バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.7 タン・ドゥ・キュイス フランス式

2011-07-18 08:56:57 | 日記
前回まで練習したデヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテ、スムーズに次のパに繋ぐことが出来るようになりましたか?
前回も言いましたが軽快で華やかな雰囲気をも表現出来るパですから、力強い印象を与える動きなら結構ですが、重く沈んだ印象の動きにならないように気を付けて練習しましょう。
今回はアレグロでよく採り入れられるパ、タン・ドゥ・キュイス(Temps de cuisse)を練習しましょう。
タン・ドゥ・キュイスのキュイスは、太腿部という意味です。
フランス式イタリア式の2種類がありますが、今回はまずフランス式の方を練習しましょう。
でははじめましょう。
右脚後ろ5番ポジシオン・アン・ファス、アームスは右が低いアン・ナヴァン、左はドゥミ・スゴンド。
→8 プレパラシオン=ドゥミ・プリエ⇒1 右脚をク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンにパセ→2 右脚前5番ドゥミ・プリエ→3 左方向へシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→4 右脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→5 左脚をク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンにパセ→6 左脚前5番ドゥミ・プリエ→7 右方向へシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→8 左脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→1 右脚をク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンにパセ→2 右脚前5番ドゥミ・プリエ→3 左方向へシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→4 右脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→5 左脚をク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンにパセ→6 左脚前5番ドゥミ・プリエ→7 右方向へシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→8 左脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→

これがタン・ドゥ・キュイス・ドゥスューです。
タン・ドゥ・キュイスドゥスーは、
右脚前5番ポジシオン・アン・ファスから
→8 プレパラシオン=ドゥミ・プリエ⇒1 右脚をク・ドゥ・ピエ・デリエールにパセ→2 右脚後ろ5番ドゥミ・プリエ→3 左方向へシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→4 右脚後ろ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→5 左脚をク・ドゥ・ピエ・デリエールにパセ→6 左脚後ろ5番ドゥミ・プリエ→7 右方向へシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→8 左脚後ろ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→

という動きで、プレパラシオンの脚の位置とク・ドゥ・ピエ・パセの方向が変わります。そしてアームスも右脚前5番ポジシオンでプレパラシオンをしたとき、左が低いアン・ナヴァンで右がドゥミ・スゴンドになります。
では大事なポイントを確認していきましょう。
はじめのク・ドゥ・ピエ・パセをするときは、5番ポジシオン・ドゥミ・プリエの腰の位置を守ってク・ドゥ・ピエをしましょう。ドゥミ・プリエが浮き上がって浅くなってしまってはいけません。
シソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメは横方向の移動が中途半端にならないように気を付けましょうね。
顔=頭部とアームスの関係は、アン・ナヴァンにしたアームスの方にエポールマン、アームスの外側の輪郭を辿って手先に視線をむけるようにしましょう。そしてシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメでア・ラ・スゴンドに上げる脚の方に顔を向けます。5番ドゥミ・プリエに下りて反対側の脚をク・ドゥ・ピエ・パセするときにアームスもポジシオンを入れ替えます。
ドゥスーのときはシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメでア・ラ・スゴンドに上げる脚とは反対の方向、つまり進行方向にエポールマンです。
このパのアクセントは、ク・ドゥ・ピエ・パッセにあります。鋭くシャープに足を引き上げて5番ポジシオンに下します。
5番ポジシオン・ドゥミ・プリエのスタンスでク・ドゥ・ピエ・パッセをしますが、その瞬間に腰が軸脚がわにズレて重心が落ちないように気を付けて下さいね。
それでは、少しテンポを速くして練習してみましょう。
右脚後ろ5番ポジシオン、アームスは右が低いアン・ナヴァン、左ドゥミ・スゴンド。
→8 5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→1 右脚ク・ドゥ・ピエ・パッセ→右脚前5番ドゥミ・プリエ⇒2 左方向にシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ⇒右脚前5番ドゥミ・プリエ⇒3 左脚ク・ドゥ・ピエ・パセ→左脚前5番ドゥミ・プリエ⇒4 右方向にシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→左脚前5番ドゥミ・プリエ⇒5 右脚ク・ドゥ・ピエ・パセ→右脚前5番ドゥミ・プリエ⇒6 左方向にシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→右脚前5番ドゥミ・プリエ⇒7 左脚ク・ドゥ・ピエ・パセ→左脚前5番ドゥミ・プリエ⇒8 右方向にシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→左脚前5番ドゥミ・プリエ⇒

テンポが速くなったからといって慌ててはいけませんね。ク・ドゥ・ピエ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエがはっきりと粒だって見えるようにコントロールしましょう。テンポの速さに惑わされて一つ一つの動きを流してしまってはいけません。
それでは、次回、イタリア式の練習をしましょう。
フランス式のタン・ドゥ・キュイスが出来るようになれば、イタリア式はそれほど難しいものではありません。