ちょっとピンぼけ/倉敷界隈

日々の記録。見たり、聞いたり、買ったり、食べたり。

タバコ?

2007年08月08日 09時54分27秒 | 写真

倉敷に来たのはもう20年以上前なのだが、その頃は今よりももっともっと田舎でものを買うことができなかったぐらいだった。

私、観光地で有名な倉敷の名を知っていたので、倉敷=都会のイメージを持っていた。ところが駅を見てびっくり。こんなうらぶれた駅が倉敷の顔か…と驚くような建物で、その前に続く本来なら一番の目抜き通りに当たる道路の真ん中に三角州のように壊れかけた家が立っていた。唖然としてまるで島流しにあったような気がしていた。一番困ったのは買い物。なんせ6時になったらどこも店が閉まってしまう。コンビニのない時代、仕事を終えて買い物をしようとしてもどこにも店がない。仕方なく車で国道沿いを走ってラーメンを食べに行ったり、12時までのファミレスで食べたりしていた。いくら独身とはいえ、当時の初任給って11万ちょっとだったから外食ばかりは出来ない。それでもジャスコのでかいのがあってそこは7時までやっていたのでそこで買っていた。買いに行ったときにはあまり惣菜など残ってなく、30円引きなんてシールが貼ってあったのだけが嬉しかった。

近所を探し回ったら場末のスーパーみたいなのがあってそこは10時までやっていて、いいものはなかったけど重宝していた。私の行く頃にはほとんど客もいなく、おばさん店員も仕舞い支度をしていた。勝手に買って払ってねって感じでカンカンが置いてあって、そこにお金を入れて持って返っていた。今から考えたらずいぶんのん気なものだ。

驚いたのは『ここえお金を入れてください』と書いてあったことで、後日近所の友人に「日本語おかしいよな。勉強してない人なのか?!」と言うと、彼に「昔の年寄りはよく(そう)書いてた」と言われてもっと驚いた。私が気づかなかっただけかも知らないけれど、実家のあたりと倉敷はなんて違うんだと思いましたよ。

昔の日本人って言葉を案外表音文字としてだけ使っていた傾向が強いのかもしれない。気づけばこの店の看板もTABAKO。ネットで探してみたが世界中にこの言葉はないようだ。

TOBACCOは英(米)語。 TABAK(ドイツ語)、TABAC(フランス語)、TABACCO(イタリア語)、TABACO(スベイン語・ポルトガル語)らしい。語源はポルトガル語のようで、漢字で煙草と書くのは意味を含めた当て字なんだろうな。

喫煙者には大切なものなのかもしれないけれど、喘息の人間にとっては悪魔の煙。大航海時代にこんなもの発見しなければいい世の中だったろうにと思ってしまう…、合掌。

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