バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.10 バットマン・タンジュ

2012-03-12 09:10:43 | 日記
前回練習したアダージョ、いかがでしたか?
少し長めのアンシェヌマンでしたし、はじめからトゥール・アン・ドゥダーンをしたりフェッテやプロムナードをしたりで、ディレクションを正確に捉えることも大切でしたね。最後の部分にパンシェをいれましたから、最後まで支えるのがちょっと大変だったかもしれません。呼吸することを忘れずに、丁寧に練習して下さいね。
今回はバットマン・タンジュの練習をしましょう。途中でトルソーの向きを変える動きがはいりますから、ディレクションをしっかり捉えるように気を付けて下さい。
でははじめましょう。
右脚前5番ポジシオン・クロワゼ、アームスはアン・バからプレパラシオンで左アン・ナヴァン、右ア・ラ・スゴンド。
→8 プレパラシオン⇒1 右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→2 5番ポジシオン→3 ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→4 5番→5 ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→6 4番ドゥミ・プリエ→7 フェッテ→左脚軸、右ポワン・タンジュ・デリエール→8 右後ろ5番→1 右ポワン・タンジュ・デリエール→2 5番→3 ポワン・タンジュ・デリエール→4 5番→5 ポワン・タンジュ・デリエール→6 4番・ドゥミ・プリエ→7 フェッテ→左脚軸、右ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→8 右脚前5番→1 ポワン・タンジュ・エカルテ・ドゥヴァン→2 右後ろ5番→3 ポワン・タンジュ・エカルテ・ドゥヴァン→4 右前5番→5 ポワン・タンジュ・エカルテ・ドゥヴァン→6 フェッテ→右前エファセ・ドゥヴァン→7 フェッテ→エカルテ・ドゥヴァン→8 右後ろ5番ドゥミ・プリエ→1 左脚ジュテ、右脚ドゥミ・ポワント→2 左前4番ドゥミ・プリエ→3 右にトゥール・アン・ドゥオール→4 右後5番ドゥミ・プリエ→5 右ポワン・タンジュ・デリエール→6 右後ろ4番ドゥミ・プリエ→7 トゥール・アン・ドゥオール→8 左前5番ポジシオン・クロワゼ⇒
アームスは
Ⅰ.左がアン・ナヴァン、右ア・ラ・スゴンドではじめのタンジュ・ドゥヴァンをしたらフェッテをして右がアン・ナヴァン・アロンジェ、左がア・ラ・スゴンド。そのままタンジュ・デリエールをします。
Ⅱ.タンジュ・デリエールのあとフェッテをしたら両アームスをア・ラ・スゴンドに開きます。
Ⅲ.エカルテ・ドゥヴァンのタンジュからフェッテをしてエファセのポワン・タンジュ・ドゥヴァンに向きが変わるところでは左をアン・ナヴァン、右はア・ラ・スゴンドのまま。さらにフェッテをしてもとのエカルテ・ドゥヴァンにもどったら両アームスもア・ラ・スゴンドに戻ります。
Ⅳ.右後5番ドゥミ・プリエでアームスをアン・バに下げて、次のジュテ-ドゥミ・ポワントではアン・オーに引き上げます。
Ⅴ.4番ドゥミ・プリエでは右がアン・ナヴァンで左がア・ラ・スゴンド。トゥール・アン・ドゥオールのあとのポワン・タンジュ・デリエールではア・ラ・スゴンドに開き、4番ドゥミ・プリエで右アン・ナヴァン、左ア・ラ・スゴンドに。

いかがですか?
それでは大事なポイントを確認していきましょう。
ポワン・タンジュ・ドゥヴァンのあとの4番ドゥミ・プリエからのフェッテは、垂直にまっすぐトルソーを引き上げながら後ろ側の脚のターン・アウトをしっかり押し進めます。そしてアン・ナヴァンにしていたアームスをア・ラ・スゴンドに開くことでトルソーの方向転換を助けます。
以前バー・レッスンで練習したポワン・タンジュ・ドゥヴァンからのフェッテのときの軸脚の動きについて思い出しみて下さい。
フェッテをしたあとのディレクションが中途半端にならないように気を付けて下さいね。上手前の角を向いてクロワゼ・ドゥヴァンのタンジュをしたら、フェッテのあとは下手奥の角に向くことになりますよ。
ロシア派では8番の方向から4番の方向へ。チェケッティ派では2番の方向から4番の方向へ。
エカルテ・ドゥヴァンのタンジュのあとのフェッテはアン・ドゥダーンの動きになりますから、軸脚のカカトを安直に引き過ぎないように気を付けましょう。そうしないと続くアン・ドゥオールのフェッテが重く歯切れの悪いものになってしまいますよ。
ジュテ-ルルヴェのあとは4番ドゥミ・プリエ、つまりトゥール・アン・ドゥオールのためのプレパラシオンをしますが、くれぐれも軸脚が先に力尽きてドゥミ・ポワントから“落下”し、前側の脚が“添え物”のようにならないよう気を付けて下さいね。大げさにいうなら、ジュテの脚の足裏を床に着けてから後ろ側の脚のカカトを床に下す、とそんな感じです。

今回のバットマン・タンジュはフェッテが大切なポイントです。
自分がどちらの方向を向いてタンジュをしているのか、フェッテをしたらどちらの方向に向きが変わりどちらの脚が軸となり、ポワン・タンジュはどのポジシオンになるのか、ということを瞬時に判断していかなければなりません。そして常に重心をしっかり引き上げて支えていないとフェッテの名に値する(=鞭を振るような、鞭打つような)キレのよい動きが出来なくなってしまいますよ。

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