ちょっと疑問に思うことがあった。
私はいったい何のために写真を撮ってたんだっけ・・。
思い出した。はじめは自分の心を表現するために撮りたいと思ったのだった。それだけではなく、今という時代を、生活を、保存しておきたいと思ったのも理由の一つだった。それがいつの間にかブログのために撮るようになり、構図が良ければいいや、色がきれいならいいや、、、と思いだした。それらは決して間違った写真じゃないけれども、やはり今という時代や、この町の風景を撮っておきたいと思う。たとえつまらない写真でも10年経ったら貴重なものだ。それはいい写真だからではなくても、その時代の記録であるからだ。10年前の自宅のまわりの風景を思い出すことなんてなかなか出来ない。変わりゆく町の風景を記録しておくのはアマチュアカメラマンの大切な仕事だと思っている。
倉敷という町、観光地としての看板的な風景もあるんだけれど、戦災で焼けなかった古い町並みも残っていたりする。この建物、別にいにしえの建物じゃないけど、鉄筋コンクリートの味気ないビルの谷間になかなか素敵な匂いを漂わせてくれている。場所柄でお店にはなってはいるけれど、もし出来るならこんなところに住んでみたいなと思わせてくれる。
クレヨンしんちゃんの映画で「嵐を呼ぶ モーレツ オトナ帝国の逆襲」ってのがあってその中で昭和の町並みが出てくるけれど、私もあの懐かしさの中で生活してみたいと思う。金はなかった。でも元気があった。そして幸せだった。その気持ちが残っているから昭和の風景には愛着がある。
こんな風景が残っている倉敷って、私はなかなか好きなのである。