意志のなかにいる

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1年に数回「ツン」になる天気のうまさ (アニメ感想)

2016-01-18 21:49:11 | アニメーション雑感2016 Q1







この素晴らしい世界に祝福を! 第1話 「この自称女神と異世界転生を!」 △+








PAUSE






「ファンタジーなんてもう飽き飽きだよ」っていうオッサンが懐かしむほどに
ファンタジーあるいはメタ・ファンタジーがおさかんですよね
ただ、それらの背景にある「現実(リアル)」の認識が違う。
かつてファンタジーを享受していた時は現実(リアル)ともよろしくやりあいつつ
ガチで「違う世界」を求めていたのに対して、現在は「クソみたいな現実」の裏返しとして
その世界観が存在しているような、そんな印象がある
だからこそ「イージーモード」的な設定や「最弱・最低」的なフレーズが
跋扈しているのだともおもわれるわけで、それはかつて「人間」が
「弱者」だった時分に憧れた超自然的な「英雄譚」のリバイバルともいえなくもない。
にしても「かわいい女の娘」が必ずワンセットになっているよね
これはどんな絶望的な状況でもとりあえずつがいの女の娘がいれば頑張れる
っていうオトコノコの根源的な単純さに由来しているともいえよう
それがオトコノコにとっては唯一の「資産」なのだから。
ハナシとしては「物語を導く何か」を地に貶めたとこがはじまりで趣向なわけで
正統な「メタ・ファンタジー」という印象があるね
アニメーションとしては「はいてない」というのが当邦の特殊事情で
「特殊」なところからハナシがスタートしている。













灰と幻想のグリムガル 第1話 ささやき、詠唱、祈り、目覚めよ △+










↑~ははいになった! という印象しかないw








「ゴブリン強え!」っていうのが出だしにしてクライマックスやね
ちょうど社会人が会社勤めをはじめて自分がどんだけ無能か知るのと
オーバーラップする。と、同時にゴブリンの機敏さと新米冒険者達の
戸惑い加減が「アニメーション」としてはおいしいくて、見られる。
全体的に「リアル」に構築しているね、正確に言えば「リアルっぽい」
のをつめているようなハリウッド映画のファンタジーの指向性。
朝起きて、食い扶持は限られていて、職業訓練をして
パーティーの仲間とコミュニケーションをとりっていう
「すかんぴんのニート・フリーター」のような絵面が
精巧なファンタジーの皮をかぶって現前しているような、そんな感じ。
彼等も「戦闘≒仕事」が無ければ相応に「いい連中」なんだよね
ただ、「食い扶持稼ぎ」の無情さがただただリアルリアリストで
そしてそこがこの作品の苦いうまみになっているかと。











最弱無敗の神装機竜 第1話 「朱の戦姫」 △(+)









なんも言えねえw
でもまあ「破綻」はせずに1クールを走破できそうではあるな
それが「有意義」か「時間の無駄」かは視る人次第といったとこで
むしろこういう「定型」を視聴してツッコミを入れている間に
「新しい」なにかを自分で考案するのも一興ではあるね
「力を隠した主人公」とか「ツンデレなヒロイン」とか
「とりあえず風呂に飛び込む」とか、それ自体は「悪くない」ことだけど
これなら「そこから先」を考える余裕はじゅうぶんにある気がする。
しかしまあどんだけ「風呂に飛び込みたい」のかって思うよねえw
もし現実にやったら社会的信用が全てふっとぶようなひでえ行為なのにな
そういう「お約束」の名の下に「禁忌」に触れるたのしみが、いつもある状態。











ラクエンロジック 第1話  英雄か群衆か Hero or Mob △(+)








キミの中の英雄







「カード1枚でヒーローになる」っていう設定もだいぶん飽和してきましたよねえ
最初は紙切れに命を切った貼ったしてた馬鹿馬鹿しさを笑ってた頃もあったけど
それをガチに取り扱うような作品もでだしてきたわけで
なんだろうね、「カード」がない状態の「勇敢な一般市民」と
カードを手にした後の「説得力の無い英雄」の差って
それはある武力なり財力なり権力を手にしたモノのパラダイムの変換なんだろうか
カード1枚でインチキな武力と相方の美女、それに多分相応の報酬もついてくる
このインスタントさが「アニメーション」なら成立するのよね
モブたる視聴者のボク達はその天与のあっけなさに
喝采しながら嫉妬すればいいのだろうねえ、剣さんにとっちゃ
妹が心配してくれるだけで世界はグッドイナフなんだろうから。












GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 第13話  開宴 △+







「性のいとなみ」に「外交の権謀術数」に「地震」と
大概当邦のアニメーションが忌避しているものをごろっとだしたきましたねえ
そういう「裏」の関係性の物珍しさがこの作品の基本的な強みやね
と、同時に60年「裏方」に徹してきた「自衛隊」をその主役に据えるのは
適切であるのはまちがいがない。
現代兵器の洗礼を受けた連中が講和条約に熱心ななかで
権力の上にいる自分達は痛い目に合っていない連中の強気さがリアルやね
それはまあ現場の「情報」が即座に共有されない「中世」的なファンタジーに
おいてはリアルな意味あいがあり、ある種のその間抜けさは
情報とかいろんなものにがんじがらめの現代人のボク達からは
うらやましい奔放さと間抜けさともいえよう
まあそういう「格差」があることの生なたのしみがこの作品にはある。







コメント
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