バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.5 アンシェヌマン

2011-02-01 09:12:14 | 日記
これまでずっとパを一つずつ、そしてそのパをきちんと習得するためのシンプルなアンシェヌマンを中心に練習してきましたね。
今回は、これまでに練習したいくつかのパを組み合わせてひとつのアンシェヌマンにして練習してみましょう。
一通りきちんと、キレイに出来なくてもいいのです。
アンシェヌマンを練習することで、自分の苦手なパや、パとパとの繋ぎ目の大切さなどがわかります。ひとつのパだけを練習したときにはちゃんと出来るようになっていたはずなのに、と気付くこともあるかも知れません。気付いたら、それをまた丁寧に練習して修正し研いていけばいいのです。
今回はアレグロです。
では始めましょう。
右後ろ5番ポジシオン、アームスはアン・バ。
右アッサンブレ→右前5番タン・ルヴェ→左アッサンブレ→左前5番タン・ルヴェ→右シャセ・アン・トゥールナン→右アラベスク・ソテ→左前5番→左パ・ドゥ・シャ→左パ・ドゥ・シャ⇒左アッサンブレから繰り返し

アンシェヌマンの順番は以上です。
アームスは、アッサンブレ→タン・ルヴェのときはアン・バシャセ・アン・トゥールナンアン・ナヴァンアラベスク・ソテでは2番アラベスクのアームス、つまり右方向にアラベスク・ソテをするときは左アームスが前でアロンジェ、右がア・ラ・スゴンド・アロンジェです。パ・ドゥ・シャアン・ナヴァンとア・ラ・スゴンドの組み合わせですから、左方向にパ・ドゥ・シャをするときには左アームスがアン・ナヴァンで右がア・ラ・スゴンドです。
それでは、音楽とカウントに合わせて練習しましょう。
→8 プレパラシオン⇒1 右アッサンブレ→2 右前5番タン・ルヴェ→3 左アッサンブレ→4 左前5番タン・ルヴェ→5 右シャセ・アン・トゥールナン→6 右アラベスク・ソテ→左前5番→7 左にパ・ドゥ・シャ→8 左にパ・ドゥ・シャ⇒1 左アッサンブレ→2 左前5番タン・ルヴェ→3 右アッサンブレ→4 右前5番タン・ルヴェ→5 左シャセ・アン・トゥールナン→6 左アラベスク・ソテ→右前5番→7 右にパ・ドゥ・シャ→8 右にパ・ドゥ・シャ⇒…
これを右⇒左⇒右⇒左と計2セット続けましょう。
ここでは“8カウント”でご説明していますが、音楽が4分の2拍子なら32小節、4分の4拍子なら16小節です。
さぁ、いかがですか?
アッサンブレとタン・ルヴェ、シャセ・アン・トゥールナンとアラベスク・ソテ、そしてパ・ドゥ・シャ、このアンシェヌマンを構成しているパは5つだけですから、“順番を覚えられない”ということはないと思いますが、慌てると身体の動きが追いつかなくなりますよ。
アンシェヌマン全体の構成に注目しましょう。アッサンブレ+タン・ルヴェ⇒シャセ・アン・トゥールナン+アラベスク・ソテ⇒パ・ドゥ・シャという3つの部分に分かれてます。まとまりとしてパを捉えると、動きやすくなりますよ
アンサンブル・ド・ミューズのレッスンでは、“シャセ・アン・トゥールナン⇒アラベスク・ソテ”の部分は《シャセ・アン・トゥールナン-アラベスク・ソテ》とひとつの大きなパと考えて動くように、とアドヴァイスしています。そうすると、シャセ・アン・トゥールナンがアラベスク・ソテの助走の動きとなって、アラベスク・ソテが大きく開放的に動けるからです
シャセ・アン・トゥールナンのあとのアラベスク・ソテではトルソーの向きが中途半端にならないように気を付けましょうね。脚はアラベスクのポジシオンなのにトルソーがアン・ファスに向いているというのでは、アン・ナヴァン・アロンジェにしたアームスが正面を指してしまって、壊れて捻れたお人形のようですよ
アラベスク・ソテのあとの5番ポジシオン・ドゥミ・プリエから、次のパ・ドゥ・シャが始まっている、と考えると慌てないですみますよ。アラベスク・ソテが終わってから“次の動き”を考えると、焦ってしまってパ・ドゥ・シャの方向を間違えたりします
ポジシオンを大切に、はじめは少しゆっくりで構いませんから落ち着いて練習して下さいね。4セット続けられるようになるといいですね