俺は木村実。
中学1年目の夏休みだってのに部活の夏期練習につきあわされて、午前中で終わるって話だったから、弁当も持たずに来たら解放されたのは昼過ぎの3時前。信じらんねぇ、腹減った。
友人とトボトボ帰り道を歩いていたら、一緒に歩いてた友人のうっちんが言う。
「あー、腹へったな」
「うん、ペコペコ」
さて、この場合、「うん、ペコペコ」だけ取り出すなら、お前は「ペコペコ様」かと突っ込みたくもなるが、どうやらそうではないらしい。
彼は木村実だ。
「うん、ペコペコ」を、英訳してみよう。
Yes, I am Pecopeco. (はい、私はペコペコです)
もしくは、
Yes, my stomach is Pecopeco. (はい、私の胃はペコペコです)
うーん。
ペコペコが英語にならないので、英訳しにくいんだけど、あえて英訳するとすれば「うん、ペコペコ」は、「Yes, I starve, too. (はい、私も飢えています)」であろう。
ようするに友人の「腹へったな」という言葉への同調である。
それを、ペコペコで全てすませている。
日本語はこんな言語なのである。「うん、ペコペコ」には、もはや主語も述語もない。他人が発した言葉を修飾しているだけだ。
だから、日本語に「主語」は存在しないと言うのも分かっていただけるかと思う。もう1例あげてみよう。
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