柿の実のなる頃、チビを連れて田舎に帰った
チビが喜ぶからと、芋を植えてくれている
ジャガイモも喜んだが、「サツマイモが楽しいだろう」
さほど食べるために植えていると言うほどではない
もちろん食べるが、それよりはひ孫の喜ぶ顔が見たいから
台風の影響で帰れるかどうかわからなかったのに
もう蔓を刈っていつでも掘れるように準備していてくれていた
少し掘ると赤色の皮が見えた
チビは小さなスコップを投げ出して手で掘った
小さなのや形いいのが出てくるのが楽しくて喜んだ
時々手に余るぐらいデッカいのがあって
「周りを掘ってあげる」と言う言葉を制して
小さな手で一生懸命掘った
出てきた大きな芋を手に
誇らしそうに「写真撮って」と言う
横にあった里芋を見て、これを切って傘にするからと
一番大きな葉を切って傘にしてポーズをとった
柿の実をもぎ、精米する機械を楽しんで
帰りには疲れ切って車の中で寝てしまった
次に帰るのは秋祭りの時
ママは帰れないだろうから私と二人で帰るだろう
たこ焼きを食べて、ふわふわで遊んで、残った芋も掘ろうか
帰宅途中、田舎から電話がかかってきた
「今どこ? ジャガイモとタマネギを渡し忘れた」
もう一度帰ると、
「ひいばあちゃんが忘れたおかげでもう一度顔が見られた(笑)」
良かったなと、もう一度ハンドルを切った