「日本語の接続詞は言葉のノリだが、ただ言葉をつなげるだけじゃない。
どうつながるかを示す方向指示器でもある。
ある日本人に自己紹介させよう。
『私は日本人です』
なら、私と日本人はイコールの関係。
『私が日本人です』
なら、私と日本人はビックリマークの関係。
『私の日本人です』
なら、私と日本人は主従関係。
『私と日本人です』
なら、私と日本人は並列関係。
『私も日本人です』
なら、私と日本人は追加の関係。
『私へ日本人です』
どうやら、私へ日本人でも届いたらしい。
『私で日本人です』
私がいて、日本人もいる。
『私や日本人です』
私や、その他の日本人がいるらしい。
英語の、イン、フローム、バイ、トゥーなんてのが、日本語の接続詞だ。
へとかはとか言うだけで関係を示せる」