨になっている。うまくすれば、新聞をビニールに入れる必要はないかもしれない。とにかく、新聞専売所に急ごう。


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